AKB48をめぐる妄想

AKB48にハマった私「カギ」が、好き勝手なことを述べるブログです。

重荷を下ろせた気分

2007-01-09 06:24:52 | Weblog
 1/8(月祝)に、ファンクラブ ( FC ) イベントでドラマ完成披露試写会があった。私は夜の部に参加して来た。ドラマ自体は、あまりにも内輪受けで悪ノリの馬鹿馬鹿しいもの。しかし私にとってはものすごく楽しく、笑いっぱなしだった。酒飲みながらの馬鹿話で「こんなのやったら面白いよね」とか言っている内容を、本当にやっちゃうような遊び心は好きだなあ。もちろん TPO ってのは大事なんだが、正月だし FC 限定だし無料だし、こういうのも良いよね、ってことで。強いて言えば、これが新春一発目だったらなお良かったかも。

 あと、ドラマ完成披露試写会っていうから、てっきりもっと重要なことなのかと思って期待していたのは事実なんで、そういうんじゃなく軽いノリのものですよ、っていう告知が、上映直前に言うだけでなく、募集時にあった方が良かったのかなと。あんまりネタバレでも困るから「チーム A メンバー総出演、AKB48 自主制作のお楽しみドラマです。新春の初笑いをご一緒に!」くらいの言い方で。しかし、くそいそがしい ( であろう ) 年末にわざわざこんなの作ったり、有料の公演をやらずに客を無料招待して見せちゃったりっていうあたりの遊び方も、私は好きだなあ。

 ドラマの内容は、タイトルの「戸賀崎殺人事件~tgskイラネ~」という通り、劇場で戸賀崎氏が殺され、劇場内部での犯行と思われるため、その犯人を探す、というもの。実際、こんな風にまともに書くのもはばかられるくらいふざけた話なんだけどね(^_^;)。脚本には劇場ネタ、そして 2 ちゃんねるの AKB48 スレッドネタ満載。特に心ないファンから無神経に投げつけられる暴言の数々を好んで取り入れて自虐ネタにしているので、頭カラッポで見てガハハと馬鹿笑いするしかない。ちなみに私にとって一番ツボにハマった台詞は、成田さんの「宇佐美?」だった(笑)。21 人って聞いてその名前が出て来るのは古い人間だけで、今のファンはもう知らないんじゃないかと。

 メンバーが楽しみながらも真面目に演じてくれているのは良いところなんだが、何しろ馬鹿笑いし続けになってしまうので、メンバーの演技の良し悪しをどうこう言えるほど見ていられなかった(^_^;)。ただその中では「劇場でのキャラ」と「別のキャラ」とを演じ分けた浦野さん、渡邊さんが目立っていたかな。後の話になるが、この 2 人には演技賞か何かが与えられていたようで、納得。さらに助演女優賞が大島さん、主演女優賞が峯岸さんとなっていたが、私の目にはほとんど「劇場でのキャラ」のままだった気がするし、台詞の多さで決まったのかなという感じ。

 しかしドラマの終わり間際、バックで流れ始めた曲を聞いて、全身が総毛立つような思いがした。この声は…そして、この聞いたことのない曲と歌詞は…しかしこの楽曲の完成度は…もしかしたら。もしかしたら。もうその歌を聴き取ることに全力を注いでしまって、ラストシーンで三島さんが振り返って言う「高速で流せよ!」という決め台詞にも、ほとんど笑う余裕がなかった。そしてその曲の中で始まるエンドロールを、祈るような気持ちで見つめる。主題歌「AKB48」が出た…そして。

   挿入歌「ガンバレ!」
     作詞: 秋元康
     作曲: 星野みちる
     歌 : 星野みちる

思わず拍手が出た。そうだ、これを待っていたんだと。

 私の悪い癖で、あまりにも自意識過剰なことは分かっているつもりだが、A-2nd 千秋楽で星野さんが語った、一度は AKB48 を辞めるとスタッフに申し出たほど思い詰めていた、という件については、以前も書いた http://blog.goo.ne.jp/akb48fan/e/e2457c297140a6aa77b635a9d44778ac ように、私にとってもズシンと来るものがあった。星野さんが思い止まって AKB48 に残ってくれたことは良かったのだけれど、私の中ではずっと重い気持ちが残っていた。

