現代語 響く幽玄 左京、 梅原猛さん「スーパー能」試演
哲学者の梅原猛さん(87)が手がけた新作能「世阿弥」の試演会が23日、
京都市左京区の京都観世会館であった。
斬新な切り口で歌舞伎や狂言を書き下ろしてきた梅原さんらしく、
古語ではなく現代語による「スーパー能」で、古典芸能の新たな魅力を表現した。
国立能楽堂(東京都)が、開場30周年と能を大成させた世阿弥の
生誕650年記念で梅原さんに創作を依頼。
世阿弥の息子・元雅の死の謎を軸に、親子の情愛などを描いた。
この日は元雅の霊が死の真相を世阿弥に語る場面などが演じられた。
演出も手がける梅若玄祥さん(64)が世阿弥役を、
片山九郎右衛門さん(48)が元雅役を務め、
「私は喜んで死んだのです」「そう思って私は死を受け入れたのです」
といった現代語の詞章を、能独特の節回しや抑揚で響かせた。
試演後の記者会見で、梅原さんは「荘重で見事な能になっていて驚いた。
現代人にも理解しやすい能になった」と話した。
公演は4月19、20日に国立能楽堂で行われ、
5月には大阪でも予定されている。
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