脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

国立でオレオを食わせろ!

2007年04月11日 | 脚で語るJリーグ


 食えるんですよ。ファイナルまで行くとね。国立でね。腹持ちがなかなか良くて・・・延長戦でも大丈夫。PK戦でも大丈夫。バタークッキーみたいな感じのもあったかな。
なんてセミファイナルからもらえるヤマザキナビスコのお菓子の話。

 ナビスコはタイトルとして強烈に意識して欲しい。今日もフクアリで千葉に辛勝し、ガンバのグループリーグ突破に光が見えた。少なくとも私には見えた。万博での借りは返した!
 エルゴラッソのピッコリ度(選手を入れ替える度数)がほぼ的中したグループリーグ今節。柏はチェアマンから苦言を呈され、それでもフルキャストを出さないイタチごっこ。名古屋もきっちり便乗で、もはやスタメンはリザーブリーグ!(欧州風に)でも何だ。この温度差は。

 確かに土曜・日曜開催がメインのリーグ戦に比べ、水曜のナビスコを戦うのはスケジュール的に大変タイトだ。しかし本気度がチームによってあまりに違うのではとも思う。ケガ人やチーム事情は考慮する点だが、その昔は水曜もベストメンバーで戦っていた。つまり水曜もリーグ戦がガチンコ日程であったのである。
 ある種、リーグ規定の盲点を突いた柏の石崎監督の考えには恐れ入る。4試合しかリーグを消化していないのを良いことに大量に先発メンバーを替え、チームの経験値を上積みしたかのように思う。大宮相手に3節はドローに終わる。そして今日は清水相手にドロー。2試合連続ナビスコでは得点無し。名古屋も前節は新潟相手にドロー。そして今日に至っては絶不調の鹿島を相手に負けている。

 後悔はないのか?勝者のメンタリティとは何ぞや?何処へ?

 水曜開催もあって観客数はリーグ戦のそれを遥かに下回り、全国紙の新聞のスポーツ欄にはスコアが簡単に載るだけで写真すら出ない。つまり相対的に注目度が低いのは誰が見ても明らかである。片や、川崎や浦和はリーグと同じくらいの重要度を誇るACLを裏で戦っているのに。

 ガンバは今日の試合でシジクレイが負傷退場した。正直守備の要人である選手だけに心配である。しかし今日のガンバは千葉に勝つことだけを考えていたはずだ。前節、万博で辛酸を舐めただけに、そして05年のファイナルの風景が皆の脳裏に蘇るカードだけに絶対に勝って欲しい一戦だった。
 チームを救ったのは二川の一発。本当に救われた。

 他のチームはナビスコ杯をどう捉えているのか。「勝利」の二文字を追いかける気はあるのか。目の前の一試合にチームとしてどれだけ気持ちが入っているのか。今日のガンバには、勝利のメンタリティがどのチームにも増してあったに違いない。裏で行われていたACLも浦和、川崎共に勝利を収めた。勝利のメンタリティが備わっているチームには自ずと女神は微笑んでくれよう。
 こんなザマじゃナビスコ杯なんて無くしたらどうかとさえも思ってしまう。スポンサーが哀れにも思う。もっと執念を持って一戦一戦を、そして改めてカップ戦の意義を問うてもらいたい。

 ナビスコを戦う全てのチームがそうであると言ってる訳ではないが、正直理解に苦しむ選手起用が見受けられるために徒然なるままに気持ちを綴った。チームは生き物。何が起こるか分からない中毒性をサッカーは秘めているが、結果が全てのプロの世界。リスクを冒してでもベストは尽くすべきだ。ピッコリ度なんて必要ない。サポーターとクラブで勝者のメンタリティを持ち続けた者たちだけが、国立の聖地でヤマザキナビスコのお菓子をほおばれるのである。

そうじゃないやろ!

