AKB48をめぐる妄想

AKB48にハマった私「カギ」が、好き勝手なことを述べるブログです。

帰国しました

2009-12-29 22:02:24 | Weblog
 出張から帰国。ホテルと会社と夕飯代わりの日本風居酒屋ばっかりで、ぜーんぜん中国らしいところも行かないし中華料理も食べないという残念な結果。土日もホテルでほとんど仕事していたし。週末の半日だけ「電子城」と呼ばれる、電気・電子製品の店がだだっ広い地下街に密集しているところに行ったくらい。

 街の活気は感じたけど、まだ物質的な豊かさを追う段階かなぁ。でもああいうところに地元発のアイドルグループとして「DLN48」なんていうのがあったら、おもしろいんだろうなとか。日本人がめちゃめちゃ多い街なんで、地元の人で日本語を話せる人も多いようだし。って、どこに行っても考えるのは48のことだったり。

 今年中はもう無理と思っていたのに、うれしいことに明日は SDN48 の公演があるということで、見に行く予定。私にとっては AKB48/SDN48 通算で 500 回目。キリの良い数で今年を締めくくれそうだ。

なぜか今

2009-12-25 00:34:51 | Weblog
大連のホテルでNHK海外向け放送をつけていたら、芹菜さんの出ている「ケータイ大喜利」が始まった。なんか不思議な感覚。日本ではいつ放映だった分かな?

最後まで見ていられないのでもう寝ちゃうけど(^_^;)。

個人的なお知らせ

2009-12-20 17:02:39 | Weblog
 年末のあわただしい時になって急に、明日から9日ほど中国の大連に行くことになったため、劇場に行けないほか、このブログの更新もできなくなる見通し。チェン・チューが昔在籍していたという大連歌舞団の視察…ではなく(^_^;)、単に仕事で出張。売られて行くわけでもない…はず、たぶん。年末には戻って来るけど、30日はレコード大賞、31日は紅白で劇場休みだろうから、私の今年のAKB48公演観覧は数日前に終わったということになりそう。

 この週末も劇場に行っておきたかったのだけれど、金曜(チームA公演)は会社を出たのが22:30だし、土曜(研究生公演、SDN48公園)は前後不覚に12時間くらい眠ってしまって家を出られず、今日(チームB公演)はさすがに明日の準備がいろいろあって劇場に行く時間もなく。12/8に高みなに「最近カギさんチームA公演来てくれてないですよね?」って言われて「すみません、なんとか行くようにします」って言ったのに、約束果たせなくてごめんなさい。

 一応ホテルからインターネット接続はできるようなので、可能だったらAKB48関係の情報にアクセスは試みるつもり。だからってDMMで配信見るとか無茶はしないけど(笑)。土日は休みなのだが、大連歌舞団に行く予定はなし。ていうか大連歌舞団というものが何なんだか良く分かってないし、日本語になっている情報もあんまりないようなので。ま、暇な時間があったら、このブログに書こうと思って書いていないことなんかを書きためておくかも。

気のせい?

2009-12-18 02:20:21 | Weblog
高城さんのブログが始まっていたと思うのだが、見られなくなっているような。
気のせい?

[2009.12.20 17:02追記] URLがちょっと変わったようです。コメント欄にてご教示いただいたみなさん、ありがとうございました。

一応元気です

2009-12-14 01:18:51 | Weblog
 先に私の近況など少々。今の仕事に変わって間もなく半年、さすがにそろそろ「転職して間もないから…」なんていう言い訳もできなくなり、といってまだまだ私自身のスキルが追いつくはずもなく、足りない分は時間をかけて埋めるしかないもので、連日13時間くらい仕事している状態。会社を出るのが連日22時半とか23時のため、劇場に行くのはおろか、家に帰ってもブログを書く時間すらないという状態なので、すっかりご無沙汰になってしまった。

 今のところ意地でも休日出勤はしない、という方針でやっているので、土日は理論上は劇場に行けるはずなのだが、だけれど。平日に根を詰めて仕事している分、週末に飲みに行くと、かなり深酒してしまうというあまりよろしからぬ状態。加えて、土日のどちらかは在宅で休養しないと、さすがにもたない。まあでも心身の状態は(やや寝不足気味なことを除いて)悪くないし、仕事そのものは割合楽しんでいるので、あまりご心配いただきませんように。

 そんな状態なもので、12/8は午後半休を取って参加。細かいことは抜きにして、とりあえずとっても楽しかった。300MVPということで、見たような顔ばっかり。普段そんなに仲が良くない、というかむしろ互いに嫌いあっているようなファンどうしでも、この日ばかりは妙な連帯感。なんていうか、アウェイかホームかという区分で言うと、ものすごくホームな感じ。

