おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

ヒゼンマユミ  人の名前?

2012年02月22日 00時00分00秒 | 植物
人気ブログランキングへ ←ブログランキングに登録しています。よろしければ、左の緑色部をクリックして私に元気をください。


写真1 ヒゼンマユミ(国指定天然記念物)


写真2 葉は対生、幹は稜があり四角っぽい


写真3 枝も稜があり四角っぽい


 諫早市にある長崎県県央振興局正門の両側に対の植栽高木。一見、何の変哲もない木。しかし、局舎に向かって左側の木に案内板(写真1)。
 案内板を目で追うと、まず「ヒゼンマユミ(ニシキギ科)」。ヒゼン?、ここは肥前の国、なにか謂われがありそう。
 次に、マユミ?、人の名前のよう。
 さらに、「諫早市の木(国指定天然記念物)」。えっ、天然記念物、市や町、村の木を見たことはある。しかし、天然記念物の木を見たことは皆無に等しい、シャッターを切る。
 調べると次のような謂れ因縁がある。
 1906年(明治39)1月7日、肥前長崎の諫早村で千葉経三郎氏が初めて発見採集。そのため牧野富太郎博士が、同科同属のマユミに似ており、肥前で発見採集されたのでヒゼンマユミと命名。学名にもchibae、Makinoが入る。
 諫早市が市の木と指定したのは第1採集発見地ゆえ、うべなるかな。
 国指定天然記念物のわけは、本種が環境省レッドデータブックで絶滅危惧ⅠB類(EN)にカテゴライズされるほど稀少種ゆえ。
 さて、本種は常緑小高木で、自生地は限られ、山口県蓋井島(ふたおいしま)、徳島県阿南市棚子島(たなごしま)、九州、沖縄。茎や枝は緩やかな稜(ふち)があり四角状(四角い)。実も四角状で4つに裂ける。花期は4~6月、果期は11~12月。

 学名:Euonymus chibae Makino ニシキギ科
 引用・参考文献等:牧野標本館タイプ標本データベース
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年02月17日 撮影地:長崎県諫早市
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 常緑葉に赤い実 マンリョウ | トップ | 狭山のさといもコロッケ ボー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

植物」カテゴリの最新記事