詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

2007年12月17日 | 白い小石-M君の。
いざという時わたしは天を仰いだ
願いも救いも天に乞うた
人智の及ばぬこの手に抱きしめたい愛しい者の命の救いを
只々天に乞うた

地には何も無いから
祈りの無も判っていながら
天を仰いだ

地には何もない
地に救いはない

祈りは無力だ
天の上には無限の星

他にしようがない
他にはしようがなくて。

2007.12.17 pm12:02


フィールド

2007年12月10日 | 白い小石-M君の。

君の死のフィールドに行って
わたしは何しよう
君の好きな白い色の花を沢山買って
そこへ置いて          

君の死の景色をしっかりと脳に刻まなきゃね
その土にひれ伏して君に許しを乞うてみるよ
許しを期待するものではないけれど

そこにある落ち葉の一枚を持って帰って  
一生胸に置くよ           

君にしてあげたかった全ては無になって 
君へ願うことも持ってかれて  
祈りになんて意味はなくて 
君が死んだことだけが真実

君の絶望は消して手放さない
わたしの罪と君の死を
共に背負うよ
君の死に寄り添うよ
君の絶望を内包するよ

その時まで。

2007.12.9


白い小石

2007年12月08日 | 白い小石-M君の。

海で見つけた白い小石
君が消えてしまったから
あの小さな石はもう
絆にならない
きっと
消えてしまうのだろう

捨てられるんだろうね
他の人には価値も無い
思い出も無い
思い入れも
願いも祈りも

初めて会った日の海だよ
君の好きな真っ白い色の小石
わたしは祈る思いで探した

あの頃もメタメタに傷んでいた君は力の無い声でそれでも
いたいけな子供みたいに笑って言った

きれい

きれいだよね
白い小石
君の傷んだ心と深く繋がる濡れて光る白い色

わたしの手元に残ったわたしの石は
決して手放さない
君の心を抱きしめる想いで
持っているよ

あの日の純白な君の心のままの
白い小石
頼りない頼りない不安に負けて泣きそうな二人が寄り添って見ていた
白い小石

二人だけの壊れそうな空間に儚げに光っていた
白い小石。

2007.12.8 am3:38


君の死

2007年12月02日 | 白い小石-M君の。

君の失踪を知った時
おそらく君は本気だろうと思ったよ
だから
どうか未遂に終わってほしいと願った

その日から10日過ぎた今
わたしの心はどんどん石になっていくような気がするよ

君の心を確かにわたしは見ていた
わたしの心を君は見切っていた、そうでしょう

ネットのエアポケットにはまり込んでとうとう
完遂してしまったね

悲しみとか後悔とか自責とか懺悔とか
そういうものは越えてしまったような気がするよ

今は石
硬く冷たい石

君の暗黒にどんどん近づいていけたらいい
君の虚無にどんどん入っていけたらいい

君の絶望を共有したい
そしたら死の淵で会ってくれる?

2007.12.2 pm9:24