殺人混成曲 (ハヤカワ・ミステリ 482) | |
マリオン・マナリング | |
早川書房 |
ネロ・ウルフ(スタウト)、エラリイ・クイーン(クイーン)、ペリイ・メイスン(ガードナー)、マイク・ハマー(スピレイン)、ピーター・ウイムジイ卿(セイヤーズ)、アプルビイ副総監(イネス)、エルキュール・ポアロ(クリスティー)、ロデリック・アレン(マーシュ)、ミス・シルヴァー(ウェントワース)
これだけの名探偵が、伊達や酔狂で一堂に会するはずがない─果然、船客のひとりで悪名高いゴシップ・ニューズ記者ポール・ブライスが、中央デッキで頭を叩き割られているのが発見された。かくて、九人の名探偵がそれぞれ自慢の頭脳を絞り、腕をふるう結果となった! 九人の作家ひとりひとりの文体を模写し、そのうえで本格ミステリの醍醐味を堪能させる見事な離れ技! 長篇ミステリ・パロディの記念碑的名作。』
いやあ、もうちょっと面白いかと思ったんですけどね。
それぞれの探偵たちがリレー形式で捜査をつなぐのだけれど、その文体までそれぞれの作家をなぞっているのがミソらしい。で、この翻訳版でもそれぞれの作家を専門としている翻訳家に任せているのがミソ。なんだけど、例えばクイーンにしても溌剌とした国名シリーズの頃のエラリーではないし、マイク・ハマーってこんな粗雑なキャラだったかと驚くような…。古い活字の読みにくいのをがんばって読んだのだけど、ちょっと残念。
名探偵、船…なんか昔読んだなぁと思いながら…
西村京太郎の「名探偵が多すぎる」でした。
あれはメグレ、クイーン、ポワロ、明智vsルパンでした。
9人は多すぎたのかもしれません。