詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

終の時まで

2004年11月30日 | うたかた 2004 宇宙よりの
大海にポツリの
漂う泡でいい

落ちたそこで
風にうろたえる葉の一枚でいい

七転び八起きの
延延と続く一生でいい

高みも深みも
終りなどなくていい

晒され打たれ
震える鳥のそもままでもいい

声など
届かなくていい

いつかたどり着いたそこで
かろうじて自分があればいい

見上げる空に気持ちを乗せて
遥か流れて行けばいい

漂えばいい
彷徨えばいい

ピリオドは来ない
終の時まで

04.11.30 am3:33



ギターを弾いている

2004年11月28日 | うたかた 2004 宇宙よりの
十何年ぶりでギターの練習をしている
毎日毎日弾いている
頭の中がギター一色

引き篭もり様だったわたしが週に一度かつて通ったそこにまた通っている
車走らせエンヤコラ一時間かけて通っている
体が先に動いている

レッスンの最中に
何で自分がそこに居るのか不思議になる
体が先行している

レッスンの最中に
教師の声が聞こえてくる時にゆりかごのように
頭が白く朦朧とする

それでも指が先に進もうとする
つかえても
出来なさに情けなくて泣きたくなっても手が震えても。

自宅で難しい和音に苛付いて椅子を降りても
音符に頭がついていかなくて溜息ついて天井見上げても
またギターかかえて弾いている

何をしていても
頭がギターに占領されている
それは良いこと、なのだおそらくわたしにとっては

ねっ 先生。

04.11.26 am1:38


夢のあと

2004年11月19日 | うたかた 2004 宇宙よりの
わたしの体が爆発しました

わたしの体は爆発しますか
空気に散りますか

わたしは地に伏せますか
土の中に埋まりますか

おお Mr.嗚呼
あなたは誰ですか
あなたに聞いていいですか

頭の中を見てください

危機感です
病的焦燥です
何故時間は過ぎますか

わたしはここにいます
わたしは体ごとマッハになって銀河をめぐります

すでに渦状のガスと星雲の外周をサアーとひとっ飛びしてきて体を起こしました

わたしは夢ですか
脳は夢ですか

わたしはここにいます
確かに体がありますから

わたしは ここにいます

04.11.19 am7:29


ジェラシー

2004年11月14日 | 哀系
今日わたしは
仕事中と思われる一組の男女が
スーパーの駐車上で一休みしているのを見て

あなたにかかわる全ての女性に嫉妬した

胸がさわぐ
キリキリともまれるようにやるせない
わたしには何ひとつ手の届かない
入り込む余地のない
あなたの日常
いろいろな人への接点があちこちに点在する
にぎやかな日常
ノーマルなお仕事
プライベートな人間関係
あなたしか知り得ない
ちょっとした間仕切りの向こうの
あなたの内意

わたしはただ想像する
わたしがいつもあこがれるあなたの健やかな眼差しが
恋愛的な一途な熱さをたたえる瞬間を
誰にも見せないその胸の奥からこみ上げる
熱い想いの寄せられるしあわせな女性を

密かに
わたしは ''ふっ'' とうろたえる

あなたが誰かを愛するなんて

198X.2.9 am2:48


悲しい告白

2004年11月13日 | 哀系
先程電話でお話しした時に
電話をたびたびかけるのは
どうですかと
聞きたくて 聞きたくて
何回も頭の中で反芻していたのだけれど
あなたには最近益々遠慮しがちになってしまって
いつものことだけど
とうとう
言えずに終えました。

あなたの眼差しがとらえる相手が
どんなにあなたにふさわしい
清純で愛らしい良質のお嬢さんで
わたしなんかは遠く離れた存在であっても
やはり
あなたには嫌われたくはありません
疎ましいと
思われたくないのです
図々しい女と
軽蔑されたくないのです
せめて
友として
知り合いの一女性として
あなたの目には好ましく映りたい

