北Qえれじー ~ 国分寺 編 ~ by Akira Io

写真家・ロシア語通訳あきらの日記。
南インド古典音楽の聖地チェンナイより帰国し、現在は国分寺に居住!

田舎の音楽祭に行くぞ。

2009年02月26日 20時06分39秒 | 日記:チェンナイ
こちらに来てもう二ヶ月半。
今滞在ではやっとこさ初の地方遠征です。

今日エグモア駅に行きバイクを送るのと併せてタンジャーヴール行きのチケットを取りました。
チェンナイ発タンジャーヴールは一日一便しかなく、
先週確認したところ満席だったのですが、奥の手「Tatkal」でチケット獲得。
その分150RS余計にかかってますが、まぁ仕方ない。

実は今回、夜行のバスでタンジャーヴールに向かえばいいや、と思ってたのですが、
明日の夜からタンジャーヴール近郊でワシが滞在する予定の村の隣村ティルヴァイヤールで
2月27、28日、3月1日と三夜連続でコンサートがあることが発覚。
コンサートのためなるべく体力を温存しようと夜行列車で寝ながら行くことにしました。
さすがに寝台ではない普通の夜行バスはしんどいので。
3月2、3,4日はナラヤナ・ティールタという作曲家の慰霊音楽祭。
一応これを観に行く予定でしたが、サプライズでおまけのコンサート付きということで、楽しくなりそう!


なので、今日はこれから一時間でパッキングして午後6時15分スタートのコンサートに行き、
そのまま午後10時半のエグモア駅発の列車に乗り込む予定。
まだ何も準備できてないや。

明日からは穏やかな風が吹く田舎道をバイクでトロトロと走りながらの音楽三昧です。
やったー!


10日間ぐらいでチェンナイに戻りまーす。


写真は、発送のためワシ自ら梱包した愛車(名前はまだない)。

街角のA.R.ラフマーン

2009年02月26日 02時16分17秒 | 日記:チェンナイ
明日の晩から音楽祭の撮影で地方に向かうので昨日今日と用事を色々済ませるため、
バイクであっちウロウロこっちウロウロ。
その合間にチェンナイの街角で見つけたA.R.ラフマーンをいくつか。
もちろん写真ですよ。

↑おいちゃんがラフマーンの受賞を喜んでいるのか、
写真に撮られるのが嬉しいのかは不明(笑)。





↑タミル語の新聞などは、その日のトップニュースなどがこんなカンジのポスターに刷られて新聞スタンドのそばに張り出されるのです。





↑現地の新聞でももちろんトップでの扱いです。





↑こちらはタミル語雑誌の宣伝ポスター。
現在療養中のタミル・ナードゥ州首相のカルナニディの回復具合と、
ラフマーンのオスカー受賞が主な記事になるのかな。
タミル語が読めないので、わかりませんが(笑)。





↑こちらはオスカー授賞式の様子をFMラジオで15分ごとに伝えていたのでしょうか?
ウェブサイトもあるようだし、そちらでも盛り上がっていたのでしょう。
受賞の瞬間がラジオでどのように伝えられたのでしょうか?
気になります。
大騒ぎだったのでしょうかね(笑)?

来たね8冠!「スラムドッグ$ミリオネア」!!

2009年02月23日 18時55分55秒 | 日記:チェンナイ
何と米アカデミー賞8冠!!
スラムドッグ$ミリオネア」来たねー。


作品賞・監督賞・編集賞・録音賞・撮影賞・脚色賞と来て、
チェンナイが誇るA.R.ラフマーンが歌曲賞(Best Song Award) by 「Jai Ho」と作曲賞(Best score Award)受賞!
やったー。
おめでとうございまーす!


これで明日チェンナイで行われると噂のA.R.ラフマーンとハービー・ハンコックのライブも
異常な盛り上がりを見せるのではないでしょうか(笑)。
というか、今日明日でロスから帰ってくるのかな?


