始まりに向かって

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4月8日は「花まつり=釈迦誕生日」・・アジアと花

2014-04-09 | アジア
昨日は花祭りの日でした。

刑部恵都子氏の「ホピと青い星」に関する本のご紹介はあと1回あるのですが、今日は「花祭り」の記事を投稿します。
 
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「4月8日は花祭り」朝日新聞2013・04・08


4月8日は花祭り。

仏教を開いた釈迦の誕生を祝います。


キリスト教のイエスの誕生日であるクリスマスに比べると、盛り上がりは今一つ。

日本人にとってどんな行事なのでしょう。


「戦前は浅草寺から日比谷公園まで、盛大にパレードをしていたんですよ。

そう教えてくれたのは、愛知大の片茂永(ピョンムヨン)教授だ。

当時の朝日新聞を読むと、たしかにそう。


たとえば「例によって日比谷公園は大変なにぎわひだった。花神輿の通るところはものすごイほどの人だかり」(1935年4月8日)とある。

この年は満州国皇帝、別の年にはシャム(タイ)の皇帝が出席した、と報じる。

“仏教を通じたアジアの連帯”が、しきりに強調される。


「花祭り」の呼称は、明治に生まれたというのが通説だ。

片さんは「欧州をまとめるキリスト教文化に対抗するため、仏教を華やかにと、僧侶たちが熱心に取り組んだ」と説明する。

しかし次第に、「大東亜共栄圏」という国策に利用されていったと見る。

そして敗戦。


進駐軍が推したのは、クリスマスだった。

片さんは「明治以降の国家仏教的な要素が強すぎて、その使命が失われると、花祭りへの関心は薄れたのだろう」と言う。


そもそも釈迦の誕生を祝う仏教行事は「灌仏会」、「仏生会」などと呼ばれている。

日本では「推古天皇の606年4月8日に、各地の寺で行事が行われ、840年には宮中で「灌頂会」があった」という記録が残る。


ただし、お上が旗を振ったからではなく、民間の習俗と影響しあいながら発展した、と天理大の飯島吉晴教授は指摘する。


民俗学では「卯月八日」と呼ばれる。

旧暦の4月8日は、現在では初夏。

農耕がはじまる時期に山の花を摘んで豊凶を占ったり、軒先に花を挿して山の神を田んぼに呼び寄せたりと、花にまつわる風習が各地にあった。

飯島さんは「花をめぐるさまざまな民俗行事が、釈迦の誕生日である4月8日という枠組みを得て、生き続けてきた」と説明する。


地域に根づいた花祭りは、今もある。

埼玉県秩父市の越塚地区では、江戸の天明期に始まった「塚越の花祭り」がある。

ここでの開催は、旧暦に近い5月4日。

地区の小学生たちが4月下旬から野山の花を集める。

祭り前日になると、釈迦像を安置する花御堂を花々で飾り、一晩神社に籠る。

翌朝、山腹のお堂まで、花を撒きながら花見堂を運び、釈迦像に甘茶をかけて拝む。

鮮やかに舞い散る大量の花びらに包まれて、一年で最も希望にあふれた季節を祝う。

「まあ、仕事始めよね。花祭りが終わると、よし、もう作業だって」と地区の人々は言う。

かつて参加できたのは、小学3から6年の男子だけだったが、子どもが減り、今は小学生の男女全員に幼稚園児。

それでも今年は7人。

地区出身者の子の参加も募り、伝統行事を守ろうとしている。



「おとなり韓国では国民的な行事」 


おとなり韓国では、旧暦4月8日は祝日だ。

日韓仏教交流協議会によると、その日は各寺で祝うが、圧巻なのは前週末にあるソウルでのパレードだそうだ。

東大門などを経由する目抜き通りを、10万個とも言われる提灯行列が練り歩く。

電飾きらめく龍や象などの巨大な山車も続く。

韓国の国民的行事だ。


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「アジア」というカテゴリーを追加したのは、最近のことなのですが、日本とその近隣諸国との歴史と今のことは、大切に考えていきたいと思っています。


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