あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

純白の命

2013-09-08 11:30:10 | インポート

9/6付の天声人語で、婚外子差別の問題や最高裁での違憲判断が取り上げられ、その中に『純白の命』という表現がありました。とても印象に残ったので、その一節を次に引用します。

~ 法的に結婚していない男女から昨年生まれた子は2万3千余人、新生児の2.2%になる。もう、そろそろ「婚外子」に類する言葉と通念を葬っていくべきだろう。赤ん坊のお尻の青あざは、成長すれば消える。私たちの社会も成熟したいものだ。人の死に様はそれぞれ違うけれど、生まれてくるときは誰も同じだ。何が良いも悪いもなく、ただただ祝福されるべき純白の命である。時代遅れのレッテルを貼ってはいけない。 ~

全く同感です。「祝福されるべき純白の命」に違いはなく、どれも尊くかけがえのない命なのですから。それにしても、純白の命という表現は 生まれてきた赤ちゃんにピッタリの表現です。その命に 婚外子というレッテルを貼り差別を容認してきたことは、純白な命を汚し社会悪で染めるような行為だったではないかと思います。そのことに気づかずにいた自分の無知さ加減を、恥ずかしく思ってしまいます。

ラジオで、乳児院等に預けられる子どもがたくさんいるということを聴きました。経済的に苦しく子どもを自力で養えなくなった親が、乳児院に頼るケースが増えているとのこと。一番必要な時に親の愛情や家庭の温かさを味わうことができずに育つ子どもに、心が痛みます。里親制度や養子縁組などを通して、一部の子どもは幸せな家庭環境の中で育つことができるものの、多くの子どもは乳児院や福祉施設の中で生活することを余儀なくされているとのことです。また一方では、家庭があっても、親の虐待等で亡くなったり心身ともに傷つく子どもがたくさんいるという現状があります。

生まれてきた純白な命が、純白なまま健やかに育っていける環境をつくっていくにはどうしたらいいのか、命を受け止める側の大人の責任の重さを感じます。どの子も大切に温かく育てられ育つことのできる社会の実現こそ、理想社会に向かっていくプロセスなのだと思うのですが……。

コメント
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