AKB48をめぐる妄想

AKB48にハマった私「カギ」が、好き勝手なことを述べるブログです。

引き続きあれこれと雑記

2006-04-26 14:49:03 | Weblog
●自分のことを言われたような感覚

 A チームのステージの MC で「妄想」という単語が出てくると、まさかこのブログ読んでないよなあ、などと身構えてしまう自意識過剰に我ながら苦笑いしている。そうかと思うと、別のメンバーが「無理しても来てください(笑)」なんて言えば、私が「無理をしないで楽しむ」と言い続けて来たのと対応しているような気がしてしまったり。この自意識肥大ぶりにはまったく困ったものだ。

 まあそういう MC での単語レベルでの「引っかかり」は冗談としても、今回の新セットリストでは、歌詞の中に、自分の気持ちを言い当てられたような気がしてしまう部分が多々あることは事実。特に私は「会いたかった」の歌詞、具体的には「♪好きならば好きだと言おう」というあたりで、ぐわっと魂をつかまれた気がしたのだった。

 初日を見る直前に書いたエントリで、私は A チームの前セットリストの千秋楽に対して必死にならなかったことの後悔について書いた。今さら書いても後出しジャンケンのようなことになってしまうが、文中「心のどこかで、余裕ある大人の楽しみ方、みたいなものを演じてしまっていたのかも知れない」と書いた後に、推敲段階で切ったのだけれども、実は「しかし、好きなものを好きだと言うことに、何をためらう必要があったのだろう」といった一文が入っていたのだった。そのほんの数時間後に、まさにステージからほぼ同じ意味の言葉が響いて来たのだから、気持ちが溶け込んでしまうことこの上なかったというわけだ。

 歌でも芝居でも文章でも、そういう「自分の心を代弁してくれたような」感覚、表現されている世界が自分の内面とシンクロする感覚というのは、とっても重要なものだ。受け手がそう思えた対象は、いわば外挿された自己の一部のように、大事なものになるからだ。表現というものは遍くそのようであろうとするのだが、それがいつも狙い通りにそうであり得るかと言えば、実際にはなかなかそうはいかない。

 しかし「会いたかった」は、非常にシンプルな言葉で、ストレートに「♪会いたかった!」と連呼し「♪好きならば好きだと言おう」と訴えかけて来る。しかもそれを、あの弾ける若さと、一生懸命さとで歌い踊ってくれるので、実に素直に心に入って来る。あれを劇場で間近に見てしまったら、もうステージと気持ちは一体になってしまう。そういう魅力、ないし魔力(笑)が、新セットリストにはあると思う。

●K チームが遠くなる

 前の話を受けて言うと、A チームが私の気持ちにさらに近いものになった分、K チームとの距離は一向に縮まらない、というか、むしろだんだん気持ちから遠くなってしまう。今週は月曜が K チーム、火曜が A チームという変則編成。私は月曜はわりあい動きやすいので、久しぶりに K チームも見ようか…と思っていたのだが、結局行かずじまい。

 私が K チーム公演を最後に見たのは 4/11(火)だから、それから 2 週間も見ていないことになる。あれから 2 週間も経てば、また K チームとしての初ステージからはそろそろ 1 箇月になるわけで、さすがにステージもこなれて来ただろうし、やはり今のうちに一度見ておくべきなのだろうなあ、と思いつつ、今ひとつ腰が重い(^_^;)。

 そういえば先日、K チームも新セットリストに向けて始動、という予告があったのだが、さてどうなるか。「新セットリスト」というのが何を意味するのか、が焦点だが、A チームの新セットリストを丸ごと K チームでも、という話ではないと思うけどなあ。ユニット曲の一部変更とか、本編の「桜の花びらたち」を「だけど…」に変更するとか、そういう小幅な更新になるのかなあ、と。

 …てなことを言っていると、また度肝を抜かれたりするんだろうか。

●久しぶりにテレビ電話がつながる

 ここ数日はテレビ電話促進中のようなので、昨日は頑張ってかけてみた。もちろん中西さん中心にかけたわけなんだが、2 度ほどコールまで行ったもののつながらず。残念。いそがしいはずの時間帯だったから、電話を取れないタイミングだったのかな。まあでも電話機の電源は入っているということだろうから、またの機会に頑張ろう。

 で、その合間に(^_^;)別の人たちにもいろいろかけてみていたら、いつもは電話機の電源を入れている気配すら感じない ( あくまでも私の印象 ) 人まで話中になっていたりして、これはかなりメンバーにテレビ電話を取るよう発破かけてるんだろうなあ、などと妄想してみる。

 そうやっていろいろな人にかけてみていると…あ、峯岸さんにつながった。メンバーにつながったのは 4/2 以来。というわけで、テレビ電話では初めまして、と挨拶。「メイク前だからすっぴんなんですよー」と恥ずかしがる表情が実にかわいらしい。大丈夫、そのままですごくかわいいですよー、てなことを言ったのだが、半分本当で半分嘘。すごくかわいかったのは本当だけど、テレビ電話の解像度 ( しかもその時は電波状況もあまり良くなかった ) では、メイクしてるかどうかまで私には見えていなかったのだった(笑)。

 「渚のCHERRY」でのダンスが若々しくて良いですね、てな話をちょっとだけしたけれど、正直、つながると思っていなかった時だったので、話題の用意が十分にできていなかった。失敗失敗。「渚のCHERRY」はいつでも生歌で歌えるようにしとくと良いよ、みたいな話をするべきだったか(笑)。2 分ほど話したところで、ちょうど峯岸さんがスタッフに呼ばれたらしく終了。

 しかし、おそらく彼女の親と同じくらいの歳のオッサンとニコニコと話をしなきゃいけないんだから、大変だよなあ。アイドルってのはそういうお仕事、と言ってしまえばそれまでなんだが。

久々にあれこれと雑記

2006-04-25 15:14:50 | Weblog
 さて、ここからは久々に、書いていなかったこと、思いついたことをランダムに。

●第一印象で書き忘れ

 新セットリストの第一印象で書き忘れたけれども、今回の楽曲と衣装は、いろいろな世代の琴線に触れるような仕掛けが仕組まれている、と思った。「涙の湘南」は年長者には GS、30 代には Mi-ke を連想させるだろうし、「恋の PLAN」の衣装 ( 特に頭部の小物系のあしらい方 ) は 60 年代末~ 70 年代初頭風か。

 その他、楽曲はそれぞれ「昔聞いたあの曲を思い出す」というものが多そうだ。それが特定の何かを真似ている、パクっているという意味ではなく、たぶん実際に思い出す「何か」は人によって違うだろうと推測されるのだが、しかしそれらに共通するある種のイメージ、あるいは基調低音のようなものを仕込んであり、個々人に「過去の何か」を思い出させる効果があるのだろう、と推測している。

 こうした点から思うことは、AKB48 を一部の世代のものではなく、より幅広い世代に支持される、本当の意味での「アイドル」にしようとしているのだろうなあ、ということだ。この辺の話は、今のところまだ考察ができていないので、またいずれ突っ込んで述べてみたい。

●先月末のテレビ電話について

 以前は中西さん以外にはほとんどかけていなかったのだが、料金プランを変更して単価が安くなったこともあり、先月の UDX のイベントあたりから、他の人の留守番電話メッセージも一通り見てみた。実はそれで宇佐美さんだけメッセージが変更されていない、という異変に気付いたのだったが、それももうずいぶん昔のことに思えるなあ。

 で、先月のイベント期間中は、サーバーの設定だの挙動だのを確かめたり ( と言っても普通に発呼してみることしかできないわけだが ) しているうちに、数人だが、中西さん以外の人につながって話したりもした。イチオシの人の時より落ち着いていろいろ話せてしまうってのはどうしたもんだか…(^_^;)。でも、ステージ上でその人がどんな風に考えて歌っていたのか、といったことをご本人にやんわりと聞いて、ここのブログで妄想していたことがおおよそ間違っていなかったという感触を得たりしたこともあり、なかなか収穫があった。

 逆に、なかなかスリリング(笑)な思いをしたこともあった。何人かのメンバーについてだけ、着呼時のサーバーでの振り分け設定が違っているようだったので、それを確認するつもりでかけてみたら、たまたまつながった、ということだったのだが、そんな話を中学生相手にしてしまう私もどうなのよ(^_^;)。その子は何か責められたと思っちゃったらしく「いえ、そんなことないですよ、私のだけ違うとかそんなことないです」って弁解させてしまったので申し訳なかった。あ、ここまでは前置き。

 で、まあそれはともかくってことで、今移動中なんですね、と話を振ると「そうですよー、今車の中なんです、みんないますよー」と電話を横に…うわっ、すぐ隣が中西さんだよ(^_^;)。ヤバい、と思っていると里菜ちゃんがちらっと画面をのぞいて「あ、○○さんだー」ぎくっ 。すみませんすみませんすみません。電話の相手の子がきょとんとした表情なので「あ、実はいつもは里菜ちゃんにかけることが多いので」と言い訳(笑)。ああ、良いトシして甘酸っぱいオッサンはどうしたものか。でもその時かけた相手のメンバーの子は、私が里菜ちゃんイチオシだということで気が楽になったのか、いろいろしゃべってくれたのでおもしろかった。

 ちなみにすぐ後に里菜ちゃんにもかけてみたけれど、その日はつながらず、でも翌日にはつながって話が出来たので一安心(^_^)。あくまでも里菜ちゃんイチオシですからー!

