現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ヘビさん

2020-03-17 11:01:11 | 作品


 むかしむかし あるところに ヘビさんが いました。



 あるひ ヘビさんは グニョグニョと あるいていました。
 むこうから カエルが ピョコンピョコンと やってきます。
 ヘビさんは、カエルを パクッと のみこんでしまいました。



 また ヘビさんが あるいていくと むこうに おおきなかわが ありました。
 かわには たくさんのサケが およいでいます。
 ヘビさんは パクパクパックンと サケを いっぱいのみこんでいきます。
 サケは どんどん ながれてくるので たべほうだいです。
 ヘビさんは サケを いちまん さんぜん ろっぴゃく にじゅう ななひき たべました。



 なんで そんなに たべられたかって?
 だって ヘビさんは、とってもおおきな ヘビだったからです。
 ながさは 10メートルいじょうも あります。
 からだの ちょっけいも 1メートルいじょうも あります。
 くちをあけると まるで トンネルのようです。



 また ヘビさんが あるいていくと むこうから キリンがやってきました。
 ヘビさんは パクッと のみこもうとしましたが のどのところで キリンのくびが つっかえてしまいました。



 また ヘビさんが あるいていくと むこうから アリが やってきました。
 ヘビさんは パクッと のみこもうとしましたが あんまりちいさいので やめました。
 アリを ふみつぶそうとしましたが できません。
 だって ヘビさんには あしが なかったからです。



 また ヘビさんが あるいていくと むこうから ライオンが やってきました。
 ヘビさんは パクッと のみこもうとすると ぎゃくに ガブッと ライオンに かみつかれてしまいました。



 けがをした ヘビさんが あるいていくと むこうから カンゴシさんが やってきました。
 カンゴシさんは ヘビさんに おおきなばんそうこうを はってくれました。



 ばんそうこうをはった ヘビさんが あるいていくと むこうから ペンギンが ヒョウザンにのって やってきました。
 ヘビさんは パクッと のみこもうとしましたが ヒョウザンが すごくつめたかったので ヘビさんは カチンカチンに こおってしまいました。

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 カチンカチンの ヘビさんが あるいていくと むこうから ゾウがやってきました。
 ヘビさんが パクッと のみこもうとすると ドシンドシンと ゾウに ふみつぶされてしまいました。

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 ペッタンコになった ヘビさんが ヒラヒラと あるいていくと むこうから ジテンシャヤさんが やってきました。
 ジテンシャヤさんは ヘビさんに じてんしゃのポンプで くうきをいれて もとどおりに ふくらませてくれました。

     12

 ヘビさんが あるいていくと むこうから ゴリラが やってきました。
 ヘビさんが パクッと のみこもうとすると ゴリラは ヘビさんの あたまと しっぽを つかんで こしのまわりにまいて ベルトに してしまいました。

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 ベルトになった ヘビさんが あるいていくと むこうから カブトムシと カンガルーと キリギリスと ダンゴムシが やってきました。
 ヘビさんは パクッパクッと どんどん みこんでいきます。

14

 でも、まだ タヌキや ドクアリや ラクダや おサルや ミノムシが どんどん やってきます。

15

「わーっ もう おなかが いっぱいだ」

16

 ヘビさんは あわてて いえへかえると ニョロニョロと ヘビのかたちをした おおきなウンチをして ねました。

 

ヘビさん
平野 厚
メーカー情報なし



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