あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

チリ落盤事故から思うこと

2010-10-14 20:40:21 | インポート

○チリ落盤事故から33名全員が救出

 70日間,地下700メートルに閉じ込められた33名の救出作業が完了しました。救助にあたった人も含め,けがや事故もなく全員が無事救出されたことを心からうれしく思います。異国の地の出来事だったのに,世界中から関心を集め,全員の救出を世界中が喜びました。国境の区別なく人間として,命の尊さを改めて実感でき,生きることの意味や大切さを改めて考えることのできた出来事でした。

 33名のリーダーだったルイス・ウルスアさんが,33番目に救出されました。閉じ込められた人たちをひとつの輪にまとめ,豊富な経験や知識を活用し,生きていくための環境づくりや残っている食料の計画的な分配などにあたり,物心両面でみんなから頼られるリーダーだったようです。救出された時にリーダーは大統領にさっそくお願いしたそうです。こういう事故が二度と起こらないように対策をよろしく!といった内容だったようです。

 リーダーを中心に,全員が希望を失うことなく支え合い励まし合いながら,助けを待ち続けた70日間の事実に頭が下がります。救出の順番を考えた時には,全員が自分が最後でいいと答えたそうです。33名の心のつながりの強さを感じる答えだったと思います。

 最年長のマリオ・ゴメスさんは,結婚30年以上になるそうですが,来月に結婚式をあげるそうです。閉じ込められてから続いた電話や手紙でのやりとりの中で,これまでできなかった結婚式をあげる約束をしていたとのことでした。二人の愛に,感動です。ゴメスさんにとっては,奥さんのリリアネさんが,生きる希望そのものだったのではないかと思います。もちろん,奥さんにとっても……。ゴメスさんが最後に送った手紙には 「もう間もなくの辛抱だよ。下にいる我々は,みな落ち着いていて大丈夫だ。早く君と娘たちに会いたいよ。」と書かれていました。これまでリリアネさんのもとには40通以上の手紙が届いたそうです。リリアネさんによると「つらいことなどは一切書いてなかった。私たちを心配させたくなかったのでしょう。」とのことでした。

 一方で,アフガニスタン・パキスタン・イラクなどでは,テロの被害や水害で,毎日のようにたくさんの人が亡くなっています。アフリカでも,貧しさや民族の対立がもとでの戦争や病気で子どもを中心にたくさんの人が亡くなっています。同じ地球上で,33名の尊い命が救われたけれども,それ以上の数の尊い命の灯が消えている事実も,忘れてはいけないことなのではないかと思います。地球上の誰の命も,みんな同じ重さをもち,かけがえのない大切で尊いものなのですから。

コメント
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