日本映画の「おくりびと」も見事外国語映画賞受賞ですね。
こちらも、めでたい。
最近はここインドでも黒澤明監督の「羅生門」や「赤ひげ」がDVDで発売されるようになっているので、
これを機に日本映画の存在感もどんどんアピール!となればいいよね。


ということで、ちょうど明日、日本に発送する荷物があるので、
急遽「スラムドッグ$ミリオネア」のインド版サントラCDも10枚入荷。
3月13日に高円寺さんさんふくし芸術館で開催のライブ「インドへの道」で販売します!
日本版の発売が待てないという方は、「インドへの道」へGO!
どうしても、その日は都合がつかないという方は、machikadoclub@yahoo.co.jpまで、
「スラムドッグ$ミリオネアのサントラ」という件名でご連絡をば!
税込み2400円です。


ちなみに日本版は全13曲のようですが、インド版は全10曲。
日本版には収録されている「Paper Planes」のオリジナルバージョンとリミックスバージョンの2曲と、
「Aaj Ki Raat」の1曲の計3曲がインド版のみには収録されていませんので、ご了承ください。


インド版の曲順は

1.「Ringa Ringa」
2.「Jai Ho」
3.「O... Saya」
4.「Riots」
5.「Mausam & Escape」
6.「Liquid Dance」
7.「Latika's Theme」
8.「Millionaire」
9.「Gangsta Blues」
10.「Dreams on Fire」

となっています。
日本版では、曲順を変えているようですね。





で、↑インド版のサントラCD裏ジャケには「This score is a tribute to H. Sridhar」と書いてあります。
このH.Sridhar(H.シュリダール)とは、
A.R.ラフマーンの盟友とも言えるサウンド・エンジニアで惜しくも昨年12月に亡くなった人なのです。
シュリダール・ジー(ジーとは「~さん」という意味)は「Roja」、「Bombay」、「Muthu(ムトゥ、踊るマハラジャ)」、
最近ではこの「スラムドッグ$ミリオネア」や「Ghajini」などA.R.ラフマーン作品の全てに加え、
最近まで上映されていた南インド古典音楽映画「マールガリ・ラーガム(Margazhi Raagam)」も手がけていたわけです。


ワシ自身も彼とは何度かあったことがあり、初対面の時に撮影した彼とジョン・マクラフリン、
シャクティのガタム奏者T.H.Vinayakram(通称ヴィックゥ・ジー)との
豪華3ショットの写真を引き伸ばしてプレゼントしたら、とても喜んでいてくれたのが思い出されます。
そう言えば、2007年の3月の「リメンバー・シャクティ」チェンナイ公演の時も彼がPAをやっていました。
ジョン・マクラフリン、ザキール二人からの厳しい要求にもしっかりと応えて音を作り上げていたのを、今でも覚えています。
プロフェッショナルながらも、素朴な人でした。


とまぁ、そういうこともあって個人的にもこの「スラムドッグ$ミリオネア」がオスカーを取ったのは、感慨深いわけです。
きっとシュリダール・ジーも喜んでいることでしょう。


日本では4月18日から全国ロードショー!
皆さん、お楽しみにぃ。

ザキール・フセイン in チェンナイ!

2009年02月22日 04時02分58秒 | 井生 明 撮影イベント
やっほー。
本日はウチから歩いて5分足らずのミュージック・アカデミーにザキール・フセインがやって来ましたぁ。
で、今回は会場二階バルコニーの一番奥からの撮影。
遠すぎるので撮影よりは、ライブを楽しむ方が主となりましたが・・(笑)
面子は、マンドリンのシュリニヴァス、パーカッションのシヴァマニ、
イタリア人ベーシストのドミニク・ディ・ピアッツァ、キーボードのステファン・デヴァッシー。
こういったイベントモノにしては珍しくリハーサルもちゃんとやっていたので、
しっかり楽しめました。
それが証拠に予定の開演時間近くまでリハの音が聞こえていたので、
南にしては珍しく一時間遅れでスタート。




シヴァマニはスネア・バスドラ・タム・金物類に加え数多くの小物パーカッションも用意したフル装備。
ベースのドミニクとしっかりボトムを支え、その上でシュリニヴァスとザキールが超絶プレイを繰り広げるといった、
安心して観られる構造になっていたのがグッド!





