aquamarine lab

アートネタなど日々のあれこれ

ステイン・アライヴ

2022-12-19 22:23:10 | 映画
ヒューマントラストシネマ渋谷で「ビー・ジーズ 栄光の軌跡」を見てきました。

不肖わたくし、ビー・ジーズとの出会いは小学生時代に遡ります…当時、エレクトーンを習っていたのですが、ビー・ジーズの曲をエレクトーン用にアレンジした曲集をレッスンで使っていて、これがお気に入りでした。ステイン・アライヴ、愛はきらめきの中に、ホリデイ…子供心にもなんてかっこいい曲!と。その後、長~い年月が経った今になって、彼らに何が起こっていたのかを映画を通して知ることに…(以下、ネタバレします)。

この映画ではギブ3兄弟の生い立ちから近年に至るまでを丁寧に追っていきます。それにしても、全世界でのレコードセールスが 2 億枚以上、全英・米 No.1 ヒットが 20 曲、トップ 10 ヒットが 70 曲って、今さらながらとんでもない数字ですよね。インタビューに登場するのも錚々たるミュージシャン達。ノエル・ギャラガー、エリック・クラプトン、ニック・ジョナス、クリス・マーティン、ジャスティン・ティンバーレイク…ビー・ジーズについて語りたい人が多すぎて製作陣が対応に困ったというほどですから、その影響力の大きさが窺い知れます。ノエル・ギャラガーが珍しく(?)真面目に話しているのも印象的でした。「兄弟の歌声は誰も買えない楽器」と彼が言うと説得力があります。やはり兄弟のコーラスって他人には真似できないものがありますよね…。ビー・ジーズがファルセットで歌い始めたのは元はウケ狙いのようですが、世界最強のファルセット・コーラスを「彼らの声はラッパだ」という人も。エリック・クラプトンも登場していましたが、ビー・ジーズの本質はR&Bだと…そして、ビー・ジーズ復活のきっかけを作ったのが自分の音楽業界における最大の功績、とまで言っていました。

とんでもない記録を打ち立てたビー・ジーズですが、苦難の時期もありました。売れすぎの反動からのディスコ・ヘイト…スタジアムに集った人々がビー・ジーズやブラック・ミュージックのレコードを破壊するイベントがあったということは初めて知りました。そして、兄弟の確執、弟たちの早世…一人残った長兄バリーの「弟たちが帰ってくるなら成功なんていらない」という言葉が何とも切ない…。

子どもの頃、大好きだった「ステイン・アライヴ」。歌詞の意味なんて考えたこともなかったのですが、あらためて聴くと本当にハードな歌詞だったのですね…生きていくことはサバイバル。70代のバリーがフェスで踊りまくる大観衆の前で一人、この曲を歌う時、兄弟たちの声は聴こえていたでしょうか…。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« セッションズ | トップ | 2022年ベスト »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事