詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

真夜中の太陽

2007年10月02日 | こころ寄り

P9250352

そう君のことだよ
眩しすぎて昼間にカーテンの中でしか暮らせない僕の
君は優しい太陽なんだよ

君は自覚してる?
君の光は唯一僕を刺さないって
君の光は僕そのものを抉る(えぐる)銀色の香りさえ漂わせないって

君の呼吸は青色なんだね
深い深い真夜中の水気を帯びた爽やかなblue
無意識にも無邪気な幼心の愛くるしい寝息の音

夜中(よるじゅう)に響くよ
僕に沁みるよ
魂の揺りかごだよ

僕を救うよ
そして掬(すく)うよ
君の優しい光の手のひらで陽だまりの暖かな胸の深さで

僕は包まれ抱かれ揺られて心地良さに漂う
君の優しい光の中その真夜中の奥深くに沈み込み安堵の暗闇に横たわる
君の呼吸が僕の心も体も精神も満たして君の音がどんなメロディーより僕は好きだ

こんなにも明るく時空を照らし光降り注いでいるのにね
君が優しいから
僕がいられる。

2007.10.2 am4:31
b氏のphoto『呼吸』に寄せて


こんな空

2007年09月30日 | こころ寄り

P9250352

こんな空に
吸い込まれて死んでしまえたらいいのに

何もかもが無だからちょうどいい
わたしも無
心も無
空も無
青が無

きっと溶けていけるだろう
一体となれるだろう
抱かれていられるだろう

時間は無いだろう
距離も無いだろう
眠りにつけるだろう

笑って逝けるだろう
おやすみを言って
逝けるね

こんな空を見たらわたしがきっとおはようって言っているから
あなたはいつでもおはようって言ってね
おはようのわたしになるから

安心したい
それだけ。

2007.9.30 am5:37


時空の果て

2007年01月03日 | こころ寄り

こんな永遠は来ないんだわ決して
時も空も
わたしには居ないから

青い水の底から出た時は
青い存在までもが消えてしまう時ね
此処から出たら
死んでしまうわねわたし

独り飛び続ける
羽は無いわ

あなたが好きな想いだけ
あなたの翼にあずけるわ

あとは水の中
廻る月の下

あなたを想ってる
あなたを感じてる

時空の果て。

 L氏の作品に


怖い

2007年01月03日 | こころ寄り

怖い
その一言で

あなたが
怖い

わたしを見ないで
わたしのことは
想ってくれなくていい
思い出さないで

辛いから
わたし
消えたくなるから
泣くほど
バカだから

あなたを想うわたしなら
いっそ止まってしまいたい

あなたが好きなわたしなら
止まって

止まって。


地球の中の幸せ

2006年08月01日 | こころ寄り

わたし
字読めるし
屋根あるし
着るものあるし
冷蔵庫になんか入ってるし
電気あるし
水道あるし
車も電話もパソコンもテレビもあるし
冷房も暖房もあるし
コンビニにもスーパーにも行けるし
戦火に晒されてないし
いわれ無き投獄されてないし
拷問されてないし
飢餓で苦しんでないし

気持ち一つ。

動画で見る『100人の村』
http://www.oasisjapan.org/100nin.html
に寄せて


水の中の羽根(Fig.00110 )

2006年04月23日 | こころ寄り

重なるのは影だけ
すれ違う気配だけ

その美しい羽根に
到底及びやしないの

沈むわ
この冷たく青い石の湖に

黒い
棘だらけのわたしの羽根は
疲れて
飛べない

光る
真っ白な
その美しい羽根の中に入って
落ちてゆきたいけど

それさえ
できやしないの。

   L氏の作品に


境界(Fig.00136)

2006年03月12日 | こころ寄り

全て除けていたらこんなところに来たよ
ここは
美しいだろう何にも無くて
誰も居なくて

ただ境界が
見果てぬ靄に佇んで
無音の圧力に骨が砕けそうだね

僕が落ち着ける場所はここしかないだろう
美しいだろうこの世の全てを反射して
何一つ寄せ付けない
魂に音が要らない

僕を
襲うものが何一つ無いんだ。


哀願(Fig.00207)

2006年02月07日 | こころ寄り

やるならやって
覚悟を決めて

何が嫌いって
この
半端なあたしよ

切るなら切って
刺すなら刺して
とっとと抉って

早く
して

何が嫌いって
その
半端な揺らぎよ

捨てたの
平和なんて。

 L氏の作品に


かしずく者

2006年02月03日 | こころ寄り
あなたに見せるのはここまでよ
あなたに触らせるのもここまで

わたしがあなたを弄ぶことはあっても
あなたをわたしの中になんて入れてあげないわ

そこから見ているだけで我慢なさい
わたしの黒いパンプスも
網の流れる黒いストッキングも
この傅く化粧道具ほどの想いもないあなただもの

わたしは決して此処から出ない
あなたの傍になんか寄らないわ

あなたに許すのはここまでよ
鏡の中のわたしで
我慢なさい
  L氏の作品に

踊る君 8 

2006年02月01日 | こころ寄り

踊る君の影を纏うことはもうしないよ
君の軌跡が放つ僅かな風に僕はもう
耐えられなくなったんだ

君の居ない朝に
部屋に
街に
薫り続ける君の白いドレスももう僕の中では揺らせない

君が永遠の風になって流れてゆく
僕の知らない空を君は踊り続けるんだ

美しい君
君は君の白いドレスで
僕は僕の青い吐息で
廻り続けよう

いつか白い回廊で出会ったら
僕は笑って言うんだ

やあ
元気かい

てね。

  L氏の作品に


夜想う月 (Fig.00201)

2006年01月11日 | こころ寄り

僕の幻想か
君の傍へは寄れないよ

圧縮された僕の心では
君の突き抜ける爽やかな風には触れない

痛すぎてまた
血が滲む

その明る過ぎる笑顔に
この胸は焼け切れてしまうだろう

僕は逃げるんだ君から
落ちていくんだあの月に

夜想う月に
夜漂う月に

幻影は君か
僕か。


別の空 (Fig.00170)

2006年01月08日 | こころ寄り

もうおしまいだよ
僕等の道行きは

もう逢えないかもしれないね
君はそっち
僕はこっち
別々の空

出会いも
別れも
神さまがそう言ってる

生きて行くんだよ
終のその時まで
逢えたら向こうで
また逢おう

出会いも
別れも
別々の空

神さまが、そう言ってる。

  L氏の作品に