「ホピ・宇宙からの予言」(ルドルフ・カイザー著)という本を読みました。
リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。
このブログで、今までに最も多く紹介している本は「ホピ・宇宙からの聖書」(フランク・ウォーターズ著)という日本語の題の本です。
また前回まで、8回連続で紹介した本は「ホピ・神との契約」(ダン・エヴェヘマ+トーマス・マイルズ共著)という日本語の題の本でした。
ホピの解説書としては、この3冊は日本で出版されたものとしては基本的な本だと思うのですが、なぜかこのような似通った題名がついています。
これらのよく似た題名が示しているのは、「ホピ族は宇宙あるいは神から授かった聖なる契約や予言を持っている」ということだと思います。
それではどのような「予言」なのか?
それがなかなか分かりにくいのです。
はっきりつかむのは、至難の業。
「予言」で有名だというのに、どういう「予言」なのかがはっきりしないとは不思議なことです。
3冊目のこの「宇宙からの予言」という本の著者は、世界的な視野に立ってホピの伝承を見ています。
ホピ族の「予言」がいつどのように始まったのかといったことをめぐる一冊です。
著者は、いわゆる「伝統派」とは一線をおいて、独自の立場から、「ホピの予言」の一番古い形はどのようなものであったかを考えています。
そして、「ホピの予言」の最も古い形は、
「白い兄が、いつの日か石板を持って帰還する」
というテーマであると考えます。
そこで、「白い兄」伝説と石板、岩絵「ロードプラン」について、著者の書くところを同書より抜粋してまとめてみます。
はじめに「白い兄」の言い伝えです。
*****
(引用ここから)
「白い兄伝説」
第4の世界の新しい土地と生活に、忠実な人々を導いた偉大な首長は「弓」氏族の人でした。
かれには母親を同じくする二人の息子がありました。
この二人の兄弟は聖なる石板をひとそろい与えられて、「大神霊の示す場所にそれを運んで行け」、と命じられました。
兄はただちに出発し、太陽の上る東をめざして進んで行きました。
目的地に辿りついたら、彼はすぐにもと来た道を引き返し、大神霊の地に留まっている弟を探すことになっています。
兄の務めは弟を助けて清めの日を成就させることです。
そしてその後にはほんとうの平和と友愛の生が実現するのです。
兄は大神霊によって与えられた聖なる使命を果たすためにやってくるのです。
赤い弟は全土を歩きまわってすべての土地に足跡を残すように命令されました。
「人々が移動するうちに、いつか空に大きな白い星が現れるだろう」、と兄弟は二人とも告げられていました。
それが現れた時、すべての人々は、兄が目的地に辿りついたことを知り、それゆえにその時にいた場所に定住しなければならないと悟るのです。
そこがどんな所であろうとも。
そして弟は、東に向かった兄が弟の所に戻ってくるまでそこから動くことはできません。
兄がこの国に戻ってきて弟と再会したとき、これらの石板が対になって並べられ、二人が本当の兄弟であることを世界中に示します。
ホピは今も聖なる石板を持っており、ほんとうの白い兄の到来を待ち望んでいます。
(引用ここまで)
****
この文章は、著者ルドルフ・カイザー氏がフランク・ウォーターズ氏の前掲書から引用して紹介しています。
「白い兄」と「赤い弟」とは誰のことなのでしょうか?
「白い兄」とは白人のことなのか、そうではないのか?
もし、伝承のとおり、ふたりの兄弟がホピの部族のひとつ「弓族」の兄弟であるということならば、「白い兄」とは白人ではないということになります。
続きます。
関連記事
画面右上の小さな検索コーナーを「ブログ内」にして検索していただくと、
ホピの予言 15件
第4の世界 9件
白い兄 5件
白い神 3件
石版 8件
ロードプラン 4件
第5の世界 3件
など、あります。(重複しています。検索結果はマックスが15件のようです。)
リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。
このブログで、今までに最も多く紹介している本は「ホピ・宇宙からの聖書」(フランク・ウォーターズ著)という日本語の題の本です。
また前回まで、8回連続で紹介した本は「ホピ・神との契約」(ダン・エヴェヘマ+トーマス・マイルズ共著)という日本語の題の本でした。
ホピの解説書としては、この3冊は日本で出版されたものとしては基本的な本だと思うのですが、なぜかこのような似通った題名がついています。
これらのよく似た題名が示しているのは、「ホピ族は宇宙あるいは神から授かった聖なる契約や予言を持っている」ということだと思います。
それではどのような「予言」なのか?
