首都圏直下型地震4年以内に70%「心をもう一度新たにこの問題に向き合うべき」小出裕章 1/23(1)
2012年1月23日(月)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。
首都圏の直下型地震が4年以内に70%という試算結果について言及しました。
▼小出裕章 原発と憲法9条
=====(文字おこし、ここから)
水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生に伺います。小出さん、こんばんはー」
小出「こんばんは」
水野「よろしくおねがいします」
平野「こんばんは。よろしくおねがいします」
小出「よろしくおねがいします」
水野「まず、地震についてなんですけれども。え…ニュースにお伝えしました関東の直下型地震、今後4年以内に70%の確率で起こりうると、いう研究が発表されたんですね」
▼朝日新聞デジタル:首都圏に直下型地震、4年以内に70% 東大地震研 - 社会
小出「はい」
水野「で…わたくし地図を見てみました。そうすると、え…東海村、の、原発がある場所って東京都心からだいたい100キロちょっとぐらいなんですよね」
小出「はい」
水野「まあ、ここでどれぐらいの想定がされているのか、揺れの想定されているのか知りませんが。
全く揺れないってことはなかなか考えにくいわけで。
やはりこう、地震を考えるときに原発のことも共に考えねば、ならないのかと、いうふうにわたくしは思うようになったんですね」
小出「はい」
水野「去年以来」
小出「はい」
水野「小出先生はどんなふうに考えていらっしゃいますか」
小出「はい。わたしはもうずうっと地震が起きたら原発は大丈夫かと、一番真っ先に思う…思うような生活をしてきましたので、首都圏の直下地震という時も、周辺の原子力発電所はどういう影響があるかということは、私は心配、です。
え……でもまあ、首都圏の直下地震が起きれば多分、その地震だけで、膨大な被害が出てしまう…」
水野「そうですねえ…」
小出「でしょうから、まずは首都圏の方々は4年以内に70%とたしか、なにか先ほど数字が出てたと思いますが。
え…そのことの大切さ、というか、今日本がえ…大地動乱の時代に入ったと、いうように前に石橋さんがおっしゃったけれども。」
▼大地動乱の時代―地震学者は警告する:石橋克彦
小出「え……膨大な去年の、え…東北地方の地震でものすごく膨大な、後半な岩盤が割れているわけですから、必ず余震はこれからもあるはずだと私は思いますし。
え…みなさん、心をもう一度その新たにですね、この問題に向き合うべきだと思います」
水野「はい…。そして、福島第一原発の事故で、え…去年の3月下旬に最悪の状況を想定したシナリオが、あ…あった。
原子力委員会が作った文書がありながら、それをですね、当時の菅政権は、無かった事として封印をしていたと、いうこともニュースでお伝えしました。」
▼【最悪シナリオを封印】 菅政権「なかったことに」 大量放出1年と想定 民間原発事故調が追及 : 47トピックス - 47NEWS(よんななニュース)
水野「これについてはどんな感想をお持ちでしょう」
=====(文字おこし、続く)
水野「これについてはどんな感想をお持ちでしょう」
小出「はあ。まあ、ありうるというか、これまで原子力を進めてきた人たちは、とにかく大きな事故が…無いと言い続けてきたわけですし、え…な……ないであってほしいという願望のもとにずうっと進めてきた、のだと思います。
え…ですから、事故対応というもの自身も、ほとんど作られていないというそういう状態で、事故に突入してしまって、保安院、安全委員会、それぞれもう全くばらばらになってしまって、情報すらが通らないという」
水野「通らないんですねえ」
小出「はい。そんな状態だった、わけですね。え…」
水野「これはあの半径250キロ圏内は強制移転や希望者の移転を認める区域になるだろう、それには東京都も含まれる可能性があると、こうしたシナリオはものすごい内容だったから文書はなかったことにしたんだというような政府高官の声もあるようです」
小出「はい。え…」
水野「なかったことにするという……」
小出「(苦笑)」
水野「まあ…この考えですよねえ……」
小出「はい。でもまあ、あの、東京電力自身はですね、もう、この事故に持ちこたえられないから、全員逃げたいということを思っていたわけ、ですね」
水野「事故、直後そうでしたね」
小出「はい。それをまあ…あの、菅さんがそんなことはダメだといって、まあ、強権発動したというか、え…東京電力に乗り込んだということがあったわけで。
