メシマコブ

British Journal of Cancer8月17日号に掲載されたボストン大学医学部の研究によると、Phellinus linteus(メシマコブ）抽出物を前立腺癌細胞株において試験を行ったところ、化学療法薬ドキソルビシンと混合した場合に多くのがん細胞が死滅した。「このきのこは一部の患者において効果が見られており、われわれは、効果があるとすればどのような効果か、またその効果は実際なにによってもたらされるのかを試験の目的とした。これらを明らかにしなければ、人においてこの抽出物を安全に効果的に有益に使用することは不可能である。」と、筆頭研究者Dr Chang-Yan Chen氏は述べた。
実験では、低用量のドキソルビシンもメシマコブも単独では癌細胞を殺傷することは出来なかった。ドキソルビシンの用量を上げれば癌細胞を殺傷することが可能になったが、低用量のドキソルビシンにメシマコブ抽出液を加えると、さらに殺傷効果が上がった。しかも健常細胞に影響しない。研究者らは、どのようにその効果が生まれるのかの特定には至らなかった。「メシマコブには腫瘍の増殖を遅らせるとのエビデンスがある。この度、彼らはある抗がん剤との併用効果が有望であることを示したのであるが、長期におよぶ研究において、果たして最終的に有効なものになるかどうかを判断するのは時期尚早である。」と、Cancer Research UKのDr Richard Sullivan氏は語った。原文記事、Cancer Research UK