チェンナイと言えば、12月から1月にかけての「ミュージック・シーズン」(ディセンバー・シーズンとも呼ばれる)が有名ですが(ごく一部で?)、
シーズン以外の時期もやはりコンサートが多くまさに現代の「カルナータカ音楽の聖地」と言っても過言ではありません。
シーズン以外のコンサートは基本的には、やはり週末に行われることが多いのだが、そうではなくても平日に何かヒンドゥー教のお祭りがあると、その名を冠したミニ音楽祭が催されるのです。
なので、全く油断できません(笑)。
今月も先述の「Svanubhava」があり、その他ちょこちょことカッチェーリ(コンサート)が開催されていますが、15日から23日までは「Times of India」という日刊英語新聞主催のイベント「Times Chennai Festival」が開催予定です。
音楽・舞踊に劇、そしてチェンナイの一流ホテルのシェフから直接習うことが出来る料理教室まであるというこのイベントは嬉しいことに全て無料!
音楽・舞踊は、基本的に新聞社のオフィスまで無料配布のチケットをもらいに行けばOK!
これは「First - Come - First - Serve Basis」、つまり早い者勝ちなので、
チェンナイにいるミュジーックフリークは、早いところChamiers Roadにある「Times of India」のオフィス(通称Times House)へ行きましょう!
気になるプログラム(全て午後7時から)ですが、
15日‐プレイバック・シンガーのシャンカール・マハデヴァン。
16日‐ヴィックゥジー率いるインストゥルメンタルグループ「Saptaakshara」。
17日‐人気女性歌手スダ・ラグナータン。
20日‐ショーバナによるバーラタナティヤムとムンナワール・マスームによるカッワリー。
22日‐ガザル歌手のハリハラン。
23日‐北インドのバーンスリー奏者ハリプラサード・チョウラシヤ&マンドリン奏者U.シュリニヴァス。
「いいのか?タダで?(笑)」というようなおいしい取り合わせですが、そりゃもうありがたく楽しませて頂きましょう。
ワシらは15、16、20、23日と行く予定。
15日と16日の分はすでにチケットももらいに行きましたー!
ちなみに、この二つはまだ入手可能なようです。
☆ 15日出演のシャンカール・マハデヴァン(Shankar Mahadevan)は、リメンバー・シャクティにも参加していた巨漢のあの人です。
基本的には、映画音楽の歌を歌うプレイバック・シンガーですが、
古典音楽の素養も持っていて、歌手としての力量は凄いのです。
リメンバー・シャクティのこの曲「
Sakhi」では、しっかりと歌い上げ、熱唱。
途中の展開もかっこいいですよ。
隣でギターを弾くジョン・マクラフリンの嬉しそうな顔も見ものです。
さらにリメンバー・シャクティでは、南インド古典音楽(カルナータカ音楽)のクリティという形式の曲も歌ってます。
「
Giriraja Sudha」という曲で ラーガはBangla、ティヤーガラージャ(Thyagaraja)という作曲家というか聖人・楽聖の作曲です。
通常のカルナータカ音楽のコンサートでは、もっとゆっくりとしたテンポで歌われます。(動画リンクのタイトルは微妙に間違っているようです)
当然リメンバー・シャクティの曲は当然やらないだろうけれど、プレイバック・シンガーのコンサートは初めて行くので、猛烈に楽しみです。
☆ 16日出演のグループ「サプタアクシャラー」は、7人編成。
70年代のオリジナルのシャクティのガタム奏者T.H.Vinayakram(愛称は、ヴィックゥジー)と、彼の3人息子がそれぞれカンジーラ、ガタム、ボーカルで参加し、それに両面太鼓ムリダンガム、インド口琴モールシンと弦楽器なのに打楽器という珍しい楽器ゲットゥ・ヴァディヤム(Gethu Vadhyam)が加わるという編成。
ちなみに、ゲットゥ・ヴァディヤム(こちらでは、皆こう略す)を演奏する人(N.Rajaraman)は、先日の「Svanubhava」二日目のフルベンチ・コンサートのゲットゥ・ヴァディヤム奏者Avudayarkoil H.Subramaniam氏のお弟子さんです。
恐らくインドで、というかつまり全世界でこの楽器を演奏するのは、この二人しかいないという超貴重な演奏者です。
カンジーラ奏者のセルヴァガネーシュはリメンバー・シャクテイでカンジーラ・ムリダンガム・ガタムを演奏しているので、名前を知っている人も多いでしょう。
バカテク・ベーシストのヨナス・エルボーグとこれまたバカテク・ギタリストのショーン・レーンともかつてヨーロッパ・ツアーもしていました。
その腕については、言ううまでもないでしょ。
以下、動画リンク。
ヨナス、ショーン&セルヴァガネーシュでの
トリオ映像。カンジーラ・ソロあり!
ちなみにヴィックゥジーの三人息子がヨナス&ショーンと絡んだ
ライブ映像。
で、ヴィックゥジー!
70年代後半に
シャクティで活躍、そしてその後グレイトフル・デッドのドラマーであるミッキー・ハートのアルバム「プラネット・ドラム」に参加し、そのアルバムがグラミー賞を受賞したことで南インド発のグラミー賞受賞者となったガタム奏者です。
もちろんカルナータカ音楽界でも大活躍ですよ。
とってもピュアで一緒にいると「ほわーん」とあったかくなるような人です。
かつては、インドの人間国宝、歌姫M.S.Subbulakshmiによく伴奏していて、彼女と一緒に1966年には国連コンサートにも出演しましたー。
☆ 23日の北インドのバーンスリー奏者ハリプラサード・チョウラシヤ&マンドリン奏者U.シュリニヴァス。
これまたおいしい。
しかも、会場はエリオット・ビーチだ。
缶ビール片手にと行きたいが、残念ながらそれはチト難しい(笑)。
ハリジーはもう説明は要らないほどのバーンスリー(竹笛)奏者。
ワシも4,5年ぶりに観ることになるので、楽しみですね。
シュニヴァスとどう絡むか?、タブラは誰を連れてくるのか?も気になります。
で、シュリニヴァス。
カルナータカ音楽界にマンドリンをもたらし、認めさせちゃった天才。
リメンバー・シャクティでの活躍も周知のところ。
これもシャンカール・マハデヴァンにリンクした動画を是非観てくださいな。
で、まだ彼が若かりし頃のカルナータカ音楽のライブ動画も是非→
こちら。
むむむ、何だか長くなっちまいました。
でも、最後にもう一度言うぞ、
「いいのか?タダで?(笑)」
ありがとう。Times of India!!
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