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カンボジア…光と陰(16)

2013-05-30 | 旅-ベトナム・カンボジア
今朝から結構な雨が降り続き、工事もないので静かに過ごせてありがたいです。
先日、だいこんとジャガイモを収穫してみました。
ジャガイモはちょっと小振りでしたが、そのまま肉じゃがにしても美味しそうです。
大根、サニーレタス、レタスなどは無農薬なのでお店のサラダにも使用しています。



週末のイベントには自家製ジャムをのせたパンナコッタや収穫した新ジャガイモのスパニッシュオムレツもデリBOXに使用する予定です。


***

倒壊している東塔門を出ると、ハイさんが手を上げて待っててくれた。
おぉ~これなら絶対に見つけられるかも。
あっという間に先ほどの不安は吹き飛んだ。
何時間歩いていたのだろうか…、もう持ってきた水も半分を切った。
午前中からの遺跡の凄さに圧倒されてしまった私はハイさんに、
「ちょっと疲れたのでランチタイムにしたいな」
「OK!レストランでいいかな?」
「お願いします」
と、ハイさんがおしゃれなレストランへ連れてってくれた。



「いらっしゃいませ、お席はどちらがよろしいですか?」
と、聞かれ迷わず涼しい席でお願いしますとエアコンルームに案内してもらう。

白人の老夫婦とアジア系カップルの2組が食事をしていた。
ちょっと1人というのは淋しい気もしたが、サービスの若いお兄さんもお姉さんも一生懸命な感じでとても良い。
メニューを見て、ベジタブルパスタとアイスコーヒーを選ぶ。
いかにも観光客用のメニュー構成で私にはちょっと物足りない気がした。



運ばれてきた料理はパスタというよりはヌードルって感じだけど、とても優しい味で美味しかった。
なにより、最初に冷たいオシボリを出してくれてクーラーの効いた部屋で頂けるご飯はとても有難かった…。

支払いをしてチップをテーブルに残し、外へ出るとハイさんがどこからともなくやってきた。
彼はいつどこでご飯を食べているのだろうか?

「あとは、アンコールワットとプノンバケンでの夕陽だね。」と確認して、念願のアンコールワットへと向かう。

トゥクトゥクを降りると、
「プノンバケンはちょっと早めに行っておいたほうがいいので、4時頃に戻ってきてね。あの辺りにいるから」と初めて時間を指定された。

うむ、それでも2時間半ほどあるな…そんなに見てられるかな? というのが私の最初の印象だった。

テレビの旅番組などで何度となく見ているアンコールワットだが、やはり実際にその場に立つと圧倒的な迫力がある。



ずいぶん遠い気がするなぁ~と写真を撮っていると、若者が「こっちのほうが良く撮れるよ」「あれが五つの門だよ」などと教えてくれる。
話をしてみると、学生でボランティアガイドをしているという(もちろんチップは必要だと思うが…)。
何語が出来るの?と聞くと、英語・ドイツ語・中国語だったかな? 残念ながら日本語は出来ないそうだ。
私は英語もほとんど出来ないので、ごめんねと謝りながら色々教えてくれてありがとうとお礼を言った。

先ずは環濠を渡る…お坊さんもかなりの数だ…あ!やばい目があっちゃった。



ついついその笑顔に挨拶をしそうになる。



振り返るとアンコール・バルーンが見えた。
これに乗って空から見てみたいなぁ~。今回は先立つものがわずかの為、あえなく断念。

やっと1個目の西塔門だ、くぐりま~す。



・・・



こ、これは遠い…想像以上だわ。

途中の経蔵ちかくで、お馬さんに乗っての記念撮影は子供たちに大人気!



シンハ像のいるテラスが見えてきた…振り返ると、



さて、ここからが本番。どうやって回ろうか?
まずは第三回廊に登ってみよう。

途中、十字回廊の沐浴池の後を通り抜け、



見えてきた!中央祠堂だ。



ぐるっと回り込むと、入場するのにチェックをしている人がいた。



遺跡にかかる重量制限のため、入場規制をしているそうだ。
11歳以下、妊婦、心臓疾患の人は入場不可。
服装も規制があり、おじさんが帽子を被って階段を登り始めてしまったのを係りの人が呼び止めているが全然気が付かない様子。
思わず「ミスター!」と声をかけてしまった。

風が抜ける回廊からの眺めも良く、とても静かだ。



デバターも美しい♪



小塔も近くで見るとかなり巨大だ。



もちろんお参りもさせていただく。



アンコール遺跡群の仏像の多くは頭部が無かったりするのだが、頭だけを売りさばくやからが昔はいたんだとか。
信仰する上で、日本と違い胴体はあまり重要視されていないことに驚く。



なんだかもったいない気がする。
あまりにも居心地が良くて、時間も気にせず座ってのんびりしてしまった。
あとで地球の歩き方を読んだら15分以内に見学するようにと書いてあった。。。

登る時にはあまり感じなかったけど、下りはかなり急だった。



ん?気が付けば時間が相当経ってるかも。

ちょっとペースをあげなくちゃ!


カンボジア…光と陰(15)

2013-05-27 | 旅-ベトナム・カンボジア
皆様お元気ですか?

今週は少し雨が降りそうです…そろそろ梅雨になるのかしら。
畑の野菜も少しずつ花が咲き始め、水撒きが必須となっています。

ツバメも今年は何個の卵があるのか確認してはいませんが、とりあえず一昨日一羽誕生したようです!
声が聞こえるようになるのはもう少し後かなぁ。




今週末は「手むすびの市」に出店しますので、6月2日(日)はお休みさせていただきます。
今回も、デリBOX、デザート、手作りジャム、雑貨、などを出品予定です。

全部で49ブースと多数出店されますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。


***


ハイさんとやっと会えて、ランチまでもう1つ遺跡を見に行くことにした。
タ・プロームという遺跡は仏教寺院として建造されたが、後にヒンドゥー寺院に改造されたため仏教彫刻が削り取られてしまったらしい。
そして、なによりの特徴は巨大なスポアン(榕樹)が遺跡を飲み込むようにして存在しており、その迫力は多くの人々を魅了しているのだ。

場所はアンコールトムの駐車場から4キロ弱というところだろうか。
トゥクトゥクで森の中を走ると、風が涼しくとても気持ち良い。

入口は2ヶ所あるらしく、ハイさんに「この門を入ってず~っと行って、向こう側の門のところで待ってるから」と効率良く回れるように気を使ってくれる。
これが想像以上に広くてびっくりしたのだが…。

門を入ると、音楽が聞こえてきた。



地雷による被害者の方々が楽器を演奏していた。
もちろん寄付を呼びかけている。



立ち止まって演奏を聞いている人は残念ながら少ない。
そのまま森の中を進むと、さらに門がある。



城壁の周りは崩れている所も多いが、さっそくスポアンの凄さを目の当たりにする。



あまりの凄さに言葉も出ない。
橋のような通路を行くとさらに門が見えてきた。



このタ・プロームは周壁が何重にも重なっているとても複雑な造りのようだ。
まぁ、とにかく広い! 1000m×700mという敷地の中を迷路のように入り組んだ内部…いったい自分がどこにいるのかバイヨン同様分からなくなってきた。



スポアンだらけ…。
しかし、写真でその迫力を伝えることは私にはできないみたい。



遺跡の中央付近にはかならずリンガや仏像が鎮座している。



ここからはちょっと写真だけ…。











リンガの多くは台座だけが残されているものが多い。









この遺跡は本当に人が多かった…スポアンとの記念撮影は順番待ち。。。

残念ながら、世界遺産でも落書きは万国共通か。



東門周辺は工事の為、立ち入ることができなかったが…プロムナードに出るとちょっとホッとした。



なんだかもう圧倒されちゃって。。。

暑いし…お腹空いてきたなぁ~。

カンボジア…光と陰(14)

2013-05-21 | 旅-ベトナム・カンボジア
今日は下田東急ホテルで、伊豆食品衛生協会の総会が行なわれました。
ありがたいことに、優良店で2度目の表彰していただくことになり出席させていただきました。
記念品の温湿計がとても見やすく、さっそく使用させていただこうと思います。
ありがとうございました。


***


遺跡を見ている間もほぼ炎天下だが、テラスはさらに暑さが倍増だ。
左にパブーオンや王宮を横目に、象のテラスを歩いてみる。



さすがにこのテラスを歩く人はわずかに見られるのみ。



約300メートルほどなのだが、集中力が無くなってくる。。。
振り向くと…



こんな感じ。
とにかく暑ぅ~。

遺跡の修復された部分はとても分かりやすい。
たとえばこんな感じ…



右のナーガが新しいのがひと目で分かる。

続いてあるのがライ王のテラス。
こちらは三島由紀夫の作品『癩王のテラス』で有名だそうだが、私はこの戯曲をまだ読んだ事がない。



こちらは1996年にフランス極東学院によって修復が完成されたそうだ。
内部は迷路のような構造になっている。
それにしても凄い彫刻の数。

ライ王の像はレプリカで、実はプノンペンの博物館の中庭は本物をすでに見てきたばかり。



いやぁ~、ますます暑く体力気力が奪われていく…。

そろそろ待ち合わせの場所に行ってみようかと、ライ王のテラスから通りを渡ってトゥクトゥクの多く待つ駐車場へ行ってみる。

何十というトゥクトゥクには大抵運転手さんが昼寝をしていたり、おしゃべりをしていたりする。
この中からハイさんを探さなければならない。

・・・いないなぁ。

「すみません、私の運転手さんハイさん知りませんか?」と他の運転手さんに聞いてみる。
「知らないなぁ~、なぁお前知ってるか?」と他の人にも聞いてくれる。
「ありがとうございました」

・・・え~ん、いないよぉ。

ぐる~っとまわって見つからなかったので、仕方が無いからバイヨンの駐車場まで戻ってみることに。

あのテラス横をず~っと歩いて戻る。

・・・どうしよぉ、マジでいないわ。

2ヶ所の駐車場を見てもいない。

仕方が無いので、またライ王テラス前の駐車場に戻る。

すると、「お~い、運転手は見つかったのか?」と声をかけてくれるが、
「見つからないんですよぉ」もうすでに半べそ状態。

「よし、2ドルで一緒に探してあげるよ。」
「え!2ドル?」
「わかった、見つからなかったらお金要らないからさぁ」
「う~ん、どうしようかな」(もうこれ以上歩くの辛いな)

・・・ちょっと悩んでいると、

「お~い!」とハイさん登場~。
「どこ行ってたの~、凄く探したよ」
「ごめんごめん、タンクが空だったから入れにいってたんだよ」

すると、他の運転手さんたちがなにやら彼に言ってくれてた。
言葉は分からなかったけれど、彼らの話を聞いたあとで、
ハイさんは、「ごめんね」とちゃんと目を見てもう一度謝ってくれた。

「うん、いいよ。でも次からはちゃんと言ってね」と私はトゥクトゥクに乗り込んだ。
結局30分は彼を探していた気がするなぁ。

あの炎天下の中、足がなくなって、とても不安になって、思わず淋しくて泣きそうになった。
でも、このお陰でますます優しくなったハイさんに、帰国までお世話になることになった。

カンボジア…光と陰(13)

2013-05-21 | 旅-ベトナム・カンボジア
今日は恵の雨となりました。
いつもはジョーロでの水やりですが、やはり土の中まで浸透する雨の潤いが植物にはとても大切なように感じます。


***


昨日出会った彼女と朝食を一緒に食べようと約束していたので、6時半過ぎに部屋を出るとちょうど彼女も出てきたところだった。

ゲストハウスの朝食…メニューは4つ。
スクランブル・目玉・オムレツ・ジャム&バター…コーヒーor紅茶。

私はオムレツを頼んでみた。



ひゃぁ~美味しそう!
デザートにマンゴーまで付いてるし、このバケット…デカッ!