もちろんシヴァマニのソロもあり。
いつものようにスプーンを使うだけでなく、今日はスーツケースも叩いていました(笑)。





ドミニクのソロはちょっと短めだったので、もっと観たかったなぁー。
なんつったて、マクラフリン、トリロク・グルトゥとのトリオ経験者。
バカテクを見せる事が出来るけれども、あえてアンサンブルを考えて抑えた所が大人よね。
でも、ちょこちょことシュリニヴァスとの高速ユニゾンで魅せてくれましたが。





ザキールとシュリニヴァスのデュオでは、南インド古典音楽の曲をやっていました。
もちろんザキールのソロでも大盛り上がり。





ステファンのキーボードソロはハモンドの音から入ってきたので、
個人的に「おおおっ!」と感心。
やはりこの音を聞くとジョン・ロードを思い出すのはHR魂のなせる業でしょうか(笑)。
このまま「レイジー」が始まっちゃいそうなソロもインドの若者にも大うけ。
拍手喝采でした。
ザキールも喜んでます!
しかし、それ以外の部分でも意外と彼のプレイは利いていて、
こういった南インドの古典音楽ではないコンサートではちょっとだれてしまいがちなシュリニヴァスのソロにも、
さりげないセンスでアルペジオを入れたり、コードを薄く流したりと観客を飽きさせないように工夫していて、
実はワシとしては好感度高めでした。





と、あっという間に2時間余りセットは終了。
アンコールでは、「Raghupathi Raghava Rajaram」をさらりとやってくれました。
今日のコンサートはチャリティだったのですが、終了後このイベントについて一言と、主催者に請われたザキール。
「F・E・W・W・O・R・D・S!」と文字通り言ってました。
相変わらずお茶目ですね(笑)。
ライブ終了後には、「二度目のグラミー章受賞、おめでとうございます!」と声をかけて挨拶いたしました。
ミュージック・アカデミーの楽屋口は人が殺到して大わらわでしたが。


次は、久しぶりに古典でのザキールを観たいなぁ。
何時になるかはわからんが、楽しみにしとこ。

ダブル・ターラ・パッラヴィ!!

2009年02月17日 17時44分11秒 | カルナータカ音楽(南インドの古典音楽)
ちょいと日付はさかのぼるのですが、
先日のコンサートでついにダブル・ターラのパッラヴィを観ることができてワシ感激です!
「Ragam Tanam Pallavi(ラーガム・ターナム・パッラヴィ)」という
南インド古典音楽のコンサートではメインになるような(最近はやらない人も時々いるが)
ミュージシャンの力量がしかと問われるような曲の形式があるのです。
で、そのRTP(よくこう略される)を特集しましょう!という趣旨のコンサートが開催されたので行ってきたのです。


北インドの古典音楽に慣れている人には分かり易いとおもうのですが、
この「Ragam Tanam Pallavi」は三つの部分に分かれ

①「Ragam」 パーカッション伴奏なしに主奏者がフリーリズムのソロでラーガを展開していく。

②「Tanam」 ラーガを「アー、ノムタタノムタ」などと言う風にリズムをつけて展開させる。
ここでもパーカッションの伴奏は基本的には無し(時々ムリダンガムが入ることもある)。

③「Pallavi」 ピックアップした歌詞の一節をひたすら繰り返し、メロディー・リズム的に想像力豊かに発展させ、
最後にはラーガを次々と変えていくRagamalikaに突入し、最後はまたもとのラーガで歌詞を一通り歌って終わる。

北インド古典音楽で言うとAlap - Jod - Gatという流れとほぼ同じです。



で、その日のミュージシャンはK.Gatathri。
先日観たSuguna Purushotamanのお弟子さんで、そのコンサートでタンブーラを弾いていた女性。

でそのダブル・ターラ・パッラヴィはというと、右手と左手で異なるターラをカウントしながらパッラヴィを歌うというわけなのです。
右手でAdi tala(4+2+2の8拍子) Kanda Gati(一拍の中にサブビートが5つ入る。小さく5つ叩いて一拍となる)。
左手が Mishra jati Jampa tala(7+1+2の10拍子) Chathusra Gati(一拍の中にサブビートが4つ入る。小さく4つ叩いて一拍となる)。
両方のターラのサブビートの長さは同一。
なので、右手は8×5=40、左手は10×4=40と同じ長さになるのです。
ただ、これを両手でそれぞれ違った周期のリズムを膝をうちカウントしながら、
しかも集中力が必要とされるパッラヴィを歌うというのは並大抵のことではないと思います。
ワシなんか同時に右手で三角、左手で四角を描くことすらできんもん(笑)。


でも、何故こんなのがあるの?というのは未だにわからないままです。
さらに、よくよく見てみると左右のターラの開始地点は別。
右手のAdi talaの3拍目から左手のMishra Jampa talaは始まるのです。
はて、どうして?
誰かわかる人がいたら教えてくださぁい!!