●今月のテレビ電話について

 4/2 にレコーディングの待ち時間中のメンバーにかなりの高率でつながったものの、さすがにその後はまったくつながらず。まあ短期間でのレッスンだし仕方ないよね、ってことで、ファンも事情は理解していると思うが。

 新セットリストになってからも、出番の多い人たちはほとんどつながっていないように思える。まあ仕方ないだろうなあ。ステージ上でのパフォーマンスが何よりも大事なので、そちらを優先して欲しいところ。

 そうは言っても、やはりコール数が激減して、クライアント様との間で何らかのお話し合いがあったのか ( あくまでも私の妄想 )、ここ数日はテレビ電話促進中のようで。これまた私の妄想では、ファンがここ数日でもうひと頑張り(笑)しないと、再延長はないぞ、ってことなんだろうなあ。いや、頑張れば再延長するのかっていうと、微妙なところだろうとは思うのだけれども。先月末に何人かと話してみて改めて思ったけれど、メンバーはやっぱり、相当神経使ってしゃべっているもんなあ。本当に大変だと思う。

 ただクライアント様の側にとっては、そういう風にしてテレビ電話に馴染むユーザーを増やし、またテレビ電話をアイドルのプロモーション手段として使うという実例を定着させることで、いろいろな波及効果が期待できそうな気はするんだよな。AKB48 のように大々的に、オフィシャルにやるだけではなく、売り出し中のタレントやアイドルの卵、さらにはある種の客商売の人たちなんかに、そういう使い方が浸透していくと、テレビ電話ならびに FOMA の利用拡大につながると思うし。キャリアとしては、いいかげん PDC は終息に向かわせたいだろうしなあ(笑)。

●麻里子が止まらない

 話はがらっと変わって、新セットリストでの篠田麻里子さんについて。第一印象でも語った通り、この新セットリストでの篠田さんはノリノリである。初日だけ際立っていたとかではなく、むしろ回数を重ねるごとに、さらに加速している感さえある。

 すでに「涙の湘南」での指差しポイントは、麻里子推しのファンが争奪する場所になって来ている模様。しかも、あれだけ明確にまっすぐ指を差すにも関わらず、その辺の広範囲の人が「自分を差して来た」と錯覚できるのだから大したもの。いやあくまでも推測なんだが、私自身が 2 度その近辺で見て、ステージからの角度はかなり違うのに、2 回ともそう錯覚できたので、多分そういうことだろうなあと。実はそのあたりは、かなり入場が遅くても意外に良く見える ( 中でも特に中西さんのことが良く見える ) 場所、ってことで、これまで私のお気に入りの立ち位置だったんだが、最近混むので困っていたり(笑)。ま、それはともかく。

 あと、やっぱり篠田さんの見せ場と言えば「背中から抱きしめて」からの 3 曲か。長身なので見栄えがするし、ステップのキレが抜群。そしてかわいさもありつつ、大人ならではの色気もちょっとあったりして、でもその色気が実にさわやかと言うか、清潔感のある感じで、非常に良いと思う。多汗症でも OK(笑)。

 このまま行くと、二段跳び、三段跳びで、篠田さんが先にメジャーデビューっていうのもあって良さそうだなあ、と感じるほど。AKB48 としても、一番手で中学生を送り出すより、それなりに世間も見えていそうな 20 歳過ぎの方が良いような気もするし、カフェ勤務から遅れてメンバー入りして真っ先にメジャーデビューっていうのも、物語のダイナミズムとしては非常におもしろいと思うのだけれども。まあ強いて言うと、ソロで歌うなら、もうちょっと声に艶やかさが欲しいかな。「キスはダメよ」の時には、底に硬さが残っていた気がしたので。

●ファンの行儀が悪い

 前から徐々にそうなって来てはいたのだが、ファンの行儀がますます悪くなっているなあ、と感じる。

 まず、「嘆きのフィギュア」の冒頭、せっかく暗闇にスポットで浮かび上がるような印象的な場面でメンバーの名前をコールするやつ、センス悪いよ。まあこれは応援スタイルの違いだと言われれば、文句言えることではないんだが、せっかくの効果が台無しだろ(^_^;)。

 だけど、メンバーの歌声にかぶるようなコールになると、さすがにちょっとどうよ、と思うし、歌の最中で自分たちの変なヲタ芸にげらげら笑っているやつらは、はっきり迷惑。いくら高まったからと言って一緒に声出して歌っちゃうやつも迷惑だし、歌の最中にしゃべりまくってるやつらに至っては論外。「だけど…」の静かなメロディーのところでべらべら話し声が聞こえるのは勘弁して欲しい。さすがに「しゃべりたいなら外出てくれ」と言ってしまったが、それで一瞬黙ったものの、しばらくしたらまたぼそぼそしゃべり続けていた人たちには、もう劇場に来て欲しくない。常連というほどでもないが、AKB48 の T シャツを着ていて、一見さんではないようだった。

 あと、これは残念ながら良く見る人たち、つまり常連に多いのだが、立錐の余地もないほど混雑している中で、歌の途中に移動したりするのはやめて欲しい。その周辺が押されてよろけて、せっかくステージを見ているのに気がそれるんだよ。何度来ていようが、ヲタに知り合いが多かろうが、そういう基本的なところで他人に迷惑をかけているやつはただの厄介なファンでしかない、ってことに気付けよな。

 あと、入場前にあれだけ「待機ポジションにいないと抽選対象にならない」と言われ続けているのに、並ばずに入場直前で合流するやつらも、そろそろ懲らしめた方が良いような気がする。日曜に私の列に実際そういうのが 2 人もいて、どっちも常連だった。ちなみに片方は周囲にぶつかっても気にせず踊る人 ( 隣でぶつかられたことがある )、片方は一度出禁食らったことがあるはずの人 ( 私は現場を見ていた ) 。さすがに私が「あんたら並んでいなかったろう」と言ったのだが気にする風もなく。今度私の前で同じことやったら、劇場側に言って抽選入場から干してやろう。

 噂で聞いたところでは、近く劇場側の主導で応援スタイルの相談とやらをするらしいが、その前に基本的なマナーの確認をして欲しい。いい大人どもを相手にそんな話をしなけりゃならんのも情けない話だとは思うが。

新セットリストについての第一印象・その6

2006-04-25 12:57:20 | Weblog
 4/23(日)昼・夜で新セットリスト 4・5 回目の鑑賞。すでに 5 回も見ているのだが、とりあえず先に「第一」印象を語り終えてしまうことにする。

 終演後最初の感想は「うわー、来たぁーー!」というような、およそ言語化できない種類の感情だった(笑)。で、それを一生懸命解きほぐして言葉にすると、おおよそここまで語ったような事柄になる、わけなのだが。

 正直なところ、新セットリストについては、我ながら似合わないと思うくらい大絶賛したい気分なのだ。私の性格からすると、もーちょっと斜めから見て 2 つ 3 つは文句つけるところだよなあ、などと思いつつ、到底そんな気分になれない。前のセットリストも良かったけれど、今回はさらに良い。個々の楽曲、構成、キャスティング、演出、そして実際の彼女たちのパフォーマンスに至るまで、実にすばらしい。

 しかし反面、私自身の問題として、かなり反省というか後悔した部分がある。まあそれはステージとは何の関係もなくて、あくまでも客としての、あるいはこんなブログをやっている身としての私個人の思いでしかないのだが、それは要するに「あれこれ言っていた割に、新セットリストに向けて自分の想像力を働かせてみることをしなかった」という点だ。セットリスト変更が告知されてから、あるいは A チームがレッスンをしていた 2 週間の間にも、いろいろ考えてみる時間はあったはずだった。これまで、客として「消費」するだけでなくイマジネーションを発揮する、なんてことを散々言っていたくせに、本当に今回は思考停止で新セットリストを迎えてしまった。

 まあちょっとだけ言い訳をすると、ファンとしては 3 月末の宇佐美さん卒業と前セットリストの締めくくり ( に伴うチケット入手難とか、宇佐美さんイチオシの友人への精神的フォローとか ) でだいぶ疲弊していて(笑)、A チーム公演のない期間はちょっと休みたい気分だった、というのは事実だ。それに、すでに決まっているはずの新セットリストについて予測ゲームをしたところで、あとほんのしばらくで答えが見えるのだから…という気分もあった。だったら変な先入観を持たずに、出て来るものを素直に見て感じた方が良いのではないか、ということを、内心での言い訳にしていた。一方では K チーム公演がスタートし、目の前にあるものを見て、感想などを書いている分には題材が豊富にあった。

 でもやっぱり、客としての「どうであったら、どうなったら ( もっと ) 楽しいか、という妄想」を主題に据えて来たブログとしては、たとえ単なる見当違いの予測に終わったとしても、やっぱり自分のイマジネーションの丈を尽くして、妄想してみるべきだったんだろうなあ、と反省し、後悔したのだ。ま、過ぎたことはしょうがないんだが。