彼女は7時過ぎにはプノンペンへと向かわなければならず、一緒にいられるわずかな時間でたくさんおしゃべりをした。
本当に助かりました、ありがとう♪

私は1人残ってゆっくりごはんを満喫し、今日からの遺跡めぐりの計画を練っていた。
すると、マダムが「今日はアンコールに行くの?」と聞くので、
「えぇ、行きます!」
「じゃぁトゥクトゥク呼ぼうか?」
「お願いします!」
と、私専属のトゥクトゥクを呼んでくれた。

ゲストハウスお抱えのトゥクトゥクがあるらしく、中には日本語がしゃべれる人もいるようだが私の専属「ハイさん」は日本語はまったくしゃべれなかったけど英語はペラペラだった。

このハイさん若くてかなりイケメンだった♪

出発する前に予定を相談する。
①まずはチケットブースでチケットを購入
②アンコールトムのバイヨン
③タ・プローム
④アンコールワット
⑤プノンバケンで夕陽

最初から無理せず、まずは見てみたいところから。
時間もある程度は確保できそうだし。

ペットボトル1.5ℓ+500mlの水、サングラス、クロマー、もちろん日焼け止めもバッチリ!

チケットは3日券40$(1週間のうち任意の3日)を購入。
その場で写真を撮ってくれて、チケットは写真入。
100均で買っておいた首からぶら下げるネームホルダーに入れた。
(これはあると便利だと思う)

アンコールワットの脇を通り、先ず向かったのはアンコールトム。
午前中は太陽の向きが逆光になってしまうため、アンコールワットは午後に見るほうが良いとガイドブックに載っていた。

アンコールトム(大きな町)は8mの城壁に囲まれている。
なんとその周囲は12㎞もあり、その中心にあるのがバイヨン(寺院)だ。
他にも王宮や多くの寺院、テラスなど11世紀~12世紀の遺跡が集まり、見所満載なのだが全部は見られないだろうなぁ。

見えてきた!アンコールトムの南大門!
狭い入口をトゥクトゥクはあっという間に通り過ぎた。
写真撮りたいなぁ~。



門を抜けるとおぉ~象さんがいっぱいだ!
意外と象に乗る人が多かったかも。



その横をピュ~ッとすり抜け、あっという間にバイヨンの前へ。
ハイさんは「バイヨン見て、あそこを歩いてテラスを見て、あっちの駐車場で待ってるからね」と言った。
「何時間くらい?」
「いいよ、好きなだけゆっくり見てきて」
「ちゃんと私を見つけてね」
「分かった、君も僕を見つけてね」

と、あらためて振り返ると…



すご~い!
想像以上というか、想像すらできない規模の遺跡だ。
一気にドキドキしてきた。
うわぁうわぁ、どうやって回ろうかな。何をどう見ればいいんだろう。
あまりの凄さにちゃんと遺跡が目に入ってない感じ。。。

とりあえず、内部に入り込んだ。
歩いているうちに、自分がどこにいるのかも分からなくなってきた。
上へ上へと登ると、そこは巨大な顔だらけだった。
すごっすごっ…なんだかそればかりが口から出てくる。



この巨大な観音菩薩の四面塔はなんと54もあるらしい…。
顔1個3mほどあるんだからその迫力といったら、とても写真で表現するのは無理だろうなぁ。

四面の構造は良く見るとなかなか面白い。



巨大な顔も石をつなぎ合わせているし、



中は以外にも空洞なのだ。

ツアーで回る人はガイドさんの話を聞きながら次から次へと移動していくが、個人で来ている人は個々に好きなように行動しているから、それを見るのもまた楽しかった。

これまた大きな経蔵だ。



壁画のレリーフも1つ1つ見ていたら切がないが、これがまた面白い。
もっと勉強していればさらに感激できるんだろうなぁ。



柱に彫られたレリーフもいちいち細かくて目に留まる。
気が付くとあっという間に2時間は過ぎてた。
もう汗だくだく…いやぁ~これは大変だわ。

水をゴクゴク水分補給して、さてテラスを歩いてみようかな。


カンボジア…光と陰(12)

2013-05-18 | 旅-ベトナム・カンボジア
今週末は下田で「黒船祭り」が行なわれています。
かなり大きなイベントで、催し物も盛りだくさんだそうです。
一度でいいからパレード見てみたいなぁ♪

***


昨日のショックからあまり寝られないまま朝を迎えた。
シャワーを浴びて荷物をパッキングする。

チェックアウトをして、安く泊まれたことに感謝!
(カードは使えなかった)
さすがにこの暑さで荷物を担いで歩く元気はなかったので、ホテル前にいたトゥクトゥクに1ドルでバスターミナルまでと交渉した。

ターミナル付近で朝食を食べようと、少し歩いてみるがなかなか屋台を発見できない。
細い路地を入っていくと、数軒の屋台が並ぶ通りを発見!
中でも多くの人が座っているところを選び、「チキンライス」を注文する。

同じテーブルには若い女性が2人、同じものを食べているがご飯をかなり残していた。
少食の人が多いのは気のせいだろうか?

出てきたチキンライスはこれまた美味しそう!



スープにピクルス、チキンはテリヤキのような感じだった♪

バスの時間までまだあるので、ゆっくり朝食を食べられて少し元気が出てきた。
一緒に出してくれる冷たいお茶がとても美味しい。
ベトナムの蓮花茶のような感じで、色は金色で透明、優しい味だ。
ヤカンやポットに入れてテーブルに置いてある屋台や食堂が多い。

150円ほどの代金を払い、バスターミナルへ向かう。



相変らず人でごった返していた。
空いてるベンチを見つけて、バスが来るまで待つ。
といっても出発まで30分をきっていた。

僧侶の姿も多く見かける。
中にはお布施を受け取りお経をあげることを繰り返すお坊さんも…。
新聞、水、果物、パン、おもちゃ、などを売り歩く人も多い。

10分前になって目の前にバスが止まった。
係りの人に聞くとこれがシェムリアプ行きだという。
荷物を預けて乗り込むと乗車券を回収された。
席は一番前の窓側だ。

隣の人が少し遅れてきたが、ほぼ定刻どおりに出発。
もちろんバスは満席。

プノンペンの町はかなりの都会で大きな通りはアスファルトも綺麗だ。
車も多く、見ているとなかなか面白い。



車からはみ出した人々…こういう車もかなりいたなぁ~。

だんだんと車窓は田園に変わり、車の数も少しずつ減ってきた。
冷房が効いている車内だが、寒いと感じることはなく運転手さんが巧いこと調整していたみたい。
なにやら結構な音量でミュージックビデオなどが流れているのだが、私には演歌のように聞こえる…しかし、若者はノリノリだった。

途中、トイレ休憩が1回あり、その後しばらく走ってからお昼休憩になった。
この時は車から締め出されてしまった。
暑い炎天下の屋台食堂で食べる元気もなく、となりのレストランで冷たいコーラを飲む。
30分ほどの休憩だったと思うが、妙に長く感じた。

露店では果物や飲み物のほかにコオロギもたくさん売っていた。



1個もらって食べてみると、うむ、これは案外いける。
味付けもあるのかもしれないが、小魚をポリポリ食べるのとそう違いない気がした。
お菓子を食べるよりは体にいいだろうな…でも見た目で自分から買わないかも。

休憩後に出発してからしばらく行くと、途中でバスが止まり次々に人が乗ってくる。
座席もないから、バケツを椅子代わりに通路に座っていく。
おばちゃんもおじちゃんも若いお姉さんも…。
私の前にはたくさんの人がギュウギュウ詰めになってきた。



目の前のお兄さんの前に見えないけど、おばちゃん2人と若者1人がいる。
んで、それぞれ途中も村で下車して行った。

なんと!7時間半かかってシェムリアプに到着。。。疲れた。
乗車前のターミナルとは違って、小さな空き地にバスは止まった。
最初に声をかけてきたトゥクトゥクのお兄さんと交渉が始まる。
他の人は口を出さず見守っている、そういうルールなのか?

とにかくホテルはオールドマーケット周辺が安くて便利だと言ってくるが、私は行きたいゲストハウスがあり譲らなかった。
値段は4ドルだったが、明日はどうする?どこ行く?とかなりしつこい。
私はノーアイデアを繰り返していたが、気前良くアンコール1日回って12ドルで良いと言い出した。
まぁどうせ誰かには頼むしなぁ~と思っていたところ、ちょうどゲストハウスに到着。
とりあえず4ドルを払い、明日は8時に迎えに来るといいながら、財布の中が空なのを見せガソリン代に4ドル欲しいと言ってきた。

…ごめん、今の私は人を信じられなくてね。。。そんな理由は説明できなかったが、申し訳ないとは思いつつお断りした。

ゲストハウスのマダムはとても感じの良い人だった。
一番安い部屋をお願いしますというと、7ドルの部屋が空いているという。
ただし、ファンに水シャワーだというが私にはシングルに泊まれるだけでありがたい。

鍵を受け取ると、
「荷物を置いてきなさい、その後ゆっくりチェックインすればいいわ」と言ってくれた。
別棟に案内され、部屋にはいるとベットが二つ並び、ミネラルウォーター2本にトイレットペーパーが置かれ、テレビもある。
トイレとシャワー、バスタオル…あぁ~本当にありがたい!

