高校のカースト制度の最下層(ルックスがよくない、学力もなく地元の大学に進学する予定、流行のファッションをする勇気もない、性格も地味、他の子たちとコミュニケーションする能力も低い、もちろん彼氏はいない)の主人公の女の子が、カースト制度の最上層(かわいい、ファッションセンスもいい、東京の大学に進学する学力がある、バンドのリードボーカル、コミュニケーション能力も高い、クラスの人気者、もちろん東京の大学に通う年上の彼氏もいる)の女の子と偶然知り合って、三年間同じ電車で待ち合わせて学校までの三十分を過ごします。
主人公にとっては何事にも代えがたい、彼女との三年間の思い出を断ち切るために、主人公は卒業式を途中で抜け出して、いつも彼女からもらっていたのど飴を、彼女のコートのポケットにそっと入れます。
作者は、最後は思いがけない結末を用意して、主人公を救っています。
「既読スルー」を小道具に使って現代性を演出していますが、登場する女子高校生たちは少し古い感じがします。
また、最上層の女の子の彼氏が理想化されすぎていて、「デウス・エクス・マキナ」(ギリシャ悲劇に登場する機械仕掛けの神)的な印象を受けました。
主人公にとっては何事にも代えがたい、彼女との三年間の思い出を断ち切るために、主人公は卒業式を途中で抜け出して、いつも彼女からもらっていたのど飴を、彼女のコートのポケットにそっと入れます。
作者は、最後は思いがけない結末を用意して、主人公を救っています。
「既読スルー」を小道具に使って現代性を演出していますが、登場する女子高校生たちは少し古い感じがします。
また、最上層の女の子の彼氏が理想化されすぎていて、「デウス・エクス・マキナ」(ギリシャ悲劇に登場する機械仕掛けの神)的な印象を受けました。
五つ星をつけてよ | |
クリエーター情報なし | |
新潮社 |