「高野山の観光客」
今年は予想どおり外国人の観光客がたくさんいます。
みな体格がよくてすらっとしている。
子どももいる。
そして彼らはいったい何を食べているのか、それがとても気になるところ。
なぜなら宿坊の精進料理はそれなりに美味しいとはいえ、とても彼らの口にあうとは思えません。
やはりパンや果物も食べたくなるでしょう。
それなのに高野山にはいわゆるスーパーが1軒もなく、もちろん魚屋もなく、ただひとつあった精肉店はなぜかシャッターを下ろしたままになっていました。
ろくな品揃えではないのですが、牛乳は1リットルが320円くらい、おかめ納豆は120円など、だいたい5割高から2倍くらいです。
もしここらにベーカリーや果物屋などあったらいったいどれだけ繁盛するでしょう。
あえて作らせないようにしているとしか思えません。
それで地元の人に聞いてみると、生活に必要なものは車で下の橋本あたりへ買いに行くのだそうです。
高野山で絶対オススメの店
「味家(みや)さん」という飲み屋があります。
昨年までは大学の通用口の近くにあった焼き鳥屋さん、のイメージでしたが、そこへ行こうと思ったら店が跡形もなくなっていました。
コロナでつぶれちゃったのかなーと思ったけれどその反対で、別の場所に引っ越してとってもきれいな飲み屋に変身していました。
場所は刈萱堂の向かい側あたり、香の専門店の右隣です。
「冷やしトーフのごまゆず仕立て」350円
木綿豆腐にかかっている柚子風味のたれの美味しいことといったら、仰天しました。
1つの値段で二人へ半分に分けて皿に盛って出してくれる。
「カマンベールチキンまきあげ」450円
チーズをチキンで巻いて油で上げてありますが、肉がしっかり厚くて食べごたえがある。
「イタリアントマトサラダ」400円
高野山では貴重な生野菜(バジルもある)をたっぷり使っている。
「焼きそば」600円
ステーキ皿にまずたまごやきがあってその上に野菜と肉がたっぷりはいった細麺のソース焼きそばで、運ばれたときはかつおぶしがゆらゆらして、これはいい。
「焼き鳥(たれ)3本」450円
「砂肝3本」380円
砂肝はあちらでは砂ずりというらしい。
コリコリしてすごく美味しい。
焼き鳥は身が大きくて柔らかく、冷凍ではないのがわかる。
このほかにポテトフライ(300円)を食べましたが、皮付きで大きめカット、じつに美味しい。
この価格であの美味しさを経験するともうマックなんて食べれません。
どの料理も一人では食べ切れない量があって、ふたりで分け合うとちょうどいい。
3人でもいいかもしれない。
最初にメニューを見てほしいものを紙に書いておかみさんに渡すと、ひとつずつでき次第持ってきてくれる。
高野山にはこういう店は他にありません!
入店方法:とりあえず顔を出して、その日は絶対ムリだから翌日の予約をする。
「角濱ごま豆腐」
大門の近くに角濱ごま豆腐の本店があります。
大門の方角にはなかなか行きづらく、壇上伽藍や霊宝館へ行くルートに組み込みましょう。
かつてそこにひとりでランチしたときは、ごま豆腐ではなくて、手のひらくらいある(ちょっとオーバー)巨大なしいたけののったうどんを食べ、それも印象的だったけれどこの日は売り切れ。
そこでここの名物メニューを頼むことにしました。
「胎蔵界」と「金剛界」をモチーフにしたランチです。
私は金剛界のほうを食べました。
さすが大日如来の場所にある中央の「ごまどうふの天ぷら」が美味しいですよ。
価格は税込みで1900円で、思ったよりはるかに安い。
3000円くらいは覚悟していたのですが。
店に入るとちょうど席がいっぱいで2番目の待ちとなり、それくらいはなんでもないのですが、外で待つ仕組みでこれが問題。
なにしろ高野山とはいえ炎天下ですから。
次の待ちの客もブーブーでしたけど、どうにかならないものですかねえ。
順番が来て中に入るとそれほど混んでいないので、どうやらコロナ対策で人数制限をしているようでした。
角濱の持ち帰り専用店舗は千手院橋から奥の院へ向かう左手の大円院の手前あたりに新しくオープンしていました。
「濱田屋(ごま豆腐)」
ちょっと奥まったところにあるこちらの店は、コロナ禍中は店内での飲食ができなかったのですが、すでに再開していて店内で1品だけを食べることができます。
和三盆がけのごま豆腐(400円)を注文しました。
これは持ち帰りの商品の価格と同じでそちらは4個1600円になっていてたれや和三盆などは別に購入するため、店内で食べるほうがいいかも。
この暑さでは持ち帰ることもできませんし。
「小鈴最中(みろく石本舗=かさ國=松栄堂本舗)」
定宿にしている**院で到着時にこちらのお菓子をいただきました。
この最中はかさ國さんで予約をしなければならないので、なかなか購入しづらく、一度だけ買ったもののおみやげに差し上げてしまったので自分で食べたことはありませんでした。
実物をみるとなかなかよくできていて可愛い。
それで今回は最終日の午前8時に受け取って、家に戻って箱を開けると、10個入1400円なんですが、個包装になっていません。
宿坊でいただいたのは個包装でしたから特殊な非売品だったかも。
そうなるとさて二人暮らしで10個入の最中をどうやって5日以内に食べたらいいんだろう・・・
「ミッチー(中華料理屋)」
高野山で唯一といっていいくらいの珍しい中華料理屋で、かさ國の裏手にあります。
下町の食堂といった雰囲気。
酢豚定食とか唐揚げ定食、丼もの、ラーメンなど、手軽な食事ができます。
お店の人も気さくでいろいろ話が盛り上がる。
「551の豚まん」
旅程の第一日目に新大阪で豚まん4個入(チルド、800円くらい)を購入し、宿泊先の冷凍庫にいれて朝食にしました。
551の豚まんは静岡のデパートの物産展では長蛇の列になって1時間くらい待たなければ買えません。
冷凍してしまったけれど、じつはチルドだったので冷蔵庫でよかったみたい。
今回は宿坊の離れのお部屋で、そこは和室二間に台所とトイレがついていて、冷凍冷蔵庫や電子レンジもあり、階段がないから足腰にも楽で大変幸運でした。
こんなに食べ物のことばかりでいったい何しに高野山へ行ったのか。
スクーリング受講のためです。
はじめのうちに泊まったのは大円院などの宿坊でしたが、正科生になってからは**院という一般の人は泊まれそうもないところが定宿です。
素泊まりのいいところは早朝、奥の院の参拝に動けるところです。
ふつうの宿坊は門を閉めてしまうので早朝は出入りできなくなります。
もちろん今回も奥の院の朝の行事を一式全部拝見させていただきました。
そして奥の院参道のウォーキングで体脂肪を8ほど下げることが実証済みです。