本当にその、どうなるかまったく誰にもわからない。安全委員会にもわからなければ、保安院もわからない。
東京電力自身すらがどちらに転ぶかがわからない。もう逃げなければいけないと本気でみんなが思っていた時期があった、のです。
え…それでも国民にはその後情報が伝えられないまま、3キロの人が逃げればいいです、10キロの人が、万一のことを考えれば逃げ…考えて逃げればいいですという、そういう情報しかと、提供しないというやり方できた…」
水野「はい」
小出「のですね。で……私は何よりも大切なのは人々の命だと、思いますので、え…防災という考えかたは悪いほう悪いほうを考えて、行動を起こすべきだと思って…来ましたし、今でもそう思いますが。
え…日本の国というこの国は、とにかくパニックが起きるのをなんとか防ぎたいと」
水野「ええ」
小出「とにかくその…安全だ、安心だということを自分自身を願いたい、というそういう願望のもとに行動してきたと、いうように、え…みえます。
え…防災という意味ではまったく間違えたやり方だったと思います」
平野「先生あの…」
小出「はい」
平野「なかったことにするという、これもね、」
小出「はい」
平野「誰か、やっぱり政権の中で、最終判断をしてると思うんですよね」
小出「はい」
平野「それとか、議事録も作成してなかったという話もあります。これも誰か、あの…菅さんか誰か、枝野さんか知りませんけどね」
小出「はい」
平野「誰かがやっぱり最終決定してるはずなんですよね」
小出「そうですね」
平野「その責任がやっぱり問われる、べき、何じゃないかと私は思うんですが、そのへんの検証は全く……」
小出「ないですよね。私もあの、近藤さんがおっしゃったことにあの…賛同します」
水野「今日平野さんです」
平野「平野です。よろしく」
小出「ああ、今日は平野さん。ごめんなさい、失礼しました。
えーと…平野さん今おっしゃってくださった通り、こんーな重大なことが起きてるわけで。
誰も責任を問われないなんてことが、一体どうして起きるのか、私にはわからない。
え…ちゃんとその、個人個人の刑事責任も含めてですね。
問わなければいけないと思うのですけれども。
いったいど…どうしてこんなことが許されるんですかね?」
平野「こないだ政府の検証委員会でこういう話は当然やっぱり調べておくべきなんですよねえ」
小出「そうだと思います」
平野「全く出てませんよね」
水野「出てませんよね」
小出「はい」
水野「中間報告で出てないんですね」
小出「はい」
水野「はあ…まあこうした、なかったことにする、といいますか、最悪の状況、など…この補償、いざというときどうするんだということを考えたことっていのは過去にあったって聞いたんですけど。」
小出「え……、最悪の事故が起きたときに、どのくらいの損害が生じると、いうことは、世界的にも度々考えられて、来ました」
水野「そうですか」
小出「はい。で…日本でも、え…日本の原子力発電所は1966年に東海第一原子力発電所というのが動き始めたのですが。
それをつくろうと計画していた1960年に科学技術省が原子力産業会議に委託して、え…その東海第一原子力発電所がもし本当に大きな事故が起きたらどういう被害が出るかということを試算するように委託しました。」
▼「大型原子炉 大型原子炉のの事故事故のの理論的可能性及 理論的可能性及びび公衆損害額 公衆損害額にに関関するする試算試算」
水野「はい」
小出「え……その試算は、もう、ほんっっっっっとうにひどいというか、破局的な被害、の計算結果を撃ち出してきました。
んで……その、そうしたらどうしたかというと、その報告書が秘密にされてしまった……のです」
水野「ああ……、だから私ら知らんのですね」
小出「そうです。それで、でも、政府自身は知ったわけですから、え…その知った結果を受けて、日本というくには1961年に原子力損害賠償法という法律を作った、のです。」
▼原子力損害の賠償に関する法律
「え……あまりに破局的なわけで、どうせ電力会社には補償なんかできないと。
だから、え……原子力損害賠償法という法律のもとで、え…電力会社を免責して、ある程度以上の被害は国家が、国会の議決を経て、面倒をみるというそういう法律をわざわざ作った、のですね。」
水野「はぁ……」
小出「はい。え…その、でも、基礎になった報告自身は、長い間秘密にされてきて、え、確か1990年代の中頃だったと思いますけれども、国会で追求されてようやくにして明らかになったというそういう報告があります」
水野「あの…大切なことが隠されているということを色んな面であたしたちは今感じてるわけですけど」
小出「はい」