Vocal: K.Gayathri
Violin: Anayampatti G.Venkatasubramaniam
Mridangam: B.Ganapathiraman
Kanjeera: Papanasam Sethuraman


Sabha: Saraswati
Venue: Narada Ghana Sabha Mini Hall


Photo by Akira Io

やかまC!と思ったら、映画の撮影でしたか・・・・@AM3

2009年02月13日 09時06分00秒 | 日記:チェンナイ
明日はモルシン奏者のインタビューなので早めに寝て、
体調万全で行くぜ!と珍しく気合が入っていたのに・・・・。
というカンジなのですよ。


ウチの門出たすぐの所に午前2時までやってるレストランがあって、
夜遅くまでやってるということで新興のニューリッチ達もちょこちょこ車で乗り付けては、
その腹を満たしているのですが、どうやら午前2時の閉店後からそのまま「スタートっ!!」のようです(笑)。


当然「撮影ですけど、何か?」状態なので、挿入BGMガンガン!、女性監督の指示の声もガンガン!!
最初は何が起こったのか分からず、ワシの部屋の前でいつも寝ているお手伝いのばあちゃんが、
また仲間とくっちゃべり始めたかな?と夢うつつの状態で聞いていたのですが、
ばあちゃんにしては色っぽくやけにでかい声だというこに気づき、外に出てみるとギョーカイのまばゆい光が。


「何事?」と聞くと「タミル映画だよ」といったわけです。
こういう時って、何を言っても無駄ということはさすがに経験上わかっているので、
はい、そうですかと大人しく部屋に戻り床に就いたのですが、
耳栓をつけてもやはりまだうるさい・・・。


ということで、ここはまぁ逆手に取るかということで、
カメラを持って再び外へ。
こういう時に「お前何やってんだよ!」と言われないのも、
経験上わかっているので、臆することなく撮影(笑)。


ジーンズをはいた若者たちが、深夜のレストランに停めてある四駆のボンネットに座り、
キングフィッシャー(インドの国産ビール)の瓶片手に「Youth gone wild!」というカンジでしょうか。
まさに現代のインドを映すシーンと言えるのかも。





撮影終了後はカチンコを撮らせてもらいました。
映画のタイトルは「Kadhal 2 Kalyanam(カダル トゥ カリヤーナム)」。
英語にすると「Love To Marriage」。
これまたお見合い結婚がほとんだったかつてのインドからすると、
何とも現代的(実際の映画の内容はわからんが)。
ま、何はともあれ6月か7月に上映ということなので、その時に観に行ってみます。
おそらく、今耳にこびりついている、この挿入BGMもその時にはとても懐かしく、
やかましかったことも「2月のスィートメモリー」となっていることでしょう(笑)。


ということで、今からまた一時間半ほど寝て出かけまぁす。

Tribute to Kanjira Vidwan G.Harishankar

2009年02月12日 02時17分54秒 | カルナータカ音楽(南インドの古典音楽)
今宵はタイトル通り、「Tribute to Kanjira Vidwan G.Harishankar」というイベントに行ってきましたぁ!
Vidwanとは、名人とかマスターというような意味。
カンジーラは南インド古典音楽の伴奏で使われるトカゲ皮の小さなタンバリンです。


で、このハリシャンカール(G.Harishankar)という人こそが、
ワシを南インド古典音楽の世界へ引きずり込んだ張本人なのです(ありがとう!)。
彼の演奏をわずか1メートルほどの距離で観てぶっ飛んだのが、2001年の年の瀬。
それからほぼ毎年チェンナイに通い、挙句の果てに住むことになるとは、
もちろんその時のワシには知る由もなかったわけです(笑)。
惜しくも2002年に亡くなってしまったのですが、その彼へのトリビュートイベントとして去年から、
彼のお弟子さん達が中心になって開催されているわけなのです。


イベントでは生前のハリシャンカールの音源・秘蔵動画を流し、
その後はコナッコルという南インドのパーカッション奏者の共通言語とも言えるボイスパーカッションの名人を中心に、
ムリダンガム(横胴の両面太鼓、南インド古典音楽のメインパーカッション)、カンジーラ(先述のトカゲ皮のタンバリン、
小さいけれども結構攻撃的な音がする)、ガタム(素焼きの壷をたたく)、
モルシン(口琴、南インド古典音楽ではパーカッションとして使われている)
のパーカッションアンサブルによる演奏が披露されました。
(ちなみに去年は、ハリシャンカールの弟子二人を含む、若手カンジーラトリオでの演奏)


コナッコルの人は、渋かったです。
彼を見るために若手のパーカッショニストが結構観に来てました。
みんな勉強熱心なんだなぁと感心感心。


去年のイベントの時とは違うハリシャンカールの映像を観ることができたのも、
とぉっても嬉しかったのです!!
やっぱり凄ぉい!




