【参院選】首相、茨の道へ 野党切り崩し展望なし、党内対立に火だね
参院選で敗れた民主党は、3年間維持してきた参院過半数を割り、約1年ぶりに衆参両院で与野党が逆転する「ねじれ国会」が現実のものとなる。
安定した政権運営のためには野党を取り込む多数派工作が欠かせないが、反民主党で戦ったばかりの勢力との連携は一筋縄ではいかない。
9月末には民主党代表の任期が切れ、代表選という党内対立の火だねも残し、続投を表明した菅直人首相にとっては茨(いばら)の道となる。
困難な切り崩し
敗戦から一夜明けた12日午前、仙谷由人官房長官と民主党の枝野幸男幹事長ら党幹部が続々と首相公邸に入り、首相と今後の対応について協議した。
枝野氏は公邸に入る際、記者団の問いかけに一切答えず、改選第1党を失った重い空気を漂わせた。
首相は続投を表明したとはいえ、今後の展望は開けていない。
民主党の細野豪志幹事長代理は12日朝のNHK番組で「国民新党との連立以外は全く白紙だ」と語り、手詰まりの状況であることを隠さなかった。
与野党の攻防は7月下旬にも召集される臨時国会でさっそく激化する。
参院議長ポストは、慣例に従えば引き続き参院第1党の民主党からの選出となるが、自民党の谷垣禎一総裁は12日未明「江田五月議長の続投は認められない」と主張。
他の野党と合わせた過半数勢力で連携する構えで、混迷は必死だ。
本格的な論戦が行われる秋以降の臨時国会前には、民主党による他党への切り崩しが激しさを増す可能性もある。
ただ、参院第4党に躍り出たみんなの党の渡辺喜美代表は12日午前、国会内で記者会見し「連立はあり得ない。
衆参のねじれは直近の民意であり、潔く首相が退陣することが選挙結果に沿う政治行動だ」と述べ、菅首相の退陣か衆院解散・総選挙を求めた。
同党が最重要課題に掲げる公務員制度改革を民主党が丸飲みすることによる部分連合も現実味は薄いようだ。
参院第3勢力を維持した公明党も事情は同じで、斉藤鉄夫政調会長は12日午前のTBS番組で「(連立参加は)野党として次の衆院選までない」と明言した。
党内にも火だね
連立模索と同時に、菅首相には大きな関門が待ち受ける。
9月末に任期が切れる代表選で、党内の「菅降ろし」の兆候を防ぐことに神経を使うことになる。
細野氏は12日のNHK番組で「どうすれば党がまとまっていけるのか考えていかなければならない」と語り、同日午後の党役員会で枝野氏ら党執行部の責任論が噴出する可能性に触れた。
目が離せないのは消費税増税論議に反旗を翻した小沢一郎前幹事長の動向だ。
もっとも、小沢氏は鳩山由紀夫前首相とともに政治とカネの問題で党への支持を低下させた張本人であり、疑念が消えたわけではない。
さらに、小沢氏が幹事長時代に主導した定員複数区での複数候補擁立が奏功しなかったことも影響しそうだ。
参院選で敗れた民主党は、3年間維持してきた参院過半数を割り、約1年ぶりに衆参両院で与野党が逆転する「ねじれ国会」が現実のものとなる。
安定した政権運営のためには野党を取り込む多数派工作が欠かせないが、反民主党で戦ったばかりの勢力との連携は一筋縄ではいかない。
9月末には民主党代表の任期が切れ、代表選という党内対立の火だねも残し、続投を表明した菅直人首相にとっては茨(いばら)の道となる。
困難な切り崩し
敗戦から一夜明けた12日午前、仙谷由人官房長官と民主党の枝野幸男幹事長ら党幹部が続々と首相公邸に入り、首相と今後の対応について協議した。
枝野氏は公邸に入る際、記者団の問いかけに一切答えず、改選第1党を失った重い空気を漂わせた。
首相は続投を表明したとはいえ、今後の展望は開けていない。
民主党の細野豪志幹事長代理は12日朝のNHK番組で「国民新党との連立以外は全く白紙だ」と語り、手詰まりの状況であることを隠さなかった。
与野党の攻防は7月下旬にも召集される臨時国会でさっそく激化する。
参院議長ポストは、慣例に従えば引き続き参院第1党の民主党からの選出となるが、自民党の谷垣禎一総裁は12日未明「江田五月議長の続投は認められない」と主張。
他の野党と合わせた過半数勢力で連携する構えで、混迷は必死だ。
本格的な論戦が行われる秋以降の臨時国会前には、民主党による他党への切り崩しが激しさを増す可能性もある。
ただ、参院第4党に躍り出たみんなの党の渡辺喜美代表は12日午前、国会内で記者会見し「連立はあり得ない。
衆参のねじれは直近の民意であり、潔く首相が退陣することが選挙結果に沿う政治行動だ」と述べ、菅首相の退陣か衆院解散・総選挙を求めた。
同党が最重要課題に掲げる公務員制度改革を民主党が丸飲みすることによる部分連合も現実味は薄いようだ。
参院第3勢力を維持した公明党も事情は同じで、斉藤鉄夫政調会長は12日午前のTBS番組で「(連立参加は)野党として次の衆院選までない」と明言した。
党内にも火だね
連立模索と同時に、菅首相には大きな関門が待ち受ける。
9月末に任期が切れる代表選で、党内の「菅降ろし」の兆候を防ぐことに神経を使うことになる。
細野氏は12日のNHK番組で「どうすれば党がまとまっていけるのか考えていかなければならない」と語り、同日午後の党役員会で枝野氏ら党執行部の責任論が噴出する可能性に触れた。
目が離せないのは消費税増税論議に反旗を翻した小沢一郎前幹事長の動向だ。
もっとも、小沢氏は鳩山由紀夫前首相とともに政治とカネの問題で党への支持を低下させた張本人であり、疑念が消えたわけではない。
さらに、小沢氏が幹事長時代に主導した定員複数区での複数候補擁立が奏功しなかったことも影響しそうだ。
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