べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

やわらかなひととき

2019年03月17日 10時30分47秒 | 哀愁


幼い姉弟が絵を描いている
色とりどりのクレヨンを使って

幼いふたりはときおり
なにかを囁きあっては
ふわふわと笑いあっている

若い母親と若い父親が
その様子をながめている

若いふたりも
ときどきなにか囁きあっては
ふわりと笑みを浮かべている

世界はとても美しい
この優しいときが
いつまでも続きますようにと
だれもが願う

けれど望みはかなわない
世界は悲しみに満ちていて
残酷なところでもあるのですから




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