重いバックパックを置いて、さっそくフロントへ行くと名前と何泊するか、国籍を記入。
パスポートを渡そうとすると、
「あなたを信じるからいいわ」と言うではないか。。。
なんだか涙がでそうになった。

「ここに座って!」と外の椅子に座ってしばしマダムとおしゃべり。
すると、可愛らしい女の子がやってきた。
「日本の方ですか?ちょっとおしゃべりしませんか?」と聞くと、
「よろこんで!」と言ってくれた。

彼女がチェックインしている間、
「マンゴーシェイク作ってくるから」とマダムはキッチンへ行った。



冷たい、新鮮で濃厚なマンゴーシェイクはとても美味しかった♪

プノンペンに留学しているという彼女と久しぶりに日本語で話すことができて、自分の心が少しずつ花弁のように開いていくのが感じられた。
それまでは固い蕾のようだったのに…。

プノンペンでの出来事を話すと、今プノンペンで騙される日本人がものすごく多いということを教えてくれた。
全財産取られて、帰国できなかったという人もいたんだとか。
その人はどうなったか?
親切なカンボジア人に助けられ、家に泊めてもらい無事に帰国できたという。

彼女はシェムリアプに何度も来ていて、友人や親戚が訪れるたびに案内しているんだそうだ。
さすがに飽きないか?と訪ねると、実は遺跡好きでどれだけ見ても飽きないと言っていた。
私もオススメの遺跡などをアドバイス戴き、このわずかな時間でずいぶん救われたなぁ。

近所のスーパーでエナジードリンクとリンゴ、パンなどを買ってきた。
かなり疲労困憊している身体を、明日からの遺跡めぐりのために復活させなければ!

夜はゆっくりNHKを見ながら早めに就寝した。

お花いっぱい♪

2013-05-16 | 伊豆
今日も気持ちの良い1日になりました。
皆様いかがお過ごしですか?

初夏の楽しみといえば、やっぱりお花です!
只今、伊豆中でたくさんのお花を見ることができます。

お休みの1日は、たくさん伊豆を満喫してきました♪



最初に訪れたのは、南伊豆の伊浜にあるマーガレット園での花狩り。
この日は最終日とあって、受付にいたおばちゃんが鋏と新聞紙を渡しながら「好きなだけどうぞ!」と言ってくれた♪



目の前に海が広がるマーガレット園で、思う存分花狩りさせていただきました。



さすがにお客様は女性のみでしたが、皆様とても楽しそうにしてましたね~。
帰りには「また来年も来てくださいね!」とのお言葉をいただきました。

近くにある畑には大きな葱坊主が!!!
あまりにも巨大だったので写真に撮ってしまいました。



伊浜の海岸からそのまま山方面へ直登して、長者ヶ原のツツジを見に行きました。
数年前にバーニーズのシェラと一緒に来た思い出がある大切な場所です。

小高い山の斜面に山ツツジが群生しています。
この時期はわらびもとり放題なので、多くの人が山の中へ分け入ってわらびを採っていました。



…でもマムシには要注意です!!!

山の頂上は眺めが良く、日によっては富士山もよく見えるのですが…この日はうっすら頂上が見えるだけでした。
東屋で湯の花売店で購入したお弁当をいただきました♪
天気の良い日にピクニック気分が味わえて最高のリフレッシュです。



2時になる頃、ちょっと焦りつつ河津に戻りバガテル公園へ行きました。
ちょうどバラも見頃を迎え、とても華やかな庭園はぜひ一度訪れていただきたいものです。



うわぁ~!と思わず声がでて、すべての花をクンクンと匂いを嗅ぎたくなります。
それぞれ香りも違うので、淡い天然ローズの香りは精神的にもリラックスできます。



バラの種類もさることながら、この手入れの美しさには脱帽です。
パリのバガテル庭園内のバラ園よりも美しいと個人的には思います。



帰り際、カフェでバラパフェを頂きました♪
パフェのソフトクリームはミックスでお願いしました、とても美味しかったです。

***

夕方は知人からお声がかかり、ニューサマーオレンジを収穫させていただきました。



たっくさんのニューサマーオレンジを頂いて、今日はさっそくジャム作りをしました。



丁寧に処理して1時間ほど煮詰めてみました。
ほんのり苦味を残し、少し甘めに作ったジャムをお菓子作りに利用したいと思います。



グリンピースご飯にアシタバの胡麻和えをまかないにしましたが、採りたてのの素材を頂けるのは本当に幸せなことです☆
明日はソラマメとトマトのパスタにしようかな。



カンボジア…光と陰(11)

2013-05-15 | 旅-ベトナム・カンボジア
今日はお天気も最高で、暑く感じましたね。
久しぶりに仕事で下田まで出かけ、図書館で古い本を7冊ほど借りてきました。
しかし、この積み上げられた本を全部読むのは難しいので、必要な部分を抜き出す作業が必要なのですが…これが案外時間がかかる。
それでも、興味のある本はついつい深く読んでしまうのでいつまで経っても進みません(>

おねえさんはがつがつと物凄い勢いで食べ始めた。
おにいさんはおかずだけ食べ、妹の食欲にぶつぶつ文句を言っていた。
(おねえさんはかなりのメタボ体系だった)
おじさんはしばらくしてからおかずを食べに来た。

揚げ春巻き、フライドチキン、イカの黒豆ベースト炒め、スチームライス。
インドネシア料理はどれもできたてで美味しかった。

「もっと食べて食べて!」と薦められるが、そう食べられないものだ。

食べ終わって、片づけを手伝おうとすると
「お客様は座ってなきゃだめよ」と断られた。

「まだ妹が帰ってこないからもうちょっと待っててね」と言われて、またおじさんとおしゃべりすることに。
妹さんはお母さんの病院に付き添っているらしい。

「私の仕事はね、ディーラーなんだよ」とおじさん。
「何を売ってるんですか?」と聞くと、
「いやいや、売る仕事じゃなくて、カジノのディーラーなんだ」
「へぇ~」と私。

今までもこれからも、まったくといって良いほど賭け事に興味の無い私。
せいぜいバブル流行のナイト競馬や宝くじを買ったことがあるくらいで、カジノなんて行く気もやる気もさらさらない。

「ディーラーの給料はたかが知れてるんだよ。
儲からないから、実は客と手を組んで勝たせる代わりに手数料を受け取ってるんだ…ナイショだよ。」
「ふ~ん」(正直お金の話はまったく興味がなかった)

「今時間があるからちょっとやってみようか」となにやらテンション↑。

そこに、おねえさんも戻ってきて「やろうやろう」ということになった。

部屋を移動すると、小さなテーブルにテーブルクロスがかけられおじさんがトランプを持ってきた。

「今から教えてあげるのは21というゲームだ」
・・・
最初からこのゲームのルールを教えてもらい、どうやって勝つかを伝授された。

すると、「実はいやな金持ちがいて、そいつを呼び出してだまそう!」と言い出した。
おじさんは自分の財布から200ドルを私に、100ドルをおねえさに渡す。

しばらくして、お客さん登場。
シンガポールからきたリーとかいうゲイの金持ちだそうだ。
(たしかに握手をするときの手つきやしゃべり方が女っぽい)

よしゲームスタート!
300ドルをコインに換えて、ゲームを始めるが当然私が勝つ…負けることは絶対にありえない。
どんどん勝つ…追加で自分のお金を出す…。
するとちょっと機嫌の悪くなったリーが100ドルの札束を出した。
それでも私は勝つ…。
しかし私には現金がない。
(そんなに現金を持ち歩く人間はいないと思うが)

おじさんが「クレジットカードがあるでしょ?それを担保にしよう」と言った。
なぜなら、相手のかけた金額を自分もかけなければそれは負けになるからだ。

馬鹿みたいに勝ち続け…さらにリーは札束をいくつか出した。
さすがに私も怖くなる。
しかし、私に金がないのは知ってるはずなので勝たせ続ける意味があるのかと喜ぶ彼らの姿を見て信じていた。

「これがラストゲームだ!」とリーは言い、すべての金をかけた。
私も「ラストゲーム」宣言し、やっとこれで解放されるとホッとしていた。

すると、リーは自信満々で「ここに君の現金はないじゃないか、もし私が勝ったら本当に金を用意できるのか?」と強く言う。
なぜなら、かけた金額は480万円ほどに膨れ上がっていたのだ。

おじさんが「ちょっと彼女に話をするから」と私を外に出す。

おじさんが「なんで最後にかけたんだ!彼のカードは20だぞ」というではないか。
私は「だって私は21だから絶対に負けないでしょ?」というと、
「なんだ!!!そうだったのか!よ~し、よくやった!これで我々は大金を手に入れることができるぞ、夜は飲みに繰り出そう」
「…しかし、リーは現金がないとカードをあけないつもりだ。どうにかして現金を集めないと…とにかく私も友人に出来るだけ借りてくるから、君もできるだけお金を下ろしてきてくれ、ただし私が貸したというのは知られてはならない」といった。

お互いのカードを封筒に入れ、封をしその上にサインをする。
それらと今までの現金すべてを金庫に入れる。

おねえさんとおにいさんと一緒にATMへ行くことに。

私は1枚のクレジットカードとキャッシュカードを持っていた。
ATMでキャッシングすると限度額を超えていたのか「ご利用できません」の文字が。
すると、後に立っていたおねさんが「小額にしてみたら?」という。
何回かやっていると1000ドルのキャッシングができた。
その後は何度やっても「ご利用できません」の文字が。

「キャッシュカードもやってみて」といわれてやってみるが、
これもなぜだか何度やっても「利用できません」と出る。

「じゃぁほかのATMに行こう」とトゥクトゥクであちこち行ってやってみるが、どこも同じだった。
するとおにいさんが「よし仕方が無いから携帯を買いに行こう」という。
「なんで携帯買うの?」
「高級携帯は後で現金化できるんだよ」

