さつき盆栽日記

さつき盆栽好きが手入れの合間に古刹名刹を巡ります。

東福寺の名勝「方丈庭園」

2016年02月25日 | 名所史跡

   京都五山の第四位に位置づけられる東福寺には

  壮大な伽藍に似合った趣きのある庭園が幾つもありました!

「方丈と庫裡」 

 方丈は禅宗寺院に於いては僧侶の住居のことであり、後には

応接間の役割が強くなったと云われています

 「庫裡」

方丈、庫裡共に明治14年の火災で焼失。現在の建物は

明治23年に再建されたものです

 「唐門」 別名「恩賜門」

唐門や庫裡は明治天皇皇后の昭憲皇太后の恩賜によるものです

広大な方丈には東西南北に四庭が配されていて「八相成道」に

因んで「八相の庭」と称する名園が残されています

方丈の四周に庭園が造営されているのは東福寺だけのもので

昭和の名作庭家の重森三玲よって昭和14年に完成されたものてす

 方丈庭園・「八相の庭」

質実剛健な鎌倉時代の手法を基本としつつ、斬新で力強くモダンな

枯山水は近現代の禅宗庭園の代表作と称されています

 「南庭」八海の庭

四つの巨石と白砂で山と海を表現する枯山水で

渦は荒れた様子の海を表しています

四つの巨石は「蓬莱」「方丈」「瀛洲」「壷梁」という

お宝の眠る島を表しているそうです

絶妙なバランスで描かれた砂紋に引き込まれる感じがして

時間を忘れいつまでも見つめていました!

 

 「八相の庭」とは

釈迦の生涯で八つの重要な出来事を八相成道と云うそうです

「蓬莱」「方丈」「八海」「五山」「井田市松」「北斗七星」

「瀛洲」(えいじゅう)「壷梁」(こりょう) からなる

八つの出来事に因んで名付けられたそうです

 渦まく砂紋が「八海」 苔山の築山が「五山」を表しています

 「西庭」井田市松の庭

サツキの刈り込みと砂地で市松模様を描いた「井田市松」の庭

 「東庭」北斗の庭

雲文様の地割に東司の柱石で「北斗七星」を表しています

 「北庭」モンドリアン風の新しい庭

苔と石を市松模様に配したモダンなデザインで

サツキの丸刈りとの調和も見事です! 

 大きくどっしりとした方丈から四つの庭園を拝観し、目を遠くに

移すと名勝・通天橋の全長が見えました。冬枯れのこの時期で

この景観ならば新緑と紅葉の時期はどれほどに凄いかを実際に

再訪して観てみたいと思った巡拝になりました!

  

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