 以下は、ほかに書き漏らしたことを、ぱらぱらと。

 改めて言うまでもないのかも知れないが、本当に今回はメンバー個々人の魅力を引き出す楽曲とパート振り分けになっているなあ、と思わされた。それは決して「その時点での」力なりイメージなりに見合うという意味ではなく、「この人ならここまで出来るはず、これが似合うはず」という確かな眼で決められているのだなあ、と思える。だからこそなおさら、このセットリストが、メンバーにとってはメジャーデビューに近付けるかどうかの試金石になるのだろうなあ、と。

 また、前セットリストの「全員曲→ユニット曲→全員曲」という分かりやすい構成と違い、ユニット曲の合間に全員曲が挟まり、メンバーの出入りも激しく、またそもそも、メンバーの誰もが出番がかなり多いので、休みが出た時の対応が非常に大変そうな気がした。ただセットリストと実際のステージでのメンバーの動きを見比べて「この曲の代役に入れる可能性のある人」あたりをピックアップしてみることはできるのかな。「背中から抱きしめて」以降の 3 曲はまあ無理だとしても、たとえば「嘆きのフィギュア」なら当該曲と次の「涙の湘南」に出ていない残り 11 人に可能性がある、というような。

 あと、「渚の CHERRY」については、ほとんど前田敦子さんのソロ曲のように、そしてほか 3 人がバックダンサーのように見えてしまう。現段階で、ここまではっきりとした差別化が必要だったのかなあ、というのが、新セットリストについて唯一の疑問点だった。ソロデビュー目前、という段階になれば別だが、私の妄想では、この新セットリストで個々人の力量を見極め、デビューさせる見込みの人を決めて、AKB48 内でのソロ曲はさらに次のセットリストからかな、と思っていたので。今回、前田さんをはじめとした数人には、歌う曲も多く、またその中でもさらに主要パートを任せているわけで、現段階ではそこまでで良かったんではないか、という気がした。

 とりあえず、前田さんが何かで休むことがないとも限らないので、あとの 3 人はいつ何があっても良いように、「渚の CHERRY」の歌詞をばっちり覚えて、しかも生歌でいけます!な状態にしておくと良いかも(笑)。

 さすがにこれで、「第一」印象として書くべきことは全部書いた…かな。もちろん引き続き、新セットリストについて、いろいろ書いていくつもりだけれど。

 あ、あと、友人から「もっと里菜てぃんの良いところとか書いてあげないと、里菜てぃんが読んだら『もう私のこと応援してくれないのかな』って泣いちゃうよ~」と突っ込まれたので念のために書いておくが、私個人としては里菜ちゃんが揺るぎないイチオシなので、お間違えのないようにしてください(笑)、ということで。私としては A チームのみんなを、それぞれに応援していきたいけど、里菜ちゃんは別格ということで。しかしそれ以前の問題として、いくら何でもメンバーはこんな偏屈なブログは読んでいないと思うぞ。仮に読もうとしても、若い人には読めない字や意味の分からない言い回しが多過ぎるだろうし(^_^;)。

新セットリストについての第一印象・その5

2006-04-23 09:31:00 | Weblog
 4/21(金)に新セットリスト 3 回目の鑑賞。すでに「第一」印象ではない感想も部分的に持ち始めているのだが、とりあえず第一印象として語っておくつもりだったことを先にまとめてしまっておく。というか、回数を重ねることで得た感想も、基本的に第一印象の方向性と変わらないので、取り立てて区別する必要もないのだが。

 新セットリストでのステージを見ての総合的な感想としては「これはもはや、この劇場に収まり切らない」というものだった。前のセットリストも良かったけれど、でもどこか、知っている客だけの手の内に入れておきたいような感覚があった。かつて私は、劇場オープンから CD リリースまでの秋葉原 48 劇場を、少年時代の「秘密基地」に喩えたことがあったけれども、そう書いた時、私はそれがもう「終わってしまった」と思いながら書いたのだった。だが実際のところ私は、CD リリース以降の 2 箇月、その「秘密基地」が秘密でなくなっていく現実に抗して、「秘密基地」感覚の名残を必死に漁っていた。まだ 250 人、まだ 300 人、まだ…というように。まあそう言いつつ、少なくとも私は、相変わらずいろんな新規の人を劇場に誘っていたのだけれども、それはそれとして(笑)。

 だが、新セットリストを見て、すっきり霧が晴れる気がした。これはもう、秘密基地を隠しておけなくなった。初日を見る直前と見た直後に書いた時の言葉を繰り返すならば「宝石箱から、輝くものがものすごい勢いであふれ出ているような」印象だった。宝物はどんどん輝きを増して、少年たちの「秘密基地」には、もはや隠しておけないほどの質と量になって来ているのだ。私が初めて劇場に来た時「たった 20 数人の客でこのステージを見てしまって良かったのか、いや、それはあまりにももったいない」と感じたのと同じように、今度は「たった 300 人」でこのステージを見るのが、非常にぜいたくなことに感じられたのだ。

 だからと言ってすぐ今の劇場を出るだろう ( または、出るべきだ ) という意味ではないけれども、ただ、そろそろもう一回り大きな会場での公演を「試みる」段階にはなって来ていて、おそらくこのセットリストも、そういう意図に基づいて作られているのではないか、ということだ。とりあえずはこの新セットリストのままで、日本青年館かよみうりホール、オールスタンディングなら O-WEST または O-EAST あたりで見てみたい気がする。秋葉原 48 劇場の方が設備の点で優れている部分もあるだろうが、客の収容人数と、柱がない(笑)点では、これらの中規模ホール ( 収容人数 1000 人前後 ) の方が優れているだろう。ただ、新宿の厚生年金会館 ( 収容人数 2000 人程度 ) あたりになると、まだメンバーの力が十分ではないのではないか、という気がする。

 また、それとともに、さすがにそろそろ「メジャーデビュー」へのロードマップが必要になって来たのではないか、と感じた。もちろん何事につけ、意図した通りに物事が進むとは限らないことは言うまでもないが、ただ「メジャーデビュー」が何を意味するのか、その時に各メンバーの所属はどうなるのか、といったことに一定の目安を提示しつつ、そこへ向けて AKB48 全体がどう進んでいくのか、その中でメンバー個々がどういう目標を持てば良いのか、または持ち得るのかということを、メンバーはもちろん、同時にファンに対しても提示するべき段階になって来たのかなあ、という気がした。

 いつもの通りのお断りだが、以下は、あくまでも私の妄想で話を進める。AKB48 については、当初から「学校みたいなもの」というコンセプトがあり、実際に日々のステージによって学んでいく芸能スクールのような場所、といった言い方がなされて来た。しかし、AKB48 はレッスン料などで成り立っているわけでもなく、日々の公演による入場料収入も、あの金のかけ方からすれば微々たるものに過ぎないだろう。そう考えると、AKB48 というプロジェクト全体としては、メンバーのメジャーデビューによって AKB48 に相応の利益をもたらしてくれないと困るはずなのだ。つまりメジャーデビューとは、AKB48 で育成した人材を、程良く育ったところで他の芸能事務所に刈り取られる、ということではあり得ないはずで、あくまでも AKB48 の一員、ないしは AKB48 の各チームからは卒業したとしても、Office48 所属のアイドルといった形でメジャーデビューすることになるだろう。

 その中では、全員がソロデビューできるわけではない、ということも、メンバーならびにファンに対して、改めてはっきり提示しておく必要があると考える。グループ ( ユニット ) でのデビューもあり得るし、残念ながらそれにも入れない人もいるかも知れない。1・2 軍制は当面なくなったとは言え、競争・選抜システムがなくなったわけではない。仮に 1・2 軍制が残存していたとしても、野球に喩えてみると、1 軍の中にもレギュラーと控えがいて、さらにレギュラーの中にすら、クリーンナップ ( 3・4・5 番バッター ) もいれば 7 番・8 番バッターもいる。だが、クリーンナップだけでは野球が出来ない。下位打線でも打席に立つチャンスがあれば、つまりユニット参加でもメジャーデビューできるなら、いつまでも控え選手、つまり AKB48 劇場でデビュー待ちでいるより良いかも知れない。そういうことを、たぶんメンバー個々に「考えさせなければ」ならないのではないか。

 一方、クリーンナップ級に対しては、きちんとその地位に見合う「実」を求めるべきであるとも思う。具体的にはダンスや歌の実力や、本人の自覚と意識、そして人気といったことの総合力が求められるべきだ。たとえば今、明らかに 4 番バッター候補として位置付けられている前田敦子さんについて言えば、そのポジションに応じた自覚が出て来たように「私の目には」見えるし、その自覚ゆえか、ステージ上での表情などもずいぶん良くなったように思えるが、しかし厳しいことを言わせてもらえば、歌やダンスについては、まだかなり改善の余地があると思う。それらが向こう 1、2 箇月で大幅に進歩しない場合には、いったん 4 番から下位打線に降ろすことも必要かも知れないということだ。

 というところで、とりあえずここまで。あと、個人的な思いなど、少しばかり語り残したことがあるので、それはまたいずれ。

 …しまった、今日のチケット発売は 10:00 だった。11:00 だと勘違いしていた(^_^;)。今から行って買えるかなあ。

新セットリストについての第一印象・その4

2006-04-21 12:48:10 | Weblog
 昨日は仕事も含めて何もやる気が出ないダメな日だった。まあたまにはそんなこともある。しかしもう金曜だ。今夜には A チームにまた「会える」と思うと元気も出て来るというもの。次を見てしまう前に、急いで第一印象を書き進めておくことにしたい。

