望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

「カミサマ」ウラ話・まずはオモテから(その2)

2017-03-24 00:08:53 | 舞台・ウラ話

さて、この祭壇のどこが優れ物か?


これは、弟子の由紀の話から始めます。


舞台上で、
とにかく由紀の忙しさは群を抜いていましたが、

その原因はお茶と、もうひとつ。
<お供え物> なんですね。

芝居の前半部分は、拝むシーンが多くて、
そのたびにお供えが増えていきます。

お供えをもらうと、私は、
「由紀」と言うだけ。

それを由紀が祭壇にお供えするのですが、

でも暗転が終わると、
・・・つまり日付が変わると、

そのお供えは消えていたはずです。


これも由紀の仕事・・・といっても、
超能力者じゃないんだから、
出来るスピードは限られているので、

そこで・・・ここに、


  あれ?


  どん!


広々と、いくらでも入ります

これらの小道具は、
普通は暗転中に、
そっと裏まで持って入るのですが、

藁でしばっただけの不安定な干し餅や、
割れ物のリンゴジャムなど、

音は出るは、安定は悪いは、持ちにくいは、

それに何より、時間がないっ!

そうじゃなくても、暗転中に、
茶卓つきの、熱いお茶が入った湯呑みをハケたりと、
由紀は暗転になっても、超多忙だったのです。


ということで、
最初からこういうセットが考案されていました。

暗転になったら、速攻、
ここに、お供えを全部放り込めばいい。

単純だけど、優れものなんですね~



でも、そんな忙しさの中で・・・、

こちらは、本人に許可を得ずに、
こっそり撮ってしまった由紀のノート。


本番中に、あれだけ走り回りながら、
これだけのことを書いてるんですね。

凄い。頭が下がります。

私だったら、それこそカンペにしちゃうけどなぁ(笑)


        (つづく)






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