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現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

シェイプ・オブ・ウォーター

2025-03-21 18:01:35 | 映画

 2017年のファンタジックなアメリカ映画で、アカデミー賞で作品賞、監督賞などの四部門を受賞しました。
 アマゾンで原住民に神として崇められていた半魚人が捕獲されて、アメリカの航空宇宙研究センターに研究用として連れてこられます。
 ふとしたことから、そこで清掃員として働く言葉の不自由な(耳は聞こえます)孤独な女性と、半魚人が恋に陥ります。
 半魚人が生体解剖されると知った女性は、友人たち(同僚の黒人女性と、アパートの隣の部屋に住む写真全盛のために雑誌社を追われた初老の挿絵画家)の手助けにより、研究所を脱出させます。
 この不祥事によって地位を失いそうで必死になっているサディスティックな警備責任者に執拗に追跡されますが、最後は二人で海の中に逃げます(半魚人の超能力により、警備責任者に撃たれた傷も治り、海の中でも呼吸できるようになります)。
 非常にファンタスティックな映像(アカデミー美術賞を受賞)と音楽(アカデミー作曲賞を受賞)の中に、1962年のアメリカ(ソ連との冷戦、宇宙開発競争の真っただ中でした)が再現(絶対権力者の元帥やソ連のスパイたちや当時の富の象徴である豪華なキャデラックなども登場します)されています。
 かなり残酷だったり、性的だったりするシーンもありますが、全体は非常に美しく描かれていて、その中で弱者(障碍者、LGBT(挿絵画家はゲイのようです)、人種、動物などのマイノリティ全般)に対する差別を鋭く糾弾しています。
 主演のサリー・ホーキンスは、惜しくも受賞は逃しましたが、抜群の演技とそれまでの彼女の役(「パディントン」(その記事を参照してください)のおかあさん役などの渋い役が多い)からはあまり想像できない大胆なシーン(全裸シーンも何度かあります)への挑戦で、アカデミー主演女優賞にノミネートされました(「ブルー・ジャスミン」の主役の異母姉妹役で、アカデミー助演女優賞にはすでにノミネートされたことがあります)。
 アカデミー賞受賞式後の2018年には、他にも「しあわせの絵の具 愛を描く人モード・ルイス」、「パディントン2」(その記事を参照してください)が日本で公開されたので、彼女の多才な演技力はお馴染みの事でしょう。

 

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ストレンジャー・ザン・パラダイス

2025-03-13 09:36:19 | 映画

 1984年のジム・ジャームッシュの映画です。
 ハンガリーから来た若い女性と、彼女のいとことその相棒のチンピラ男性たち(いかさまポーカーや競馬でその日暮らしをおくっています)との奇妙な関係を、ニューヨーク(といっても、いとこの男性のアパートの中だけですが)、クリーブランド(二人のおばさんが暮らしていますが、雪に閉ざされています)、マイアミ(といっても、ほとんどはモーテルの中ですが)を舞台に描いていますが、ロードムービーの趣もあります。
 底辺で暮らす若者たちの虚無感、絶望感、刹那的な生き方などが、感覚的に表現されていて、日本でも当時の若い世代の共感を得ました。
 しかし、作品内容よりも、全編を通して、モノクロ映像で描いた場末の雰囲気や、短いカットの連続、若者言葉での断片的な会話、バックに流れるひねりのきいた音楽などの表現方法の斬新さの方が、この映画の魅力でしょう。
 娯楽重視の今の日本での外国映画公開状況では、この映画も公開当時に得られたような高い評価は得られないでしょう。

