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金融関係会社の手堅いイメージは過去の残照か。

2012年02月29日 15時49分11秒 | Weblog
金融関係会社の手堅いイメージは過去の残照か。・・・(日々雑感)より

 AIJの破綻は衝撃的と同時に象徴的だ。

投資顧問会社の破綻がそうだというのではない。

投機が金融であるとの認識が一般化しているのが衝撃的だというのだ。

 人の定年退職後の安定的な収入財源として、企業が従業員の年金に加算すべく運用を任されていた企業年金が実はいかがわしい「投資顧問会社」の食い物になっていた。

 犯罪性の立件を待つまでもなく、投資先がケイマン経由のペパーカンパニーを介してのものであることから、既に実社会で暮らす一般国民とは大きく乖離した虚構の世界の出来事だ。

 日本は「出資法」による厳しい金融規制国だったはずだ。

国民が容易に騙されないように「出資」の実態と確かな運用を条件として「投資会社」の開業を厳しく規制していた。

それにより「ネズミ講」を詐欺と認定した立件と刑事罰を科すことにより一般国民は守られていた。

 それがいつからか「投資顧問会社」といういかにもマトモそうな名称を冠した詐欺会社が出来て、国民の老後に資すべき貴重な年金基金を食い物にするとは言語道断だ。

財務省は以前の厳しい「出資法」へ戻すことを検討すべきではないだろうか。

それとも米国を筆頭とする「外圧」により投資顧問会社の設立は合法的なまま据え置くしかないのだろうか。

 かつて不動産取引も銀行は禁じられていた。わずかに「信託銀行」だけに認められていたが、現在では銀行はおろか電力会社までも不動産会社を傘下に擁している。

なんとも恐ろしい時代になったものだ。

電力会社の傘下の不動産会社はいかに赤字を出そうとも倒産しない。

電気使用料金に上乗せして不動産会社の赤字を付け替えれば済むことだ。

 この世には一定の規範がなければならない。

投資顧問会社として企業年金基金を預かるのなら、最低限「元本割れ」しない投資先に投資すべきだ。

ケイマン経由で投資したのかネコババしたのか分からない、実態隠しのような「投資顧問」などは泥棒にカネを預けたようなものだろう。

 しかし、これはTPPの序曲に過ぎない。

米国流ですべてを押し切られるTPPに加入すれば、大きな顔をした米国にこの国の富はアッという間に吸い取られるだろう。

なにしろ米国では1%のヘッジファンド関係者が米国民の99%に貧困を強いている。

大蔵省に守られてきた護送船団方式の銀行などの金融機関は米国の禿鷹から見れば赤子のようなものだろう。

 AIJを他山の石として、日本国民はヨクヨクTPPを細かく検討すべきだ。

決して安易なグローバリゼーションなどという幻想に取り憑かれないことだ。

関税撤廃とは何か、金融自由化とは何かを考察することだ。

 AIJがパンフレットに謳っていた年償還利率24%などは詐欺だ。

そんな甘い話があると思った年金基金運用担当者は既に失格だ。

直ちに職場の配転を求めるべきではないだろうか。

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