結局、「携帯電話」「金」「ダイヤモンド」などを買い物させようとするが、カードが使えず何も手にすることが出来なかった。

一緒に行動しているので、本当にカードが使えないのは彼らもわかっている。
「なぜ使えないのか?」と聞かれて、
「セキュリティーがかかったんじゃないかな」というと、
「どういう意味だ?」とさらに聞きたがる。
「私にも分からない」
「じゃぁ、カード会社に電話すればいいじゃないのかな」と言われるも、
「電話番号分からない」と嘘をついた。
「ホテルに帰れば日本円があるでしょ?」といわれ、
「さっきのお金で全部だよ」とさらに嘘をつく。

この時にはとっくに自分が騙されているのが分かっていたのだ。

ATMでもショップでもカードが使えないことを神に感謝した。

ほとほと疲れ果てた頃、「仕方がない、とにかくさっき下ろした1000ドルを貸して!それでお金を借りてくる」という。
「じゃぁ、私も一緒に行くよ」と言ってみる。
「いや、危ない場所だし刺青をした人がたくさん居るから君は危ないのでホテルで待ってたほうがいい」と6時半に迎えに来るからとホテル近くでおろされた。
「電話番号おしえて!」と頼むと、おねえさんが「ちゃんと携帯を渡して彼女に書いてもらったほうがいい」と携帯を渡してくれる。
私はその番号を控えて、後ろ髪を引かれる思いでホテルへ戻った。
その時のトゥクトゥクの若い青年の悲しそうな顔が忘れられない。。。
その顔は「君は騙されているんだよ」と無言で訴えていた。

やられた…泣くに泣けない。
自分で信じられなかった「なんで私が…」

すぐにカード会社に電話をしてみると、やはりキャッシングの仕方が異常だったのですぐにカードを止めたということだった。
私は限度額まで引き出したキャッシングは諦め、止めてくれたお礼と
クレジットだけでも再開して欲しいとお願いした。
残念ながらいくら賭博詐欺とはいっても、自身でATMで下ろしている場合は保障されないそうだ。

6時半になっても迎えは来なかった。(まぁ当然だけど)
聞いておいた番号に電話してみると、おにいさんが出た。
「6時半過ぎたよ、何時に来られる?」
「ごめん、まだお金が出来てないんだよ。こっちは大変ことになってるんだ。8時には行けると思う」
「分かった、8時に待ってるから」

問題は手元に残っている現金が少ないということだ。
これから観光地であるアンコールへの旅を続けるためには、考えながら使わなければならない。

ちなみに騙されたお金は13万円。
こっそり残したお金3万円ほど。

…悔しいなぁ、本当に悔しい。

人を信じることが出来なくなりそう。。。


でも、悩んでても仕方が無いしお腹は空いてるし、とりあえずご飯食べよう。

あまりにもヘトヘトで体に優しいお粥を食べることにした。
優しい味だったように思う…残念ながらあまり覚えていない。



色々な後悔が頭をよぎる。
「あの時こうしておけば、ああしておけば」とぐるぐる頭で繰り返す。

明日朝はバスで移動しなければならず、今から警察に行く気も起きず…。


生まれて初めて犯罪に巻き込まれてしまった。
相談する人も、話せる人もいない…この怒り・悲しみ・不安を払拭する術がないのがとても辛かった。

7時半になって電話がかかってきた。
「お金が集められず、すべてはなくなった」と。
私はプノンペンの夜の街で、悔しさを電話にぶつけていた。
しばらく聞いていた彼だったが、「OK、分かった」と言って電話を切った。
その後電話は通じなくなった。


後日談・・・

日本に帰国後、彼らから何度も電話やメールがきた。
とりあえず、今後邦人が被害に少しでもならないように祈りながら領事館に報告させていただいた。

バンコク→ホーチミン→プノンペンと移動している詐欺集団。
くれぐれも海外で声をかけてくる人を信用しないでほしい。
「私は大丈夫」と思っていたのがいけなかった。
騙すほうはプロだ、騙されるほうが素人の場合は絶対に勝ち目はない。

楽しい旅行をするためには、抵抗はあるが猜疑心を持つことに徹することだと後に教えられた。


カンボジア…光と陰(10)

2013-05-13 | 旅-ベトナム・カンボジア
爽やかな季節は何をしてても気持ちが良いですね~♪
今朝も友人と一緒に畑に苗を植えてきました。
ミニトマト・ナス・ピーマン…などなど。

しかし、この時期は雑草と虫がワサワサと増えるので大変です。
ブロッコリーについてた芋虫を取っては心の中で「ごめんね」と言いながら潰さなければならず…。
そんな中、コロコロしたジャガイモが出来ているのを見ると「どうやって食べようかな~」とウキウキしてきます。


***


この日、人生で初めての経験をすることになる。


朝起きると、偏頭痛に体の動きも重い。
プノンペンで過ごせる最後の1日だが、昨日の濃厚さに今日は軽めにいこうと決めていた。
洗濯をしてから、まずは近所の食堂でクイティウを食べる。
この麺は何度食べても飽きることはない。
それにしても出国してから日本人に会わないなぁ。

明日、シェムリアプに移動するがその前にアンコール遺跡について学びたいと「国立博物館」へ行ってみることにした。
ラッキーなことにホテルのほぼ真裏に位置するため、歩いて移動できた。
それにしても、朝から暑いなぁ~。

入口で5ドル支払う。(値段が上がっていた)



とりあえず、中に入りベンチに座ってガイドブックをじっくり読んでみることにした。
展示されているもので絶対に見ておくべき!とあるものをチェック。
ある程度内容も書いてあるので何となくは理解することができそうだ。

しばらくすると、同じガイドブックを持った男性が隣のベンチに座った。
おぉ~日本の人だ!初めて会ったなぁ。
つい声をかけてみた。
「日本の方ですか?」
「プノンペンは何日滞在されてますか?」
「どこかオススメの場所はありますか?」
と、聞いてみたが仕事の合間に昨日来て、明日はタイへ戻るということだった。
特にこれといってなかったが、「暑いので熱中症にはくれぐれも注意してください、水分補給を忘れずに」と言い残し博物館を後にした。

なんだか腰が重いなぁ、昨日ちょっときつすぎたかな。
とりあえず歩き始めてみると、アンコールの当時の様子が映像で復元されていた。
椅子に座ってしばし画面を観賞しつつ、文化の凄さに見入ってしまった。

次の部屋の中央に鎮座していたのは巨大な「横たわるヴィシュヌ神」だ。
胴体下部と頭部の一部が破損しているブロンズ像は中が空洞になっていた。
顔や指先の妖艶さがなんともいえない。

いよいよプレアンコール期の展示へ。
ここからは大小さまざまな彫像が立ち並び、中でも「8本腕のヴィシュヌ神」は圧巻だ!
大きさは3メートルちかくもあり、特徴的なクメール美術を見ることができる。

そしてアンコール期の展示はさらに彫像が増え、1つ1つ見ていると時間がいくらあっても足りない。
いくつかの彫像でお花をあげることができる。
女性がジャスミンの花を渡してくれるのだが、もちろんチップが必要なので注意が必要だ。

どうしても見てみたかった「ジャヤヴァルマン七世像」は素晴らしかった。
こんなシンプルな彫像もないだろうなぁ~と思うほどすっきりとして、そこから感じられるのは静寂と中からあふれ出る強さだ。
穏やかな瞑想するその顔を見ていると不思議と安心感を与えてくれる。

これらの彫像たちが、明日から行くシェムリアプのアンコール遺跡群に数え切れないほど存在しているのを知っているだけに、期待と不安が入り混じってくる。
この博物館だけでもいっぱいいっぱいなのになぁ。。。
だけど、自然の中の壮大な遺跡の中に存在する彫像は、ここにあるものとは又違った感じ方があるのだろうと想像できた。
うわぁドキドキしてくる。

宮廷で使用されていた日用品や装飾品の展示をさらっと見て、中庭でしばし休憩。



うぅ…どこにいても暑いなぁ。

博物館外にはレプリカの彫像がたくさん置かれていた。
このリンガは完全な形で残っているものがないので、ここで見られるのは案外良かったかもしれない。



この小さな神棚のようなものは、カンボジアではどこでも見られるもので、家や商店など日常的にここカンボジアの人々にはなくてはならないものなのだそうだ。
宗教がまだ根付く前のカンボジアの信仰・思想的なもので、亡くなったものたちの霊を慰めるものらしい。
毎朝必ず花や食べ物をお供えをしてから1日がはじまるんだとか。



やはりカンボジアの人々はどこか日本と近い気質のような気がするなぁ。

博物館を後にして、近くで昼寝していたトゥクトゥクのおにいちゃんに声をかけて「63ストリートと282ストリートの交差点までお願い」し、交渉して1.5ドルになった。
交差点に到着したが、2ドル渡して彼の財布から1000リエル出し、空の財布を見せて「ごめんね」と言って去っていった。

目的は「マッサージ」なのだ。
東南アジアはマッサージが安く受けられる。(日本だと5倍はするだろう)



なんとか店を発見し入ってみると、おしゃれな室内に分かりやすいメニュー表。
私はその中からタイ式マッサージ(8ドル/60分)をお願いした。
お茶を出してくれて、ほどなく用意が出来たのでと呼ばれた。



部屋は個室で冷房が効き、着替えて蒲団に寝転ぶとすぐに寝てしまいそうになる。
足を塩とハーブで洗ってもらい、しっかり1時間本格的なタイ式マッサージを受けることができた。
あぁ~なんて極楽!
最後にお茶を出してくれて、こんなに素敵な時間を過ごせたことに大満足だった。

そろそろお腹空いたなぁ~。
近くのスーパーにでも行ってみようと歩き出した。
汗をかくまもなくスーパーに到着。

ぶらぶら2階から見ていると、女性と軽くぶつかってしまった。
「あ!ごめんなさい」というと、
「いえいえ、こちらこそ」というその女性も観光客らしかった。

「どちらからきたんですか?」と聞かれ、
「日本からです」
「まぁ~、私はインドネシアから来たんですけど、日本にも行ったことがありますよ。今回は何日くらいいるんですか?」
など話しつつ、近くのベンチに座って本格的におしゃべりをすることに。
・・・
「私の妹が来月から日本にボランティアに行くんですよ。東京に1週間いてそのあと6ヶ月は仙台なんですって。だけど日本に行った事がないから、良かったら少し日本のことを教えてあげてくれないですか?」というではないか。