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舞踏会の手帖

2025-03-12 09:25:57 | 映画

 1937年公開のフランス映画です。
 絶世の美貌を誇る大地主の未亡人が、夫が亡くなって身辺を整理している時に、20年前に16歳で社交界にデビューした時に、初めて出た舞踏会で彼女と踊った男性たちの名前を記した手帖が出てきます。
 新しい人生を踏み出すきっかけを得ようと、弁護士(?)に頼んで彼らの居場所を探し出し、イタリアの湖畔の城を出て、彼らを訪ねるために久しぶりに故郷フランスへ旅行に出ます。
 最初の男は、十数年前に彼女が結婚することを知って自殺していて、彼の母親はそのために精神を病んで今でも彼の死を受け入れていません。
 二番目の弁護士志望の男は、弁護士にはなったものの悪の道に走り、彼女が彼の経営するキャバレーを訪れた時に警察に逮捕されます。
 三番目の音楽家の男は、彼女のために書き心を込めて演奏(ピアノ)した曲が、彼女の心を少しも動かさなかったことに絶望して、音楽家をやめて聖職者の道を選んでいました。
 四番目の詩人志望の男は、都会暮らしを捨ててアルプスの山岳ガイドになっていて、彼女もかなり惹かれるのですが、彼は彼女と一夜をすごすよりも山を選んで雪崩事故の救助に向かいます(唯一、彼だけには彼女のほうが振られた形です)、
 五番目の政治家志望の男は、希望よりはスケールが小さいものの田舎の町長になっていて、彼女が訪ねていった日はちょうど彼の女中との結婚式でしたが、長く会っていなかった不良の養子が金の無心にきて大騒動になります。
 六番目の医者志望の男は、希望通りに医者になったものの、酒で身を持ち崩してアル中の堕胎医に落ちぶれていて、彼女と再開した後で、錯乱して内縁の女を殺害してしまいます。
 七番目の男は、陽気な理髪師で三人の子どもにも恵まれていて(ただし、やはり彼女に未練があったようで、末の女の子に彼女を忘れないために同じ名前を付けています)、彼女を誘ってダンスホールへ踊りに行きます。
 そこは、かつての舞踏会とは違って大衆的な場所でしたが、かつての彼女と同じように初めての舞踏会に目を輝かせている十六歳の美少女がいました(あるいは、彼女の分身かもしれません)。
 イタリアのお城に戻った後で、八人目の男が意外にも湖の対岸の屋敷に住んでいることがわかります。
 しかし、彼女が訪ねてみると、彼は一週間前に亡くなっていて、そこにはかつてのその男にそっくりな一人息子が行く場もなく途方に暮れていました。
 結果として、この男の子を養育することに、彼女は新しい人生の意味を見出そうとしますが、その子が非常な美少年なので、あるいはこの八番目の男が、彼女が本当に好きだった相手だったのかもしれません。
 人生の悲哀や残酷さなどを、美しい映像(白黒映画ですが)と音楽にのせて、当時の名匠ジュリアン・デュヴィヴィエ監督が流麗に描いたので、世界中で大ヒットして、日本でも1938年に公開されて翌年のキネマ旬報外国映画ベストテンの第一位に選ばれています。
 主役のクリスティーヌは当時の美人女優マリー・ベルが演じていて、十六歳の時にはきっとこの世のものとは思えないほどの美少女だったのだと、思わせてくれます。
 そして、こうした並外れた美貌の持ち主は、本人の自覚のないまま、周囲の男性たちに深い傷を負わせるのでしょう。
 私も、生涯一度だけこの世のものとも思えないほどの美少女と出会ったことがあるのですが、幸い旅先の札幌の地下鉄で十分ほど向かい合わせの席に座っていただけなので、心に傷を負わないですみました。


 

 