 細かいことはいずれ時間があったら書くとして、個人的にいちばんうれしかったのは、メンバーとファンが同じ側から、同じ方向を見て過ごせたことだった。

 とりあえず今日はここまでで。

今さらだがRIVER劇場版握手会の話・その1

2009-12-07 02:20:02 | Weblog
 結構前の話になってしまったが、11/14と11/21の握手会の話を書いておこうということで。私は11/14は6人7枚、11/21は5人5枚分の握手会券を持っていたのだが、実際に行ったのは半分以下(^_^;)。もったいない。しかも、11/14と11/21の両方を買っていながら、両方とも行けなかった人までいた。しかもそれが、最近私の中で推し候補になりつつある子だったりするって、どうなのよ俺(^_^;)。もーちょっと真剣にがっつかないといかんのだろうなぁ。

 11/14は13:40ころに会場着。昇格の決まっている研究生2人各1枚と、なっちゃん2枚が無駄に(^_^;)。友人たちと合流。たなみん1枚は、やっぱり予想通り友人のポケットに収まることに(笑)。会場の様子をしばらく見る。ホール外のロビーみたいなところに座り込んでトレーディング写真の露店を開いている若い人達があまりにも多くて閉口。まあ西1ホールを単独で使っているので、あそこがああいう風になるのは織り込み済みってことなんだろう。しばらくしてから、友人たちと少し遅めの昼飯に行く。って、握手会に来たのに握手してないじゃん俺。

 昼飯の後、会場に戻って、高みなに1回。個別の握手会に行くのは初めてなので「初めまして」と挨拶したら「初めましてじゃないですよ~」と言われる。いやまぁさすがに初期メンバーには面が割れているんで良いんですが(笑)。そんなに早くはがされるという感じではなく、何秒かは話せる感じだったが、言いたかったことの半分も言えない(^_^;)。ファンとしては高みながいてこそのAKB48という思いがある反面、それでもなお、いつか高みながより大きな飛躍のチャンスに出会った時には、一番大切なことが何であるのかを間違えないで欲しい、というようなことを。あんまり「高みないてこそのAKB48」って言い過ぎると、重荷を押し付けることになっちゃいそうなので。あと、高みなのことは、遠くからだけど、しっかり見ていますよ、と。今さら推しとかいう感じでもないけれど、でもやっぱり、私にとって今のAKB48メンバーで一番共感できる存在は、やっぱり高みななんだと思う。

 その後、夜までもう握手会券がないので、つまんないよーって言っていたら、別の友人が2枚譲ってくれた。しかも、私の性格上、絶対に原価での授受しかしないと知っているので、原価で。申し訳ない(^_^;)。ということで急遽、ちょうどそれくらいの時間帯に始まったばかりのゆかりんとCinDyに行けることになった。

 ゆかりんにも個別握手会で行くのは初めてなので「初めまして」って言ったら、やっぱり「初めましてじゃないですよぉ~」って苦笑いされた。「何で今さらここに来るんだろう?」って感じの表情でおもしろかったけど、チームAの4年間、お疲れさまでした、と言ったら趣旨は分かってもらえた模様。これからはSDN48で頑張ってね、みたいなありきたりなことしか言えなかったけれど「SDNも見に来てくださいね」って返事をもらえて、そこではがされる。いや最近の私はチームA・K・Bの3チームに行く回数の合計分とSDN行く回数が同じくらいだったりするほどSDNづいているんだよー、と(^_^;)。

 続いてCinDyに。やっぱり個別握手会に行くのは初めてなので「初めまして」って言ったら(こればっかり)、同様に「初めましてじゃないでしょ~!」って笑われた。SDNで頑張ってね、ってことと、SDNでは年上も多いし、もう無理にお姉さんキャラじゃなく、自然体のキャラに戻って良いんじゃ?みたいなことを…言いたかったんだけど、上手く言えなかった(^_^;)。でも最近のファンは「チームBでのCinDy」しか知らないわけで、そのイメージで見ていると、昔のちょっと儚げなかわいいキャラには違和感を持つのかもね、みたいな話を。こちらが握手からはがされているのに、CinDy「でも、それだと○○なんだよねぇ、どうしてかなぁ?」私「うーん、××だからじゃない?」みたいな気軽な口調で話が続いちゃったもんで、後ろの人どころか、進行役(というかはがし役)の人まで呆気に取られていた。無理にがっついたつもりはないんだが、結果的に厄介なファンで申し訳ない(^_^;)。

 その後、夜までかなり時間が空くので、近くでやっている渡り廊下走り隊のイベントに…行ってみたんだが、販売列のあまりの長さに閉口して早々にあきらめ、友人たちとの会食に合流。軽くビールなど飲みつつ、その日の楽しさをそれぞれ語り合う。2時間以上が経った頃だったと思うが、私が野暮用で席を外して店の外に出た時に、ふと思い立ってそのまま渡り廊下走り隊のイベント会場の様子を見に行くことに。途中でなっちゃん推しの友人とばったり会って「もうすぐ終わりですけど、今ならすぐ握手できますよ」と聞き、そのまま会場へ急ぐ。

 さすがにもう終わり近い時間だったので、CD販売列も会場内も空いていて、全く待つことなく握手が出来る状態。渡り廊下メンバー、それに応援のチームBメンバーが一人ずつブースみたいに区切られた中にいて、客は並んでいる間にメンバーが見えない作り。私はもちろん、なっちゃんのところへ…向かったまでは良かったのだが、会場に置いてあった手指消毒薬がジェルタイプで、通常のアルコール(液体)タイプだと思ってたっぷり手につけてしまったもんだから、手がベタベタに(^_^;)。

