脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

サッカーギア酔夢譚2010<1> ‐NIKE編‐

2010年01月09日 | 脚で語るサッカーギア
 もはやとどまるところを知らない昨今のサッカーギア。その新作のリリース頻度は驚異的な速さ。気が付けばいくつもの新作が店頭に並んでいるこの時期。さてさて久々にサッカースパイクの新作をチェック。まずはNIKEから。

 

 NIKEオールドファンには堪らないデザインのティエンポ94。国内ではサッカーショップKAMOのみでリリースされており、NIKEがグローバルにサッカー選手の足元を狙い出した94年頃を彷彿とさせるティエンポの原型デザインを復刻。この大きなシュータンと存在感抜群のスウッシュマークがなんとも懐かしく、最新テクノロジーを搭載したアウトソールも秀逸のデザイン。思わず94年W杯時のロマーリオはもちろん、日本国内でもこの初期ティエンポを愛用した前園などの選手を思い出す。確か国内では、かつて浦和でプレーしたルンメニゲが率先してこの初代ティエンポを履いていた記憶がある。よくぞNIKEはこのモデルを復刻したと思わず唸ってしまった。

 
 ヒール部分には大きなNIKEロゴが鎮座。
 まさに不朽のクールなデザイン。

 
 
 そして、現行ラインアップの主力であるトータル90シリーズもトータル90レーザー3のリリースによりサードモデルに突入。まさかのエメラルドグリーンの配色にNIKEの底知らずのデザインの奇抜さを感じさせる。きちんとサイドにトレードマークのスウッシュが存在感を示しているのが良い。良く目を凝らして見るとアウトソールには初代シリーズ(ズームトータル90)時代から不変の軽量ブレードHGアウトソールを装備。思わずレーザーがリリースされる以前のズームトータル90シリーズ(フィーゴや小野、大黒などが愛用)を思い出す。

 
 甲部にTPUインステップパッドなる秘密兵器を搭載。
 こういったギミックはadidasに負けないライバル心の現れか。

 

 CTR360マエストリにもホワイト×ロイヤル×シルバーの新作カラーが登場。これでファーストカラー(ブラック×レッド)はセールワゴンに追い出されていることだろう。シンプルなデザインながらもアッパーにKANGA-LITE(カンガライト)という人工表皮を使用し、天然レザーに負けない質感を披露。そのためにティエンポシリーズに比べると、価格は若干割高感が否めない。

 

 ロングセラーモデルのティエンポシリーズにもティエンポレジェンド3HGの新作カラー(ホワイト×ブラック×デルソル)がリリース。奇抜なデザインになびかない保守派にお薦めのデザインはエアレジェンドからのアッパーデザインを踏襲。

 

 こちらはティエンポレジェンド3のFGソールバージョン。アウトソールのスタッドが蛍光イエローで強調されている。やはりティエンポシリーズはアッパーが黒であるべきだと個人的には思う。

 

 同じくティエンポシリーズの中軸を務めるティエンポスーパーリゲラにもKAMO40周年モデルのオリジナル「K40」シリーズがリリースされている。アクの強いオールゴールドにカンガルーレザーのアッパーは、シンプルなデザインと短めのシュータンが特徴。パラメヒコのシュータン短めにこだわるユーザーにはヒットしそうだ。

 

 目立ちたがり屋にはもってこいのマーキュリアルシリーズは2010SPRINGカラーもショッキングイエローで健在。このマーキュリアルスーパーフライの44,100円という価格にも動じなくなってきたか。しかしながら、個性が強調されすぎるこのモデル、なかなか履いているプレイヤーを見かけない。

 

 マーキュリアルシリーズの主力ながら、スーパーフライの限定感が消え失せ、すっかり弟分のようになってしまったマーキュリアルヴェイパー5。今年いよいよ6thモデルが投入されるのか。はたまたフルモデルチェンジでニューシリーズ突入か、その行く末が気になるところ。

 ここに取り上げたNIKEの各シリーズのフラッグシップモデルはティエンポシリーズを除けば、どれも20,000円オーバー。最新技術のせいか、いつの間にかサッカースパイクも本当に高くなったとつくづく思う。