「釣初心者日記」

宮崎の釣り情報・釣れた魚の事・魚料理・その他ゴルフ話など書いてます。

門川金鱧(ハモ)

2010年07月08日 | 魚料理


宮崎には漁港の食堂が4箇所あって、いずれも人気店と聞いているが、南の方から南郷町の「港の駅」はマグロの基地で、ちょっと高めだけどマグロは絶品。宮崎市青島漁港だと、港の設備をそのまま生かした、ちょっと古めかしさが雰囲気を醸し出していて、複数の魚類を使った、時期に応じた刺身定食などが美味しく、宮崎港だと、「ぎょれん丸」というお店が清潔感とお手頃メニューで人気。

その3箇所は過去に何度か行っていて、いつも満足できているのだが、何と言っても港にあるだけに漁船が並ぶ景色が良い。県外から来られる方々を接待するにはもってこいと思っているのだが、家族で時々は食べに行く。観光感覚でもある。

そして今回(先週の日曜日)は、写真の門川漁港運営の「うみすずめ」に行ってみた。
その設備は前記の3箇所と比べても贅沢な感じで、漁港の勢いというか貧富の差があるようにも感じるのだが、門川と言えば水揚げも多い場所で水産加工も盛んというイメージを持っている。
ちなみに「うみすずめ」とは、門川沖の「ビロウ島」で越冬してる鳥の名だ。

ここは宮崎県北の門川町にあるのだが、私が住む国富町からだと、車では2時間弱かかるので簡単には行けない。もう小旅行気分だ。
嫁の親父さんが、テレビで青島でのハモ料理特集をしていて一度食べに行こうと言われていたのだが、せっかくなので本場に行ってみようという事になった。

数年前から、ハモと言えば「門川金鱧」というのをブランド化すべく、門川漁港ではその出荷に対してこだわりを持って対応されていて、捕獲された後にはストレス抜きのために数日はイケスで落ち着かせたり、小骨が多いこの魚の骨切り技術(道具)を独自に開発されていて、加工品を県外に出荷されているように聞く。
そしてこの金鱧をアンテナ的に食せるのが漁港食堂の「うみすずめ」。

ハモという魚は見た目の通り「うなぎ」の仲間なのだが、漁場としては沿岸部(割と岸に近い)で宮崎市内だと宮崎空港近くから青島にある浜辺の沖目で多く獲れるらしいのだが、沖釣りだともっと深場に行く事が多いのでお目にかかる事はない。
ただ、宮崎市内の飲み屋などでは、水槽に割とこの魚が生かしてあって、「ハモ」という名は知っていても、これがハモだよと告げると驚かれる事が多い。見た目にも勇猛な姿だ。

生命力が強い魚で、京都のハモ料理は高級魚として古くから人気があるようだが、内陸の京都でなぜにハモなのかと言えば、生かしたまま運搬できる強さがあったからだとも聞く。
そして小骨が多いこの魚の加工技術としては、とにかく骨切りという職人技が必要で、3Cm幅の身に対して26筋を入れて一人前ということだ。
骨切りして蒸かしたものを梅味噌等で食べるのが一般的だと思われるが、味噌汁の具としても美味しい。ただ私的には身自体は淡白で無味無臭、その食感のよさが良いのだと思っている。

感想だけど、案外安い設定でのメニューで安心できた。
そして鱧寿司という料理を食したが、これはまあ美味しい。ちょっと微妙な表現だけど、仮に鰻と比べてどうかと言われれば、どちらかと言えば鰻なのである。

ちょっと不満な事があり、この辺の改善に期待したい。
最初に頼んだトップメニューが品切れと言われた事だ。まだ正午前でほとんど客も入ってない状態なのになぜ?
夏前なのでお茶ではなく冷や水でも良さそうだけどこれを選択する手段もない。
日曜日限定らしいけど、ピアノの生演奏をされている。これまた違和感もある。

総合的には雰囲気のあるお店なので、できれば内部運営のちょっとした改善に期待したいものではあるが、料理はそれなりに美味しかったし、隣にある物産館も充実しているので、まあ今後も何度か足を運ぶ事にはなろう。