企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

醤油のお話

2007年11月09日 | 趣味関係(食IT音楽を含む)
最近は、本物志向、健康志向なんだろう。そして、偽装が認められなくなって来ている。金利じゃないけれど、グレーゾーンが認められなくなって来ているようだ。今年に入って、社保庁、赤福、ニチアス、自治体の裏金など企業や官公庁の裏側が明るみになってきた。思い出すのは、東横インの社長の言葉、「まぁいっか」と思って、だったような。制限速度を少し超えた程度という認識。ちょっとぐらい、がどんどん大事になってしまう。そんな経験は読者の皆様もお持ちだろう。小さな嘘が、どんどん大きくなって、困ってしまったこと、またはそういう人を見たことはきっとあるだろう。
さて、最初の話に戻るが、食については、みな本格派になってきているのだろう。原材料や加工法、フードマイル、スローフードなど、かつてはあまり気にしなかったことも、気になるようになってきた。だけれど、まだまだ、テキトーな対応の企業も少なくないと思ったりする。そればかりか、本物志向を歌いながら、実際は全然そうではなかったりするのが見えてくることもある。その典型的な例が醤油ではないか、と思っている。
といっても、私も醤油の専門家ではない。別に、大豆と食塩だけの醤油でなければならない、とまでは言わないつもり。ポン酢醤油やだし醤油の使い勝手のよさまで否定したいと思わない。保存のために、一部アルコールが添加されるのも、仕方ない面もあるとおもうし、脱脂加工大豆というものが、原料コスト削減のために使われることもあるのだろう。
ただ、そうしたしょうゆに、果糖ブドウ糖液糖という名前の糖分の添加や、カラメル色素、更なるアミノ酸等の添加ってのはどうなのか?と思う。まぁ、最後のアミノ酸等については、だし醤油などでは一部あるのは工業製品としては仕方ないのかもしれないが、カラメル色素ってなんぞ?と。少量のしょうゆに、液糖を足してこくをだし、アルコールで風味を出しながら塩分が足りない分の保存をかけて、色が薄くなったのでカラメル色素を使いました!って、醤油?と思う。
製造業へのヒアリングをしていないので、あくまで素人の邪推に過ぎないけれど、なんか違うよな、と思うのだ。例えば、東京駅地下のグランスタにオープンした寿司の竹若。しっかりと職人らしい人がいて、商品によっては注文に応じて寿司ネタを切って出してくれるほどの力の入れよう。値段も、同程度の商品を高質スーパーで買えば、6割くらいで出していそうなほど、高めである。しかしながら、そのお店で、添付される醤油は。。キッコーマン醤油使用、という表示の、原材料が脱脂加工大豆、大豆、小麦、食塩、果糖ぶどう糖液糖、アルコール、保存料(安息香酸Na)である。せっかくのネタも、この醤油じゃどうにも、と思ってしまった。
ごく一部の食材の前では、純粋な醤油よりもだし醤油がいいこともあるのはわかる。立派な料亭、割烹で、お造りの内容に分けて醤油を数種類出してくれるお店があるのは、そうした気遣いからだろう。だが、そうしたお店でも、テーブルの上に置いてある醤油については、なにものかわからないことが少なくない。まして、どんな刺身にも一種類の醤油で対応するお店は(よほどこだわった醤油を選んでいるお店をのぞき)言うまでもないだろう。
醤油は、日本ではかなり古くから使われてきた調味料なんだけれど、いつのまにか醤油ではなくなってしまっているようだ。
気が向いたら、スーパーやデパートで寿司を買って、添付されている醤油の原材料を眺めてみて欲しい。醤油のコストと、きらびやかなだけで再利用もあまりされないトレイのコスト、どちらが高いか。。身体に入る醤油の方が、かなり安く押さえられてしまっている。(もっとも、ペットボトルの水なんてのは、そうしたものの典型例だけれど、ピュアな水を手元まで持ってくる物流コストが、原材料だと思えば、まだまだボトルのコストは小さいと言えるだろう)
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阿波晩茶、阿波番茶のお話

2007年11月09日 | 趣味関係(食IT音楽を含む)
徳島の上勝、そして相生(今は那賀川町らしい?)で産出される「阿波番茶(晩茶)」、中国から茶が伝わったままの製法で作り続けているというお茶がある。後発酵茶という類の一つで、プーアル茶などに近い作られ方のお茶だ。この番茶、名前から見れば、1番茶ではない○番茶のようにも思えるが、きちんとした一番茶。どうもこの地には、半田素麺(JAS分類では冷や麦)のような、なかなか誤解しそうな名称があるようで。。
先日、徳島へ寄ったときに大袋をひとつ購入してきた。少し酸味があるけれど香ばしい、まぁ味的には一般的な番茶を少し酸っぱくしたようなお茶なんだけれど、カフェインが含まれておらず、乳酸菌発酵していることから、多少は乳酸菌の恩恵が受けられるそうだ。熱いお茶に乳酸菌が残るのか?そんなことはよくわからないけれど。
伝統的な製法で、作る人も限られていることから産出量は極めて少ないとは言うが、徳島であればその辺で普通に買うことができる。さて、このお茶だが、どうやら健康茶として、少し話題になったこともあるのだそう。毎日一リットル、1週間飲んだ人の血糖値や中性脂肪値が下がったという報告が、紹介サイトにも掲載されていた。まぁ、あるあるの例もあるので、そうした効果のほどは話半分に聴いておかなければならないだろうけれど。。。
気になったのは、徳島の糖尿病の人の比率が、たしか全国一だったこと。地元の健康茶を皆は飲んでいないのだろうか?と思ってしまったのだ。お茶というのは生活習慣だから、このお茶を毎日飲んでいる人に糖尿病が少なかったりすると、なかなか面白いと思うのだけれど。県はそういうことは考えもしないのだろうか?それとも、因果関係がないと結果が出てしまっているのかな?
私自身は、今のところ糖尿の虞はないと思っているけれど、将来どうなるかはわからない。ただ、昔を振り返ってみて、遺伝的に糖尿病が多い土地だったとするならば、その地で、正直、さして美味とは言えない(なれればおいしいのだけれど)お茶が続いてきた、というのは理由があったのかな、と思ったまで。
徳大の先生で、そういう視点で患者に番茶をすすめてみたり、してる人はいないのだろうかな?
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