From Left to Right

Mridangam: Trichur Narendran
Kanjeera: B.S.Purushotham
Konakol: Trichy R.Thayumanavan
Morsing: A.S.Krishnan
Ghatam : Vaikom Gopalakrishnan

Sabha: Kalaimamani G.Harishankar Admirers Circle
Venue: Raga Sudha Hall


Photo by Akira Io

スラムドッグ$ミリオネア

2009年02月10日 02時44分50秒 | 日記:チェンナイ
邦題だと、間に「$」が入るんやね。
英語では、そのまんま「Slumdog Millionaire」。
ヒンディー語では「Slumdog Crorepati」となるようです。


今宵はチェンナイのシネコン「サティヤム・シアター」で、
スラムドッグ$ミリオネア」を観てきました。
ゴールデングローブ4部門、英アカデミー賞7部門と相次いで国際的な賞を
かっさらっているのでニュースなどで目にする機会も増えているとは思います。
日本での公開は4月からとまだなので、詳細は書きませんが、良かったですよ。
日本でもそこそこ受けると思います。


インドが舞台ですが、監督・脚本はイギリス人なので、
皆さんご期待のようにマサラーマサラーしてはいません。
同じくムンバイを舞台とした「Bombay」同様しっかりと見せてくれます。
あ、でも「Bombay」ではダンスシーンはそこそこあったか・・・(笑)。


音楽は、インドの誇りA.R.Rahman(A.R.ラフマーン)。
ゴールデングローブで作曲賞を受賞し、
米アカデミー賞にもノミネートされているので、
インドの新聞でも毎日彼に関する記事を見るなど、
盛り上がってきています。
ちなみ、ワシがかつて南インド古典音楽のボーカルを習っていた時の先生も、
インドのボイス・パーカッションでちょっぴり参加しているので、
それもまた嬉しい話。


個人的にはカメラがもう少し!という思いがありますが、
まぁそれは個人個人の趣向の違いでしょう。

あと、もう一つこれはトレイラーにも出てるので、大丈夫と思いますが、
最後の方のシーンでプラットフォームから見上げるフリーダ・ピントの姿に、
「初恋の来た道」でデビューしたチャン・ツィイーの清清しく無垢な姿が重なります。
皆さんもきっと萌える(笑)と思うので、4月をお楽しみに!


写真は、チェンナイ「サティヤム・シアター」。
真ん中が「スラムドッグ$ミリオネア」の看板。

Photo by Akira Io

Chitraveena Ravikiran

2009年02月08日 02時55分20秒 | カルナータカ音楽(南インドの古典音楽)
今宵は、一昨年来日したチトラヴィーナー奏者ラヴィキランを観てきました。

来日時は、自身でデザインし改良したナヴァ・チトラヴィーナーを使ってましたが、
今回はオーソドックスなタイプのチトラヴィーナー(ゴットゥヴァドゥヤム)でした。
そうそう、ラヴィキラン来日、ナヴァ・チトラヴィーナーについては、「インドのモーツァルト上陸」もご覧ください。

来日時と違って今回はバイオリンのアカンパニーもありで、
リズム伴奏はムリダンガムとカンジーラ(トカゲ皮のタンバリン)。
ムリダンガム奏者のマンナーグディ・イーシュワランと
カンジーラ奏者のアニルド・アトゥリヤは、二人ともワシ好きなのよ。
特にアニルドは、まだ20歳ぐらいと若くこれからが楽しみなプレーヤーです。
今日は1時間半と短めのカッチェーリ(コンサート)でしたが、
ラヴィキランのお弟子さんのボーカルサポートもあって楽しめました。
実は、器楽にボーカルサポートが入るのは珍しく、ワシも初めて観ました。
メインの曲のラーガは先日のSuguna Purushotamanのカッチェーリの時と同じ「Kambhoji」。
カルナータカ音楽の三楽聖の一人ディークシタール作曲の「Sree Subramania Namaste」で、
ターラはルーパカ(3拍子)でした。


