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上海阿姐のgooブログ

FC2ブログ「全民娯楽時代の到来~上海からアジア娯楽日記」の続きのブログです。

上海夢の空間~上海1933 海洋堂フィギュア芸術展とSNH48「星夢劇場」

2013年12月21日 | エンタメの日記
尖閣諸島問題の影響は後を引いており、相変わらず日本の芸能人は中国での活動に積極的とはいえません。しかし、二次元を通じた文化交流は活発に行われています。文化の秋といいますが、秋はオタク文化も旺盛で、たのしいイベントが上海でたくさんありました。
その一つは、食玩で有名な「海洋堂」のフィギュア展です。

海洋堂 世界美術館 フィギュア芸術展
期間:2013年10月27日~2014年1月15日
料金:平日80元(約1300円)、土日祝祭日100元(約1600円)。
場所:上海1933


「上海1933」は上海のオフィス街からは離れ、古い商店や集合住宅が多く残るエリアにあるアートスペースです。ここはもともと1930年代に食肉場としてイギリス人建築家の設計により建設された建物で、非常に不思議な造型をしています。現在はアートスペースとして利用され、カフェ、レストラン、スタジオ、レセプションホール、劇場などがあり、中央の空間は観光用に開放されています。海洋堂のフィギュア展は、普段は開放スペースとなっているエリアを借り上げる形で行われており、ユニークな構造の展示空間を作り出していました。
■上から見た状態。食肉用の牛などの場として作られたので、ひんやりとしており細い通路や階段がたくさんある。
  

フィギュアは、ロボット、特撮、ヒーロー物、美少女系、生物などにジャンル分けされており、その中で更にデザイナー(原型師)ごとに作品を集めた展示形式になっています。
■原型師BOME氏のコーナー。他にも田熊勝夫氏、山口勝久氏ほか多くの原型師のコーナーが設けられていました。


製菓会社などとのタイアップで販売された食玩のコーナーでは、歴代の作品が展示されており、当時の流行や出来事を思い出すきっかっけになりました。アイボの食玩、荒俣宏の妖怪シリーズ、王立科学博物館シリーズなど、そんなに昔のことではないのに懐かしく感じます。




■デザイン画やフィギュアの制作過程の紹介もあり、フィギュアのことを多角的に知ることができます。


展示は3フロアに渡る広いスペースが使われ、海洋堂の成り立ち、失敗と成功、様々な挑戦と努力の歴史が描かれています。海洋堂という会社を通じて、模型というものが「おもちゃ」から「ホビー」へ、そして芸術へと進化していった過程を感じることができる素晴らしい展示でした。来る前はチケット代が結構高いなと思っていましたが、見終わった後は「いい経験をした」と満足できる充実の内容でした。



海洋堂フィギュア展の会場を後にして、最寄の地下鉄駅に向かって歩いていたところ偶然にもAKB48の上海版「SNH48」の専用劇場・星夢劇場に遭遇しました。



当初、SNH48の劇場は虹口サッカー場の近くに建設されると噂が流れていたので、まさかこんなところにあるとは思いもしませんでした。

海洋堂フィギュア展からSNH48専用劇場へ―――そこは上海に忽然と現れた夢のオタク空間でした―――。

SNH48は2013年8月30日に専用劇場での公演を開始し、週末を中心に常時公演を行っています。現在チームSとチームNの2チーム体制で、Sは主に一期生で構成され、Nは主に二期生で構成されています。スタート公演として、チームS(一期生)は「最終ベルが鳴る」を、チームN(二期生)は「シアターの女神」をやってきました。
SNH48の劇場運営や公演形式はAKBのノウハウを踏襲しています。これは上海に限ったことではなく、大阪、名古屋、博多、ジャカルタなど派生グループにいずれも共通することだと思います。
「ノウハウ」とはどういうことかというと、まず演目の内容(セットリスト)はAKB劇場の公演と同じです。もちろん歌詞はすべて中国語になっています。セットリストが同じなので、MCが入るタイミングもAKB48の劇場公演と同じです。そして自己紹介のやり方とMCの内容もよく似ています。最近ハマっていることなど、メンバーのクセを暴露するなど、自分のことを語りながら他のメンバーのことに触れるというやり方も同じです。他にもAKBのノウハウを踏襲しているといる点は沢山あります。

●掛け声
ヲタ芸といわれるmix「よっしゃいくぞ~~タイガー、ファイアー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バイバー、ジャージャー」や「超絶かわいい、○○!」などは日本語で行われます。オタクのDNAに国境はない・・・?



●握手
公演後お帰りの際にはメンバー全員と握手ができます。日本語が少しできるメンバーもいます。

●投票
チケットに投票券が1枚ついており、公演後に好きなメンバー(推しメン)に投票できる。




●隣接カフェのスクリーンでリアルタイム映像
隣にカフェがあり、カフェ内のスクリーンでリアルタイム映像を見ることができる。

●SNH48の特徴(※2013年12月現在)
・メンバーの平均身長が高い。特に一期生は背が高く、160cm以下はほとんどいなくて170cm以上のメンバーが何人もいる。宮澤佐江ちゃんがMCとして上海の常設劇場に登場したことがあったが、AKBでは長身に入る佐江ちゃんが小柄に見えた。
・17歳~23歳のメンバーが多いが、実年齢より若く見える。
・センターで推されているメンバーがころっとやめてしまうことがある。「いつ見れなくなるか分からない」という危機感がある。
・人気があるのに滅多に公演に現れないメンバーが何人かいる。個人の仕事があるというわけではない。病弱だったり、学業があったり、消息不明だったりする。
・出待ちができる。

  
(※右:グリコのポッキーイベントの際のボード。)

私は2008年に秋葉原のAKB48劇場でチームKとチームBの公演を見たことがあります。AKB48劇場は秋葉原ドンキホーテの8階にあり、天井が低く独特の空間です。「最終ベルが鳴る」公演はAKB48(チームK)版とSNH48版を両方見ましたが、SNH48版の方が通いたい気持ちになりました。SNH48はダンスのレベルにはかなりばらつきがあり、きちんと振り付けをこなしている子もいれば、足が全然動いていない子もいます。しかし、結成当初から色々と大変な環境ながら、今出演しているメンバーはよく頑張っていると思います。チケット代もVIP168元(2700円)、一般席80元(1300元)と、比較的手頃な値段なので、時間さえ許せば何回でも行きたいと思わせるだけの魅力はあります。メンバーのルックスのレベルは高いと思います。もっとも、「最終ベルが鳴る」は元々評判の良いセットリストで、構成自体が良くできているせいもあるかもしません。ヲタ芸で騒げるのが楽しいし、いつも同じ人が観に来ているので通っていると知り合いもできるので、楽しくてしょうがない夢のような空間です。
今のところ、特別なイベントがあるときを除けば、チケットは公式サイトから比較的ラクに手に入り、まさに「会いにいけるアイドル」です。更に、いつ好きなメンバーがやめてしまうか分らないというスリルも満点です。チケット自体は容易に入手できるののに、このメンバーを見ることができるのは今だけかもしれないという危機感が常にあるので、ファンは割と真剣に応援していると思います。

SNH48は12月末からチームSのセットリストが変わり「恋愛禁止条例」(中国語名:恒久之光)が始まります。「海洋堂 世界美術館 フィギュア芸術展」は2014年1月15日まで開催しています。
コメント (8)
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