最高裁大法廷で、遺産相続の際 婚内子に比べ婚外子がその1/2しか相続できない民法規定が違法であるという判断が出されました。「子が自ら選択・修正できない事柄を理由として、その子に不利益を及ぼすのは、憲法の『法の下の平等』の定めに反し、許されない」という考えからです。
朝日新聞の子ども向けの解説記事では、分かりやすく次のように書かれています。
「子は、親を選べないのに、生まれ方で差別されるのはおかしいよね。人間それぞれの違いはあっても、法律的な権利や義務については等しく取り扱う『法の下の平等』に反すると、最高裁は考えたんだ。」
これまで決着済みの遺産相続をどう取り扱っていくのか、いつの時点から法として適用されていくかなど、いろんな課題が考えられると思いますが、早期の法律改正が進められ、婚外子の子どもたちの不利益が解消されていくことを、強く望みます。欧米や韓国・中国では、こういった差別が生まれない法整備が行われているとのこと。法改正に向けて一日も早い政治の対応が求められているのではないかと考えます。
子どもにとって、何が必要で何が大切なのか。弱者であり、また日本の未来を担っていく子どもたちの側に立って、物事を考えていくことが求められているのではないかと思います。
最近話題になった『はだしのゲン』の閲覧制限の問題、原発による子どもの健康被害の問題、親の経済的貧困化による子どもの生活環境悪化の問題等、子どもを取り巻く社会的な問題について、真摯に向き合い、よりよい生活環境の中で子どもたちが生き生きと過ごすことができるよう、今できることに最善の努力を惜しまない 大人の一人でありたいものです。
学校が子どもを真ん中にした社会である同様に、日本という国・国の枠を超えた世界の中で、未来の主役となる子どもたち一人ひとりが大切にされ、どの子も平等に権利が認められ、生活環境が保証されるような 理想社会でありたいものです。