清らかなあなたの眼差し
その眼差しに
どれほど焦がれようとも
人知れず一日中
その眼差しを
思い描いていようとも

わたしはもう
そこへは
入って行けませんね
汚れて疲れて
身も心も
ボロボロなんです。

198X.2.3 am2:40


音叉の夢

2004年11月08日 | 20才~26才
わたしは音叉を持っていた
誰かの音叉
学校の中
自分の音叉が探しても見つからない
―自分の音叉がいい―
構造も変わらない
質も同じ
気軽に借りることも出来る
のに
胸が苦しくて
締め付けられるほど
―何故自分のを使えないんだろう―と思った
―みんな自分の音叉を使っているのに―
―どうしてわたしはこんな悲しい思いをしなければいけないんだろう―
わたしの音叉
さっきまであの黄色いバックに入っていたはずの
―入っていたはずの―?!
わたしの音叉は
何故消えてしまったんだろう
何故、今、わたしの手元に無いの
わたしだって音叉を使いたい
自分の音叉でちゃんと調弦して
ちゃんと調弦して
そして
自分の
ギターが弾きたい
―わたしはギターが弾きたいの―
ギターが弾きたい
それだけ
それだけなのに
なのに
わたしの音叉がない
―guitar―!?
ギターがない
肝心のギターはどこにあるの
誰か見た?
いいえ、誰も見てないわ、誰かの声
その時
真っ暗な遠い宇宙空間の
無数の星と星の間に
肌色のギターが
漂っているのを見た
真っ白な
真新しい弦が
うれしそうに
ピンと張りつめられて
真っ黒な暗闇に浮き出るように光っていた
わたしはそのギターを知っているけど
わたしのものではない
でもそれはわたしのものだわ
だってほらわたしに愛されるのを待って
あんな寒々とした
生物のいない空間だけの中を
流れている

―音叉がないとギターが弾けない―
わたしは悲しみに満ちたわたしの全存在で音叉を持っていた
誰かに借りた音叉かもしれない
わたしは心の中でもがくのを諦めて
音叉をひざで弾いてみた
音叉はやっぱり鳴らない
見ると音叉の先が二つとも割れていた
中に錆びて赤茶けた鉄の肌が見えた
それはもはや音叉ではなく
音楽の手足でもなく
ただの鉄くず
―わたしの心が音叉を壊したのかもしれない―
わたしの心は
錆びた鉄の肌に重なって・・・

覚醒した

86.12.23


花かご

2004年11月08日 | 恋系
あなたにいただいた花かごの
きれいに飾られた花たちを見ていると
そこにあなたの何気ない美しい心が
漂っているような気がします
あなたの美しい心に触れたい時
あの花たちを見ることができる
そしてやはり美しいあなたの心を
そこに確認する
あの花のように美しい
あなたの本質が好き
ほんとうに
わたしのために
どうもありがとう
大好きなあなた

19XX


わたしのしあわせ

2004年11月08日 | 恋系
でもしあわせ
あなたがいるから
あなたはわたしの
ただひとつの
肌触り
拠り所
わたしの思いが住む世界
あなたの音楽はわたしの為に流れているような気がするの
わたしの思いが迷子になった時
そこら中を廻ってやっぱり戻るのは
あなたの視線
あなたが
わたしの喜び
微笑みの湧き出でる源

「音楽のようだね」と
わたしたちのことをあなたが言った日
わたしもそんな風なことを感じていました

二人の旋律は
決して反発しあうようなものではないと思うの
ハーモニーになったり
絡み合ったり
あるいは対比を見せながら
心地よく奏でていけると思うの
疲れたら休符にすればいいよ
決まった長さのない自由な休符に

あなたがいるからしあわせなの
あなたがいるから微笑みも音楽もわたしに存在する
わたし本来の
pureな明るさも
明るいままに自然でいられる
絶えず心に
あなたがいるから
あなたの眼差しに見つめられているのを
毎秒感じていられるから
だからしあわせなの
笑うの
明るいの
楽しいの