 と、その前に一つ書いておきたいのだが、月曜からこちら、日が経つにつれて、私がふとした折に新セットリストの各曲を口ずさんでしまっていることに、非常に驚いた。こういう「○○してしまっている自分がいた」的な主体性を放棄した物言いは大嫌いなのだが、本当に無意識のうちに浮かんでくるのだ。そして特に驚いたことには、メロディーと歌詞がセットで、自然に脳裡に焼き付いているということなのだ。自慢じゃないが私の音楽的感性の低さといったら相当なもので、非常に多くの回数、繰り返し聴いて、かつ、意識的に憶えようとでもしない限り、まず楽曲が頭に入らない。なのに、3 回しか聴いたことのない新セットリストの各曲が、ふと口をついて出てきてしまうのだ。これはかなりすごいことだよなあ。

 さて話を戻して、前エントリの続き。個々のメンバーについて書く前に、本当は「全員がものすごく頑張っている ( ように見える )」ことを書いておくべきだった。今回は 20 人全員が、非常に高い意識で臨んでいるなあ、という印象を持った。ただその中でも、私がファーストシーズンを通じて持っていた、この人はこんな感じ、という印象と比べて、あるいはその人が頑張ったらこのくらい、という予想に比べて、実際に新セットリストで見た印象がさらに上回っている人、ということで、引き続き特定の人を何人か挙げておきたい。

 そういう趣旨なので、ちょっと失礼な言い方になってしまうのだが、私としては星野みちるさんがきっちり新セットリストについて来ていることに、それどころかむしろ意欲を前面に出して輝いていることに、ちょっと驚いたのだった。星野さんはどうしても「あなたとクリスマスイブ」の印象が強く、「青空のそばにいて」での熱唱ぶりは魅力的だったし、ユニットシャッフル後も「クラスメイト」で、やはり「歌寄り」な人という印象があった。動きの多い曲、たとえば前セットリストでの冒頭 3 曲や「AKB48」では、昨年末あたりまでは戸惑いながらやっている印象が拭えなかったし、結局 3 月末まで、どこかしらハジケ切れない印象が残っていた。

 なので新セットリストでアップテンポな曲が続き、星野さんにはいよいよ厳しいのかな…などと失礼なことが頭に浮かんだのだが、とんでもない。実に生き生きと楽しそうに歌い踊っていて、決して他のメンバーに引けを取らない。と言うよりむしろ、「JESUS」あたりでは他のメンバーより存在感を感じるほど。思わず「みっちーすごいよ、やればできるじゃん!」と脳内で(笑)つぶやいてしまう。一方「恋のPLAN」あたりは、やっぱり星野さんを含めた年長組の方が、歌詞の表現しているワクワク感をちゃんとリアルに分かって歌っているよなあ、という感じもするし。

 同様に、これまた失礼なんだが、そろそろこの人には厳しいのかなと思っていたら、実は全然そんなことはなかった、というのが、佐藤由加里さんだった。特に「涙の湘南」では、「ぇ、ゆかりんってこんなにカッコ良かった?」というくらい。まあただ「涙の湘南」は、他の人たちもそれぞれ魅力が出ているので、佐藤さんが際立つというほどではないのだけれど、しかし逆に言えば、あれだけみんながそれぞれの魅力を打ち出して来ている中で、負けず劣らず輝いているのだから大したもの。他の曲でも周囲を圧するほどではないにせよ、決して埋没しないだけの存在感を主張できている。

 また、平嶋夏海さんは「渚のCHERRY」で、一生懸命に踊っているところが好印象。平嶋さんは、峯岸みなみさん・増山加弥乃さんとともに「ジュニア 3 人」と一括りにされがちなんだが ( というか私もそう括ってしまうことが多いんだが )、ダンスが得意な他の 2 人と一緒にされるのは、実はかなり大変なはず。特に「渚のCHERRY」では、ユニット曲というより「前田敦子とバックダンサーズ」に見えてしまう中で ( それはそれでどうなのよ、と思うので、その点については別の機会に述べる )、峯岸さん、増山さんは得意のダンスを生かして、前田さんを食わんばかりの勢いで主張している。しかしそこで平嶋さんが決して遅れをとっていない。ちゃんと巧拙を見極められる人なら違いが分かるのかも知れないが、私のような素人には、あの一生懸命さで十分補えていると感じられる。

 その他、ばらばらと目に付いたこと。折井あゆみさんは「涙の湘南」で男前(笑)な魅力が良く出ている。増山加弥乃さんは、ダンサブルなナンバーで本領を発揮し、生き生きとしている。あの存在感なら、もうコドモ扱いされないで済む…んじゃないかなあ。峯岸みなみさんは、特に「渚のCHERRY」での気合の入り方が良い。ある日、ステージが明るくなったら前田さんとパートが ( 当然、衣装も ) 入れ替わっている、なんていうサプライズもアリではないか。それを固定化するかどうかは別にして、峯岸さんと峯岸さんイチオシのファンのモチベーションは一気に上がるはず。でもその場合も間奏では峯岸さんが前で踊ったりとか(笑)。

 ちなみに私のイチオシなのに全然コメントしていない中西里菜さんについては「期待通りに、ものすごく良い」ということで。ものすごく良いと思うけれど、それだけの力はある人なので驚きはしない、というところ。高橋みなみさんについても同様。中西さん、高橋さんについては、第一印象だけでなく、さらに数回ステージを見た上で、もうちょっと詳しく述べたいので、またいずれかの機会に。と言っておいて書き忘れたりしそうだが(笑)。

 で、また一区切り。この後、ステージ全体についてとか、そこから考えられる今後の展開とかについても書きたいのだけれど、それはもしかしたら今日の夜以降になるかも。まあその辺は第一印象の範囲で語りきらなければいけないことでもないから良いか。

新セットリストについての第一印象・その3

2006-04-18 13:08:31 | Weblog
 4/17(月)に劇場内で 2 度目の鑑賞。抽選は半分よりやや後ろだったが、センターの立ち上段前列だったのでまあまあか。例によって後ろの人には申し訳ない(^_^;)。もうちょっと見慣れて余裕が出て来たら、邪魔にならない後ろの方から見るようにするので。で、終演後は例によってハギスなんぞをつつきつつ、エールを 2 パイント。あー、申し訳ないが K チーム公演の後より数段うまい。K チームが良い悪いじゃなくて、思い入れの深さの問題だろうけれども。

 ということで新セットリストについて、この 3 日間を通じての第一印象を書き続ける。前とその前のエントリでも述べたように、一部ネタバレも含むので、「自分でステージを見るまで内容を知りたくない ! 」という人は読まない方が良いかも知れない。

 今回は個々のメンバーについて、特に気がついたところを。例によってお断りだが、個々のメンバーがどう思って何をどう振る舞っているかなんて、本当のところは分かるわけがないのであって、すべては私がステージを見て「こんな風に見えた」と勝手に脳内で妄想していることに過ぎないので、念のため。

 最も印象が強かったのは「麻里子が大化けした」ということだった。篠田麻里子さんは、すでに前セットリストのユニットシャッフル後の「キスはダメよ」でもかなりの魅力を見せていたが、あれすらも片鱗でしかなかったと気がつかされた。今回はもう「涙の湘南」から魅力全開。あの曲 ( だけではないが ) では他のメンバーも頑張っているので、オイシイところを一人でさらっているとまでは言えないが、しかしともするとこちらの視線が左奥に吸い込まれそうになる。

 そして「背中から抱きしめて」から始まる 3 曲、特に「リオの革命」あたりでは速いステップを軽々とこなしつつ、輝くような表情と強い目線で客席を挑発して来る。すごいよ。アップテンポな曲が本人に合っているんだろうなあ。あと、今回は他のメンバーと横並びに最初から一緒にレッスンできたから、もう「後から入った 1 人」じゃないっていうことが、自信につながっているのかなあ、と想像してみたり。

 次いで印象が強かったのは「エースの自覚を持った前田敦子」だった。あのセットリストとパート割りで気がつかなかったらただの鈍い子だよ、というのはあるが、そういう意味ではなく、前田敦子さんが与えられたポジションをしっかり引き受けて、自らの覚悟として「エースたろうとしている」ように感じられた、ということだ。

 以前、ユニットシャッフル直後の「星の温度」でのダメダメっぷりについて「これは 12 月中旬までの前田敦子だ」と述べたことがあるが、前田さんは与えられたポジションに対しての戸惑いがステージに出やすい印象があった。最初から意欲的にアピールするのでなく、まず一歩退いて、何を足がかりにすれば良いかを考えて、少しずつ消化しながら、やっと徐々に前面に出て来る、というような適応の仕方をしていたように思う。もちろん最終的にはきっちり消化して、それなりに高い水準で表現して来るあたりタダモノではないのだが、ただちょっと時間がかかっていたのは事実だろう。