それがなかなか分かりにくいのです。
はっきりつかむのは、至難の業。
「予言」で有名だというのに、どういう「予言」なのかがはっきりしないとは不思議なことです。
3冊目のこの「宇宙からの予言」という本の著者は、世界的な視野に立ってホピの伝承を見ています。
ホピ族の「予言」がいつどのように始まったのかといったことをめぐる一冊です。
著者は、いわゆる「伝統派」とは一線をおいて、独自の立場から、「ホピの予言」の一番古い形はどのようなものであったかを考えています。
そして、「ホピの予言」の最も古い形は、
「白い兄が、いつの日か石板を持って帰還する」
というテーマであると考えます。
そこで、「白い兄」伝説と石板、岩絵「ロードプラン」について、著者の書くところを同書より抜粋してまとめてみます。
はじめに「白い兄」の言い伝えです。
*****
(引用ここから)
「白い兄伝説」
第4の世界の新しい土地と生活に、忠実な人々を導いた偉大な首長は「弓」氏族の人でした。
かれには母親を同じくする二人の息子がありました。
この二人の兄弟は聖なる石板をひとそろい与えられて、「大神霊の示す場所にそれを運んで行け」、と命じられました。
兄はただちに出発し、太陽の上る東をめざして進んで行きました。
目的地に辿りついたら、彼はすぐにもと来た道を引き返し、大神霊の地に留まっている弟を探すことになっています。
兄の務めは弟を助けて清めの日を成就させることです。
そしてその後にはほんとうの平和と友愛の生が実現するのです。
兄は大神霊によって与えられた聖なる使命を果たすためにやってくるのです。
赤い弟は全土を歩きまわってすべての土地に足跡を残すように命令されました。
「人々が移動するうちに、いつか空に大きな白い星が現れるだろう」、と兄弟は二人とも告げられていました。
それが現れた時、すべての人々は、兄が目的地に辿りついたことを知り、それゆえにその時にいた場所に定住しなければならないと悟るのです。
そこがどんな所であろうとも。
そして弟は、東に向かった兄が弟の所に戻ってくるまでそこから動くことはできません。
兄がこの国に戻ってきて弟と再会したとき、これらの石板が対になって並べられ、二人が本当の兄弟であることを世界中に示します。
ホピは今も聖なる石板を持っており、ほんとうの白い兄の到来を待ち望んでいます。
(引用ここまで)
****
この文章は、著者ルドルフ・カイザー氏がフランク・ウォーターズ氏の前掲書から引用して紹介しています。
「白い兄」と「赤い弟」とは誰のことなのでしょうか?
「白い兄」とは白人のことなのか、そうではないのか?
もし、伝承のとおり、ふたりの兄弟がホピの部族のひとつ「弓族」の兄弟であるということならば、「白い兄」とは白人ではないということになります。
続きます。
関連記事
画面右上の小さな検索コーナーを「ブログ内」にして検索していただくと、
ホピの予言 15件
第4の世界 9件
白い兄 5件
白い神 3件
石版 8件
ロードプラン 4件
第5の世界 3件
など、あります。(重複しています。検索結果はマックスが15件のようです。)
遺跡にはネイティヴアメリカンの岩絵に似たものが
沢山発掘されていたようです
そして石版は、今沖縄の博物館に展示されているらしいのですが
もしそれが本物ならば誰がこの島国の代表、いや白い兄としてホピの元へいくのでしょうか?
