たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

災害と福祉 <北海道地震 特養被災者に「福祉仮設住宅」>を読みながら

2018-11-11 | 災害と事前・事後

181111 災害と福祉 <北海道地震 特養被災者に「福祉仮設住宅」>を読みながら

 

アメリカ中間選挙後のトランプ政権の行方がいろいろ話題になっています。基本は大きな変化はないものの、再選に向かってよりトランプ旋風が吹き荒れるような感じですね。

 

NY株式が再び上昇気流に乗りそうな気配ですし、その結果でしょうか東証含め各国の株式市場も好調な兆しがあるのでしょうか。アメリカ経済の実態が好況だというのですが、ほんとうなんでしょうか。私はどうやら疑い深いせいか、トランプ政権が舵を取る政治経済の動きに危うさを感じしてしまいます。

 

たまたま最近のニュースで、トランプ大統領が武器輸出を大規模に拡大し、国内雇用の創出を自慢そうに話している姿が取り上げられていましたが、つい昔の名前ででていますといった軍産複合体と呼ばれた時代を思い出してしまいました。

 

現在は冷戦が終わったわけですが、新たな緊張の種がまかれたり、膨らんだりしていますね。どうも背後には経済対策が見え隠れするように思うのは私だけではないと思うのです。アメリカ経済が活況を呈して、雇用も拡大しているのであれば、なぜ大規模な武器輸出取引をすすめ、雇用拡大効果を喧伝するのでしょうか。私はこれまでのNY株式市場での値上がりは景況の裏付けのない異常な状況にあるのではと思うのです。リーマンショック救済のために行われた異常な金融緩和を土台に、アメリカ国民による極端な不動産投資や法人税の大幅減税が株高の主要な要因ではないかと思っています。素人感覚ですが、トランプ政権の経済政策が有効だったとの検証があるのでしょうか。

 

トランプマジックともいえる新たな策が、禁じ手ともいいうる極端な武器輸出の拡大ではないでしょうか。経済的利益を得れば、国内分断も国際社会の不安定化も、意に介さないトランプ大統領のスタンスのように思えるのです。

 

その結果は、各国の軍事力拡大競争、緊張拡大となり、本来、格差是正のために講じるべき予算がなかなか思うように配分されないことになっていく懸念が高まります。

 

まるで風が吹けばの話のようですが、災害対策と福祉対策においても、重要な国家の役割であるはずなのに、どうも後手後手になっている要因の主要なものが安全保障という名の脅威がわが国の政治においても、アメリカからの風のせいで、右往左往するからではないかと思うのです。

 

さて今朝の毎日記事<北海道地震特養被災者に「福祉仮設住宅」 全国初整備へ>は、災害時、特別養護老人ホームなどの福祉施設に入所している人たちが極めて厳しい状況下におかれることだけでなく、災害後の復旧過程でも劣悪な環境に置かれていること、その改善策がようやく動き出したことが取り上げられています。

 

福祉対策に活用するという、消費税増税も、軽減税率などかえって別の緩和策ばかりが話題になって、なかなか本筋の福祉対策の充実がクリアになっていないように思うのです。

 

そんな中、<北海道胆振東部が震源となった9月の地震で、道は、被災した特別養護老人ホームや障害者施設の入所者全員が震災前に近い形で共同生活を送ることができる大型の「福祉仮設住宅」を整備する方針を決めた。>そういえば、これまでの大規模災害でも、大型の「福祉仮設住宅」というのは聞いたことがないように思います。

 

特養施設はバリアフリー浴槽をはじめさまざまな特別仕様があり、災害時および災害後は入所者にとってはそのような利用に支障をきたす結果、介護職員ともども大変な苦労を重ねていたのではないかと思うのです。

 

入所者の多くはさまざまな病気や障害を少なからずかかえており、新たな環境変化に順応するのも大変な中、設備が整っていないと、災害弱者として、より精神的、肉体的に厳しい状況に置かれることになるでしょう。

 

その意味で道の新たな方針は、福祉関係の災害対応の先駆けとして、高く評価されてよいと思うのです。

 

具体的な中身は

<道は特養施設の基準では必要な特殊なバリアフリー浴槽なども設置する方針だが、災害救助法で定める応急仮設の想定外で、国と費用負担などの最終調整をしている。>

<建物は、いずれも同法に基づく軽量鉄骨造りの応急施設で、構造上、大規模な建物にはできない。このため、介護の程度などによってグループに分けた上で、入所者が一緒に生活できるよう小規模の居住棟を複数建設し、食堂や浴室などのある共有棟と屋内廊下で結ぶ。車椅子やストレッチャーに乗ったまま施設内を移動でき、職員の介護負担も減らせるという。>

 

ただ、現行法が想定していない対応のため、法改正などにより全国的対応が求められています。

<道は、寝たきりの人も入浴できるバリアフリーの浴槽など特養の基準を満たした設備とする方針。担当幹部は「現在の災害救助法は想定が限定的だと感じる。今後の大規模災害で同じ状況に陥る可能性は十分あり、国が全て補助する良き先例をつくってほしい」と話した。【日下部元美】>

 

話は変わりますが、今朝の毎日記事<アクセス糖尿病って自己責任? 麻生氏「不摂生で病気に医療費 あほらしい」 貧困層ほど発症率上昇>では、その国の財務を長く統括する麻生財務相の発言が問題にされています。

 

上記の健康格差はすでに問題提起され、多くの研究発表で示されているようです。その一人、<金沢市の「城北診療所」所長で糖尿病が専門の莇也寸志(あざみやすし)医師は・・・人工透析につながる腎症や失明の危険がある網膜症など、糖尿病の重い合併症の若い患者が次々と訪れるようになった・・・と問題提起し、・・・、全日本民主医療機関連合会が11~12年に全国の20~40歳の2型糖尿病患者782人を調べたところ、年収200万円未満の世帯の人が57・4%と半数を超えた。

 「子供の頃から栄養バランスを欠いた食事で肥満となり、その後は非正規雇用や長時間労働を強いられる。不規則な食事やストレスで、さらに体重が増加して糖尿病を発症するが、健康診断も受けられずに重症化する。それが若年患者の典型的なケース」と、莇医師は指摘する。>

 

福祉・貧困・医療の現状に、政権担当者は日々、心して取り組み、発言も真摯なものであって欲しいと思うのは私だけではないでしょう。

 

今日はこの辺でおしまい。また明日。(マンネリ化していますが、もうしばらくこの状態が続くでしょう?)


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