だってわたしは、あなただもの
あなただもの

19XX



やまい

2004年11月07日 | うたかた 2004 宇宙よりの
先月友達の友達が自殺しました。
鬱病で。

去年の今頃も知り合いが自殺しました。
わたしの父も自殺です。
ごく近しかった人も自殺しました。
さかのぼればまだまだあります。

鬱病は治ります。
ちゃんとした治療者のもと
きちんと治療すれば
必ず治る一つの病気です。

わたしは医者でも看護士でもその他の従事者でもありませんが
不安神経症者であって鬱病ではありませんが
ただの間の抜けた素人ですが
そんなわたしにさえ常識と言えるほど

偽物や仮物やファッションではない本物の鬱病は
治る、一つの、病気、です。

病気というのは病気であって
体も心も関係ありません。

体が病気になるように
心が病気になる。
それだけのことです。
たとえるなら
体が風邪をひくように
心が風邪をひく、
それだけのことです。

体の病気のことは世間の皆さんかなり詳しいご様子ですが
心の病気のことはホント、無知過ぎ、ます。
医者も、勿論TVなんか論外です。

悲しいほど
虚しいほど
悔しいほど
怒れるほど
呆れるほど
諦めるほど
白けるほど
感覚無くなるほど
無知です。

心に病を抱えた人が一歩外に出ると
そこはまさしく戦場です。

家の中にいたって
病んでいるのですから
健やかではありません。

そんな当たり前過ぎることの理解も叶わぬ中で
それは存在自体を否定されるのと同じことの中で
それでもなんとか
生きることをしているんですけどね。

理解は叶いません。
100年先。
でしょうか。

04.11.07 am6:03


サタンに会う夜

2004年11月05日 | panic系
赤い月。
大きな月。
5倍の。
黒い月。
黒い空の。
わたしは○をシャボンの中に入れて。
それが部屋いっぱいの大きさになって。
それは部屋になった。
いつも違うルート。
そう。
頭の中が揺れていた。
プリトーはやわらかすぎた。
イスがふたつ。
くねくね。
そう2。
2。
2。
あこがれの2。
エイエンの2。
終りのない4月。
3月は終り。
エイエンの4月。
ベッドに張り付いた。
天井の穴。
10㎝。
雪。
頭の上の。
電話。
カマキリが。
カッパの。
電話した。
ああ。
コオリ。
コオリ。
コオリ。
ああ。
ここでもう終り。
そう。
そして今日も終わった。
そう終り。
今日終わった。
今終わった。
つづきは。
ありませんよ。
フィーネ。
フィーネ。
フィーネ。
ああ。
底を走る。
走る。
走って。
走って。
走って。
エイエンに終わらない。
イナ。
無い。
もう。
消えてしまったのだから。
イヤ。
イヤ。
イヤ。
イヤ。
イヤ。
イヤ。
聞こえるわけないですよ。
そうですね。
そうです。
オマエはもう消えているんだよ。
オマエはもうイナインダ。
オマエのことなんか。
見えないのサ。
オマエなんか知らないよ。
目障りだ。
耳障りだ。
星へ帰ろう。
そうですね。
星へ帰れ。
そうですね。
ひずみだ。
ひずみだ。
ひずみだ。
オルガン・ポイントですか。
いいえ。
エイエンの。
パラノイア。
ああ。
やっと。
出ましたね。
ええ。
やっと。
時間。
ええ。
そう。
頭が廻っていたものですから。
あっ。
そう。
ええ。
そうです。
それは。
それは。
区別がつきません。
呼べばすぐに会えるんですもの。
あなたは。
知っているの。
バーカ。
ザケンナ。
知るわきゃないだろうが。
ええ。
え。
え。
そうでした。
ゴメンナサイ。
忘れていました。
すぐに。
忘れてしまうの。
このタコが。
エエ。
ホントに。
ネコを殺しましたか。
ネコを殺しましたか。
ネコを殺しましたか。
どしても。
殺したいんです。
そうせずにはいられないの。
アイツらも殺しましょうか。
エエ。
エエ。
できるものなら。
全メツですね。
無くなりますね。
ナッシング。
イエイエ。
ミッシング。
体は正直ね。
イナ。
正直は頭。
そうそう。
ゆれていた。
廻っていた。
打っていた。
殴られていた。
かき回されていた。
ぐるぐる。
ぐるぐる。
ぐるぐる。
ぐる。
シェイクしたんです。