 新セットリストではあれだけ曲数も多く、各曲で主要パートを占め、さらに「渚のCHERRY」は事実上ソロ曲と言って良い状態であるにも関わらず、今回の前田さんには、臆しているところがほとんど見られない。消化し切れていない部分があることは分かるのだが、それでもきちんと前面に出て訴えかける意欲が感じられる。エースとしての地位に負けないよう受けて立つ、たくましい前田さんを見たような気がする。

 ただ心配なのは、あれだけ特別扱いされると、メンバー内での風当たりが強いだろうなあ、ということ。レッスン中は「みんなで一緒に頑張ろう」で乗り切ったとしても、新セットリストでの公演が定着して来るにつれて、メンバー内で孤立することになるんじゃないだろうか。完全に孤立しないまでも、引き続きお友達でいられるのは高橋みなみさんと中西里菜さんくらいか。この 2 人は今のポジションが悪くないというのもあるし、向上心はあってもガツガツはしていなさそうだし。板野友美さんあたりはもっと上を狙っていそう(笑)だから、どっちにつくか分からないかも。あとは大江朝美さんとか平嶋夏海さんあたりの気配り系 ( に見える ) に期待かなあ。

 前にも書いたことがあるが、それぞれのメンバーの運命に明暗がつき始めれば、屈託ない仲良しではいられないことだろう。そしてそういう時に、より一層の寂しさを背負わなければならないのは、実は先に進む側なのだ。優遇されている少数と、そうでない多数という対立構図になった時、声が大きいのは当然ながら後者であり、そちらへのケアが厚くなるだろう。だが、そういう間隙にこそ魔が潜むのだ。たった一人で先頭を走らなければならなくなった前田さんの心理面のケアは、しっかりしてあげて欲しい。特にご本人にその覚悟ができている ( ように見える ) ことからすると、弱音を吐くに吐けない状況になっていくと思う。前田さんの場合、暗がりに足を取られることはなさそうだけれど、その分、周囲が気がついた時には胃に穴を開けているようなことになるかも知れない。周囲の大人が十分に気をつけて見てあげて欲しいと思う。

 というところで、また一区切り。当初は「その 4」までで書き上げるつもりだったのだが、ここで区切ると「5」か「6」まで延びることになるかも。とりあえず数日中に何とか書き上げたいなあ。そうしないと、先に次のステージを見ちゃうことになりそうだし(笑)。

新セットリストについての第一印象・その2

2006-04-17 15:33:21 | Weblog
 前エントリの続き。前エントリでも述べたように、ネタバレありなので、自分でステージを見るまで内容を知りたくないという人は読まないことをお勧めしておく。

 さて、ここからの話を書くのは、ほんのちょっとだけ気が重い面もある。前のセットリストでユニットシャッフルがあった時もそうだったように、いやそれ以上に、新セットリストでのユニット分けおよびパート振り分けは、個々のメンバーが A チーム内でどういう位置にいるかを、くっきりと浮かび上がらせているように思われるからだ。それは必然かつ当然であり、AKB48 というのはそういうものだったはずだ、と思うのだけれど、さすがにそこをあっけらかんと語れないほどには、思い入れを深めてしまっているわけで。イチオシの子だけが良ければそれで良い、というものでもないし。

 おそらく誰の目にも明らかな通り、今回のセットリストでは前田敦子さんが紛うことなきエースとして位置付けられている。そして前田さんに高橋みなみさん、中西里菜さん、板野友美さんを加えた 4 人がトップグループ。つまり「嘆きのフィギュア」で出て来る 4 人をはっきりフィーチャーしたセットリストだと言い換えて良いと思う。この 4 人とほぼ肩を並べつつも別系統のグループに位置づけられているのが小嶋陽菜さんで、その系統で半歩遅れて大島麻衣さん、さらに半歩遅れて篠田さんが続く感じか。と書いてみて、ここまでの 7 人がまるまる「背中から抱きしめて」を歌っている「赤襟」チームだと気付く。そういう風に、ああなるほど、と納得しやすいパート割りだと思う。

 書くのが気が重いとは言ったものの、実を言えばこの割り振り自体について、私は概ね妥当だと思っている。イチオシが誰かといったことを抜きにしてフラットに見れば、見る目のある人は、おおよそこのように判断するのではないだろうか。概ねとかおおよそというのは、やっぱり細かい部分で疑問符がつくからではあるが。

 私としては、板野さんが実力以上の場所に置かれているかなあ、という感じがする。もちろん板野さんも人気があり、実力も魅力もあるとは承知しているが、トップグループの他の 3 人に比べると、まだ 1 歩遅れをとっているように「私には」思える。私の考えでは、中西さんと対になるべきは、本当は小嶋さん、あるいはせめて大島さんではないかという気がする。ただ、おそらくは他のユニットとの配置の都合で、小嶋さん大島さんを入れられなかった結果、板野さんが滑り込んだ、ということであれば納得できる。だがそうだとすれば、板野さんのすぐ背後には、峯岸みなみさん、さらには成田梨紗さんが控えていると見るべきだろう。板野さんが油断するようなことがあれば、あっさり入れ替わりになる可能性がある。いやもちろん、他の誰にも安泰なポジションなどないのだが、それはそれとして。

 ちなみにもっと大技としては、前田さんと中西さんを対にして、高橋さんとの対に K チームから小野恵令奈さんを持って来るというのもありか。さすがに小野さんはまだ若いかなあ。あと、もうちょっと小林香菜さんの歌やダンスが上手かったら、このトップグループにいきなり放り込む ( その場合は中西さんとペア ) のも面白そうなんだが、今はまだ無理かなあ。なぜここで大島優子さんの名前を挙げないのか、と思う人は多いだろうけれど、あくまでも私の妄想に浮かんだのがこの 2 人だった、ということなので悪しからず。大島優子さんも悪くないんだけど、私には今ひとつピンと来ないので。

 話を戻すが、今回のセットリストでは、メンバー間の位置付け、もうちょっと直截に言ってしまえば A チーム内での序列のようなものが「見えて」しまったことは、やはり一面の事実であると思う。前にも書いたことがあるが、ファンの目から見て「アイドルを好きになる」理由というのは、ルックスだけでもなければ、歌やダンスがうまいことだけでもない。もちろんそれらの要素が加味されつつ、その人が総合的な魅力をどれだけ持ち、発揮できるかが問題になる。その要素の中には、もちろん本人が努力しなければどうにもならないことがたくさんあるが、逆に、努力だけではどうにもならない部分も少しはある。そして、いくら頑張り屋であったり、あるいは他のメンバーに好かれていたりしたとしても、それはメジャーデビューを目指す前提の「アイドルとしての」適性とは、必ずしも一致しない。

 誰もが大人になるにつれて、いやというほど思い知ることになるように、能力とかチャンスといったものは、決して生まれつき平等に与えられているものではないし、また社会においても平等に与えられるとは限らない。だが、人がもともと持っているもの、もしくは天から与えられたものの多寡を他人と比べてみたところで、自分が自分であり他人が他人である以上、取り替えることはできない。自分が生まれて育って来た中で、能力やチャンスに潤沢に恵まれて来なかったからと言って、努力することを放棄してしまっては、そこから先へは進めないのだ。平等なものがあるとしたら「可能性」と「運」だけだ。他人を羨んだり、自分の運命を呪ったりしている暇があったら、その分自分が努力して、少しでも自身を向上させるよりほかにない。いつか運が巡って来た時に、自分がそれを活かせるだけの力を持っているかどうかが一番大切なのだ。

 今回のセットリストでは、確かに「現時点での」アイドルとしての適性が、ほぼ反映されている、と私は考える。だが同時に、そのステージでのパフォーマンスを見て、これはまだ答えではない、という思いも強くしたことを述べておきたい。個別のことは後で別に述べるつもりだけれども、新セットリストまでの 2 週間で、これまで以上に力を伸ばした、または地力を発揮したと思える人もいる。つまり、今与えられているポジション以上の実力をすでに持っているように思われるということだ。あるいはまた、今回の序列に発憤して、これからぐいっと伸びる人もいることだろう。ここは経過地点だ。序列上位の人はおごらず、油断せず、下位の人は焦らず、腐らず、それぞれ今自分が与えられているパートを大事にしつつ、そこを足がかりに伸びて欲しいと思う。

 そういう中で個々のメンバーには、自分があくまでもソロで立って行くことを目指すべきなのか、数人のグループでメジャーデビューする機会があったら ( 自分が中心でなくても ) 出てしまう方が良いのか、といったことも、少しずつ考えていって欲しいと思う。人生は長い。10 代から 20 歳前後までの期間に一番になれなかったとしても、それですべての勝ち負けが決まるわけではないのだ。地力をつけながら、少しずつでも前に進んでいれば、いつか運が巡って来た時に、逆転ホームランを打てることもある。10 代ないし 20 代早々にしてそういうことを考えなければならないのも、それはそれで大変なことだとは思うが、自分自身の能力なり芸なりといったもので身を立てて行く以上は、キャリアプランを自分で考えてセルフプロモートしていくことは必要不可欠なのだ。