2007年04月11日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 今シーズン開幕からというものアントラーズサポーターにとっては浮かない日々が続いている。

 リーグ戦3分け2敗、カップ戦1勝2敗。

 今年こそタイトル奪取を、と意気込んで挑んだシーズンなのに散々な序盤戦。
明らかにチームとして未完成なままシーズンインしてしまったこと、怪我人続出、期待外れな新外国人(11番)、戦術の浸透度を把握出来ていなかった監督などなど様々な要因が不振を引き起こしていると考えられるが、ここにきて「小笠原満男と中田浩二を呼び戻す」というクラブの方針がスポーツ紙を賑わしている。

 …。

 このネタはサポーターに対しての鎮痛剤みたいなことに利用されているような印象を抱かざるを得ない。アントラーズサポーターなら誰もが記憶しているように、去年のナビスコ杯決勝での屈辱の後に「中田浩二復帰へ鹿島が動き出す」という情報がスポーツ紙にて報じられた。そして今回も、サポーターによる選手バス取り囲み騒動の直後のこのニュース。怪しいというか臭い。

 そもそも、小笠原についてはメッシ-ナから完全に干されている現状で、レンタル期間満了に伴い鹿島に復帰するという選択肢があるのは当然であり、今更あらためてニュースにするようなことでもない。しかもあくまで選択肢であり、現に「メッシーナとの契約が切れる6月末までに、彼を本当に必要とするチームが見つからなければ戻る」という鈴木強化部長の談話が報じられている。いやいや、何を当たり前のことをわざわざ再確認しているのか。

 また中田浩二については呼び戻すもなにも、完全に他クラブ所属の選手である。そしてバーゼルで確固たる地位を築き上げ、チームはCL予備予選への出場権も視野に入る順位にいる。このタイミングで獲りにいくというのは、まさに中田浩二の人情にすがりに行くようにしか見えない。
 彼がいまだアントラーズに愛着を抱き、いつかは再び鹿島へ、という気持ちを抱いてくれているということはもしかすると事実なのかもしれない。でもその「いつか」はこのタイミングなのだろうか。
 案の定、「(CL予備予選は)それは魅力的なもの。もう1年、契約が残っているから、ほかに行く必要もないと思う」という中田側のコメントも流れてきている。
 
 個人的には、彼ら二人が再びディープレッドのユニフォームを身に纏ってプレーする姿は見てみたいし、仮に復帰が実現するならば嬉しくないはずはないし、今の戦力とどのような化学変化を起こすのかは楽しみですらある。だがクラブとしてそれでいいのか。チームは前進するのか。
 アントラーズはここ数年、9冠という過去の財産に対する依存から脱却し、新たな時代を築こうと歩んできたはずだ。当然のように何度も痛みを感じ、今でもその痛みは続いている。
 だが、秋田豊と相馬直樹移籍のときも、中田浩二移籍のときも、柳沢敦移籍のときも(帰ってきたけれど)、小笠原満男移籍のときも、名良橋晃移籍のときも、そして本田泰人引退のときも、痛みを感じながらも腹をくくってきたはずだ。「これから」の選手達と新たな勝利を掴むんだ、と。

 小笠原と中田浩二、是非はともかく確かに魅力的な存在だ。だが、今何よりも真っ先に必要な存在は彼らではないと思う。本当に必要なのは、見通しの甘さを露呈して見え透いた情報操作などを行わないフロント、ホームでの試合後に「集中力と気迫で上回る人が相手の方が多かったというのが印象」などと言ってのけないコーチやそんなことを言わせない選手、「メンツは揃っているのだから、うまくいかない方がおかしいと思う」と言ってアントラーズのブランドにあぐらをかいたりしない選手、そしてバスを取り囲むサポーターがいるなら降りて話し合ってくれる選手や監督ではないだろうか。

 外から引っ張ってくるだけが補強じゃない。

 去年一番の補強は、ナビスコ杯決勝後、野沢が「男」になったことだ。

07Jどうよ!?