水野「こうした情報、先ほどニュースにもお伝えしましたが、夏の電力供給について」
▼電力需給:政府今夏試算「6%余裕」伏せる 再生エネ除外、「不足」のみ公表 - 毎日jp(毎日新聞)
小出「(苦笑)」
水野「需要が最大となった場合でも、実は余裕があるんだと、電力には。供給できるんだと」
小出「わたしはもう、はい、前からそう言ってました」
=====(文字おこし、続く)
小出「わたしはもう、はい、前からそう言ってました」
水野「いう数字、これは、小出先生が一貫しておっしゃってたことなんですけど。
でも、それを政府も数字としてもっていたのに、それを公表してなかったってことが、今日ニュースになりました」
小出「はい」
水野「小出先生、すいませんと言いたいところです」
小出「(笑)」
水野「ずうっと小出先生おっしゃってたんですけど、あたしはほんまですか〜ほんまですか〜となんども疑っておりました」
平野「特にね、先生は揚水発電でね、」
小出「はい」
平野「あの、もう、バックアップできると、おっしゃってましたね」
小出「はい、そうです」
平野「で、今年の春とか、冬とか、夏もとうぜんこれ、今、電力各社は節電呼びかけてますけども、」
小出「はい」
平野「これまあ、原発維持という狙いがあるんでしょうけれども」
小出「はい」
平野「これはもう乗りきれるわけでしょうねえ」
小出「あの…節電も何もしなくても乗り切れます」
平野「乗りきれる」
小出「はい。ようするに、政府と電力会社は、原子力をやめたら電気が足りなくなるぞという脅しをかけているということだけなの、ですね。
私は節電はいいことだと思いますので、え…みなさんが節電をしてくださるならありがたいと思いますが、今のように政府や電力会社が節電しないと停電になるぞと、脅かされ…脅かしてくるようなときには、うーん、なにくそもっと使ってくださいとお願いしたくなるくらい、です」
水野「だから本当の情報に私たちが接することが出来ているのかどうかという目をいつも持っていなきゃいけないですねえ」
小出「はい」
水野「どうもありがとうございました」
平野「どうもありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
水野「京都大学原子炉実験所助教小出裕章先生に伺いました」
=====(文字おこし、ここまで)
2012年1月23日(月)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。
首都圏の直下型地震が4年以内に70%という試算結果について言及しました。
▼小出裕章 原発と憲法9条
=====(文字おこし、ここから)
水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生に伺います。小出さん、こんばんはー」
小出「こんばんは」
水野「よろしくおねがいします」
平野「こんばんは。よろしくおねがいします」
小出「よろしくおねがいします」
水野「まず、地震についてなんですけれども。え…ニュースにお伝えしました関東の直下型地震、今後4年以内に70%の確率で起こりうると、いう研究が発表されたんですね」
▼朝日新聞デジタル:首都圏に直下型地震、4年以内に70% 東大地震研 - 社会
小出「はい」
水野「で…わたくし地図を見てみました。そうすると、え…東海村、の、原発がある場所って東京都心からだいたい100キロちょっとぐらいなんですよね」
小出「はい」
水野「まあ、ここでどれぐらいの想定がされているのか、揺れの想定されているのか知りませんが。
全く揺れないってことはなかなか考えにくいわけで。
やはりこう、地震を考えるときに原発のことも共に考えねば、ならないのかと、いうふうにわたくしは思うようになったんですね」
小出「はい」
水野「去年以来」
小出「はい」
水野「小出先生はどんなふうに考えていらっしゃいますか」
小出「はい。わたしはもうずうっと地震が起きたら原発は大丈夫かと、一番真っ先に思う…思うような生活をしてきましたので、首都圏の直下地震という時も、周辺の原子力発電所はどういう影響があるかということは、私は心配、です。
え……でもまあ、首都圏の直下地震が起きれば多分、その地震だけで、膨大な被害が出てしまう…」
水野「そうですねえ…」
小出「でしょうから、まずは首都圏の方々は4年以内に70%とたしか、なにか先ほど数字が出てたと思いますが。
え…そのことの大切さ、というか、今日本がえ…大地動乱の時代に入ったと、いうように前に石橋さんがおっしゃったけれども。」
▼大地動乱の時代―地震学者は警告する:石橋克彦
