F老人の気ままな島暮らし日記

尾道市生口島で気ままな島暮らしの日々。

カメハメハ大王に会った(かもしれない)最初の日本人(5)

2012年09月15日 06時13分51秒 | 日記・エッセイ・コラム

ハワイを離れて広東へ。

海の男の義侠心の強いデラノウ船長は、善松たち日本人8人を日本に返すため引き取ります。心易くなったハワイの人々との名残を惜しむ別れの後、8月17日、オアフ島を離れ、西に向かいます。63人乗りのアメリカ船です。途中、北に行けば日本だといわれ、そちらに向かうよう頼みますが乗員は首を切られる真似をしてそのまま西進します。10月17日、マカオに着きます。デラノウ船長は、中国側に8人の日本人を託し、長崎まで運んでもらおうとしたのです。

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地方の高官と交渉するため、広東に向かいます。広東は大都市で大きな城があったそうです。

10月20日、広東に着きます。その当時の広東は現在の広州市です。

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デラノウがどのような交渉をしたが分かりませんが、善松たちの中では岩国御船方二宮惣次郎が筆談で現地の人と意思の疎通を図ったり、日本に返してくれるよう書簡を送ったりしました。高官に招待されてお城で歓待を受けたり、船の乗組員に連れられて遊女屋にいったりしています。「誠に日本の地を離れてより、8人の者にとってはおかしきことや面白き事はただの一事もなかったので、この日は皆にとって笑初めで、笑終わりであった。」

かって船に乗っていたF老人は港での屈託のない遊びはストレスの解消と明日への元気をもらえ、その楽しさがよくわかります。

しかしながら、帰国の願いは不承知で、2カ月余りの広東滞在の後、再びマカオに戻ります。


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