 その一方で、思い止まった理由の中に、このエントリ http://blog.goo.ne.jp/akb48fan/e/faa49c9ef48a4e3c3848bb2e25aa07d8 で私が妄想していた「星野みちるさんの作曲者としての起用」に近いことが述べられていたのは、私にとっても希望の光だった。もしそれが実現すれば、星野さんにとってはもちろん、AKB48 というプロジェクト全体にとっても、ものすごく意義を持つことになるのだ。当面の目標としては全員がアイドルを目指しつつも、しかしその中で「自作曲を持つ ( 歌う ) アイドル」という、これまでのアイドルとは違った可能性を提示することができるからだ ( 注:従来のアイドルでも作詞や作曲をする人がいなかったわけではないが、そのほとんどはデビュー前の習作か、またはメジャーで相当の実績を積んだ後での展開だったと思うので )。

 ところが、その後半年近く、この件はずっと沙汰やみになっていた。本当に星野さんの楽曲が採用されることがあるんだろうか、それだけのクオリティの曲を作れていないんじゃないか、いやそもそもいそがしくて曲なんて作れてないのかも…などなど、いつも心のどこかに引っかかっていた。K-3rd にも星野さんの楽曲はなかった。もしかしたらあれは空手形だったんだろうか、もし A-4th にもなかったら、もう先にもないと思わなくちゃいけないんだろうな…。そんな風に思いかけていた矢先だったのだ。

 改めてピアノ弾き語りで歌われた「ガンバレ!」を聴きながら、その晴れがましい星野さんの表情を見ながら、私は目頭が熱くなってしまった。うれしかった。そして、良い曲だった。泣くほどじゃないけど、ちょっと涙が出た。私としても、ずっと心の中で抱えていた重荷を下ろせたようで、ほっとした。

 ただ正直に言えば、単独で聴くには良い曲なんだが、あの曲調だと、チーム A にせよチーム K にせよ「今の AKB48 の劇場公演に」取り入れるのは、ちょっと難しいのかなと思ったのは事実。もちろんセットリストの中にスローバラードが入るところはあるのだけれど、それは特に「聴かせどころ」になることもあり、単独の曲として優れていることに加えて、他の要素もいろいろ考えなければならないはずなので。そういう意味でも、こういう機会に挿入歌として使われたのは、実験的な意味合いとして良かったのだと思う。

 だが、この曲が、この日のこの機会だけで封印され、その後は年に数回の特別な機会にしか聴けないような「幻の曲」になってしまうのは、あまりにも惜しい。ドラマとか映画のエンディング曲として使えるクオリティは十分にあるし、前述のような「AKB48 にはこういう子もいて、こういう可能性もある」ということを外向きに提示していく上でも、ぜひこの曲に日の目を見せて欲しいと思う。そして星野さんにはこの 1 曲で満足することなく、さらに良い楽曲を作って、また次の実績を積み上げるための努力を続けて欲しい。また話がちょっとそれるが、先日のかくし芸大会で自作曲の弾き語りをやった今井優さんには、これを聞いて、ぜひとも「それなら私も」という意欲を持って欲しいところ。

 なお、FC イベントに話を戻すと、星野さんの歌の後、昼の部で発表されたという演技賞、助演・主演女優賞が前述の通りに読み上げられ、そして男優(笑)部門が発表に。演技賞が野寺さん、助演男優賞が HGSS 石谷さん。石谷さんはドラマの中でも、この発表の時にも結構楽しそうだった(笑)。主演男優賞は三島さんだったが、お仕事で鹿島(?)まで行っているということで、メールで送られて来たという「受賞の喜び」を戸賀崎さんが代読。人柄なのか狙ってなのか、大真面目なコメントだった。

