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人間って寂しい…

2007-12-08 | 映画
穏やかな週末を迎えています。
いかがお過ごしですか?


賛否両論の映画「バベル」を見ました。
アカデミー賞では日本人女性としては久しぶりのノミネートで盛り上がっていた菊池凛子さんをはじめ、そうそうたるメンバーが出演しているこの作品、ご覧になった方はいかがでしたでしょうか?

話に聞いていたより、私は結構良い作品だと思います。


舞台がモロッコ・メキシコ・アメリカ・日本とそれぞれのストーリーがあり、すべての国がどこかでつながっているという内容にはかなり無理があった部分があるとは思いますが、良く出来ているのではないでしょうか?

残念ながら日本バージョンにはかなり「えっ!」というシチュエーションがあったりしましたが、そこはメキシコ人監督ということもあるのでしょうか?
現代の日本をこんな風に捉えるには随分と勉強されたのかな~なんて思ったりしました。(かなり悲惨な日本になっているけどね…)


バベルというのは旧約聖書に出てくる町の名前で、人々は神に近づくために「バベルの塔」を建てようとしますが、神の怒りに触れて人々がコミュニケーションを取れないように言語を別々にしてしまうんですよね。
そして世界中に散っていった…。

モロッコという国にはまだ行ったことがありません。
しかし世界中から人気のある観光地であることは有名ですが、なぜまたこのイスラムの国が舞台になったのでしょうか?
設定も分かんないでもないですか、親子関係などは「?」とちょっと疑問があったりします。
そして子供を預けたまま、こんな遠くの国に夫婦で旅に出るなんて、日本では考えられないですものね。
あぁ~欧米人ってこうなんだなって!ちょっと思ってしまいました。
ありがちなツアー客の面々(言語もさまざまでしたね)…なんか想像できます。

印象に残るのはやはりメキシコでしょうか?
メキシコとアメリカの問題が良く分かりますね。
舞台になっているティファナでは歩いて国境を越えたことがありますが、パスポートコントロールではやはりアメリカ側に入るときにはかなり厳しい状況があります。(日本人はまったくもってスルーパスでしたが…)
賑やかな町も格差激しく退廃した空気が流れ、ちょっと離れると砂漠ばかり。
食べ物は美味しいし、みんな陽気だし、好きでしたよティファナ。
でもちょっと怖いなって思う通りも多かったです。


色々な立場の人間たちが、それぞれ思いを伝えられない状況…そんな事が身近であればあるほど存在するのかな?と思いました。

「生まれたときから3度の食事を与えて育ててきたんです!」
と子供たちを心配するアメリアに、

「おまえには関係のない話さ!」
と返されてしまう。

哀しすぎますよね…でもきっと子供たちには彼女の愛は伝わっているはずです!

そして2度と会えることがないその現実がまた厳しいです。