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高野山大学加行(けぎょう)道場体験記

2017年08月02日 | 日記

 

大学から商店街へむかう階段。

坊主頭で作務衣の人がたくさん目につく。

歩きスマホやってるね。 

スクーリングは私の場合、7月31日からの「曼荼羅」を取るのですが、それとは別に7月29日から3日間の「加行道場体験」を申し込んでありました。

初日、大学本館の受付に行き、修行の際に必要な半袈裟というものを購入。

大学のマークが織り込んである素敵な半袈裟です(3000円)。

数珠はネットで購入した真言宗女性用のを持っていきましたが、あまりにも粒が小さいと驚かれてしまいました。

こちらでは男女の別なく大玉の数珠を使っているみたいです。

「宿舎」

レトロな昭和風の建物。

 

 

参加者は女4人、男3人でした。

女は60代前半(埼玉)と私60代後半、30代女性2人。

男はたぶん私と同年輩のご隠居さん風、60代前半の男性2人(ひとりはドクター、もうひとりは大学教授みたい)。

宿舎は修行のための使われるので、二段ベッドが入った部屋をそれぞれ1部屋ずついただき、古いながらも個室です。

冷房なし、扇風機のみ。

 

お風呂はかなり困った状態。

湯船に浸ることはしませんでした。

蛇口からはお湯か水しか出てこないので、浴槽に湯をはり、それを汲み出して使いました。

午後8時から男女別で30分交代。

一人ずつ入ってはいられません。

9時には消灯です。

朝は3時半に起床。

この半鐘がガンガン鳴るのでめざましがなくても起きられます。

すぐに支度をして、加行(けぎょう)開始。

30分の勤行のあと、護摩道場へ移動して、五体投地礼を100回やります。

仏様の名前を過去現在未来(3回に分け)と次々に唱えながら立ったり坐ったりを45分間に100回繰り返します。

これは苦しいというより、太ももにビシリと来て筋肉痛がたまりません。

初日は60回、2日目は朝晩100回ずつ、3日目は100回でしたが、私は全部やり通せました。

2日目の晩がいちばんきつかったかな。

3日目は仏様の名前を唱えながら動作するゆとりができたくらいです。

私と埼玉の人は全部やりましたが、若い女の子2人はふたりとも途中で座り込んでしまいました。

やっぱり昔の人のほうが鍛えられているのかなあ・・・・・・・・・・

 

「奥の院」

五体投地礼のあと、午前5時ごろから徒歩で奥の院を参拝。

なにしろ見るものすべて五輪の塔という感じ。

いちばん大きいのは3年かけて造ったそうです。

戦国時代の有名な武将の供養塔が数え切れないほどあって、パナソニックや江崎グリコとか一流企業の会社の供養塔もたくさんあり、これだけ檀家が多いと経営が楽だろうなあと思ったりしますが、何百年も前の人からはお布施が期待できないからねえ。

翌日は早朝、伽藍参拝をやりました。

お坊さんが案内してちゃんと説明してくれるので勉強になります。

 

「後日談」(追加記事)

なんとなく後日談を書いてみたくなりました。

あれから6年。

この加行道場体験コースはじつに貴重な企画であって、これ以降一度も開催されたことはありません。

とくに2020年のコロナ発生からはありうるべくもなく。

2017年に科目履修生として高野山大学大学院のスクーリングに参加し始めたころは活気にあふれていたように思います。

このときの加行体験はおそらく一生忘れないでしょう。

食事をするときの作法(食べる順番、器の始末など)、勤行のとき神仏習合を実感したこと、早朝の伽藍見学でお坊さんは門の中央をくぐらないこと、夜中トイレが壊れているので離れたところにある女子寮(そのときは使われていない)まで何人かで懐中電灯を照らしながら行ったこと、テレビやエアコンなどなにもない生活、夜は写経、ふたりのお坊さんがつきっきりでのご指導、メンバーはいずれも個性的な方々ばかりでした。

このあと、四国遍路を学生ツアーで巡るという企画も一時あって、もちろん参加を希望していましたが、結局中止となりました。

そしてコロナ。

コロナ対策は年々変化していて、初年度は徹底的に警戒し、スクーリング会場へ入るときも消毒薬を持たされて席は指定、ピリピリしていました。

昨年は外部から集まった学生たちはばい菌扱いなのか、講堂の広い空間に閉じ込められて名札もつけなくて、大学側の職員は中へほとんど入ってこなかった。

今年は講堂どころかふつうの教室に集められてやはり職員の姿はほとんど見られなかった。

名札を用意しない、点呼をしない、全部先生におまかせというのでは先生に負担がかかり過ぎないだろうかと心配になります。

 

 

 

 

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