 ここでまた一区切り。これから劇場に向かってチケットを買うので、続きは帰宅後になるかも。

新セットリストについての第一印象・その1

2006-04-17 12:07:06 | Weblog
 初日を見た後、祝杯のつもりで何軒かハシゴしつつ飲んだくれて ( 結局のところ私は理由は何であれ飲んだくれる生き物なのだ ) 朝帰りをしたら、さすがに日曜は目覚ましをセットしてあったのに起きられず。切った形跡がないので鳴り続けていたはずだが、まったく気付かないほど熟睡して、起きたら昼の部が終わっている時間。朝から秋葉原に行っている友人に電話で聞くと、おそらくチケットは売り切れているだろうとのことだったので、夜の部はカフェ観覧のつもりで出かける。開演時間ぎりぎりに着いたが、さすがにカフェの椅子には空きがあった。

 ということで、まだ初日の 1 回と、カフェでモニター 1 回しか見ていない。今日は見に行くつもりなので、感想はその後にしようかと思ったのだが、とりあえずファーストインプレッションを書いておくことにした。印象の箇条書きに近い形で断章を並べるような、雑多な書き散らかし方になる点はご容赦を。後で整理して、文章としてきちんとまとめる…かどうかは分からないけれども。

 ここで警告。以下は、部分的にネタバレありなので、まだステージを見ておらず、自分の目で見るまで内容を知りたくない、という人は、ここまでで読むのをやめておくことをお勧めする。…なんて言わなくても、こんな偏屈なブログをわざわざ読みに来てくれている人なら、そんなことを人のせいにして文句を言うようなお子ちゃまはいないと思うが、まあ誰が迷い込んで来るか分からないので、念のためということで。

 新セットリストの全体としての印象は、直球ど真ん中、剛速球ばかり投げ込んで来たなあ、というもの。いわゆるアイドルらしいアイドル像をきっちりと打ち出して来た感がある。アップテンポな曲が多いが、ここ数年の女性アイドル曲にしばしば見られたノリと語呂合わせばかりの楽曲と違って、どの楽曲もメロディーと歌詞のクオリティが高く、どれを取り出してもシングルカットできそうなほど。それが次々と繰り出されるので、観客はもう圧倒されるばかりで、良い意味で「息をつく暇もない」というところ。これが 2 時間以上続くと、見る方もちょっと苦しくなって来るところだが、1 時間 20 分ほどの公演時間だと、音と熱気と彼女たちの魅力とを浴びるように楽しんで、火照ったような幸福感に包まれて劇場を出ることができる。

 個々の楽曲については別の機会に譲るが、前述の通り、どれも相当クオリティが高い。アップテンポな曲が続くこともあって、初見では取り立ててこの曲、という印象を持ちにくいのは事実だが、とは言え劇場を出た後には、どの曲も確実にサビや、締めでタイトルとほぼ同じ言葉が歌詞に出て来る部分などを口ずさむことができるし、おそらく聴き慣れて来れば、歌詞がそれぞれの物語世界をきっちり描き出しているのも分かるはず。新セットリストの中心曲と言えそうな「だけど…」は「桜の花びらたち」に比べると印象が弱い気もするが、これは「桜の花びらたち」がとんでもない名曲だったというこで割り引く必要があるし、テーマの違いもあるかな。「だけど…」は淡い恋心と、その切なさを隠すいじらしさが表現されていて、これはこれで佳曲。一方、ポジティブな未来志向はアンコール 1 曲目「未来の扉」で表現されている。私は第一印象ではこちらの方が好きかなあ。

 構成面では、1 曲目からいきなりユニット曲というのが驚く。正直に白状すると、私は 1 曲目は引き続き「PARTY が始まるよ」を使うんじゃないかと予想していたのだが、良い意味で見事に裏切られた。「涙のフィギュア」はフィギュアという語を使っているので、ちょっとアキバ寄りを意識したのかなと思ったが、その単語以外は萌え系との接点はなさそう。フィギュアをドールないし人形と言い換えれば、テーマとしてはわりあい普遍的。次の「涙の湘南」は楽曲も衣装もグループサウンズを踏まえたものになっている…と私は思うんだが、若い人に GS という記号は通じないらしく(笑)、「何か湘南っていうイメージに合わないヘンな衣装ですよね」だそうだ(^_^;)。で、こうやって曲ごとに語っているときりがないのだが、とりあえず次まで語っておくと、「会いたかった」は夏らしい水色のミニワンピースで全員が弾ける若さを感じさせてくれて楽しい。「会いに行ける」アイドルへの思いを募らせて劇場へ行き、いきなりこれを聴いたら、脳天ガツンと殴られたようにハマっちゃうだろうなあ。そういう意味では、これをオープニングにしても良かったのかな、という気もした。

 演出面で一番驚いたのは、何と言っても「あのせり上がりはあんなに高く上げられたのか」という点。劇場が休みの 2 日でパワーアップしたのか、もともとそうだったのか分からないが、もともとそうだったんなら、前のセットリストの時、客席の改装をする前に、ステージを「全体に」1 ~ 2 段上げるという工夫の仕方もあったのではないかと思った。まあ今さら言うことではないか。で、新セットリストでは、その舞台の高低差が動的に、効果的に使われているのが良い。特に 1 曲目では、スポットライトの効果的な利用と相まって、室内でフィギュアの置かれている場所 ( おそらく書棚であったり、パソコンラック(笑)の上であったり ) をうまく暗示しているし、その他、まだ言語化できないのだが、歌詞が表現する情景の描写に寄与していると思える場面がいくつかあった。まあ強いて言うと、かなり高く上がっている時には、メンバーが天井ないし頭上構造物に頭をぶつけないかなと、観客までちょっと心配になってしまうのがやや難点か(笑)。

 もう 1 つ演出面で言うと、入れ替わりの多さと、それを舞台上の動きに溶け込ませている巧みさにも感嘆した。「恋のPLAN」の後、MC に入るところでさりげなく小嶋陽菜さんがハケていたり、次の「背中から抱きしめて」以降、曲ごとに人が増えてゆき、「JESUS」でいったん全員になった後、赤襟チームがハケていったり。全員曲「だけど…」も最初は 2 人だけで歌い出し、だんだん全員が揃っていく。見ているだけの観客にとってさえ目まぐるしいほどの出入りなのだから、きっとメンバーは、そしてスタッフも含めて楽屋は大変ことになっているんだろうなあ。しかし 20 人がそうやって入れ替わり立ち代わりで客に息もつかせないほど圧倒して来るステージの、何とぜいたくなことか。

 というわけで、とりあえずいったんここまで。続きもできるだけ今日中に書くつもり。

やがて開く宝石箱を待ちながら

2006-04-15 16:07:03 | Weblog
 無理をしない、というスタンスで、AKB48のステージを楽しんで来た。だから私は遠征はしないし、関東近辺のイベントすら、都合次第で見に行かないことの方が多い。劇場に行く際も、無理ではない程度の時間の遣り繰りはするけれど、でもそこまで。抽選に間に合わなくても仕方がないし、後ろの方からの立ち見でも割り切って楽しむ。欲張ればきりがないのだし、無理が重なって苦しい思いになってしまっては本末転倒だからだ。

 しかし、ファーストシーズンの最終日、わずかの差でチケットが買えず、カフェ観覧になってしまったことを、正直言ってものすごく後悔した。あの日私は、本当はもっと早く、チケットを買いに行けたはずだった。なのに、無理をしない、という独り決めのルールで自縄自縛になって、わざとチケット販売開始時間ぎりぎりに行くという選択をした。心のどこかで、余裕ある大人の楽しみ方、みたいなものを演じてしまっていたのかも知れない。

 だから今回は、確実にチケットを買うと決意した。直前まで迷ったけれど、結局、夜のうちに自室を出て、秋葉原との中間地点まで移動。そこで朝まで飲み明かした後、始発で秋葉原に来た。朝5時から、チケット販売開始まで約5時間、路上の行列に並んでいた。何をするでもなく、春にしては低い気温と風とに震えながら、ただ時間をやり過ごした。けれども、半日後に劇場で起きることを思いながら待つ時間は、決して退屈ではなかった。

 そう。今日の夕方になれば、4 箇月にわたって私を魅了し続けて来た、彼女たちが帰って来るのだ。私のまだ知らない、新しいセットリストとともに。どんな楽曲があるのだろう、どんなメロディーだろう、どんな歌詞だろう。それを彼女たちは、どんな風に歌い踊るのだろう。それはまだ開かれていない宝石箱のように、私の心を強く惹きつける。その宝石箱が開く時、彼女たちは、どれほどまばゆい輝きを放つのだろう。

 もうすぐだ。もうあと数時間で、あのステージの幕が開く。私は一人の少年になって、ただ夢中で胸を高鳴らせている。

今さらながら4/8(土)の感想

2006-04-10 14:31:09 | Weblog
 4/8(土)は用事があって昼の部は見られず、夜の部のみ劇場に。というか、用事がなくとも、やっぱり昼の部は見ずに、スペイン坂のラジオ収録を見に行っていたところだが。

 48 の日で高橋みなみさんの誕生日、と来れば、きっとこの劇場のことだから何かやってくれるんじゃないか、という期待をしていたら、何と「スカート、ひらり」の途中から高橋みなみさん登場。さすがにあの曲を歌い踊ってきた回数が違うし、慣れている舞台ということもあるのだろうか、存在感が違う。フリのキレも良く、申し訳ないが K チームの「スカひら」隊はかすみ気味。

