ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

シエムリアップの学生たちを相手に講義

2017年12月02日 | クメールルージュ時代...


クメール・ルージュ国際裁判所からの依頼で、クメール・ルージュによる強制結婚の被害者50名くらいと、大学生70名くらいとの対話のセミナーで講義をファシリテーターを担当。

↓子どもたちも最年少の参加者、被害者の中には以前会った人もいて子どもを覚えてくれてた


昨年12月に開催する予定が、担当者がやめたり、なんでかわからないけれど、一年も遅れての開催。

↓制服を着た、優秀そうな学生さんたちが勢ぞろい


8人も子どもがいたのに、夫が行方不明になったのを理由に強制結婚させられた女性が、代表として経験を述べてくれた。

↓4時間以上のセミナー、さすがに飽きちゃた・・・


会場が狭かったせいで(なんでか不明・・・たくさん教室はあるのに)、120名を4つのグループにわけて、被害者の話をきいてもらう設定になったのだが・・・・
大失敗。
これは誰も想定していなかった事態なのだけれど、ニューピープルとベースピープルの間で対立し、混乱に陥ったのだ。
ベースピープルの女性が、経験を語っていたニュー・ピープルの女性に対して、「私たちの苦労は、あんたたちとは全然違う。ちゃんと教育を受けていて農作業もしたことなかったのに、急に農村に放逐されて悲惨な目にあったんだ。・・・一緒にしないでほしい」。

↓食事をめぐっての兄弟喧嘩なんかとはレベルの違う、悲惨な対立になってしまったのである



誰がより苦しんだかなんて比較できないけれど、確かに、一般的には、ベースピープルのほうが苦労は少なかったのは事実。

対話も難しいな。

でも、大学生たちは、みんな一生懸命高齢者の話を聞いていて、いい会合にでられたなって嬉しかったのである。