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サード

2025-03-11 07:43:15 | 映画

 ふとしたことから少年院に入ることになった少年が、そこでさまざまな経験を通じて少しずつ大人へと成長していく姿を描いた青春映画の秀作です。
 映画のタイトルは、高校野球の3塁手として活躍していた主人公のニックネームからきています。
 サードは、友人のⅡBとクラスメートの女の子二人で、「どこか大きな町へ行こう」と話し合います。
 そのためにはお金が必要だと、四人は売春を始めます。
 しかし、ある日ヤクザにつかまったサードは、衝動的に殺人を起こしてしまい少年院へ入れられてしまいます。
 大人になりきれない少年の焦りや苛立ちを、朴訥ながら永島敏行がみごとに演じています。
 サードが入れられた関東朝日少年院は、三方を沼で囲まれています。
 鉄格子の中で、少年達は朝早くから点呼、掃除、食事、探索等の日課を黙々とこなしています。
 しかし、数日前、上級生のアキラがサードの優等生ぶりが気に入らずケンカをしかけたため、二人は単独室に入れられていました。
 ある日、サードの母が面会にやってきます。
 退院後の暮しをあれこれ心配する母に、サードは相変らず冷淡な態度を示しました。
 少年達が待ちこがれる社会福祉団体SBCがやってきます。
 三ヵ月に一度やって来るこの日だけが、若い女性に接する事ができるのです。
 SBCとのソフトボールの試合中、一人の少年が院に送られてきます。
 サードの友人の数学ⅡBが得意なのだけが取得なので、ⅡBと呼ばれている少年です。
 ある日、農場で一人の少年が逃走しました。
 誰とも口をきかなかった、緘黙と呼ばれる少年です。
 その騒ぎにまぎれて院の生活に馴じめないⅡBも逃走を図りますが、やがて連れ戻されます。
 サードはそんなⅡBを殴り倒します。
 走っていくなら何処までも走れと、無言で語るサードの表情には、確固とした決意が読みとれました。
 サードの頭の中に在るのは、ここへ護送される途中に垣間見た、祭りの町を走り抜ける夢でした。
 彼が「九月の町」と名付けたその町は、彼が少年から大人へと成長する時に、彷徨しながら通りすぎる青春の象徴でした。
 この作品は、サードの少年院での生活と、事件当時の男女二人ずつの高校生を描いた部分のタッチが違い、観る人によって印象が変わってしまいます。
 原作は軒上泊の『九月の街』でこれを寺山修司が脚色しているのですが、でき上がった脚本はほとんどオリジナルといってもいいほどの斬新さを見せています。
 その脚本を、東陽一が監督して映画にしています。
 前半のサードの少年院での暮らしの部分はドキュメンタリータッチに描かれ、登場人物も実名で呼ばれていて妙に現実感があります。
 そこで、主人公のサードは一見模範生を演じながら、面会に来る母親、教官の先生たち、他の収容生たち、ボランティアの人びとなどに、内面で強い反感を示しています。
 ただ、ところどころの幻想的なシーン(サードがいろいろな所を走る、収容されている少年たちが社会福祉団体SBCの若い女性たち(当時の日活ロマンポルノの女優たちが採用されていました)を強姦するところを夢想しながらマスターベーションをする、通りがかりの海辺の町の祭りの様子など)と、収容生の一人が時々つぶやく短歌などが、寺山修司ならではの感性のきらめきを感じさせます。
 それに対して、回想シーンでの四人の少年少女たちの姿は、どこか作り物めいて見えるほどドラマチックで、わざと現実感がないように描かれています。
 それを象徴するかのように、少年少女たちは、名前ではなく、サード、ⅡB、新聞部、テニス部と呼ばれています。
 狭い田舎町の閉塞感、大きな町へ出たいという夢、町を出るための資金稼ぎとして新聞部とテニス部からあっけらかんと提案された売春、四人ともセックスが未経験だったので売春の前に実際にしてみるぎこちない初体験、部活感覚でサードとⅡBが客引きをして新聞部とテニス部が一人二万円でするどこかこっけいな売春シーン、新聞部に三時間以上もしつこくセックスを強要するやくざ風の男をサードが衝動的に殺してしまった殺人など、どれもがむしろ空想の世界の中で行われたかのように現実感がありません。
 この映画は、1978年のキネマ旬報の邦画の第1位に選ばれています。
 別の記事で書いた「帰らざる日々」は、同じ年の5位(読者投票では1位)でした。
 サードを演じたのは永島敏行で、彼は委員選出と読者投票の二つのナンバーワン映画に主演していたことになります。
 当時の若者の閉塞感と過剰なエネルギーを表すのに、彼の暗い表情とたくましい肉体はうってつけだったのでしょう。
 惜しげもなくたびたび現れた新聞部を演じる森下愛子のフルヌードは、様々なアダルトビデオやかわいいアイドルたちがあふれている現在において見ても圧倒的に美しく、この映画の芸術性や思想性を理解できなくても、これだけでもこの映画を見る価値があります。
 ただ、「帰らざる日々」で竹田かほりを見た時の「悲しさ」を感じなかったのは、森下愛子が結婚後も芸能活動続けていて年をとってからの彼女の姿も見ているので、この「若く美しい」森下愛子の姿を自分の中ですでに葬っているからでしょう。
 現時点でこの映画を理解するためには、いくつかの予備知識が必要です。
 今はやりの社会学者の古市憲寿によると、日本では1973年ごろに政治運動や高度成長などのいわゆる「大きな物語」は終焉して、みんなが個別の「自分探し」を始める「後期近代」が始まったと言われています。
 また、古市によると、未来に希望が持てない現代の若者はむしろ「今」に対して幸福を感じていて、まだ未来に希望が持てた70年代の若者の方が「今」に対して不満が強かったとのことです。
 「サード」の少年少女たちが「大きな町へ行って自分の夢を探したい」というのも、現状(閉塞した今の町)に不満があり、他の世界に未来の「自分探し」を求めていたと考えることができます。
 また、脚本の寺山修司の存在も、この映画では無視できません。
 寺山修司は現在では忘れられかけていますが、当時は、短歌、詩、エッセイ、演劇、映画、競馬解説などで多面的に活躍していて、その作品世界や彼自身の独特の「暗さ」、「寂しさ」、「孤独感」、「土着性」、「閉塞感を打破するための挑発」などが、若者の心情にマッチしていて強く支持されていました。
 この映画の監督の東陽一は、その寺山修司の「美的感覚」や「世界観」を忠実に描いています。
 また、現在は「援助交際」としてありふれたものになっている女子高生売春が、まだ(特に田舎では)一般的でなくて、この映画が時代を先取りしていたことも付け加えておきたいと思います。
 現代児童文学の世界では、この映画の持つ大人への不信、アイデンティティの喪失、現状の閉塞感などは、やはり寺山修司に影響を受けている森忠明の作品などに表れています。

