お知らせです。
あきらじーこと私、井生明がインド人編集者・ライターと創った日印コラボ本 「Carnatic Music - A South Indian Classical Art」(英語)ついに日本でも発売です!
南インドの古典音楽(カルナータカ音楽、英語で「Carnatic Music」)をインドを訪れる外国人やインド人の子供向けにわかりやすく紹介したものです。
上の写真が表紙。
7.5×7.5インチ(約19センチ)の正方形サイズ、48ページです。
基本的にカラー写真は一点を除き全て私の撮影。
モノクロ写真はインドのアーカイブからのものです。
文章は全て英語です。
中を開くとこんなカンジ。
カルナータカ音楽を概観するための重要な項目がピックアップされています。
この写真は見開き2ページが一つの写真になっていますが、「Carnatic Music」という項目のページ。
ここでは、カルナータカ音楽の源の一つであるとも言われているヴェーダの詠唱(ユネスコの無形文化遺産にも登録)やカルナータカ音楽のステージ、さらにはカルナータカ音楽をバックに展開される古典舞踊バラタナティヤムの写真などを掲載しています。
この本の大きな特徴は、カルナータカ音楽で使われる様々な楽器に関してもページを割き、代表的ミュージシャンとともに楽器製作シーンも紹介しているところ。
これに関しては編集者とは意見が食い違ったのだけれど、ゴリゴリと押しました(笑)
例えばモールシン(口琴)という楽器は、カルナータカ音楽のパーカッションとしてはマイナーなのですが、そんな楽器にもきっちりページを用意するということがインド人編集者にはなかなか理解しがたかったようです。
でも、自分のことを振り返ってみると、アジアやヨーロッパなど世界各地で演奏され日本でも江戸時代に大流行し幕府からも禁令を受けた口琴がパーカッションという扱いで古典音楽で使用されているということにまず興味を惹かれたという経緯もあるので、絶対にインド人ではない外国人の視線・視点を重視しなければと思ったわけです。
バイオリンだってインドの人は当たり前のように胡座をかいて座り、ヘッドを下に向けて演奏してるけど、西洋の弾き方を見慣れている我々には「なんじゃ、こりゃ?」やもんね。
壺の打楽器ガタムだってインパクト十分!
だって壺やもん、壺(笑)!!
で、これがガタムのページ(上の写真同様、見開き2ページが一つの写真になってます)。
ジョン・マクラフリンのグループ「Shakti(シャクティ)」でもお馴染みのガタム奏者T.H.ヴィナーヤクラム(日本人モールシン奏者
竹原幸一氏の師匠)、心技体充実のリズムキレキレのガタム奏者V.スレーシュ(日本人ガタム奏者
久野隆昭氏(愛称:まっはくん)の師匠)、2007年にチトラヴィーナー奏者ラヴィキランとともに来日したS.カールティックなどももちろん取り上げています。右下の写真はガタム職人ラメーシュがガタムを轆轤(ろくろ)で成形しているところ。
楽器に関してはこんなカンジで南インドを代表する弦楽器ヴィーナー、バイオリン、竹笛、ナーダスワラム(大きなチャルメラ)、パーカッションはムリダンガム(両面太鼓)、カンジーラ(トカゲ皮のタンバリン)、ガタム、モールシン(口琴)、タヴィル(主に儀礼などに使われる超イケイケの両面太鼓。アタッキーな音にしびれる!)などを網羅しています。
実はこの本のコンセプトは、私が初めてカルナータカ音楽に触れ、もっと知りたい!と思っていた時に「こんな本があれば!」と思っていたモノ。
カルナータカ音楽は古典音楽なので理論的な本はたくさんあるんやけど、ビジュアル中心で理論ではなく音楽シーンが包括的にわかるようなモノは全くなかったのです。
そのことを現地の人とよく話していたのだけれど、「だったら君がやるべきだ!」と何人かの人に言われ、何故かその気になっちゃって創ったものがこの本なのです。
ということで、この本をご希望の方は以下のアドレスまで、希望冊数と住所・氏名をお知らせください。
メールアドレス:machikadoclub@yahoo.co.jp(スパム対策で@を全角にしています。メール送信時に@(半角)にして送ってください)
本のお代は1,000円。
送料は1冊80円(メール便)です。
なお、実際の本の色・明るさなどはこのブログ掲載の写真とは異なりますので、その旨ご了承ください。
でわでわ。
皆様、何卒よろしくお願いいたします。
あ、そうそう。
日本語でカルナータカ音楽を紹介する本はいずれ書きます!
今回の概観的な「Carnatic Music - A South Indian Classical Art」と違い、完全に日本人に向けて日本語で書くのでけっこうおもしろいモノになるかも。
井生 明