あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

春を迎えて 心の支度を

2011-03-05 22:25:19 | インポート

 3月は,卒業という別れと旅立ちの時でもあります。高校の卒業式は既に終わり,これからは中学校,小学校の順で卒業式を迎えることになりますね。

 青森県弘前市の高校を卒業した原子綾?さんが,新聞のインタビューに答えて次のような決意と夢を語っていました。

 「 … 卒業は別れです。新しい自分になるための。内気じゃないけど,元気な方でもない私。 家族や友達,先生方に守られてきた私。そんな私は,卒業の涙とともに流れていった気がします。大学は東京へ行きたいとずっと思っていました。就職も県外を希望しています。いつか海外へも行きたいな。私のことを誰も知らないところで,違う私になりたいのです。 … 」

 綾?さんは,東京の大学への進学も決まり,将来は学校の先生になりたいという夢を持ち教育学部を選んだとのことです。初めての一人暮らしに備えて,炊事や洗濯もお母さんを手伝いながら練習しているとのこと。新たな出発に備えての支度は,整いつつあるようです。

 黒田三郎さんの詩に,支度(したく)という題の詩があります。綾?さんは,新しい未来の自分を見つめながら,心の支度もできたようですが……。

              

             支度(したく)

                            黒田 三郎

       何の匂いでしょう

       これは

            これは

            春の匂い

            真新しい着地(きじ)の匂い

            真新しい皮の匂い

            新しいものの

            新しい匂い

                 匂いのなかに

                 希望も

                 夢も

                 幸福も

                 うっとりと

                 浮かんでいるようです

                        ごったがえす

                        人いきれのなかで

                        だけどちょっぴり

                        気がかりです

                        心の支度は

                        どうでしょうか

                        もうできましたか

    ……………………………………………………………………………………

3月は,それぞれがそれぞれの人生の節目として,自分の求める希望や夢,幸福に向けて旅立つ時でもあります。

何かと不安もあるかもしれませんが,自分の力を信じて,未来への一歩を刻んでほしいと思います。

心の支度は,そんな一歩を踏み出すための心の構えです。

まだ見ぬ新たな自分との出会いを想い,迷わず力強い一歩を踏み出してほしいと思います。

その一歩が,自分の未来を切り開く 間違いなく 確かな一歩なのですから…。