べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

空は下界の出来事など気にかけちゃいない

2014年04月05日 20時19分21秒 | 慰め種
まゆちゃんは
朝から熱があるといって辛そうだった

あゆみちゃんは
可愛がっていた猫が家出してしまったといって
とても悲しそうにしていた

ともやくんは
何もかもうまくいかないといって
意気消沈していた
何もかもって
どんなことがどのくらいあるのか
そこのところはあやふやでよくわからないけれど
ともかく
やることなすことすべて
裏目裏目に出てしまうらしい

ツタ子さんは
長年連れ添ったお爺さんに先立たれ
自分はあと何回
ユキヤナギの花を見ることができるだろうかなどと
寂しいことをつぶやいてはしょんぼりしていたし
みちおくんは
何か取り返しのつかない
たいへんなことをやらかしてしまったらしく
悔やんでも悔やみきれないと
これでもかってくらい絶望的に落ち込んでいた

みえちゃんは
最初で最後かもしれない
たいせつなロマンスを失くしてしまったと
泣きべそをかいていたし
ますみくんは
あまりの運のなさをすこぶる憂えていた

そして わたしはというと・・・

わたしにだってわたしなりに
いろいろと思い悩むことはたくさんある
しかも かなり深刻に

なのに
いったいどうしたことでしょう
この空の青さといったらまったく
ただただ
青過ぎるくらいに青いばかりなんだから


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