この闇この暗さ
なんて落ち着くことだろう
ふいに動かなくなった体はただ横たえておく以外為す術がなく
お陰で本来のわたしに最も似つかわしい光源の無い部屋で自分を見た
社会とは一線を画したわたしが浮き上がる
生業を持てないわたしが底に寝ている
日常も生活も拒絶したわたしの肢体は
ゴミための中のゴミと同じだ
ゴミはいずれ捨てられても
それ自体極めて常識的出来事だろう
わたしが少しでも生きようと思ったら
決して自分を出さないことだ
少しでも自分を続けようと思ったら
決して言ってはいけない
言ってはいけない
貝に徹することだ
あらゆる関係とのそれがバランス
生きることへのそれが折り合い
ひび割れのひびは人知れず
深くなるしかないだろう
人に言ってはいけないと
学習を増すばかり
自分を見せてはいけないと
経験は確立している
それがどういうことかって人に言っても埒は開かない
試しに言ってみたってこれ以上の絶望を増やすことに
意味はない
わたしの人生の全てが
言ってはいけないと言っている
四十六年分の全てが言うなと言っている
自分の人生でしか考えることが出来ないから
そうするだけだ
生き長らえたかったら
捨てることだ
自分なんて。
2007.10.30 pm7 31