実は午後は予定がなかったので、まぁ人のお役に立てるし、英語の勉強にもなるかな~と思い、
「少しならいいですよ」というと
「じゃぁおじさん家でお昼ご飯一緒にたべない?」と言われ、
「にいさんが買い物中なんだけど…あ!いたいた、この人日本から来て色々教えてくれることになったのよ」と歩きながら説明していた。

気が付くとトゥクトゥクに乗っておじさん家に向かっていた・・・。



カンボジア…光と陰(9)

2013-05-11 | 旅-ベトナム・カンボジア
週末土曜日は生憎のお天気になりました。
しかし防波堤工事が中止のため、静かに過ごすことが出来そうです。
コンクリートを削る工事をしている方々もとても大変と言っていましたが、その音は1日聞いていると頭が痛くなってきます。
職業病になる危険があることを身近に感じています。
それでも、私の場合はあと2・3日で終わるらしいのでどうってことないのですが、お仕事されている方は本当に厳しい環境ですね。


***


キリングフィールドからの帰り道は往路とは違うらしく、土ぼこりもそう感じずに市内まで戻ってくることができた。

トゥール・スレン博物館は1975年4月から1979年1月の3年8ヶ月わたるポルポト政権下で「反革命分子」とみなされた人々とその家族約2万人を、ここ「S21」と呼ばれたトゥールスレン刑務所に収容し激しい拷問で尋問し、キリングフィールドに送っていたという。
ここから生還したのはわずか7人と言われている。

おじちゃんと分かれて、入口建物で2ドル払う。
最初の印象は立派な建物が4つあって、その中央に芝生の庭園がある整然としたものだった。



建物は元高校の校舎を利用していた。
4棟ある建物A~Dはそれぞれ目的別展示がされており、A棟の前にあるのはクメールルージュ撤退後、最初に発見された人のお墓だそうだ。

建物の入口に「笑ってはいけない」という表示があるが、ここで笑う人がいるとはとても思えない。



A棟は尋問室で、各部屋に当時使用されていた鉄製のベッドがポツンと置かれ、壁にはその時の様子が分かる写真が展示されている部屋もあった。
30年以上経っているが、まだ生々しさが残り部屋に入るのが怖くてたまらない。
3階まで全部の部屋を見てまわったが…置いてある足かせや拷問の道具が実際に使われていたと思うと、床や壁のシミがいやに目に付いて長居することはできない。



B棟は収容された人々の写真やその当時の様子が展示されていた。
一人一人の顔を見ると若者が意外と多くて驚いた。
この写真の数だけでも相当数の人々が亡くなっていることが分かる。
なんだか見ていて無性に腹立たしく、涙が溢れてきた。
いったい彼らが何をしたというのだ!
なぜ、殺されなければならないのだ!
悲しみよりも、怒りを強く感じ、悔しくて悔しくてたくさん泣いた。

展示してあるパネルの顔がつぶされていた。
こんな事でもしないことには怒りが収まらない、そんな気持ちが現れていたように思う。



その外にあったのは拷問の道具の1つである、水瓶だ。



C棟は独房・雑居房があるのだが…ここは入口から入るのに躊躇するほど怖い所だ。



暗くてとにかく狭い独居房が永遠と続く。
最初はレンガを積み上げ作られたわずか1畳欠ける大きさの独居房だ。
房には番号が振られ、その鍵をぶら下げておく釘が残っていた。



その後、木材で仕切られた独居房が続いた。



私はとてもここに立ち入ることが出来なかった。
なんとも言えない黴臭いような匂いが漂い、暗く狭いその空間は吐き気を催す。

私は3階の廊下から外の景色をしばらく眺めた…最後まで見ていくのがとても辛かった。

しばらく休んだ後、最後のD棟へ入った。

ここは写真を1枚も撮ることが出来なかった。
拷問の様子や使用した道具が展示され、もう…正直限界だった…。

外に出ると、来た時よりも空は濁り、空気も重く息苦しく感じる。
まるで別の場所にきたような気分だった。

ちょうど入れ違いにツアー客の集団がぞろぞろと入ってきた。
みんなイヤホンガイドをしている。



出口でおじちゃんが待っていてくれた。
見た目から純粋なカンボジア人(クメール人)だと思うのだが、プノンペン2日目にして彼らの生活と今日見てきた過去の歴史がどうにもリンクしてこない。
それほど彼らの生きる力は強く、大きく復興されてきたんだと思う。

わずか30年前の出来事だ、きっと今居るすべての人が何らかの影響を受け、多くの人は家族を亡くしているのだから…凄いなぁ…カンボジア人…頑張って欲しいな…素直にそう思った。

そうなんだ、今生きているのが大切だ…私も頑張らないとな…そしてまたカンボジアに来よう。

私は気持ちも新たに「じゃぁ、最後ホテルまでお願いします!」と言った。

プノンペンの町は分かりやすい。
道に番号が付いているので、その番号を伝えるとだいたい場所を理解してもらえる。
私も172ストリートまでと伝え、ホテルが見えてくると「ここで降ろしてください」と15ドル払っておじちゃんと別れた。

暑い中かなり歩いたので、その疲労感と空腹感にヘトヘトだった。
肉体も精神も疲れきっていたけどなんとか復活したいとホテルでは休まず、すぐに川沿いに向かった。

そこには平和な光景が溢れていた。



リバーサイド沿いはプロムナードが作られ、その幅広い美しい石畳にはスポーツ器具を勤しむ人や、集団でエアロビ(?)を汗だくでする人々がいた。



不思議な演歌のような音楽にあわせて、どうみてもメタボの男性が超~笑顔でレッスンしていた。
面白いなぁ!




トンレサップ川では釣り(投網)をする人がいたり子どもたちの賑やかな声に心身ともに潤ってきているのが分かる。

「プノンペンの夜は歩けない」そう聞いていた。
ここは治安の悪さは感じられない。
だんだん夕暮れ時になり、ますます人は溢れネオンも明るく輝いていた。
この辺りは欧米人用の住居や飲食店が多い。
よく見ると物乞いの人を良く見かけたし、バーやレストランには若いアジア女性を同伴している年配の白人男性を多く見かけた。



さすがに、空腹に耐えられなくなり…今日はあっさりカンボジア朝食の定番「クイティウ・サイッ・コー」(牛肉&肉団子入り麺)をいただくことにした。



地元人の多い食堂でゆっくり食べ、見つけたパン屋で菓子パン1個とセブンイレブンでお水とレットブルを購入しホテルに帰ったが、なかなか寝付けなかった。



カンボジア…光と陰(8)

2013-05-10 | 旅-ベトナム・カンボジア
皆様お元気ですか?
土曜日はお天気が崩れる予報です。
そろそろ夏野菜の苗を植えてみようと思います。

定休日2日目は久しぶりに車の助手席に乗ってドライブを楽しみました♪
この季節は新緑眩しく気持ちが良いものです。
雪をかぶった富士山もアルプスも美しかったなぁ!
県立美術館では草間彌生さんからたくさんのパワーを頂きました~。
やっぱり芸術はいいですね。。。



***

カンボジア…その国の名を聞いて浮かぶのは「アンコール」「クメール」そして、「ポルポト」長い長い歴史の中で多くのことに翻弄されてきた国民たち。
何よりわずか30年ほど前の残酷で悲痛な歴史を忘れてはならないだろう。

今回の旅の目的は大きく2つあって「アンコール遺跡群」と「クメールルージュの歴史」である。
プノンペンで見なければならないのは「トゥールスレン」と「キリングフィールド」なのだが、渡航前に2冊の本を読んでみた。

まずは、映画「キリングフィールド」にも出演し、アカデミー助演賞を受賞したハイン・ニョールさんがご自身の体験を書いた『キリングフィールドからの生還』



生還されてからアメリカで平穏に過ごされていたのも束の間、残念ながら1996年にLAで強盗に射殺されてしまった。
人生ってなんなんだろう……?

そして、『最初に父が殺された』この衝撃的なタイトル通りの内容を書いたのは、ルオン・ウンさんでわずか5歳の少女が体験した当時の状況が書かれている。



2冊とも生還された人の経験談なのでとても貴重なものといえる。
あえて内容は紹介しないが、ぜひ未読の方にはおすすめしたいと思う。
読んでいて辛い箇所もかなり多く読み進めるのが大変だった…それでも読むべきだと思う。

理屈では計り知れない現実に、涙と怒りがこみ上げてきた。
クメールルージュの行動を理解することは出来ないし、それを無言で受け入れなければならなかった人々の苦しみは想像を絶するものばかりだ。

今回訪れるのはその虐殺や拷問が行なわれていた場所であり、多くの遺体が見つかった場所である。

「キリングフィールド」(ポル=ポト政権時代、民衆の大量虐殺が行われた場所)はカンボジアの国内に300箇所以上存在しているが、見学できる施設になっているのはこのプノンペン郊外にあるものが一番大きい。

ワットプノンからトゥクトゥクに乗って30分以上、プノンペン市内は良かったのだが郊外へ行くと道もアスファルトから砂利と土の道へと変わった。
乾季雨季の繰り返しで大きく凸凹した道は乾燥し、大量の土ぼこりを上げていた。
もちろん交通ルールなどあるわけも無く、大きい車や馬力のある車は対向車線関係なくどんどん抜いていく…その時の土ぼこりといったら髪や耳の中まで真っ黒になるほどだ。
首に巻いたクロマー(ストール)を顔に巻き、揺れる車体にしがみついて放牧されてるガリガリの牛を横目になんとかキリングフィールドへ到着。

運ちゃんが「この辺で待ってるからね」と言い残し、トゥクトゥクを移動していく。
きっとお昼寝をするのだろう。

入口の建物でチケットを購入(5ドル)、イヤホンガイドを貸してくれる。
世界各国の言葉があり、「どこから来ましたか?」と英語で聞かれ「日本からです」というと日本語のイヤホンガイドを持ってきてくれた。
操作のやり方を簡単に説明してくれて、①とかかれたプレートの前でスイッチを押す。
とても優しそうな男性の声で、美しい聞きやすい日本語が流れてきた。
ガイドに従って移動しながら説明を聞く。
急ぐ旅ではない…私は時間の許す限り全部のガイドを聞くことにした。

目の前には巨大な慰霊塔がそびえていた…しかし、ここは最後に見学することになっているようだった。

クメール・ルージュとは? ポル・ポトとは?
 