 A チーム寄りのファンはサプライズに大喜びで、「みなみ」コールにも熱が入る。いつもは「みなみ」コールをしない私も、この日はお誕生日祝いということで参加(^_^)。あの声援の熱気の違いが A と K の実力差だと決め付けるのは酷だし、事実でもないと思うけれど、しかし K チームのスカひら隊は「自分たちのステージ」にたった 1 人が出て来ただけで客の関心をかっさらわれちゃうことに、悔しさを感じて欲しいところ。

 4/8(土)夜の部で、良いなと思った人とポイント。印象の強かった順に。

 小野恵令奈さんは、落ち着いたステージングで、それぞれの曲の中での気持ちを演じ分けている印象。それが彼女の「持ち合わせのパターン」の多さゆえなのか、12 歳なりの解釈に基づく表現なのかは、現時点では分からない。ただ、とりあえず「気持ちをこめる」という第一のステップはできているし、K チームで頭 1 つ抜けつつある感。

 小林香菜さんについては前にも書いたが、フリの細部を流さずにきっちりやろうと「気を遣っているのが」感じ取れた。実際にそれができているか、という問題は残るが(笑)、まずは本人がそこに意識を向けることが第一歩。ただ、まだ「気の回っていない瞬間」がところどころにできてしまっているので、さらに頑張って欲しい。

 大堀恵さんは「キスはだめよ」で色っぽさが出ている一方、全員曲ではそれぞれの曲ごとの雰囲気に応じた表情を作ろうとしているのがうかがわれて良かった。彼女自身の意欲は高いように思えるんだが、ただ K チームはかなり芸達者な子が多そうに見えるので、今後相対的に埋没しないためには、さらなる頑張りを期待したいところ。

 野呂佳代さんは「青空のそばにいて」での表情が良かった。にこやかではあるんだが、時間と空間に隔てられた切なさを、徒に悲観せず前向きに受容しよう、という歌詞の内容に合った、ふんわりとした雰囲気で歌えていた。ちなみに野呂さんは、MC ではいっそ「ドスコイ野呂ですっ!」とかいう自虐ネタで笑いをとってみたら、むしろハジけたキャラでいけそうな気がするのだが、どんなもんだろう。

 河西智美さんは「星の温度」のフリ、右手を上げていくところで独特のタメがあって、なかなか良い。表情も良く、さらに磨きをかければ、本当にに中学生? というくらいに情念を表現できると思う。

 奥真奈美さんは、客とのアイコンタクトをしっかりしようとしているのが見て取れた。そればっかりにならないように気をつけて欲しい気もするけど、現時点では良い方に解釈しておくことにしたい。

 早野薫さんは「クラスメイト」での落ち着いた感じと、「AKB48」での元気さとの使い分けが出来ていた。

 とりあえずこんなところか。実のところ、まだ名前と顔がすぐに一致しない人も数人いる状態なので、全員をきちんと見られているわけではなく、あくまでも私の目についた人たち、ということで。

 あと、まったくの馬鹿ネタで恐縮なのだが、ミニパンフレットの今井優さんの写真が、どれを見てもマイケル・ジャクソン ( 整形白塗り後 ) に似ていると思えてしまうのはどうしたものか。

KチームにはKチームなりの

2006-04-10 07:07:04 | Weblog
 平均して週に 2 回程度しか見ていない私でも、感想をすべて書く時間が取れずにいる間に、もう次の公演を見てしまって、その間にもステージの上の彼女たちはどんどん変化を遂げている。そんなわけで私の感想が「いつの時点の」ものなのかということは意図的に明確にする必要があるのかなと思っている。

 私が K チームの 2 日目、4/2(日)の 13:00 と 18:00 の公演を見た時に思ったことは、言葉が悪いので恐縮だが「A チームに出遅れたファンのために用意された劣化コピー」というものであったことを白状しておく。4/2(日)の時点でのステージの印象はすでに述べた通りで、あまり芳しくないものだった。

 また 4/2 の客席には、A チームの公演で以前からよく見かけた人もいたが、全体としてはどうもノリというのか、雰囲気が違うように思えた。何より一部の人たちが、とにかくいち早くメンバーにがっつこうという態度が露骨に見えてげんなりした。他の客のことまでどうこう言うのは余計なお世話と言うもので、別に彼らに文句を言う気はないが、ここで私の感想を言うくらいは良いだろう。

 そういう状況を総合しての感想が、前述の「出遅れ組のための劣化コピー」であったわけだが、その後数日をおいて、4/7(金)にステージを見て、この失礼極まりない感想は撤回すべきものだと反省した。

 反省した理由の最大は、言うまでもなく、K チームのステージ上でのパフォーマンスがだいぶ向上していたことだ。ツッコミどころはまだたくさんあるものの、あの劇場での初ステージから 1 週間経っていない段階にしては、まずまず良い出来だと感じた。そして特に、K チームの良いところ、まだまだなところの凸凹具合が、A チームとはまったく異なっているということに気づいたからでもある。昨年 12 月頃の A チーム ( についての記憶 ) と比べて、今の K チームの方が上回っているように思える部分もある反面、全然及ばないと思う部分もあり、その落差が非常に大きいのだ。

 冷静に考えてみれば当たり前のことで、A チームと K チームでは、そもそもメンバーが違い、それぞれの持つ背景が違い、また AKB48 に入る時点での状況が違い、そして劇場に来ている客の数や認識も全く違うのだ。いろいろな条件が違う以上、同じ物語が繰り返されるはずはないのだし、そうであるならば、以前の物語を物差しにして今の物語を測るべきではないのだろう。

 K チームには K チーム好きのお客さんがついて、K チームには K チームなりの物語が作られていくことになるのだと思う。私にとっては、早い段階で A チームと出会ってしまい、A チームを見つめ続けて来たという思い入れが重要なので、少なくとも今のところ、K チームとファンとの間で作り出されるであろう新しい物語に、積極的に加わって行く気になれないのは事実。

 ただその一方で、A チームも K チームも AKB48 という共通の物語をベースとしていることは間違いなく、メジャーデビューを目指すアイドルの卵たちが日々のステージを通じて精進する鍛錬の場であることに違いはない。その点については、たとえ A チーム寄りのファンであっても、それなりに言うべきことはあると思っている ( だから、4/2(日)のステージに感心しなかったという感想については撤回するつもりはない )。

 そしてまた、メンバーのチーム移動 ( 異動 ) や、さらにはチームを超えたシャッフルなどの可能性がある以上、もちろん K チームに無関心でもいられない。加えて K チームには、ファーストシーズンにカフェという身近な場所にいた、めーたんこと大堀恵さんもいる。

 まあそんなわけで、今後の私は A チームを中心に見つつ、K チームも時々は見に行く、くらいのバランスになるのかなあと思っている。私が K チームを見続けずにはいられない心境になるほどの「何か」が起こればまた別かも知れないが、ただその「何か」は、少なくとも握手会ではないと思う。変化は常にステージの上で起きるのであり、私が見るべき人、見るべき出来事はステージの上にこそ存在している。

 スタッフがどれだけ気を遣い、工夫をし、お膳立てをしてあげても、最終的に本当に観客の心を動かすことが出来るのは、彼女たちのステージングでしかあり得ないのだ。頑張れ K チーム。

Kチーム、良くなってたよ

2006-04-08 03:01:00 | Weblog
K チームの劇場公演を見た後、用事を片付けるために近くのネットカフェで。
今はゆっくり書く時間がないのだが、とりあえず。

K チーム、全般にだいぶ良くなっていたと思う。ツッコミどころはたくさん
あるけれど、とりあえず日曜日とは見違える出来。ツッコミどころについて
はまた後日、ゆっくりと書くということで(笑)、今回は良くなっていたよ、
ということを先に。

小林香菜さんは相変わらず随所で膝が硬い印象だけれど、致命的にひどいと
いうところはなくなっているし、ご本人が気をつけてていねいにやっている
感じが見て取れたのが良かった。まだ気が回らないところや、気が回らない
瞬間も垣間見えるものの、まああとは日々のステージを重ねる中で、地道に
努力を続けていけば、だんだん良くなっていくのではないかと。

K チームの第一印象・その3

2006-04-05 08:15:40 | Weblog
 今の段階で個人のことを取り上げてどうこう言うのは、特にあまり良くないことを言うのは、好ましくないことかも知れないが、これだけはやっぱり言っておきたい気がした。

 小林香菜さんは、もったいない。

 素材としては間違いなくエース級。アイドルというのは、多かれ少なかれ本人が持っている雰囲気というか、天性のオーラのようなものが必要で、その点に関する限り、A チームと合わせても、前田敦子さんに匹敵し得る唯一の人 ( だと私には思える )。つまり高橋みなみさんや中西里菜さんをも越えるほどの逸材。なのに、歌とフリが論外にひどかった。1 ヵ月レッスンしてこれなのか、と本気で思った。特にフリについては、あの出来で舞台に上がることを、夏まゆみ先生がよく許したと思う。

