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詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

可愛いい母の五行

2017年08月24日 | 認知症になった母の、

まだ完全にはボケてないから!記憶力が人の百倍悪くなっただけ!

56年以上の人生経験を経ても尚意味不明な発言をし意固地に認めたくなかったわたし

挙句娘にも耳タコに言われ怒涛に押し寄せる母の現実に観念

そして初めて事が前へそして丸くなって優しくなれて

そして、脳はさながら三歳児に戻っていく可愛い母です。

2017.8.24


森のまどろみ(ソナタ1.第1.2楽章)

2017年08月19日 | 深い海 2017

                                      曲 :B.マルチェロ
                                      詩 : ao
   

1-1 森の奥深く 人知れずの湖
     木々はまだ夜の中 密やかにひっそりと生い繁り 重なってまどろむ
     (リピート)

1-2 朝露の香り しじまからこぼれる
     漂い 揺らめき 頬撫で 緑の中に眠る 透明に疲れた孤独の魂が 気づかぬままに癒えるよう
     (リピート)

2-1 梢の向こうに 朝呼ぶ鳥が 陽を連れてくる そっと
     高い木は傘になり屋根になり 眩しさはその人の夢の中に 決して決して届くことはない
     (リピート)

2-2 誰も起こさないで 彼女と森の 儚い夢 願い
     いつまでも此処に 木々の中此処に まだまだ眠らせてあげてね

2-3 時の声は小さく 青い空さえ現世に離れ 水靄に朧
     白い布まとい 水色の淵 葉隠れの下 包まれ 
    
2-4 やがて木々の影 静かな足音 彼の人の気配 うつしみの姿 時の間の夢が
     淡く微かに
     やがて木々の影 静かな足音 彼の人の気配 うつしみの姿 時の間の夢が
     瞼に重なるまで
     (2-2~4 リピート)



一度泣きたい五行

2017年08月13日 | 認知症になった母の、

嗚呼泣かないと声も枯れる程に泣ききらないと

女手一つで私達を育て上げプライドも意地も見栄も感も誰よりも強く男勝りだった

今は認知症になり弱りきった母が「美味しい!」を連呼しながら食べるのはわたしが作った手抜きご飯

見ていると胸が詰って押し殺す涙が辛い

母の前で涙が落ちないようにどこかで思い切り泣いておかなきゃ。

2017.8.13


練習の五行

2017年08月05日 | 音の前 contrablue

蠢き蹲(うずくま)り倒れるように立ち上がる
這うように足引き摺って顔歪み眉間に皺激しい痛みをお供に辿り着く
寄り掛かってしがみついて縋(すが)り付いてコンバスを弾く
一日一回の能動
ただ一つの健全

2017.8.5