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ダウン・バイ・ロー

2025-03-05 09:38:11 | 映画

 1986年に公開されたジム・ジャームッシュ監督の映画です。
 留置所で知り合った三人の男が脱獄し、南部の湿地帯をさ迷い歩く話です。
 題名は「ムショ仲間」と言う意味のスラングだそうですので、そのまんまの映画です。
 ストーリー自体はいい加減なものなのですが、それはどうでもいいのです。
 荒廃した風景を切り取ったモノクロ写真の連続のような映像、しゃれた会話、三人の俳優(この映画に楽曲を提供しているシンガー・ソングライターのトム・ウェイツ、「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(その記事を参照してください)でもおなじみのジョン・ルーリー、そしてなかでも異彩を放つロベルト・ベニーニ(後に「ライフ・イズ・ビューティフル」で監督主演をして、アカデミー賞やカンヌ映画祭などの賞を総なめにしています))の魅力が、画面に溢れていて観客を引きつけます。

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トイ・ストーリー4

2025-02-27 08:33:39 | 映画

 人気アニメ・シリーズの第4作です。
 ディズニーらしいハッピーエンディング・ストーリーなのですが、よく練られたストーリーで大人の鑑賞にも十分耐えられます。
 夏休みの子どもたちと引率の親たち(圧倒的に母親ですが)で満員の場内には、終始大きな笑い声が響いていました。
 そのタイミングを観察していると、子どもたちが笑うシーンと大人が笑うシーンは見事に違っています。
 子どもたちはちょっとした言葉の面白さやギャグに敏感ですし、アクションによるドタバタシーンへの反応もいいです。
 もちろん、大人たちもそういったシーンでも笑っているのでしょうが、もう少し手の込んだギャグやユーモアに対しては子どもたちよりも大人たちの笑い声の方が目立ってっていました。
 意外にオーソドックスな人間(?)関係(持ち主の子どもとおもちゃ、恋愛、男同士の友情、親子の愛情など)は目新しい物ではありませんが、その方が子どもたちにも理解しやすいのかもしれません。

 

 

 

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トイ・ストーリー2

2025-02-26 09:04:16 | 映画

 1999年公開の人気アニメシリーズの第二作です。
 前作から四年後の作品ですが、持ち主のアンディの家族の様子を見ると、映画の中の設定は前作の直後のようです。
 この作品では、おもちゃが壊れたり、持ち主が大きくなったりすることによって、おもちゃとサヨナラする日がテーマになっています。
 それは、人間側から見ると、「子どもの時代にサヨナラする日」を意味するので、児童文学の大きなモチーフの一つです。
 そして、このテーマは後に「トイ・ストーリー3」(その記事を参照してください)で、深化されてその素晴らしいラストシーンへと昇華されます。
 また、この作品でも、主人公のウッディ、アンディ、バズ・ライトイヤーの三人の友情が作品を支えています。
 特に、前作でウッディに救ってもらったバズが見せる男気は、観客の男の子たち(子供時代を忘れない大人の男性も)にはたまりません。
 また、新登場のカウガールのジェシーとかつての持ち主のエミリーとの悲しい別れ(エミリーが成長しておもちゃに関心がなくなり、ジェシーは捨てられてしまいます)が描かれ、女の子のファンも拡大されたことでしょう。
 この作品では、おもちゃを取り巻く環境の変化も巧みに取り入れられています。
 ウッディが、かつて白黒テレビ時代の操り人形劇の主人公で、関連グッズもたくさん販売され、おもちゃコレクターの間で莫大な金額で取引されるプレミアな人形だということがわかり、そのためにおもちゃ屋のオーナーに誘拐されます(最終的な行き先が日本のおもちゃ博物館だというのが笑えます)。
 テレビゲームのヒットにより、バズは大人気おもちゃになり、おもちゃ屋には多数のバズが並んでいて、「俺が本物だ」と争うのも笑えます。
 誘拐されたウッディ救出のためにお約束の冒険活劇が繰り広げられますが、結果として、従来のおもちゃのメンバーに、元気少女のジェシーやウッディの愛馬のブルズアイといった魅力的なキャラクターが仲間に加わり、アンディのおもちゃたちへの愛情も再確認でき、ディズニーらしいハッピーエンドで物語が終わります。