小出「え……膨大な去年の、え…東北地方の地震でものすごく膨大な、後半な岩盤が割れているわけですから、必ず余震はこれからもあるはずだと私は思いますし。
え…みなさん、心をもう一度その新たにですね、この問題に向き合うべきだと思います」
水野「はい…。そして、福島第一原発の事故で、え…去年の3月下旬に最悪の状況を想定したシナリオが、あ…あった。
原子力委員会が作った文書がありながら、それをですね、当時の菅政権は、無かった事として封印をしていたと、いうこともニュースでお伝えしました。」
▼【最悪シナリオを封印】 菅政権「なかったことに」 大量放出1年と想定 民間原発事故調が追及 : 47トピックス - 47NEWS(よんななニュース)
水野「これについてはどんな感想をお持ちでしょう」
=====(文字おこし、続く)
水野「これについてはどんな感想をお持ちでしょう」
小出「はあ。まあ、ありうるというか、これまで原子力を進めてきた人たちは、とにかく大きな事故が…無いと言い続けてきたわけですし、え…な……ないであってほしいという願望のもとにずうっと進めてきた、のだと思います。
え…ですから、事故対応というもの自身も、ほとんど作られていないというそういう状態で、事故に突入してしまって、保安院、安全委員会、それぞれもう全くばらばらになってしまって、情報すらが通らないという」
水野「通らないんですねえ」
小出「はい。そんな状態だった、わけですね。え…」
水野「これはあの半径250キロ圏内は強制移転や希望者の移転を認める区域になるだろう、それには東京都も含まれる可能性があると、こうしたシナリオはものすごい内容だったから文書はなかったことにしたんだというような政府高官の声もあるようです」
小出「はい。え…」
水野「なかったことにするという……」
小出「(苦笑)」
水野「まあ…この考えですよねえ……」
小出「はい。でもまあ、あの、東京電力自身はですね、もう、この事故に持ちこたえられないから、全員逃げたいということを思っていたわけ、ですね」
水野「事故、直後そうでしたね」
小出「はい。それをまあ…あの、菅さんがそんなことはダメだといって、まあ、強権発動したというか、え…東京電力に乗り込んだということがあったわけで。
本当にその、どうなるかまったく誰にもわからない。安全委員会にもわからなければ、保安院もわからない。
東京電力自身すらがどちらに転ぶかがわからない。もう逃げなければいけないと本気でみんなが思っていた時期があった、のです。
え…それでも国民にはその後情報が伝えられないまま、3キロの人が逃げればいいです、10キロの人が、万一のことを考えれば逃げ…考えて逃げればいいですという、そういう情報しかと、提供しないというやり方できた…」
水野「はい」
小出「のですね。で……私は何よりも大切なのは人々の命だと、思いますので、え…防災という考えかたは悪いほう悪いほうを考えて、行動を起こすべきだと思って…来ましたし、今でもそう思いますが。
え…日本の国というこの国は、とにかくパニックが起きるのをなんとか防ぎたいと」
水野「ええ」
小出「とにかくその…安全だ、安心だということを自分自身を願いたい、というそういう願望のもとに行動してきたと、いうように、え…みえます。
え…防災という意味ではまったく間違えたやり方だったと思います」
平野「先生あの…」
小出「はい」
平野「なかったことにするという、これもね、」
小出「はい」
平野「誰か、やっぱり政権の中で、最終判断をしてると思うんですよね」
小出「はい」
平野「それとか、議事録も作成してなかったという話もあります。これも誰か、あの…菅さんか誰か、枝野さんか知りませんけどね」
小出「はい」
平野「誰かがやっぱり最終決定してるはずなんですよね」
小出「そうですね」
平野「その責任がやっぱり問われる、べき、何じゃないかと私は思うんですが、そのへんの検証は全く……」
小出「ないですよね。私もあの、近藤さんがおっしゃったことにあの…賛同します」
水野「今日平野さんです」
平野「平野です。よろしく」
小出「ああ、今日は平野さん。ごめんなさい、失礼しました。
えーと…平野さん今おっしゃってくださった通り、こんーな重大なことが起きてるわけで。
誰も責任を問われないなんてことが、一体どうして起きるのか、私にはわからない。
え…ちゃんとその、個人個人の刑事責任も含めてですね。
問わなければいけないと思うのですけれども。
いったいど…どうしてこんなことが許されるんですかね?」
平野「こないだ政府の検証委員会でこういう話は当然やっぱり調べておくべきなんですよねえ」
小出「そうだと思います」
平野「全く出てませんよね」
水野「出てませんよね」