1951年にできた「カンボジア人民革命党」の書記長であったポル・ポトが中国から帰国後に、カンボジア共産党という政党名に改称し、略称「クメール・ルージュ」(赤いカンボジア人)と言われるようになった。
その後、国内クーデターが起こり王制廃止、1975年に「クメール共和国」崩壊。
1976年「民主カンボジア」という国名になる。
大量虐殺はポル・ポトがプノンペンを占領した1975年4月17日~1979年までの間行なわれていた。

そのイデオロギーは反植民地主義と毛沢東思想をあわせた極端なもので、原始共産主義とも言われている。

プノンペン住民の知識階級から財産・身分を剥奪し、農村へ強制移住させ農業に従事させた。学校、病院、工場の閉鎖、貨幣廃止、宗教禁止、すべての私財を没収した。
知識のある人間は反逆する可能性があるとして、前職業が医師・教師・資産家などを収監し拷問虐殺を続けた。
また、外国に行ったことがある・外国語ができる・メガネをかけているというだけで殺された人も多いと聞いた。
農村コミューンでの規則も厳しく、それに違反したり反逆すればすぐに処刑された。

なんと国民の1/4~1/3の人口減…考えられないことだ。




イヤホンガイドから流れてくる説明は信じられないような内容が多かった。
処刑する道具は武器などお金のかかるものは使用せず、ほとんどは農具が多かったが、この椰子の葉にある縁のギザギザを鋸代わりに使っていたという…いったい人間というのはどこまで残酷になれるものなのかと息苦しくなってきた。
私はそのギザギザに触れてみた、それは想像以上に固く鋭く鉱物のように感じられた。

ロープや塀などで囲われた場所…そこは多くの遺体が見つかったとされている。
ふと赤い実が目に入り足元を良く見ると…そこには遺骨があった。



足をあげて避けてみるが、目に入るのは多くの遺骨ばかり…自分の歩く道すべてに遺骨や衣類などが未だに埋まったままなのだった。



足の踏み場に躊躇した数分…しかし、見学するためにはそこを踏みしめて進むしかない。
いったいどれだけの人が未だ地中に埋められ、雨季で水に洗われ露出し柔らかくなった土と共にまた地中に埋もれ、乾季で固めれ…30年以上も繰り返されている現実。
私が今、見ているこの遺骨はいったい誰なんだろう?
そんなことを考えていると、そこから一歩も動けなくなるのだ。

すると、イヤホンから「たまに遺骨や衣類が土から露出していることがありますが、拾ったりせずそのままにしておいてください。係りのものがちゃんと拾って収めますので」と言っていた。

まだ到着して間もないが、すでに心が乱れて疲れてきた。

「池の周りを散策してみるのもいいでしょう」というガイドの声に池に向かって歩いていると、施設の金網外から声をかけてくる人いる。
「マダム・・・」松葉杖をつく片足の無い老人が手を差し出していた。
きっと地雷で足を無くしたのだろう…ここにもまた歴史の犠牲者がいる。

骨や衣類などが収められたBOXの上をふと見ると、まるで忘れ物のようにいくつもの遺骨が無造作に置かれていた。



一番衝撃を受けたのはこの樹だ。
写真を撮るのもどうかと思ったが、この樹の前では見学者もなにやらブツブツ言う人が多かったように思う。
あるおじさんは説明板を読んですぐに片手を前に振り下ろした。
そしてかなり激しい口調で一言投げ捨て、そそくさと立ち去っていった。



まだ幼い子どもの両足を持ってこの樹に頭を打ち付けて殺したとあった。



敷地はとても穏やかで鳥のさえずりと生い茂った木々や花があり、ちょっとした楽園のように見える。
暑い中で見学者のほとんどはイヤホンガイドを付け、一人一人が単独で歩き、物思いに耽り、佇み、疲れているように見えた。

最後に慰霊塔に入る。
17段に分けられているが、占領された17日を意味しているそうだ。
多くの…本当に多くの亡骸が納められていた。



一通り見学し終わって、最後に資料館に入ってみる。



このキリングフィールドが見つかった時の様子や当時の服装また道具なども展示してあった。

中でもこの展示には違和感を感じずにはいられなかった。
まるで現代アートのようなネオンに照らされボックスに収められた頭蓋骨は、どのような道具で殺害されたか分かるよう展示されていたのである。



あまりにも多くの遺骨が無造作に身近にありすぎて、少し感覚が麻痺しているのが自分でも分かった。
それは、とても恐ろしいことのように感じた。

イヤホンガイドを返却し、施設を後にするとトゥクトゥクのおじちゃんが笑顔で手を振ってた。
なんだかとても癒された気がした。。。

おじちゃんと共に年季の入ったトゥクトゥクは、途中で燃料を補給してもらい元気に市内へと向かっていった。

カンボジア…光と陰(7)

2013-05-07 | 旅-ベトナム・カンボジア
GWも終わり、今日は久しぶりの定休日。
山のようにやらなければならないことがある…そんな中、大好きな豆ご飯第二弾!「ソラマメご飯」をお昼に炊いてみました。
朝からバタバタした中で、ソラマメを下処理し、昼前には炊飯を始め、蒸らし時間にソラマメ投入!
酒・醤油・塩昆布の味付け最高の出来♪
あさりの味噌汁、竹の子の煮物とあわせて、旬のものをたくさん頂きました。
美味しいご飯をゆっくり味わえるのはとても贅沢ですね!


***


昨日の頭痛も朝には少し良くなったように感じた。
そういえば夜中、突然脚を何かに噛まれた…すぐに明かりをつけて蒲団をはぐと、なんと!巨大なコオロギが出てきた。
今までコオロギに噛まれたことはないのだが、まぁ問題はないだろう。。。

朝から水シャワーを浴びるが、水は全然冷たくなくちょうど良い感じ。
日本では考えられないが、東南アジアを旅するとこれが癖になって気持ち良いのだ。

さてどのような1日にしようか?
とりあえず2日後に移動する、シェムリアプまでのバスのチケットを買いに行こう。
セントラルマーケット近くのバスターミナルが大きくて良さそうだ。
暑いけどここなら歩いて行けるかな?
結局、乗り物に乗ってしまうと町の良さに気が付かないことも多いため、歩くことが何より楽しいのだ。



道沿いに突然現れた祭壇?新鮮なフルーツが沢山お供えしてあった。
とても大きな通りで、アスファルトも綺麗で歩きやすい。
マーケットへ向かう道へ左折した時、多くの食堂が並びどの店も混雑していた。
中でもひときわ多くの人で賑わっている店の席がちょうど空いたので、
「ここいいですか?」と聞くと、
「どうぞどうぞ!」と言ってくれた。
どうもメニューが出てくる様子もなく、みんな同じようなものを食べている気がするのだが…、
とりあえずカンボジア定番の朝食麺「クイティウありますか?」と聞くと、
「ないよ、うちはチキンライスね」
「じゃぁそれ1つお願いします、それにアイスコーヒーも」

すぐに冷たいお茶と、スープ、漬物、タレがきた。



おぉ~!!!
これは美味しそうだ♪
ここのチキンライスは鶏モモ肉をカリッと焼いてご飯にのせてある。
隣の人も、後ろの人もこのチキンライスを食べているのだが、みんな器用に上手に食べている。
スープもダシがきいてて薄味で美味しい。
漬物は酢漬けのピクルスだ。
この朝食はかなりレベルが高かった。
次から次へとバイクや車で乗りつける。
店で食べる人やテイクアウトする人も多い。

美味しく頂いた頃にコーヒーが出てきた…ホットコーヒーだぁ。。。
マダムに「ごめんなさい、これじゃなくて……あ!あれと同じのください!」と隣のテーブル奥でコンデンス入りのアイスコーヒーを飲む男性を指差した。
「あぁ~、カフェトゥクォね」
「え?カフェなんですか?」としつこく発音を伝授してもらう。
実際には「カフェトゥッド(ダ)ッコートゥックコー」といえば通じるのだが…コーの発音が前と後とでは違うのだった。



きた~!これが飲みたかったのよ。
ベトナムとどれくらい違うのかな?
甘くて冷たくてこれまた美味しいわぁ~、カンボジアのコーヒーも買ってかなきゃ。
この朝食はコーヒーとあわせて4ドル弱だった。

この店からすぐにセントラルマーケットが見えてきた。
とりあえず横目にバスターミナルを目指す。



凄い人とバイクとバスと排気ガスと・・・圧倒されてしまう。
なぜかチケットブースに人は少なくどこで買えばよいのかわからないので、格子の向こう小さな窓口に声をかける。
「シェムリアプまでのチケットの予約をしたいのですが」
「今買うの?」
「えぇ、今買います」
「いつ?」
「20日の朝がいいんですけど」
「20日ね、9時でいい?」
「はい」
「どの席がいい?」と、バスの座席表を見せてくれる。
「この席でお願いします」と一番前の席をお願いした。
あっという間にチケットを購入することができた…意外とあっけないもんだな。
ちなみに9ドル弱(このソリアバスは安いらしい)だった。

その足でとりあえずセントラルマーケットを抜けてみることに。



何箇所かある入口にはこのような注意書きが。
まだまだ治安の悪さが滲み出てる気がする。

中はベトナムのベンタイン市場のような感じで、観光客用のお店も多く、声をかけてくることはないのだがなんとなく買いたいものも目に入らなかった。



なぜか中央近くに青空美容院があってちょっとびっくりした!
しばらく見入ってしまったなぁ。

市場を出て町をぶらぶらしながら向かったのは「ワットプノン」だ。
ここはどうしても訪れてみたかった。



巨大なコブラに囲まれた大きな時計の後にストゥーパが見える。
正面口に回ってみるとこんな感じ。



階段を上がると一気に汗が吹き出てきた。
周囲は線香の香りで包まれ、ちょうど楽器を演奏をしている時間だった。



素敵な顔をしていらっしゃる。
多くの仏像に囲まれ、また壁画・天井画が素晴らしく美しい。
仏像の裏にはガラスケースに収められた数え切れないほどの小さな仏像が祀られていた。
3センチほどの無数の仏像たちは見てて飽きることはなかった。



本堂南側にあるペン夫人の像にも多くの人が線香をあげていた。
このお寺は市内で最も歴史のあるもの。
伝説では14世紀末、裕福なペン夫人がメコン川に流れ着いた流木の中に仏像を見つけ、近くの丘に寺を建立した。
「ペン夫人の丘」つまり「プノン・ペン」と呼ばれるようになり町の名前となったそうな。



寺を後にして、さてこれからどうしようか?と思案していると…トゥクトゥク運ちゃんが声をかけてきた。
「どこに行く?」
「う~ん決まってないの」
「トゥールスレン行く?」
「それは絶対に行くけど、キリングフィールドにも行きたいの」
「OK、両方で15ドル」
「じゃホテルまで送ってくれる?」
「いいよ!」
と、かなり長距離になるけれど午後はポルポト関連の施設を一気にまわることにした。

これが結構試練の連続になるとは…。

「ちょっと待ってて、そのまえにコウモリ見たいから」
「あ~!コウモリね、こっちこっちあそこに沢山いるよ」と、指差して教えてくれた。



ひゃぁ~、想像以上に大きなコウモリがたくさん木にぶら下がっていた。
「昼は寝てるけど、夜は飛び回るよ」と教えてくれる。
なんでも1メートル以上の大きさなんだとか。
残念ながらこの辺り…というかプノンペンでの夜の散策はちょっと勇気が無いなぁ。


カンボジア…光と陰(6)

2013-05-06 | 旅-ベトナム・カンボジア
皆様こんにちは!
今回の連休は行楽日和が続いていますね。
いかがお過ごしですか?
今日も紫外線は強いです…万全な日焼け対策でお出かけください。


多くのお客様にご来店いただき、10周年記念の粗品が終了しました。
ありがとうございました!