19XX X月17日



血は冷えて青になりました

2004年11月05日 | panic系
血の色は青。
血は石。
あの時のような。
赤さはない。
あたたかさはない。
もう切れたんだから。
言葉はむなしいだけ。
言葉はむなしいだけ。
言葉は信用できない。
言葉はムダだ。
言葉はムイミ。
言葉はむなしいだけ。
言葉はカラ。
カラ。
カラ。
ガイコツだ。
ガイコツだ。
言葉は荒涼とした砂漠だ。
その真ん中の一本道をわたしは歩く。
死ぬ。
その時までただ砂漠を見るだけ。
こころはいつもイエナキコ。
こころはいつも砂の固まった石。
言葉はムイミだ。
血は冷たい氷の石。
すべてはつぶれる。
それでオシマイ。

19XX X月17日


流浪の陳腐の微笑み

2004年11月05日 | panic系
笑うしかない。
笑うしかない。
他にない。
どうしょもない。
他には何ひとつ。
出せやしない。
笑うしかない。
笑うしかない。
笑うしかない。
昔。
M島駅で。
笑いました。
ああ。
夜。
行ってしまうのね。
ヨル。
るろうのちんぷ。
るろうのちんぷ。
るろうのちんぷ。
ちんぷでしょう。
白日です。
何もかも。
銀色にひかります。
白日です。
細い細いハリガネのようなミミズクの足跡。
それだけが笑いあい。
言葉をかわし。
輪になって。
和になって。
ああわたしから。
夜がゆく。
ネェ。
サンタモニカよ。
あっ。
また忘れていた。
すぐに忘れるんです。
もう。
終りです。
終りです。
終りです。
ええ。
全てが。
ここで。
これで。
プッツンです。
これからは。
ダセイですか。
絶望って言うんですって。
ずいぶんとなまやさしい。
ネェ。
そんなもんじゃありませんよね。
ええ。
ええ。
ええ。
ええ。
絶望って。
やさしい言葉ね。
ネェ。
ずいぶん。
やさしいのね。
エエ。
やさしすぎるわね。
エエ。
エエ。

19XX X月17日


頭は記憶して泣く

2004年11月05日 | panic系
彼女は同情する。
あなたに。
あなたは。
同情する。
彼に。
わたしは。
うんこ。
 どうしてそんなに。
 悲しい目なの。
 別れたパパのことを。
 思っているの。
 泣かないで。
 僕がそばに。
 泣かないで。
 いるから。
     ールネ・シマールー
女は空を見つめていた。
女は空ばかりを見つめていた。
あの日。
雨の中を。
そして。
終りになった。
ぼくは。
君の肩を。
そして。
彼女は去った。
メロディ。
トインビーをかしてくれました。
電車の中で揺れていた。
バスの中でヘビにかまれた。
イナ
かんだ。
おはか。
おはか。
防音ボックス。
その。
中。
そう。
キンコにカギ。
そう。
開けた。
そう。
すてた。
そう。
焼いた。
そう。
青い文字が。
消えた。
そう。
青い文字が。
煙になった。
そう。
灰になって。
そう。
消えた。
おべんとうを。
焼いた。
そう。
冬の日。
そう。
青いブーツ。
彼女が。
みがいた。
ストーブ。
そう。
コート。
そう。
雪。
そう。
山。
そう。
青い文字が。
消えた。
そう。
すてた。
そう。
焼かれた。
そう。
灰になって。
そう。
消えた。
何もかも。
もはや冬。
冬だけの冬。
冬ばかりの冬。
イャーたいへんでしたよ。
てがかかって。
まあまあ。
それは。
それは。
お気の毒なことです。
ええ。
まいりました。

19XX X月18日