トイ・ストーリー2 (吹替版)
ヘレン・プロトキン,カレン・ロ・ジャクソン
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トイ・ストーリー

2025-02-21 08:48:29 | 映画

 1995年公開の人気アニメシリーズの第一作です。
 子どもがそばにいない時におもちゃが動き出すという設定自体は、児童文学の世界では特に新しくなく、有名なところではアンデルセンの「すずの兵隊」があります。
 このシリーズの優れた点は、おもちゃたちに子どもと遊ぶということに使命感を与え、彼らがそれにプライドを持って生きていることでしょう。
 この作品では、主役のウッディが、持ち主のアンディのお気に入りの座を、誕生日プレゼントとしてやってきた宇宙ヒーロー、バズ・ライトイヤーに奪われ、葛藤する様子が描かれています。
 そして、バズもまた、自分が本物の宇宙ヒーローではなく、台湾製(中国製でないところに時代がわかりますね)のおもちゃであることを悟り、悩みます。
 隣の家のおもちゃに対して乱暴な男の子に囚われたり、アンディ一家が引っ越していったりなどの障害を乗り越えて、バズはおもちゃとしての使命を受け入れ、二人はかたい友情を育みます。
 他のおもちゃたちもそれぞれの個性を活かして活躍しますが、なんといってもこの作品では、ウッディ、バズ、アンディの三人の男の友情がたまらない魅力で、世界中の子どもたち(特に男の子たちや子どもの気持ちを忘れていない男性たち)を虜にしました。

トイ・ストーリー (吹替版)
ラルフ・グッゲンハイム,ボニー・アーノルド
メーカー情報なし


 

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東京物語

2025-02-20 11:34:33 | 映画

 1953年公開の日本映画です。

 国内のみならず、海外でも歴史上の名画を選ぶときに、必ず上位に入る名画中の名画で、世界中の映画に影響を与えました。

 尾道に住む老夫婦(夫が七十ぐらいで、妻が六十八歳なのですが、当時の平均寿命を考えるとかなりの高齢と考えていいと思います)が思い立って、東京に住む子供たち(開業医をしている長男、美容院をしている長女、戦死した次男の嫁。その他に大阪に独身の三男が、尾道の家に独身の次女(末っ子)がいます)を訪ねます。

 生活に追われて忙しい長男一家と長女一家は、せっかく初めてはるばる(尾道から夜行で十時間以上かかるので、今で言ったら海外へ行くようなものです)やってきた両親を十分に歓待できません。

 その中で、次男の嫁だけは、二人を東京見物に連れて行ったり、狭い一間きりのアパートなのに自室で歓待したり、二人が行き場をなくした時には姑を泊めたりして、せいいっぱい親孝行をします。

 その後、母親は帰宅後に急死しますが、その時も、長男と長女は忙しさにかまけて、残された父親に対して十分に面倒をみないで、東京へひきあげます。

 次女は、葬儀後も残って後の面倒を見てくれた次男の嫁と比較して、二人を非難します。

 しかし、父親はそんな二人に不満をもらしたりはしませんでした。

 学生の頃、初めてこの映画を見た時は、二人はなんて冷淡なのだろうと、次女と同じ感想を持ちました。

 しかし、その後、自分が彼らと同じぐらいの年齢になると、はたして自分は彼らと違った対応ができただろうかと、自信がなくなりました。

 子供たちには、子供たちの生活があるのです。

 それと同じように、自分も家庭を持つと、なかなか両親の期待にはそえないものなのです。

 そして、自分がこの映画の両親と同じぐらいの年齢になると、そうした子供たちの立場がよく理解できるようになり、彼らと同じように子供たちの人生を受け入れられるようになりました。

 そうした意味では、この映画は何度見ても、その時その時で発見があるようです。

 なお、次男の嫁は、往年の大女優原節子が演じていて、その魅力がいかんなく発揮されています。

 白黒映画ですが、全編に小津安二郎監督ならではの、ローアングルを多用した、美しい映像が堪能できます。

 

 

 

 

 