 どこが、というのを挙げていくときりがないので、2 つだけ。1 つは「スカートひらり」の「♪走りたくなる時がある」の部分で、普通は膝を曲げ伸ばししながら、つまり縦の動きを混ぜつつターンするのだが、彼女はここで棒立ちのまま「歩いて」いる。ほかにも彼女の「膝の硬さ」は随所に見られるのだが、特にスカひらのこのシーンでの棒立ちは致命的。

 もう 1 つは「桜の花びらたち」の「♪自分のその手で」の後、手を甲の方から身体の正面に出した後、「♪開くこと」で手首をくるっと返してから横に開き、扉を開くことを象徴するフリがあるが、この部分で彼女は「なんとなく手を前の方に出して、なんとなく横の方に動かしているいるだけ」なのだ。まるで歌詞の意味を理解しておらず、動作としてのきれいさもない。さらに言うと、アンコールの片手の時はなおさらひどい。

 慣れていないとか緊張しているとかの要因は、もちろんあるだろう。しかしその点を割り引いても、この簡単な、それでいて重要なところを、あれだけだらりと流せてしまうようなら、それはステージに上がる適性がそもそもないと言わざるを得なくなる。

 で、もっとまずいと思うのは、少なくとも客として見ている限りでは、ご本人がそういう状況をまずいと思っていなさそうに「見える」ことだ。確かに A チームの初期、フリの細部がぐだぐだな人はいた。3 月になっても全員が完璧だったとは思わない。だが、下手なら下手なりに、思い切って元気にやっていたり、また少しでも改善しようという意図が透けて見えるものだった。ところが小林さんの場合、だらっと流しているように見えてしまうのだ。

 繰り返すが、素質としてはエース級になれるものがある。だが、素質だけで物事が決まるなら、誰も努力なんかしない。恵まれた素質を本当に生かして、花開かせるためには、自覚と意欲と練習が不可欠なのだ。大輪の花になるはずのつぼみが、今のままでは咲かずにしおれていくだけだ。あまりにももったいない。

 握手会の時に、それを本人に言ったものかどうか迷ったのだが、あの短い時間で初対面の人間がそういうことを言っても、真意が通じるとは思えなかったので、やめておいた。その場で泣かれたりしたら私が出禁になっちゃいそうだし(笑)。こういうのはやっぱり、劇場側の人なり、彼女の親族なりといった近しい人が、心をこめて彼女を説得してあげるべきことだと思う。

 ところで、ライブ中にはその彼女にすごい勢いでコールしている客が結構いたんだが、そういう人たちは、彼女が今のままで良いと思っているのだろうか。意図的に干せとは言わないけど、彼女たちのパフォーマンスが良かった時にこそ、声をかけるべきなんじゃないのだろうか。というか、あれでコールできるっていうのは、彼女たちの何を見ているんだろう。私には不思議に思えて仕方がない。客が目立つことをやって舞台の上の子に覚えてもらえさえすれば、彼女たちの歌もフリもどうでも良いってことなんだろうか。

K チームの第一印象・その2

2006-04-04 04:35:31 | Weblog
 4/2(日)13:00 からの公演を見終えた後、前述のようにカフェで A チームメンバーとテレビ電話したり、AKB48 劇場で知り合った人たちと雑談するなどしていた。

 その際、私が K チームのことについてブツブツ言っていたら、それはアンケートに書けば良いではないか、と指摘された。その時初めて、自分がアンケートのことをすっかり忘れていたことに気づいたのだった。

 A チームを 30 数回見に行っていた間、私はできるだけ毎回、アンケートを記入してボックスに入れて来るようにしていた。もちろん時には諸々の事情で書けないこともあったわけだが、それでも 8 割以上は書いているはずだ。それというのも、毎回「今日はこういうところが良かったよ」というのを、メンバーやスタッフに伝えたいと思っていたからなのだった。

 基本的に私は、よほどのことがない限り、アンケートでは「良いところをほめる」方向で書くようにしていた。この人は今日、普段に増して良いパフォーマンスを発揮したとか、今日はこの人のこういう工夫や努力を見つけたとか。それは私が感動の何パーセントかをお返ししたいからということもあったし、また、表現者に対して客として関わる場合の、誠意ある向かい合い方だと思っていたからでもある。

 何かを表現する仕事、というのは、必ずしも細かいレスポンスが得られるわけではない。もちろんステージであれば、全体としての盛り上がりがどうであったかということは、その場で体感できよう。しかし AKB48 のようなグループでの公演では、その中での個々人のパフォーマンスが評価される機会はあまりなさそうだ。だからと言って個々人がパフォーマンス向上へのモチベーションを持てなければ、グループとしての全体の向上もない。

 表現者にとって最もモチベーションが向上するのは、自身の表現が理解されることだ。この場合に即して言えば、個々人が頑張った、努力したところを、客がきちんと見つけてレスポンスを返すことで、表現者は自分が評価されていると感じ、観客が漠然とした無関係な多数ではなくなるのだ。もちろん私は評論家でも採点官でもないので、各人の努力や工夫を毎回漏れなく見つけられていたなどとは思わない。でも気づいた範囲ではそういうことをするように心がけていたつもりだ。

 一方、アンケートで文句をつけるのは、良いところを見つけて伝えるより、ずっと容易だ。文句を書いた側は、自分がさも高所から相手を断じているかのように錯覚できるから、そういうことが好きな人はいるだろう。しかし、それが生産的であることは少ない。つまり、表現者にとってプラスになるとは限らないのだ。だから私は、よほどのことがない限り、マイナス評価はつけないようにしていた。もちろんごくたまには、あえて苦言を呈することはあったけれども、その場合でも頭ごなしに否定するような書き方は避けて来たつもりだ。

 前置きが長くなったのは、K チームの公演に対してのアンケートを書くにあたって、私がいかに逡巡したかを説明したかったからだ。本当はできるだけ良いところをほめたかった。彼女たちだって決して不真面目に取り組んでいるわけではなく、彼女たちなりには頑張っているつもりなのだろうと思うから、それを悪し様に言うのはどうなのか、とずいぶん迷った。しかしそれでも、この時のアンケートで私は、公演内容について「不満」の欄にチェックを入れざるを得なかった。推定 30 回ほどアンケートを記入して来たが、そんなことはもちろん初めてだった。

 抽象的な印象になってしまうのだが、A チームの時には、劇場はメジャーデビューに向けたスタート地点だった。K チームの場合には、ここがゴールになってしまっているような気がしたのだ。AKB48 の一員になりたいと思っていて、それが実現した、という安心感が透けて見えるような気がしたのだ。ここでそれをほめてしまったら、彼女たちはここ止まりの、つまりこの劇場でしか通用しない存在になってしまう。そんな風にして彼女たちの有望な前途をスポイルしてしまいたくなかった。

 だから腹を決めて「不満」にチェックを入れた。たかだかアンケートの 1 枚に過ぎないが、私は一人の客として、それだけ迷い、悩んだ末に、これが私なりの誠実な対応だと信じて選択したつもりだ。この気持ちが届いてくれれば良いのだが。

A チームは怖いぞ

2006-04-03 07:08:13 | Weblog
 日曜日、こんなこともあった。13:00 の回が終わった後、カフェから A チームの某メンバー ( と一応書いておくけど、私がかける相手なので誰かはご想像の通り ) に、たまたまテレビ電話がつながったのだ。

 私が「今カフェからですよ。K チームの公演を見たところで」と言ったところ「K チームどうでした?」と聞かれ、感想などを言った後、彼女が発した言葉は「じゃあ私のこと待っててくれますか?」だった。私は一瞬その意味が分からず、ちょっとちぐはぐな答えをした。すると彼女は「私たちが劇場に出ない間に、お客さんが K チームに心変わりしちゃったらどうしようって、みんな心配しているんです」と言ったのだ。この言葉に、私はものすごく衝撃を受けた。

 彼女たちは、客が少ないステージの辛さを、客が減る怖さを知っているのだ。4 ヵ月の間に培って来た、ステージと客席とのあの一体感、あの親密さを、たった 2 週間で忘れられるはずもない。彼女たちの新しいセットリストを待たないわけがない。彼女たちの築いて来たステージを受け継いでいる人たちに心変わりする道理がない。それでもほぼ毎日、ステージに立ち続けて来て、観客と「会う」ことが日課だった彼女たちには、たった 2 週間劇場に出ないことすらも、危機感の材料になるのだろう。その意識の高さはどうだ。

 2 週間後、きっと A チームは本気で客を「取り返しに」来るだろう。彼女たちの全力を傾注して、ステージ上から訴えて来るだろう。もうそれだけで、身震いするほどの期待感が湧き上がって来る。その期待だけで 2 週間を幸せに過ごせそうなほどだ。「A チームを見られない代わりに K チームの公演を見よう」などという安易な考えは、その期待の前では吹き飛んでしまうだろう。そしておそらく、実際にそのステージを目の当たりにすれば、握手で少しばかりガッツけたくらいで生じる K チームへの思い入れも、瞬時に消え去ってしまうことになるだろう。

 K チームの皆さんは、A チームっていうのはそういう修羅場をくぐって来た人たちなんだってことを思い知った方が良い。いくら台本に書いてあっても「A チームに負けないように」なんて軽々しく言えないくらいの相手なのだ。逆に言えば、その言葉を言って恥ずかしくないくらい、もっともっと頑張って欲しい。