「この国のかたち」的こころ

敬愛する司馬遼太郎さんと小沢昭一さんに少しでも近づきたくて、書きなぐってます。

3億円があったら リターンズ 日本全国お祭りめぐり4

2005年10月09日 00時05分40秒 | 妄想
 この稿は3億円あったら日本全国特等席で見たいお祭りを見ようっていう趣向で書いてます。トラックバック練習版のお題としては、とうの昔に過ぎ去っていますが勝手に書いています。


 七月の最初の日曜日は、入谷で朝顔市がありますね。

 行ったことはないんですけど、東京の下町らしいお祭りで、いいなあって思うのです。

 僕の生まれたのは小さな街の駅の商店街から二本ほど外側に伸びる道路沿いにあったので道路は狭く、道路でなく路地と言った風がありました。

 それでも当時新興住宅地ですから建物は当時からしても結構モダンだったと思います。
 僕らの遊び場はいつも商店街の裏通りでした。どぶに沿って商店の勝手口が並んでいます。
 表通りと裏腹に生活排水の臭いが立ちこめて臭かったのですが、なんとなくそこで遊んでいました。

 家の人達はせめてもの華として夏には朝顔を作ったりしてました。

 朝顔は小学校一年生の理科で観察記録を付けたりしますな。

 いまでも変わらずやってることに驚きますが、なくなっていたら寂しいと思いますね。

 僕が通っていた島田市の商店街の裏も生活用玄関の周りに植えられていました。

 団扇と股引とネルのシャツと縁台将棋と来れば朝顔は欠かせないアイテムでしたが、佃島ならともかく地方都市のそうした路地は、バブルで崩壊した小店舗型地域経済を立て直すため、都市整備計画のもと次々に姿を消していった。

 駐車場付の小洒落た家の集合体は、プライベートと引き替えにストーカーや放火魔や通り魔といった非日常の進入を玄関のドアのすぐ向こうまで許している。

 朝顔は、路地の潤いと、形而上のプライベートセキュリティの役を果たしてくれていたのではないか。

 入谷の朝顔はそんな風に使われる朝顔が育っている。


 そして忘れてならないのが

 【 入谷鬼子母神 】1659年に創建され、祭られる鬼子母神は仏教上の女神の一人です。

鬼子母神は千人の子供を生みながら他人の子供を奪っては食べてしまう夜叉だったため

お釈迦様がその末子を隠して改心させました。以降仏教の神となり、安産と子育ての神として信仰されています。

 肉襦袢姿のお姉さんたちが豆絞りにはちまき締めて嬉しそうに朝顔選んでいる光景は良いものだと思います。