たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

ある交通事故の解析 <交通事故トラブルを早期解決するには>を少し考えてみる

2018-06-10 | 事故と安全対策 車・交通計画

180609 ある交通事故の解析 <交通事故トラブルを早期解決するには>を少し考えてみる

 

今日も旅先で、会議の合間を利用して、ちょっと思い出して見だしのテーマを考えることにしました。とここまで書いてきて、会食になり、もう11時過ぎになっています。この後どうまとめるか、頑張ってみようかと思います。

 

最近、多少もめましたが、結局、すんなりと和解した事案と、別の法律事務所が担当していて事情で代わって担当することになったのですが、なかなか依頼人の意思にそった解決のめどが立たない事案の2つについて、考えてみようかと思います。

 

いずれも交通事故事案で、前者は物件事故で事故原因が争われた事案、後者は人身事故で追突ですので、非常にシンプルなケースに見えるのですが、そういうわけにいかないのが現実です。

 

前者の物件事故は、直進中の車両と自宅から右折しようとした車両が接触した事例で、過失割相殺の一般的な基準で言えば、20対80です。gこうか

 

この事案では、当事者双方、保険会社同士が相手方に過失が大きいと主張して対立し、調査会社に依頼して、その査定による解決を望んだわけですが、結果は一般的な基準通りとなり、路外からの右折車側が当初の約束に反して、その結果に応じなかったことから私が担当することになりました。

 

私としては、訴訟になれば仕方がないけど、ならないように、できるだけ客観的な証拠を基に事故原因を再現できるように意見書を丁寧に作成して相手方に送りました。ま、その過失割合が10対90とより、相手方に不利となったこともあってか、一顧だにされず、仕方なく訴状を提出しました。

 

私としては、訴訟を避けるために、合理的な根拠を提供したつもりでしたが、残念ながらその立論に具体的な反論もなく、主張を否定された以上、裁判所による判断しかないとあきらめていました。

 

ところが、訴状が相手方に届いたと思わる日の数日後でしたか、弁護士から連絡があり、和解の提案がありました。相手方本人が、自分の主張によほどの明確な根拠があると考えて、私が丁寧に事故原因を解析した結果を否定したと思っていましたが、そうではなかったようです。

 

弁護士からは最初、40対60との提案がありましたが、即座に拒絶したら、次は30対70との提案でした。それも即座に応じませんでした。すると翌日、20対80という提案があり、私としては本人が了解したので、応じることにしました。

 

元々、最初に私が丁寧に事故原因の解析をして、過失相殺割合を提案した際、こういう提案が保険会社からあれば、和解が成立していたのですから、こちらも訴訟提起の必要もなかったし、相手方も弁護士を介入させる必要がなかったのです。残念な印象が残りました。

 

この事故原因の解析は、いつか別の機会にやってみたいと思います。それなりに努力した内容ですし、一つの推論の在り方かなと思っています。

 

もう一つの案件は、信号待ちで停止した車両に後続車が追突した事例で、0対100の事案です。人身事故ですので、刑事処分が相当ですが、なぜか処分を受けていないようです。元々別の弁護士が長く対処していたのですが、刑事事件についてはまったく対応してなく、私が最近になって弁護士法23条の照会手続きで、調査している最中です(不起訴処分でした)。

 

私の依頼者は、2年前に事故にあい、今なお事故の影響でさまざまな病変に苦しんでいます。自賠責の後遺障害等級認定は残念ながら14級にとどまっていますが、実際には画像診断結果を踏まえると、12級か9級に近いものです。これだけの重症といってよい負傷を受けたにもかかわらず、加害者にはそれに相応する刑事責任が問われていない現状は疑問に思っています。少し時間が経過しているため、調査が十分できるか懸念されるところですが、弁護士法照会の結果(現場見分状況書)を踏まえて、また、専門医の意見を検討して、今後の対応を検討したいと思っています。

 

交通事故では、その事故原因やその負傷の有無・程度を判断するのは、なかなかやっかいなことです。最近あおり運転などを契機に、ドライブレコーダーの装備が普及していますが、これも一つの予防策かと思います。事故を防ぐ効果は少ないかもしれませんが、事故後の原因解明には一定の効果があると思います。

 

今日は久しぶりに若い人との会食や飲み疲れしたこともあり、すでに12時を回っており、この後続けてもまともな議論ができそうもないので、このへんでおしまいとします。

また明日。

 

 


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