芸術新潮 2009年 10月号 [雑誌]新潮社このアイテムの詳細を見る |
梅原猛が解き明かす 古代出雲王朝
【グラフ】神をたずねて、東へ西へ
神の木肌○出雲市・須佐神社
沈む日の宮にて○出雲市・日御碕神社
わが御心すがすがし○雲南市・須我神社
荒ぶる神の愛の住処○松江市・八重垣神社
国譲りの海○出雲市・奉納山公園より
風土記の人の眠る丘○松江市・岡田山古墳
【第1章】出雲王朝はスサノオからはじまった
八雲立つ 出雲八重垣
妻籠みに 八重垣作る その八重垣を○雲南市・須我神社
美女を娶らばオロチ退治○松江市・八重垣神社
海山のあいだの威容○出雲市・日御碕神社
海人たちの聖地○出雲市・日御碕灯台
【第2章】オオクニヌシ 出雲王朝を繁栄させた大王
国引きの神の座○出雲市・長浜神社
オオクニヌシ不死身伝説○鳥取県南部町・赤猪岩神社
玉と温泉○松江市・玉造温泉
奇祭で祀るオオクニヌシ○兵庫県姫路市・射楯兵主神社
諸手船神事に隠された王朝秘史○松江市・美保神社
壮麗! 大社造り三重奏○松江市・佐太神社
【第3章】考古学が語る古代出雲王朝
国生みの島をたずねて○兵庫県南あわじ市・沼島
王朝の証明○雲南市・加茂岩倉遺跡出土
播磨と出雲のただならぬ関係○兵庫県西宮市・辰馬考古資料館
弥生芸術の最高傑作○兵庫県神戸市・桜ヶ丘遺跡出土
【終章】出雲王朝を封じたのは誰だ?
国譲り、陽は落ちて○出雲市・稲佐の浜
【古代出雲王朝 探訪図】
・・・ほか 』
梅原猛さん自身が神々の流竄に書かれている内容を間違っていたと認めているという…これは読まなくちゃいけないというものではないか。
要するに、出雲神話がほんとうにあるならば出雲に古代遺跡がなければならないのにないということは出雲神話はフィクションだと言っていたのが、最近古代遺跡が次々に発掘されているので、フィクションではないと認めるということで。
で、そうなるとどのように解釈するかについては、また本を書くということになるらしい。
うーん 御歳84歳。
出雲などの神社をいくつも回られていて、写真豊富(というかそういうビジュアル系の雑誌のようです)で、例えばQED 出雲神伝説の舞台を確認できるのはうれしい。
しかしながら、QED 出雲神伝説で提起されていた、大和出雲のことや出雲大社の拝殿の不思議や元出雲神社のことなどは触れられていなくて、ちょっとばかり私が今知りたいこととはずれているかな。
ま、御大が自分で間違っていたと認めるという画期的な表明にはなったわけだけれど。
でも、じゃ、隠された十字架―法隆寺論とかはどうなるんでしょうねぇ(私が知らないだけで、どっかで間違いだって認めていらっしゃるのかな)