今回は気分転換で、写真はモノクロにしてみました。



Chitraveena: N.Ravikiran
Violin: Sanjeev
Mridangam: Mannargudi Easwaran
Kanjeera: Anirudh Athreya

Sabha: Isai
Venue: Raga Sudha Hall


Photo by Akira Io

Suguna Purushotaman

2009年02月04日 02時47分08秒 | カルナータカ音楽(南インドの古典音楽)
あろはいさい!
あきらです。


今日も元気に南インド古典音楽(カルナータカ音楽)の
カッチェーリ(コンサート)に行って来ました!
会場は昨日のBombay Sistersと同じところ。
写真ではステージ後ろに見える「Nadopasana」という団体が組織している毎年恒例の音楽祭で、
2月1日から10日まで全コンサート無料で開催されます。

チェンナイのミュージック・シーズンについては以前「旅行人」2006年冬号「ディープ・サウス・インディア」にも記事を書かせて頂きましたが、とにもかくにもすごいのです。
このような「Nadopasana」のような団体が何十もあって一斉にどばーっと音楽祭を開催しちゃうのです。
その時期の新聞は一面の半分以上、土日では三分の二近くまでがコンサート情報で埋まってしまうのです!!
地元のカルナータカ音楽好きの人々は(海外から観に来る人もいる!)、毎日どのコンサートに行くべきか頭を悩ませては、結局3、4つハシゴしちゃうという、音楽好きにはたまらないシーズンなのです(笑)。
ワシもこのミュージック・シーズンに通って早8年目。
挙句の果てに今はチェンナイに住んでいるわけですが、いやはや楽しいのですよ。





で、今日観たのはベテラン女性ボーカルのSuguna Purushotaman。
ベテランらしく渋い味で魅せつつ、楽しませてくれました。
自身が楽しそうに唄ってるところが、グッドでございます。
メインのラーガは「Kambhoji」。
暖かな天上系の明るいラーガ。




で、この写真の右の女性が弾いているのがタンブーラという、
南北インドの古典音楽には欠かせない重要な弦楽器。
フレットはなく、開放弦をそのまま弾き、主奏者に基準となる音を提示し続けます。
演奏者は、コンサートの間中一定のテンポでただひたすら弾いています。
今日はお弟子さんのK.Gayathriがタンブーラを任されてのですが、
弾きながら一緒に唄ってるところが、とってもキュートでした。



Vocal: Suguna Purushotaman
Violin: Dr.R.Hemalatha
Mridangam: Mannarkoil J.Balaji
Kanjeera: Anirudh Athreya

Sabha:Nadopasana
Venue:Sri Dakshinamurthy Auditorium

Photo by Akira Io

ボンベイ娘

2009年02月03日 02時41分18秒 | カルナータカ音楽(南インドの古典音楽)
あろは!
本日のカッチェーリ(コンサート)は、ボンベイ・シスターズ!!

女性ボーカルデュオです。
南インド古典音楽ではこういったデュオものは結構あって、実の兄弟・姉妹だったり、
そうではなく同じ師匠に習った者同士で組んでいたり。
名前もハイデラバード・ブラザーズ、マラディ・ブラザーズ、
カルナーティカ・ブラザーズ、サクソフォン・シスターズ、ラーガム・シスターズと色々あります。
ボーカルものだけでなく、ヴィーナーデュオ、
バイオリンデュオ、サックスデュオ、マンドリンデュオなどがあり、
時にはトリオやカルテットまでもあったりしますが。


で、ずっと前に大きなホールでボンベイ・シスターズを観てあまり好きにはならなかったので、
しばらくカッチェーリに行ってなかったのですが、先日久しぶりに観に行ったら良かったので、今日も行ってきました。
で、もちろん今日も良かったです。

