企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

呉服屋、新規顧客どうする?vol.2

2004年10月11日 | 和の話(呉服業界など)
前回、長期的、長期的と述べてしまった。では、長期的とはどういうことか。生涯価値(ライフタイムヴァリュー、LTV)という観点で、顧客を見ることが重要だと考える。よほどの、大金持ちで、誰か作家を大好きになったりしない限り、年間に大量のきものを買う人はいないだろう。ほとんどのお客は、年に一度もきものを購入するかどうか。だから、一人の顧客について、初めの一年で、いい客だ、とか、当てにならない客だとかは、判断できないのだと思う。そこで、より、長期的に、顧客のライフタイムイベントを考えての、きものの提案が必要になろう。
初めて、あなたの呉服屋へ入ってきた客がいるとして、その客に対して、どういう接客をするか、から考え直さなければならない。顧客が何を望んでいるのか。何を考えて入ってきたのか。である。

新規顧客。あなたのお店にとって初めてのお客さんだが、そのお客さんときものとの関係という視点で見るとどういうタイプに別れるだろうか。いくつか軸を考えてみたい。あまり細分化しても、意味がないだろうからすぐ思い当たる軸だけ考える
○きものの初心者かどうか。
○既に呉服屋とつきあいがあるかどうか。
○きものを持っているかどうか。(自分、そして親など)
○着付ができるかどうか。
○きものを所有したいかどうか。(必要な時にレンタルだけでよいと考えているか)
これらの簡単な質問をすることで、その新規顧客がどういうタイプなのかがわかる。もちろん、一人一人、考え方は違うから厳密に言うとあてはまるとは限らない。だた、それぞれのタイプによって、どういうことを考える人が多いのか、ということは考えられるはずだ。

また、このほかにも、
○お金の巡りがよさそうかどうか(といっても、ほとんどの人は、お金がない振りをするだろう)
○どんな商品に興味を持っていそうか(きもの?浴衣?小物?)
○どんな洋服に興味があるか
などなど、いろいろ参考になることがあるだろう。
そういったことを、お客様をリラックスさせながら聞いていくと、そのお客様との関係の構築方法がわかってはこないだろうか?そして、顧客データベースとして持っていき、徐々にそのデータを充実させていきながら、いろんな攻略方法を考案していく。初めの一歩から長期的視点で動きはじめることが肝要だと思うのだが・・・
コメント
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