小出「はい」
水野「中間報告で出てないんですね」
小出「はい」
水野「はあ…まあこうした、なかったことにする、といいますか、最悪の状況、など…この補償、いざというときどうするんだということを考えたことっていのは過去にあったって聞いたんですけど。」
小出「え……、最悪の事故が起きたときに、どのくらいの損害が生じると、いうことは、世界的にも度々考えられて、来ました」
水野「そうですか」
小出「はい。で…日本でも、え…日本の原子力発電所は1966年に東海第一原子力発電所というのが動き始めたのですが。
それをつくろうと計画していた1960年に科学技術省が原子力産業会議に委託して、え…その東海第一原子力発電所がもし本当に大きな事故が起きたらどういう被害が出るかということを試算するように委託しました。」
▼「大型原子炉 大型原子炉のの事故事故のの理論的可能性及 理論的可能性及びび公衆損害額 公衆損害額にに関関するする試算試算」
水野「はい」
小出「え……その試算は、もう、ほんっっっっっとうにひどいというか、破局的な被害、の計算結果を撃ち出してきました。
んで……その、そうしたらどうしたかというと、その報告書が秘密にされてしまった……のです」
水野「ああ……、だから私ら知らんのですね」
小出「そうです。それで、でも、政府自身は知ったわけですから、え…その知った結果を受けて、日本というくには1961年に原子力損害賠償法という法律を作った、のです。」
▼原子力損害の賠償に関する法律
「え……あまりに破局的なわけで、どうせ電力会社には補償なんかできないと。
だから、え……原子力損害賠償法という法律のもとで、え…電力会社を免責して、ある程度以上の被害は国家が、国会の議決を経て、面倒をみるというそういう法律をわざわざ作った、のですね。」
水野「はぁ……」
小出「はい。え…その、でも、基礎になった報告自身は、長い間秘密にされてきて、え、確か1990年代の中頃だったと思いますけれども、国会で追求されてようやくにして明らかになったというそういう報告があります」
水野「あの…大切なことが隠されているということを色んな面であたしたちは今感じてるわけですけど」
小出「はい」
水野「こうした情報、先ほどニュースにもお伝えしましたが、夏の電力供給について」
▼電力需給:政府今夏試算「6%余裕」伏せる 再生エネ除外、「不足」のみ公表 - 毎日jp(毎日新聞)
小出「(苦笑)」
水野「需要が最大となった場合でも、実は余裕があるんだと、電力には。供給できるんだと」
小出「わたしはもう、はい、前からそう言ってました」
=====(文字おこし、続く)
小出「わたしはもう、はい、前からそう言ってました」
水野「いう数字、これは、小出先生が一貫しておっしゃってたことなんですけど。
でも、それを政府も数字としてもっていたのに、それを公表してなかったってことが、今日ニュースになりました」
小出「はい」
水野「小出先生、すいませんと言いたいところです」
小出「(笑)」
水野「ずうっと小出先生おっしゃってたんですけど、あたしはほんまですか〜ほんまですか〜となんども疑っておりました」
平野「特にね、先生は揚水発電でね、」
小出「はい」
平野「あの、もう、バックアップできると、おっしゃってましたね」
小出「はい、そうです」
平野「で、今年の春とか、冬とか、夏もとうぜんこれ、今、電力各社は節電呼びかけてますけども、」
小出「はい」
平野「これまあ、原発維持という狙いがあるんでしょうけれども」
小出「はい」
平野「これはもう乗りきれるわけでしょうねえ」
小出「あの…節電も何もしなくても乗り切れます」
平野「乗りきれる」
小出「はい。ようするに、政府と電力会社は、原子力をやめたら電気が足りなくなるぞという脅しをかけているということだけなの、ですね。
私は節電はいいことだと思いますので、え…みなさんが節電をしてくださるならありがたいと思いますが、今のように政府や電力会社が節電しないと停電になるぞと、脅かされ…脅かしてくるようなときには、うーん、なにくそもっと使ってくださいとお願いしたくなるくらい、です」
水野「だから本当の情報に私たちが接することが出来ているのかどうかという目をいつも持っていなきゃいけないですねえ」
小出「はい」
水野「どうもありがとうございました」
平野「どうもありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
水野「京都大学原子炉実験所助教小出裕章先生に伺いました」
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