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ストリート・オブ・ファイヤー

2025-02-15 16:39:02 | 映画

 1984年公開のアメリカ映画です。

 同じウォルター・ヒルが監督した「ウォリアーズ」(その記事を参照してください)と同様に、健全な(?)暴力映画です(銃撃戦や乱闘シーンの連続なのに、誰も死なないし、大怪我もしない)。

 そのころ人気のあったダイアン・レインが演ずる(歌はもちろん口パクです)歌姫が、故郷の六十年代を思わせる下町の劇場で凱旋公演中に、ストリート・ギャングの集団にさらわれます。

 姉からその知らせを聞いた、マイケル・パレ演ずる主人公(歌姫の元カレで、かっこいいスーパーヒーローです)が、二年ぶりに帰郷します。

 彼は、彼女のマネージャー(こうしたアメリカ映画に欠かせない眼鏡チビキャラです)と、酒場で知り合った女兵士と、三人で救出に向かいます。

 ストーリー自体は、白馬に乗った王子様が、さらわれたお姫様を助けに行くお伽話ですが、全編にかっこいいセリフと映像と音楽と衣装(アルマーニです)にあふれていて、魅力たっぷりです。

 特に音楽は、全米ヒットチャートの上位に入った曲が何曲もあって、そのステージシーンは迫力満点です。

 

 

 

 

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仁義なき戦い

2025-02-14 09:13:25 | 映画

 1973年に封切られた実録やくざ映画の元祖です。
 映画雑誌のキネマ旬報が2009年に実施した日本映画ベストテンのオールタイムベストで第5位にランクインしています。
 もちろんバイオレンスを前面に出した娯楽作なのですが、菅原文太、松方弘樹、梅宮辰夫たちが若々しい演技を見せて、青春群像劇と捉えることもできます。
 ハンディカメラも多用したライヴ感、大胆な筋立て、実録映画ならではのリアリティ、スピーディな場面展開など、現在見ても少しも色あせていません。
 戦後の風俗の描写は最低限に抑えて、登場人物の行動と会話だけで、テンポよくストーリーが進みます。
 他の記事で書いた「現代児童文学」の特徴である「アクションとダイアローグ」がいかに物語を描くのに適しているかが、ここでも証明されています。
 児童文学の世界でも、かつては、柴田道子が疎開生活を描いた「谷間の底から」や鈴木実たちが基地問題を描いた「山が泣いている」などの実録物の作品がありましたが、社会主義リアリズムが退潮になるにつれて姿を消しました。
 現代の子どもたちの生活に肉薄した実録物の作品があってもいいと思われますが、現在の出版状況では本にするのは難しいでしょう。

 

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アメリカン・グラフィティ

2025-02-13 08:33:25 | 映画

 1973年公開のアメリカ映画です。
 スター・ウォーズを作る前の、まだ二十代のジョージ・ルーカスが監督した青春映画の傑作です。
 オールナイトで、町を車で流すアメリカの高校生や短大生たちの、若いエネルギーに満ち溢れた一晩を、伝説のDJ、ウルフマン・ジャック(実際に出演しています)が流すオールディーズのヒット・ナンバーにのせて、鮮やかに描いています。
 西部の田舎町に住む優等生の男の子が、ハイ・スクールを卒業して、奨学金を得て東部の大学へ行く前夜で、彼は本当に出発するかどうか、一晩中悩みます。
 背景を説明すると、当時(今でもそうかもしれませんが)、アメリカの田舎町の高校生が地元の奨学金を得て、東部のアイビーリーグに代表されるエリート大学に進むことは、郷土の期待を一身に背負うことであり、全国から集まってきた秀才たちがしのぎを削る戦いの場へ参加することも意味します(実際に、半年で挫折して郷里へ戻ったハイ・スクールの教師が登場します)。
 「期待に応えられるか?」「競争に耐えられるか?」と、主役の少年が思い悩むのも当然ですし、一緒に行くはずだった生徒会長の少年は、大学よりガールフレンド(主役の少年の妹で来年のチアリーダー(美人で成績優秀を意味します)に選ばれています)を選んで、取り敢えず一年間は地元に残ることを選択します。
 主人公は、その晩町で見かけた絶世の美女(白いサンダーバードに乗っています)に別れを告げて、東部へ飛行機で旅立ちます。
 この美女は、主人公にとっては青春の象徴と思われますので、それに別れを告げたのは彼が大人になることを決意したことを意味します。
 さて、この作品では、多くの高校生や短大生が自分のアメ車(当たり前ですが)を持っていますが、これはファンタジーの世界ではなく現実の世界なのです。
 この映画の時代設定がいつなのかは明示されていませんが、ケネディ大統領の名前が出てくるので1962年前後と思われます。
 当時のアメリカは黄金の50年代と言われた好景気をうけて、なおかつベトナム戦争の泥沼に引き込まれる前(エンドロールで、主要な役の少年の一人が1965年にベトナムで戦死したことが示されます)なので、日本で言えばバブル期のようなもので、高校生が自分の車を持っていることは当たり前なのです(他の記事にも書きましたが、ボブ・グリーン「17歳」には、1964年の誕生プレゼントに車をもらうシーンが出てきます)。
 言ってみれば、この映画は、高校生たちの青春を描いただけでなく、古き佳きアメリカの「青春時代」を描いたことになります(題名は、それを意味しているのでしょう)
 主役の少年を演じたリチャード・ドレイファスは、当時25、6歳だったのでさすがの演技を見せていますが、他の少年たちも、後に監督として大成するロン・ハワードや「アンタッチャブル」で活躍したチャールズ・マーティン・スミスなどが演じています。
 また、無名時代のハリソン・フォードもチョイ役で出演しています。


