気になったのでコメントしました
虹を探すもの様
コメント、ありがとうございました。
ホピのブログと銘打っているのに、最近ホピ関連のことをあまり書いていないことを気にしておりました。
とはいえ、私はホピ族について何か特別なことを知っているわけではないので、なにも書かないのは当たり前と言えば当たり前なのですが。。
沖縄周辺の石版やパワースポットの話は時々見かけることがあります。
私としては、もし天から私に課せられた何らかの義務のようなものがあるとしたならば、私の感じる限り正確にホピの伝承を伝えなければならないのではないか、という気持ちは持っております。
そして、現在のところ、ホピの伝承はホピ族内部の、あるいは北アメリカ大陸内部の、部族間の問題ではなかろうか、という考えは持っております。
これは日本で一番最初に、1970年代にホピ族の地を訪ねられた人類学者の北沢方邦氏の本や、たくさんご紹介しておりますフランク・ウォーターズ氏の著書に、かなりリアルに書いてありまして、ブログ内検索をしていただければ、それなりの情報はご覧になれるのではないかと思っております。
しかし、改めて書きたい課題ですので、いずれさらに書きたいと思っております。
また、沖縄周辺の不思議についても、よく考えてみたいと思っております。
また、北米と中米と南米全域に古くから存在する「白い人信仰」「白い人伝説」についても、かなりたくさん言及はしておりますので、お読みいただければ幸いです。
更新が遅れがちになっており、まことに申し訳ございません。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
虹を探すもの様
沖縄の海底の遺跡についてですが、私はそれを見たことがないのですが、私はそれらを古代日本の装飾古墳の文様や神代文字の方面から見てみたいと思っております。
ホピ族の方たちや北米インディアンのボブ・サム氏などの方々が来日されて、日本の卍や、ヤタガラスなどに大変親近感を持っていてくださるということは感じます。
ですが、それらは文字を使わない文明であるインディアン文明の表記に似ているということに価値を見出しておられるのであって、文字を使わないインディアンの文明で使われている表記と、文字を使っていなかった古代日本の表記が似ている、ということであろうと思うのです。
しかし、神代文字はおそろしく難解で、またどれが本物か見抜くのは大変な作業だと感じておりまして、もう何十年も感じるものはあるのですが、なかなかはかどりません。
コメントをいただいたお礼に、今思っていることを述べさせていただきました。
いつの日か、日本の人達がネイティブとしてホピや世界中の人達と繋がれる日を願っております。
このたびは駄文に返信してもらい感謝です
虹を探す者様
コメント、ありがとうございました。
>わざわざコメントありがとうございます。
いえいえ、わざわざ、というほどのお返事でもないです。。
わたしも、いつの日か、世界中の人々が、それぞれの地のネイティブとして、誇りをもってつながれる日を願っております。
前のコメントにも少し書いたように、平和の民ホピ族、と言われていても、彼らには彼らの、すごい世界があるように思います。(現在はそんなことはしていないのだと思いますが)
日本で言えば、平安時代までくらいの感じではないでしょうか?
もののけや怨霊の方が人間より強かった時代。。。
そして、それをコントロールするのが、シャーマンであり、シャーマンをコントロールするのが、長老の役割だったのだと思います。。
コメントをどうもありがとうございました。
お返事がおそくなりまして、申しわけありません。
滋賀県高島市の石板について、調べてみました。
これですか?
↓
http://biwako-genryu.com/post-206.html
太平洋に広がっている風習、という点は、なるほどと思いました。
持ち運ぶには、ちょっと重いようにも思いますが、別のものなのでしょうか?
コメント、どうもありがとうございました。
お返事、一つずつ、ゆっくり書かせてくださいね。
そうなんです、わたしも、ニューギニア、オーストラリア、インドネシアなど、太平洋の島々と、北米、南米には、つながりがあると思っているんです。
そして、悪いことがおこらないように(悪い予言が実現しないように)祈ることは、とても大切なことだと思います。
わたしも、そう祈る一人でありたいと思っています。