
ふと気まぐれに降り立ったそこは
ぽつんとプラットホームがあるだけの
なにもない場所
草木が生い繁る深い緑のなかで
それはさながら
忘れ去られた遺跡のようです
匂いたつ草いきれ
どこまでも平行線を描いて続くふた筋の軌跡
ときおりやさしい風が通り過ぎていくばかり
次の列車がいつ来るとも知れず
けれど途方に暮れることもなく
ただぼんやりと
ひとり時の流れに身をまかせておりました
ゆくりなく見あげれば
そこに空がありました
それはまるで
遠い夏休みのような空でした
★photo:★David Hamilton ↓↓↓ ポチッっとね


べそかきアルルカンの“徒然読書日記”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin
べそかきアルルカンの〝スケッチブックを小脇に抱え〟
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2