 

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点子ちゃんとアントン

2025-02-10 07:29:29 | 映画

 1999年公開のドイツ映画です。

 1930年に書かれたエーリヒ・ケストナーの児童文学の古典の映画化です。

 この映画の前に作られた「エーミールと探偵たち」(その記事を参照してください)の成功を受けて、現代に合わせて変更している点はありますが、かなり原作に忠実に作られています。

 ただ、エンターテインメントを意識した変更点は、ちょっとやり過ぎの感もあります。

 主な原作からの変更は以下の通りです。

 点子ちゃんを構わなすぎた原因を、社交好きの母親だけでなく忙しすぎる父親にも求めています。

 点子ちゃんの母親の社交の場を、貧困国における子どもたちを助けるための海外ボランティアの代表で、年に14回もそれらの国々での歓迎や学校などの着工パーティに出席するために海外出張しているせいにしています(けっこう皮肉が効いています)。

 アントンは、病気のおかあさんの代わりに、アイス店で働いています。

 アントンは、点子ちゃんの家で金のライターを盗み、彼のおかあさんが謝りに行きます。

 アントンは、幼い頃に別れた父親(原作では亡くなっています)を探しに、アイス店の車を運転して出かけて、警察も巻き込んで大騒ぎになります。

 点子ちゃんの家に強盗が入るシーンで、点子ちゃんの家庭教師は共犯ではなく、彼女の不注意が原因だったとしています。

 点子ちゃんが夜中に抜け出してお金を稼ぐのは、家庭教師と一緒の物乞いではなく、ストリート・パフォーマンスをして、そのお金でアントンの家に食料を届けます。

 ラストでは、アントン一家が点子ちゃんの家に同居するのではなく、夏休みに北海の海岸沿いにある点子ちゃんの家の別荘に招待されます。 

 以上のような変更点はありますが、お金持ちの家の子も貧乏な家の子もそれぞれ問題(前者の子どもは両親が忙しくしていて構ってもらえず、後者の子どもはお金のために苦労しています)は抱えていることと、そうしたことを乗り越えた点子ちゃんとアントンの友情はしっかり描かれていて、クライマックスの強盗逮捕のシーンなどは原作通りで、全体にユーモラスな仕上がりになっています。

 

 

 

 

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エーミールと探偵たち

2025-02-09 14:53:33 | 映画

 2001年のドイツ映画です。

 ケストナーの児童文学の古典の、何度目かになる映画化です(初めは出版されてからすぐにされました)。

 原作は1929年に書かれた本ですから、それを現代のベルリンを舞台にして大胆な設定変更を行っています。

 主人公のエーミールは、原作では母子家庭(父親は亡くなっています)の母親想い(母親は自宅で美容師の仕事をしながら苦労してエーミールを育てています)の少年でしたが、この映画では離婚した父子家庭(母親はもうじき再婚しようとしています)の父親想い(父親は失業していてなんとか仕事を手に入れようとしています)の少年に変更されています。

 悪漢に盗まれたのは、140マルクから1500マルク(今ならユーロにするところですね)にインフレしています。

 探偵たちには、男の子だけでなく女の子も、白人だけでなく移民の子もいます。

 探偵の知性派のリーダーだった教授くんは登場しなくて、映画ではIQ145の知性派の少年の名前は、少々ややこしいのですが原作では体力派のリーダーだったグスタフという名前をもらっています。