***


フェリーにバスが乗り込むと、あっという間にその周りを人やバイクが埋め尽くした。
窓から見ているとなかなか見慣れない光景で楽しい。

頭の上に商品を載せて、スルスルと人を掻き分けながら売り子が歩く。
その物といえば、やはり「こおろぎ」が一番人気のようだ。
他にもフルーツやウズラの卵などを見かけた。



何分もしないうちに対岸へ到着。
我先にと大移動が始まるが、隣のフェリーは道が水没してしまっていて渡るのに苦労している姿が…。
これは大変だなぁ~!と思っていた瞬間!!!!
「ウィ~~ン、ウィ~~ン」とタイヤの空回りする音がする。
このバスも岸にあがれない様子。。。
どうにもダメで、少しバックをし始めたら「ドゴォン!」と後の車に思いっきりぶつかった。
(ヘタすりゃ鞭打ちになりかねないあたりだった)
しかし、バスはそのままお構いなしに前進して、何も無かったかのように走り始めた。

途中の町中で数人が乗り降りしていたようだ。
いったいどんな仕組みになっているんだろうか?

途中少し雨が降りだしたが、あっという間に止んでしまった。
夕方4時過ぎ、やっとプノンペンのどこそこへ到着!
ぞろぞろと皆降りるので、ここが終点らしい。

私のバックパックも降ろされていたので、それを持ちとりあえずベンチへ座ろうとしたら、さっそくトゥクトゥクの運ちゃんが声をかけてきた。
「どこまで行く?安いホテルあるよ!」との英語に
「この辺りに行きたいんだけど…」と地図上を指差すと、
「あ~この辺はやめたほうが良いよ!建物がみんな古いし治安もあまり良くない」

う~ん、安宿街に滞在すれば情報も入ってくるしツアー会社もあるんだけどなぁ。
悩んでいると、前の座席に座っていた韓国の人が「どこからきたの?」と声をかけてくれた。
「日本からです」
「どこへいきたいの?」
「この辺りなんですけど…」
「いや~やめたほうが良いなぁ。古いよ」
と、トゥクトゥクの運ちゃんと同じことを言った。
「お仕事ですか?」
「そうもう何度も来てるけどね、あなたは何回目?」
「私は初めてです」というと、運ちゃんに色々聞いていた。

「彼の言っていることは正しいと思うよ」とアドバイスしてくれた。

オススメしてくれたのは夜も比較的安全なリバーサイド(欧米人住居が多い)だった。
「じゃぁその周辺の安い宿までお願いします、あ!できれば10ドル以下の部屋で」

「じゃぁ5ドルね」
「え~3ドルでいいかな」
「まぁいいか!よし行こう」とバックパックをトゥクトゥクにのせてくれた。

ブィ~~~ン!と雨上がりのアスファルトを快適に飛ばす運ちゃんは背中に「1番」が付いたTシャツを着ていた。



15分くらい走っただろうか?
最初に案内してくれたホテルで、
「部屋を見てから決めたほうが良いよ」と運ちゃん。
「1泊いくらですか?」
「10ドルだよ、こっちこっち」とホテルの人が部屋に案内する。
「ファン・トイレ・水シャワー・テレビ付、いいでしょ?」

いやぁ~正直無いなぁ、だって部屋に外からの明かりが一切入ってこないし。
1階の階段脇だし。
「ごめんなさい、ちょっと気に入らないのでやめるわ」
「じゃぁ他の部屋を見る?13ドルだよ」
「やめておくよ」と、ホテルを後にする。

次の1軒、
「1泊いくらですか?」
「Sルーム8ドルだよ、部屋はこっち」と案内してくれる。
「ファン・テレビ付、共同トイレ・シャワーね」
これまた1階の薄暗い部屋。。。
「ちょっと暗いしなぁ、あまり好きじゃないな」とブツブツ言っていると
フロントまで行って聞いてくれてる…。
「ちょうどさっき部屋が空いたんだよ、こっちね」
と今度は別棟の3階まであがっていく。
「ファン・テレビ・トイレ・水シャワー付ね」
「この部屋はいくら?」
「何泊する?」
「3泊するよ!」
「OK…特別に8ドルでいいよ!」
「じゃぁこの部屋に決めた」

運ちゃんに3ドル支払いお礼を言って別れ、チェックインする。

部屋に荷物を置いて、暗くなる前に近所を散策することに。

「どこに行くの?」とホテルの人が声をかけてくる。
「夕飯食べてくる」
「うちでも食べられるよ!」
「私はローカル(カンボジア)フードが好きなの♪」
「あ!そうなんだ、気をつけてね!」

ガイドブックに書いてあった地元の市場目指す。
歩いて5分で到着。



良い感じ~!
ちょうど夕食の買い物をする人も多く、総菜屋さんにはたくさんの美味しそうなものが並んでいた。

私は1日中移動していたのもあり、胃に優しいスープが食べたかった。
市場の中の食堂でカンボジア定番のチキンのスープ「ソムロー・ナァム・グァウ」を注文してみる。



このスープは塩漬けしたライムの入った鶏ダシスープでさっぱりして美味しい♪
ご飯を浸して食べるとツルツル入っていく。
アイスコーヒーを合わせて2ドル。

驚いたのはコンビニでお水を買うときに、レジのお兄さんは両手を合わせてお辞儀をしてからレジを打ち、ドル払いしたお釣りをリエルでくれて、さらに両手を合わせてありがとうを言ってくれたこと。
こんな丁寧なコンビニは初めてだったし、セブンイレブンでも同様だった。

それにしても支払いはドルでお釣りが出るとリエルで戻してくれる。
すごい通貨の流通だ。
(ちなみにスーパーなどでは表示が両方で出ていた!)

屋台の匂いに誘われて、ついつい焼き鳥を買ってみる。



「どれがいい?」とお姉さんに言われ、
食べやすそうな串についたものを選んだ。
部位によって値段がかわるらしい。

ボンジリのような串焼きはテリヤキに少しカレー風味が入って絶品だった!
これはビールが飲みたくなる。。。

真っ暗になった通りはまだまだ賑やかで治安の不安は感じなかったが、ほどほどにしてホテルに帰って休むことにした。


カンボジア…光と陰(5)

2013-05-03 | 旅-ベトナム・カンボジア
皆様お元気ですか?
今日からGW後半4連休です!
朝から高速道路は混雑し始めているようですね。
お出かけの際はお気をつけて行ってらっしゃいませ。

河津町では2年ぶりの菖蒲園復活しております。
GW中は無料解放されているので、ぜひお近くにお越しの際は立ち寄ってみてください。

河津七滝にも新たな吊橋が架けられました。
その名も「河津踊子滝見橋」というそうです。
すこし肌寒い今年のGW、1枚羽織ってお出かけくださいね。


***


7時前に起きるが朝から頭が重い…。
部屋のテーブルの上に置いておいた昨夜のゴミから大量の蟻が発生していた。
小さい蟻だが、大量だとちょっと不気味だ。

荷物をパッキングしてみると、想像以上に重くなってて参った。
チェックアウトして、バスを頼んたツアー会社まで歩いていく。
わずか10分もかからない場所だが、すでに汗が吹き出てくる。

残りは4万ドン…さて、何を食べようか?

バインミーの屋台をスルーして、地元の人が数人いた麺屋さんに座る。
「ミー・ナムヴァンください」「はいよ!」
「コーヒーありますか?」と聞いたら、
「向かいの店で買ってきて!」と言われてしまった。



チャイン(ライム)を搾ってスープをすくって口に含むと、薄味スープが体に染み渡る。
ウマイなぁ~!中華麺にレバー、うずらの卵、海老と具も多い♪
汗をいっぱいかいている私を見て、店の人が私の横にパラソルを立ててくれた。

バスの時間までまだ1時間近くある。
ゆっくりアイスコーヒーでも飲もうっと!

昨日行った店でテイクアウト用にしてもらう。
冷たい甘いコーヒーは本当に美味しい。
ツアー会社の椅子に座って、本を読みながらバスを待つ。
そういえば、奇跡的にベトナムドンを使い切ったことになる。

しばらくすると、男性が呼びに来た。
荷物を持って移動すると…なんと、同じツアー会社が数軒隣にあった。。。
そちらには多くの人がすでに待っている状況で、どうみても日本人は皆無。
バスに荷物を預けて乗り込むと、すでに座席は満席状態。
私の席にはなぜか白人の男性が座っていた。
会社の人に確認してもらうと、どうも隣の人と一緒に座りたいようだったので私は「席を交換しましょうか?」と話すと「助かります」ととても喜んでくれた。
私は一番後ろの席の窓際で逆にありがたかった。

すぐにパスポートを回収しにきた。
私はカンボジアのビザを取得していなかったので、頼むことにした。(20㌦+手数料5㌦)



前の席には韓国人の家族が座っていてとてもにぎやかだった。

ホーチミン市内は渋滞激しく、軍用車の列が何十台と走る間一般車両は止められるという想像していなかった状況に車内もざわついた。

途中、冷房の効いた車内についウトウトして3時間近く経ったころだろうか?
どうも国境イミグレーションに到着したようだった。
なにせ、すべてがベトナム語の為まったく理解することができない。
ただ…外国人である私を気にかけてくれているようで、きみはこっち、はい、こっちへと案内してくれたので助かった。

カンボジアビザを取得する手間もあるためか、しばしその建物で待たされることになった。



名前を呼ばれて、パスポートを手渡され出国→すぐにまた預ける→バスに乗る→移動→カンボジア側のイミグレーション→パスポート受取る→入国



↑カンボジア側から見たベトナム

無事にカンボジアへ入国することができた。
(ここで顔写真撮られた)

バスに乗って少し走るとベトナム語でなにやら言われる。
どうもお昼ご飯の時間らしい。
何時集合というのもあるのかないのか…。
いかにもドライブイン的な雰囲気。
それにしても犬が多い!