2007年04月11日 | 脚で語るサッカーギア


 ・・・なんて某雑誌の名物コーナーからお題をパクったが、およそ8ヶ月ぶりの更新を機にこれからはきっちりマニアックな視点でJリーグを書いていこう。と思う。
もちろん鹿島と大阪サポのコラボで。

 最近万博のゴール裏(今年こそは全ホーム戦皆勤を狙うが)で、とあるサッカーアパレルメーカーの方と知り合う機会があり、共に熱い応援を送る仲であるが、その方と試合前1時間近くもスパイクやらサプライヤー関連の話で盛り上がることがしばしばである。

 お題通りに話を進めれば、小野!今年からアシックスかよ!我那覇!アンブロかよ!などと彼らJの選手たちの足元が毎年気になるサポーターがどれだけいるだろうか。今日はJにまつわるサッカースパイクの話をしたい。

 今日でこそ多種多様なデザインが選手の足元を華々しく飾る御時世になったが、やはりその火付け役は後々にシリーズ化されるが、94年W杯時に各国の選手たちが着用したアディダスのプレデターのような気がする。足の甲の部分に施されたラバーの凸凹と赤を部分的にあしらった配色が印象的だった。とはいってもその当時はまだクラシカルなデザインが一般的であったが。

 ナイキも94年頃を機に日本では少しずつ着用されてきた。私の記憶では浦和のミヒャエル・ルンメニゲが94年のナビスコカップ時に着用していたのが、最初だと思っていた。後に判明して驚いたのが、日本リーグ時代にラモスが着用していた!しかも奥大介を超えるソックスの下げぶりで・・・
 日本人選手のナイキの火付け役はやはり北澤(当時V川崎)や前園(当時横浜フ)あたりだろうか。エアマックスのブームもあり、男前な選手が履いたこともあってナイキは瞬く間にJを席巻した。

 今でこそ、世界的なスポーツアパレルブランドである上記の2社であるが、やはり根強くプーマやアシックス、ミズノあたりも選手たちに愛されている。カズは一体何年に渡ってスフィーダを履いただろう。中山も一般発売の何年も前からパラメヒコデュエを着用していた。アシックスといえば近年は川口能活か。ミスターミズノ森島寛もJ2ながら健在だ。

 いや、でも男なら誰も履かないモデルを履いてこそ男だ!なんて視点で見ると近年では広島の佐藤寿がヒュンメルを愛用している。横浜FCの選手も何人かかつて履いていたか。
 清水に在籍したマッサーロ、ブーメランマークで有名なヴァルスポルトのイメージリーダーだった。Jでは唯一ヴァルスポルトを履いてたんじゃなかろうか。クロノスで有名な柏のストイチコフは日本ではプーマを履いていたような気がする。特筆すべきはやはりドゥンガか。彼はもう今は無くなった(クリックス)ヤスダのスパイクを愛用していた。闘将で名高い彼こそ男の中の男だ。
 将軍プラティニが一時期愛したパトリックも今だ加藤望(湘南)や松代(G大阪)に愛用されている。北嶋(柏)がフィラを履く前に履いていたのも懐かしい。気品高い品質をパトリックは持っている。
 なぜかピクシーがキャリア終盤にルコックを愛用した。一度ニワトリの尾を模ったラインをコンセプトに失敗したモデルがあった。現在では橋本、平井(共にG大阪)が愛用している。
 個人的にはペナルティやデスポルチあたりがもっと浸透すればいいと思うのだが、なぜかブラジルのメーカーはフットサルに圧倒的シェアが多い。スパイクとしての質はイマイチだろうか。ペナルティは須藤(甲府)、デスポルチは数年前にG大阪のブラジル人3選手が一気に契約していたことがある。(シジクレイ、フェルナンジーニョ、マグロン)鹿島のフェルナンドも履いていたね。

 このようにサッカーを支える「モノ」の長い歴史を見守るのもサッカーファン。それだけサッカーは虜にしてくれる要素が多い。

 最後に個人的に選ぶ名作スパイクベスト3
①パラメヒコ(プーマ)
②コパムンディアル(アディダス)
③エストレーラプリモ(ミズノ)

ってオレが一番ベタか!!男じゃない!!(泣)