南インドの古典音楽のコンサートが良いものになるかどうかは色々な要素があるように思うのですが、
僕の経験からすると最前列のお客さんですらかなりステージから遠くに座ってるような大きなホールでの
コンサートは概してあまり良くない事が多いように思います。
インドの人ってやっぱり人との関係で何かをするという部分が多分にあって、
やはりコンサートでもお客さんの反応・呼吸などを感じながらやれるような場所での方が気持ちが入ってて面白いです。
あと、お寺でやるコンサートも、信仰深いインドの人たちですから音楽家の人たちも気合が入ってて盛り上がります。
お寺でやる場合は、大体無料なのでお客さんも古典音楽好きな人ばかりが来るわけではなくて、
近所のおじぃちゃん・おばぁちゃんから子供までわらわらと集まるのですが、
そういう人たちは理屈抜きにダイレクトに反応するので、
彼らのツボにはまれば盛り上がって楽しいです。
先日の、ボンベイ・シスターズは正にこのようなシチュエーションでした。

ま、そういった会場の雰囲気やらPAの状況と後は音楽家同士の組み合わせ、
さらにはメインとなる音楽家の曲の選び方・提示の仕方(同じ曲でも、イケイケでやったり、しっとりやったり)にもよります。
一度観て面白くなくても、その人のまた別のカッチェーリも面白くないと限らないのが困ったところ。(笑)
僕個人の基準としては、大体3、4回観てぐっと来なければ、
もう好んではその音楽家を観には行かんなぁ。
とはいえやはり一流の音楽家はどんなシチュエーションでも、
しっかりとその実力を出すところがスゴイ!!


ま、色々な観点で色々な音楽家を楽しめますので、
皆さんも足繁く南インド古典音楽のカッチェーリに足を運んでくださいねー!
よろしくお願いしまぁす!!



Bombay Sisters

Vocal:C.Saroja(left),C.Laltha(Right)
Violin:Usha Rajagopal
Mridangam:K.R.Ganesh
Ghatam:H.Sivaramakrishnan

Sabha:Nadopasana
Venue:Sri Dakshinamurthy Auditorium

Photo by Akira Io



久しぶりにバラタナティヤム!

2009年02月02日 02時32分27秒 | 日記:チェンナイ
今日は今回チェンナイに来て初めてとなるバラタナティヤムを観て来ましたぁ。
その直前にも一つカッチェーリ(コンサート)を観てきたのですが、
終わるとすぐにバイクで家に戻り、バイクだけ置いてそのまま向かいのナーラダ・ガーナ・サバーへ。
いやぁ、ホント近くて助かります(笑)。

キャンティーンでコーヒー飲んで一息ついてから鑑賞。
もちろん撮影もしたのですが、
バラタナティヤムを撮るのは日本で池田未央さんの時以来で久しぶり。
その時の写真は、このブログ左下のカテゴリ「Live! Bharatanatyam」にあるので、是非観てください。

で、実はバラタ撮るのは嫌いじゃなくて、カッチェーリと違って動きもあるし、
照明も多少は明るいので、気分的にはやり易いのです。
客電も落ちるので、ステージに集中できるしね(笑)。
カッチェーリの場合は客電は落ちないので、客席も何だか騒がしいのよ。


今日のダンサーはロージャー・カンナン。
アディヤール・ラクシュマン氏のお弟子さんです。
今日のステージは「Endaro Mahanubhavulu」と題して、
南インド古典音楽の偉大な作曲家ティヤガラージャの曲ばかりで踊っていました。
ワシの好きな「Sobillu Saptaswara」もあり、もちろん「Endaro Mahanubhavulu」もありで、楽しかったです。


Bharatnatyam by Roja Kannan @ Narada Gana Sabha
Photo by Akira Io


もう一つの締め切りも終了!!

2009年02月01日 01時35分07秒 | カルナータカ音楽(南インドの古典音楽)
やっほー!
あきらです。

20日にロシア語翻訳が終わり、
そしてもう一つコラムの締め切りがあったのですが、
それも今日も無事に入稿しました!
よし!!
これでしばし解放です。

で、早速カッチェーリへ。
現在のカルナーティック界、残念ながらヴィーナー奏者で大物!と言える人がいないのですが、
このジャンティー・クマレーシュは、ワシ結構好きなヴィーナー奏者です。

旦那さんは、兄弟バイオリンデュオGanesh & Kumareshの弟の方クマレーシュです。
ガタムは一昨年チトラヴィーナー奏者ラヴィキランと共に来日したカーティック!




Veena:Jayanthi Kumaresh
Mridangam:Jayachandra Rao
Ghatam:Dr.S.Karthick

Sabha:Nadopasana
Venue:Raga Sudha Hall

Photo by Akira Io

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