まだカンボジアとベトナムの差はあまり分からなかった。



↑ご飯とおかず2品(豚肉と竹の子の煮物・インゲンの炒め物)を注文する。
まぁ味はドライブインだから…ね。
テーブルにつくと、氷のたっぷり入ったお茶を持ってきてくれた。
床にはたくさんのゴミが散らばり、犬が寝そべっているがどの子もガリガリで皮膚病を持っている。
もちろん冷房は無くかなり暑い。
周りには同じバスに乗っていた人が多くいた。
韓国人の家族はパンを持ち込んで食べていた。
トイレを借りると、トルコ式だった(もちろん紙はない)。

30分ほどの休憩だっただろうか。
支払いは3ドル、普通にドルが流通していると聞いていたが本当だった。
しかしこの後、ダブル通貨の仕組みに大いに驚かされる。

バスに戻り出発すると、なんだか気温が上がってきた。
冷房も効かなくなり、じんわりお尻に汗をかいてくるではないか。
窓も触ると熱い。。。
旅の後半、アンコール遺跡群での観光に不安がよぎる。

映画(香港?)を2本流し、その間もあまりの揺れに本も読めずウトウト寝たり起きたりを繰り返し、ますます頭は重くなっていく。

田園風景の広がる乾燥した大地を走っていたが、急に人が多く賑やかな場所に着いた。
おぉ!これが噂のフェリー乗り場か!!!



この観光バスを含む、人・バイク・車などなど多くを乗せて対岸まで渡らせてくれるのだ。

そろそろプノンペンも近づいてきたようだ。








カンボジア…光と陰(4)

2013-05-02 | 旅-ベトナム・カンボジア
今年もまた燕がやってきました。
毎年同じ巣を利用しているので、そこのいるとホッとします。
昨夜は友人たちとまたまた「ごろさやに」行ってきました!



今回は奮発して天ぷらの盛り合わせも注文してビールもいただき、久しぶりにザ・和食!と満喫してきました。
それにしてもここのお刺身定食は目でも舌でも楽しませていただけます。

なぜか、行くたびに「今日はお泊りですか?」と聞かれてしまいます。
それだけ、観光客の方が多いのでしょうね~。
ごちそうさまでした!


***


バスに乗り込むときに「ベンタインターミナルに行く?」と聞くと、「行くよ!」との返事をもらい冷房の効いた車内でホッと一息。
このバスはもぎりのお兄さんがいて、ちょっと懐かしい感じがした。



車窓からの眺めは、再開発された美しい公園があったり、真新しいビルがあったりとそう日本と変わりない姿がそこにあった。
ターミナルが近づくと「降りるでしょ?」とお兄さんが教えてくれる。
あいかわらず優しさを感じる一瞬がいくつもある。

ベトナムといえば、横断歩道が少なく道路を横切るのが大変なのか変わりはない。
今回も3度ほど、地元のおばあちゃんの手を取って一緒に渡ってあげた。
残念ながらベトナム語が分からないので、「うん、うん」とうなずくことしか出来なかったが、きっと日常で苦労しているのは間違いない。

ターミナルの裏手にある美術博物館は黄色い美しい洋館だった。
入口で10000ドン払うと、Tシャツにシールを貼ってくれる。
かなり大きな建物で、1階~3階まで作品点数もかなりの数だ。
現代美術が好きな私は、まだまだ無名といえるベトナム作家たちの作品をたくさん見る事が出来て満足した。



それにしてもこの暑さ…さすがに館内は陽が入らないため、多少は気温が低いもののやはりじんわり汗が吹き出てくる。
窓は全開!そこに作品が展示されているのだから、芸術に対する価値の低さを感じずにはいられない。
雨季の湿度の高い時期はどなってしまうのだろうか?



↑絵の一部だと思ったら、本物のハエがとまっていた。




多くの作品はベトナム戦争時代を表現したものが多かったように思う。
吹き抜けのテラスで風に吹かれながら、今まで行った美術館を思い出してみた。
欧米以外ではイスタンブール、シンガポール、インドがとにかく良かった。
今回のベトナムはタイと似てたかも。

しかし、この美術館の3階には貴重な陶器などが展示されていて、博物館として建物を含めた価値が大きいのかもしれない。

美術館を後にして、せっかくだからとベンタイン市場ものぞいて見る…うわ~みんな日本語で声かけてくる!
コーヒー豆やお茶もずいぶんと割高だし、もし値切ったとしてもその労力と時間は割に合わない気がした。
中を素通りして、新しい公園に入ってみる。



おぉ~!なんだこれは!
フィットネス器具のようなものが常設されていて、多くの人がスポーツに励んでいた。
…暑くないのかなぁ。

学生達はダンスや蹴鞠のようなスポーツをしていた。
芝生が美しい…と思ったら、突然スプリンクラーがシュンシュンと水を撒き始めた。
乾季だもの当然だわ。

憩いの地として再開発されたこの公園は、きっと旅行者の多くも助けられていることだろう。

なんだかんだで夕方になり、閉まったら困ると珈琲豆屋へ行ってみる。
混んでる!!!



バイクで乗りつけた地元の人達が、米や珈琲豆を次々と買っているではないか!
ここでも英語は通じず、指差しで豆を2種類1キロほど買ってみた。
それにしても安い。
ちなみにベンタイン市場での価格は100g60000ドンほどしていたが、ここでは15000ドンほど。

薄暗くなってきたホテルまでの道沿いで、水溜りにどっぷり浸かってしまった。。。
生ぬるいその水はとにかく気持ちが悪い…あぁスニーカーでなくて良かった!
こんな足のままゆっくりご飯を食べる気にもなれず、たくさんの人で溢れた(椅子が空いてなかった)屋台で生春巻きを2本テイクアウト、コンビニで333(バーバーバー)ビールを買い、フライドライス(なぜか薄ピンク)にチキンをのせたCOMもテイクアウトしホテルの部屋で食べることに。

部屋に戻ってすぐにサンダルごとシャワーを浴びる。
かなり暑い1日を外で過ごし、いつもと違う疲労を感じた。



冷房の効いたホテルの部屋でゆっくりビールを飲む。
どれも美味しくて、特に生春巻きに付けてくれたタレがとても美味しかった。
300円ほどの夕食だが、満足度の高いものとなった。
あぁ~幸せ♪

カンボジア…光と陰(3)

2013-05-01 | 旅-ベトナム・カンボジア
ずいぶん肌寒く感じます…。
今日から5月に入りました。
時間の経つのは早いですねぇ~。
やらなければならないことが山のようにありますが、一向に進む様子はありません。
少しずつでも頑張らなければ!


***


バスを降りると日差しの強さ、溢れかえる人と車やバイク、そして卸売りの商品に圧倒される。
とにかく暑い…。
目指すビンタン市場の周りにも多くの食堂や卸販売の商店が連なっていて、12年前と変わらないその姿にホッとした。



おぉ~懐かしい!
このチョロン地区は古い建物が多く、ビンタン市場は巨大な敷地に回廊型で鎮座している。
1階2階は人がすれ違うのも難しいほど、狭い通路に卸売りのブースがびっしり連なっている。
今回は文房具と爪切り、調理道具の仕入れ。

売っているものはそう違わないのだが、微妙に値段と店主の雰囲気が違う。
たくさん買うと値引きも多く、英語も通じない為交渉はとても難しい。
だがベンタイン市場と違って、観光客狙いのボッタクリは少ないように感じる。



お店を見ているのも楽しいのだが、とにかく暑さでボ~ッとしてくる。
この暑さのために集中力は欠け、写真を撮る元気も萎えてくる。
早めに交渉しよう!と声をかけた3軒目の雑貨屋で「まぁまぁこれに座りなさいよ!」と小さなプラスチックの椅子に座り、爪切りを9箱ほど購入した。
100個以上の爪切りはかなりの重さだが、お店の人との気持ちよい買い物で軽い達成感に満たされた。

調理道具の卸売りではコーヒーフィルターを数個購入し、できればゼブラの商品を購入したかったのだが、どれも大きくがさばるのでこれから移動も多いし旅1日目から荷物を増やす勇気は無かった。。。
気が付くともうお昼になっていた。
市場内には食堂もたくさんあるのだが、あえて外の店で食べてみることにした。
ベトナム定番の定食COM屋で豚の煮物と空芯菜の炒め物を選ぶ。
朝同様に氷たっぷりのグラスにサイダーを注いで飲み干した。
あ~暑い!



水分の少ないアジアの米にピリ辛の煮汁がとても合う。
こんなご飯が安く毎日食べられるのだから、長期旅行者は自然と東南アジア滞在が長くなるのが分かる。
ちなみに、このCOMは15000ドン(70円ほど)激安!

チョロンのバスターミナルから、同じく1番のバスに乗ってホテルまで帰る。
重い荷物を置いて、今度はホテルから程近いタイビン市場へ行ってみることに。
ここの市場は地元の人しかほとんど利用しないのではないだろうか?

もちろん生鮮品をはじめ、日用雑貨、衣料なども売っていた。



↑野菜に埋もれたおばちゃん…意外と見られる光景。
とにかく、野菜も果物も色鮮やかで見ていてウキウキしてくる。
この市場の近くにあったお店で珈琲豆を買って帰ろう。



近くにあった教会を覗いて、あまりに暑くて美術館まで歩く元気なくバスに乗ってみることに。
美術館はベンタインバスターミナル裏にあるので、ターミナルを通過するバスに乗ればいいのだ。



↑バス停でバス待ちする私