詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

乖離からの細い道

2005年05月25日 | 個室より
足元にチラついているその細い細い道はきっと
乖離へと繋がってゆく細い道なのだろうと思っていた

足元にチラついているその細い細い道は
乖離から来た細い道であることに気がついた

わたしはいつ其処を通過したのか
いつ入って
いつ出たのか

すでに来ていたんだこちら側に
自分の気付かぬ間に
わたしはこれから乖離へ向かうのではなくて
なんと
すでに出てきていたんだ乖離から
すでに
歩いていたんだ乖離からのその細い道を

どうりで細いと思ったあまりにも
細くて細くて足元にわざわざ目をやらなければ見えないのだ細過ぎて

そんな所をいつから歩いていたのか
覚えが無いのだ


存在

2005年05月25日 | 個室より
いない
わたしが
いない
この三日
ただじっと見てきたけれど

いない
どこにも
見つからない
何処へ行っているの
わたし

反応しない
届かない
響かない
聞こえない

いない
わたしが
いない
どこにいるの
わたし

どこへ行ったの
わたし


2005年05月25日 | 個室より
なんて脆いんだろう体
こんなに影響受けて
それとも元々のものなのか

なんて正直なんだろう

こんなにも具合悪くなって

なんて素直な脳だこと
何も
そんなに全部を伝えなくたって

心の症状だけで充分苦しいのに

もう座ってもいられないよ。


水滴が

2005年05月23日 | 個室より
pota
pota
pota

水滴が
落ちる

pota
pota
pita

水滴に
当たってしまった

pera
miri miri

皮膚が剥がれる

jiwa
gusyugusyu
busyu

体液が
漏れ出る

doro
dorodoro
gusya
berori

肉が
崩れる

bota
bota
boto

足元に
落ちる

堕ちる
堕ちる
堕ちる

自分の生ごみと
血と

今度は何処まで
潜るのだろう

ああ水面の向こうの月の輪郭が
どんどん薄くなる
離れてゆく

すぐに見えなくなって
今度はどんな闇が

わたしを
出迎えているのか



愚か。

2005年05月23日 | 個室より
何故毎度毎度それを食べるのかやっと解かった
気が
済まないからだ

そうだ
気が
済まなかったのだ

体を
心の
身代わりにして

心の
麻痺を
押し潰して

嗚呼そんなにも
殺して
心よ

笑える程
愚かな
わたし。


増殖

2005年05月23日 | 個室より
いいわけなんかないのだ
そのままにしてはいけないに決まっている

わかっている
そのままにしてはいけない

欠けた細胞は
増殖し続けて

決して止まることはなく
小さくなることもない

ただ少しづつ
少しづつ

増え続け
大きくなり続け

そのままにしてはいけないのだ
いいわけがないのだ


緩和

2005年05月18日 | 個室より
A点で起こったものを
自虐で緩和する
体への悪行と
心の麻痺を伴いつつ
平らかになる

そのあと思いがけずB点にて緩和される
日本各地へ電脳が飛ぶ

そして
A点で起こったものを
ポーカーフェイスで通り過ぎることができたら

それはよいことなの?

細胞が欠ける気がする
それは増殖して
しこりになるかもしれない


白い糸

2005年05月11日 | 個室より
わたしの体からにゅるにゅるっと出て行く白い糸が
向かう

其処へ
底へ

わたしの体は出続ける白い糸の分
穴が開く

何故に白いの?

何も無いから。


ゼロ

2005年05月11日 | 個室より
見えないものが見えてしまうのは本当に辛い
感じられないものを感じてしまうのは本当に辛い

見たくない
感じたくない

ゼロになりたい
じゃなければ

OFFにして。


The tip of the corridor

2005年05月11日 | 恋系

その長い廊下に辿り着くと
あなたが向こうから歩いて来る

あなの姿を見ながらわたしが歩いて行くと
廊下の先に着いた頃いつの間にかあなたは消えている

次の日再びその長い廊下に出て先を見ると
いつものようにあなたは向こうから歩いて来る

あなたを見ながらわたしは歩くのだけど
いつものようにあなたは消えている

また廊下に出る
あなたが歩いて来る

いつもあなたはその長い廊下を
向こうから歩いて来る

わたしはあなたを見ている
あなたは消えている

わたしはいつもあなたを見ているのだけど
あなたはいつも向こうから歩いて来るのだけど

あなたは消えている
わたしは知っているのに、

またその長い廊下に辿り着くと
あなたは向こうから歩いて来る

そして消えている
わたしは知っている

あなたはその長い廊下を向こうから歩いて来る
いつも、いつも、歩いて来る

わたしはその廊下をあなたに向かって歩いて行く
あなたを見ながら歩いて行く

いつも、いつも、歩いて行く
あなたは消えている

いつも、いつも、消えている
わたしはあなたを見ている

あなたを見ている
いつも、いつも、見ている

その長い廊下に出ると
あなたが向こうから歩いて来る

あなたを見ながらわたしは歩いて行くのだけど
必ずあなたは消えている

そこにいるのに
消えている

わたしは見ている
知っているのに

いつも、
いつも。

am4:8


am10:30

2005年05月11日 | 個室より
わたし今から寝ていいですか
懸命に働いて
自分や家族を養っている
仰ぎ見上げる雲の上の皆様

わたし今から寝ていいですか
家事も練習も猫の世話も全て後回しにして
後回しにし続けて
再開の目処も立てられず

わたし今から寝ていいですか
体がもたないので
心ももたないので
しばし、寝たいんです

6時間という時間に憧れます
6時間
眠り続けてみたいです
週に一度でもいいですよ

わたし今から寝ていいですか
生業の時間帯に
すみません
社会の皆様

何のお役にも立てなくて
養って貰ってるだけの
テイタラクですけど
わたし今から寝ようと思います

おやすみなさい
昼。