 さらにその後、ファンから秋元先生やメンバーへの質疑応答があった。後であちこちのファンブログを読んだら、昼の部は大変なことになっていたらしいが、夜の部は穏健な範囲で、しかしいくつかは重要な質問も出ていたと思う。私は小嶋さんに「本当はおじさんと本芸の人とではどっちが良いと思いますか?」とか、中西さんに「本当にお弁当の残りをもらって帰ったことはありますか?」とかいった、ドラマの内容を受けたおバカな質問をしようかと思ったんだが、そういう雰囲気でもなかったので自粛。この質疑応答は、これまでファンの前で語ることの少なかった秋元先生が、仕込みナシでファンの声に対して直接答えたという点で、大きな意味があったと思う。

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1 コメント

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「ガンバレ!」心地よかったです (つふわ)
2007-02-12 02:02:03
直球ですが、「ガンバレ!」すごくステキでした。

自分はファンクラブに入っていないので、
「戸賀崎殺人事件」をみたことがありませんでしたが、
昨日、運良く夜の公演で同作をみることができました。

目当ては当然、ドラマ上映を見ることでしたので、
その後の質問コーナーなどのトーク部分は、
ふつうに、いつものMCをみるように楽しんでしました。

その直後、ボクにとってのサプライズ、
星野さんの「ガンバレ!」の演奏&歌披露。

実は、FCオンリーで公開された前回にも星野さんの歌が
あった事実を知らずに劇場に行っていたんです。
なので生歌にびっくり。

「うわぁ、星野さんの弾き語りが聞ける!」
好きな、そして応援している人の音楽を、歌声を、
生で聞けるなんて最高の幸せです。
AKB48、これがあるからやめられませんね。

「ガンバレ!」は、決して工夫を凝らした今風の曲では
ありませんでしたが、シンプルななかに丁寧なメロディで、
一語一語丁寧に発音して歌う星野さんの歌声がすごく
心に残りました。

改めて、歌の原点は伝えたい思い(詩)を、その心情に
合わせたメロディに乗せて伝える手法…技術なのだと、
すごく基本的で大切なことに気付いた瞬間でした。
だからこそ、歌手という職業は、その恵まれた声を、
人の心に伝えられるように丁寧に使って歌ってほしいです。

AKB48の曲は総じて元気&勢いのある曲が多いです。
それはあの劇場という閉鎖された空間での観客の集中力を
持続させるためにはやむを得ないと思うのですが、
それがゆえにこの「ガンバレ!」のような楽曲が
埋もれていくのはすごく惜しいです。
カギさんもおっしゃっていた、
> 「あの曲調だと、チーム A にせよチーム K にせよ
>“今の AKB48 の劇場公演に”取り入れるのは、ちょっと
>難しいのかなと」
という危惧、同感です。これからは「ガンバレ!」のような
曲がセットリストに加わっても違和感がない、より厚みの
ある公演に育っていくと嬉しいのですが。

そんな思いを持って、星野さん&「ガンバレ!」の話が
載っているブログを探しましたが、やはりカギさんの
ブログが一番しっくりきました。

改めて読み、カギさんには通過してきた時間がたくさんあり、
過去を振り返っての薄ら涙だったのだと思われます。
僕は純粋に、曲が、詩が、彼女の声が、体にしみこんできて
すごく心地よくて胸が熱くなりました。
涙こそ出ませんでしたが、数分の間、その心地よさに、
なにを考えるでもなくただ彼女の声に包み込まれるかの
ように見ていました。

今はちょっと出番の少ない星野さんですが、カギさんをはじめ
その存在をずっと見守っている素敵なファンの方がいると
思いますので、星野さんにはこれからも頑張ってほしいです。
いっぱい応援してあげたい方だと感じました。

P.S.カギさま、ちょっと前のコメントのレス、
ありがとうございました。
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