 原作の警笛のグスタフの役割を映画で引き受けているのは、ポニー(原作ではエーミールのいとこのあだ名であるポニー・ヒュートヘンから来ています)という女の子です。

 原作では、自宅の電話でみんなの連絡係に徹した「ちびの火曜日くん」は、映画では携帯電話を持っていてみんなと一緒に行動できます(2001年当時では携帯電話はまだ高価でしたが、彼の家は原作同様お金持ちなのです)。

 犯人を捕まえた賞金は、1000マークから5000マークにインフレしています。

 事件後に、原作(実際には続編の「エーミールと三人のふたご」において)では、エーミールはバルト海沿いの教授くんの別荘(彼はこれを祖母から遺産としてもらった!彼の家もお金持ちです)に招待されるのですが、映画ではエーミールのおとうさん(就職できました!)が賞金を使って探偵たちを招待します(そのため、エーミールの故郷をバルト海沿いの町に変えています)

 しかし、こうした変更にも関わらず、というよりはこれらのおかげもあって、この物語の本質や、ケストナーの精神は、みごとに再現されています。

 この物語の本質を標語的に言うと、「友情、団結、勝利」です(少年ジャンプと一緒ですね)。

 貧しい家の子もお金持ちの子も(映画ではさらに男の子も女の子も、白人の子も移民の子も)、そんなことに関係ない「友情」で、目的に向かって「団結」し、悪い大人たちに「勝利」します。

 ケストナーの精神とは、常に子供の立場に立つことです。

 この映画でも、大人に抑圧されている子供たちを描きながら、それに立ち向かっていく子供たちの姿が繰り返し描かれています。

 特に、離婚、失業、貧困、家庭不和など、今日の子供たちを取り巻く困難な状況をしっかり描いていることで、たんなる子供向けのエンターテインメントを超えた作品になっています。

 

 

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アパートの鍵貸します

2025-02-07 08:52:37 | 映画

 1960年製作のロマンチックコメディの古典(アカデミー賞で、作品賞、監督賞など五部門で受賞しています)です。
 さえない独身サラリーマンが、昇進を期待して、上司たちに自分のアパートを逢い引き用に提供したことによって引き起こされるドタバタを、監督のビリー・ワイルダーが笑えてしかも思わずホロリとさせられる人情喜劇に仕立ててみせます。
 現在では考えられないようなセクハラ、パワハラ・シーン満載ですが、この作品の背景には、1950年代から1960年代のアメリカの空前の好景気があります。
 ニューヨークには、そのころの日本では考えられないような高層ビル(当時は摩天楼と呼んでいました)が立ち並び、その中にオフィスを構える大会社(この映画では保険会社です)は、各階ごとに勤める人間も階層化されていて、それを繋ぐ何台ものエレベーターにはそれぞれにエレベーター・ガール(この映画のヒロインもその一人です)がいて、上層階にいる管理職(取締役だけではなく部長でもです)には秘書付きの広い個室が与えられています。
 象徴的なシーンをいくつか書きます。
 ジャック・レモンが演じる独身サラリーマンは、テレビを見ながらTVディナーと呼ばれる調理済みのトレイをレンジ(さすがに電子レンジはまだないのでガスレンジ)で温めて、一人で寂しい夕食を食べています(数十年後(今でも?)の日本でも同じ状況でした)。
 クリスマスには、会社で大騒ぎのパーティが開かれています(1988年の「ダイ・ハード」で同様のクリスマス・パーティが開かれていたのは、バブル最盛期の日系企業でした。今なら中国系企業かな?)。
 この映画の主役のお調子者のサラリーマンを演じたジャック・レモンは、こうしたコメディの主人公にぴったりの軽薄さとそれでいてどこか憎めない独特の持ち味を持っていて、この作品ではノミネートだけで受賞は逃しましたが、アカデミー賞の主演男優賞と助演男優賞の両方を受賞した最初の俳優です。
 相手役のシャーリー・マックレーンは、ショートカットが似合う小柄で可愛い、いかにも日本人が好きになりそうな美人で、同様にこの作品ではノミネートだけでしたが、後にアカデミー賞の主演女優賞を受賞しています。
 敵役(シャーリー・マックレーンと不倫している人事担当重役)のフレッド・マクマレイは、子供の頃に見たアメリカのテレビドラマ「パパは何でも知っている」で、理想的な父親を演じていたので、大学生の時に初めてこの映画を見たときにはショックでした。

 

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