 なので、しばらく握手もせず、今日の全体握手会で券があったのに無駄にしちゃってごめんね、とか何とか。そのうち手も大体乾いて来たので、一瞬だけ握手。少しとは言え酒飲んでるし手もまだわずかにベタついてるし、ほんとどーしようもないオジサンでごめんなさい。でも笑顔を絶やさないなっちゃん、大人になったなぁ。ちなみに後で見たら、買ったCDに入っているトレーディングカードは見事になっちゃんを引き当てた。なっちゃんかわいいよなっちゃん(^_^)。

 で、私は握手会場を出てすぐ、一緒に飲んでいた友人にメール。すると、私が店に戻った時には、3人のうち2人がもう握手会に向かっており、席にいなかった(^_^;)。さすがに素早い(笑)。ちなみに1人は萌乃が2推し、もう1人ははるごんが2推し。チームBからの応援握手会メンバーは時間帯が3つくらいに区切られていたんだけど、またちょうど良いタイミングで、この時間帯に萌乃いるんだもんなあ(笑)。ちなみに行かなかった1人は、今はSDN48専任。握手会に行った2人が戻って来たところで、4人で再び握手会会場に向かう。外の風に当たって、軽く飲んだ酒も抜いて…と思ったのだが、少し残っていたかも知れない(^_^;)。申し訳ない。

 私はしーちゃんの1枚分だけだったのだが、この握手がひどかった。いや、しーちゃん本人には何の責任もないし、ファンが悪かったとかでもない。しーちゃんのレーンで進行/はがし役をやっていた人が悪い。何をどう勘違いしていたのか分からないが、ファンがしーちゃんの正面に立って、握手しようと手を差し出したら、手が触れたかどうかでもうはがしにかかるというありさま。挨拶の一往復どころか、たった一言「こんにちは」と言う暇もないんじゃないかという勢い。しーちゃんにも気の毒だし、どうしてあれでファンが誰も怒らないのか不思議なくらい。いや、私は怒ったけどね。

 で、その場でもその進行/はがし役に文句を言ったのだが、聞く耳を持たずにその後も同じペースで続けているので、ちょうど近くにいた劇場の人に「このやり方はどう見てもおかしいですよ」と抗議したところ、気を遣って「じゃあやり直しでもう1回行きますか?」と言ってくれたのだけれど、私1人だけの問題ではないのでお断りし、「とにかくこれはひどいので、改善してください」と言ってその場を離れる。せっかく楽しかった1日が、最後でちょっとだけ後味が悪くなった。

 そんなわけで、全体としては、とっても楽しい1日だった。たまにはこういうのも良いね。キャラアニが重くてなかなか買えないのはどうにかして欲しいけど(^_^;)。21日の話はまた別エントリで。

雑談を書けるくらいの週末が良い

2009-12-06 04:28:55 | Weblog
 土曜日は私用で時間を食ってしまって、結局劇場に行けずじまい。むぅ。まあでも、その結果としてこうしてブログを書く時間ができたし、ついでにGoogle IMEを試してみたりしている。結局のところ、私のように短い文節でポンポンと変換して行ってしまうような使い方だと、MS-IMEだろうがGoogle IMEだろうがあんまり変わりないみたいだ。変なサジェストが出て笑える分だけGoogle IMEの方が楽しいと言えなくもないが、集中して文章を書いている時に隣からお笑いのテレビの音が聞こえるような雑音感もあるかな。

 雑談ついでに。最近コンビニで「スターバックスのある風景」というミニ写真集のようなものを見つけた。600円と安い。
http://www.starbucks.co.jp/artmagazine/index.html
スタバ好きな誰かは、きっと喜んで見ているんだろうな、と思って中を見てみたかったのだけれど、ビニールで密封されて中が見られない(^_^;)。んで、一応その店にあった2冊とも買って帰り、1冊は開封してみた。なんか11月頭に刊行されていたものらしいが、あのコンビニで見かけたのは初めてだったような。なんで1箇月近く経ってから並べられていたのか分からない。

 しかし、1箇月も前に出ている割には、スタバ好きの誰かのブログにこの本の話題は出ていなかったような気がするなぁ。調べてみると、オンライン書店なんかでも売っているところはないようだ。とりあえず、1冊は未開封でキープしてあるので、もし買ってなかったら1冊差し上げますから、ブログあたりでさり気なく(笑)話題にしてください、と虚空に向けてつぶやいてみるテスト。

 …で、想定とは違う方向から反応が来ちゃったりしたらどうしよう(笑)。

AKB48らしさって何だったろう

2009-12-05 16:43:46 | Weblog
 このところ会社を出るのが連日23時前後だったんだが、昨日、12/4(金)はかなり無理やり仕事を切り上げて、何とか19時少し前に会社を飛び出した。もうちょっと前に出られれば良かったのだけれど、まあ仕方がない。そんなわけでユニット曲の途中からになってしまったが、どうにか研究生公演を見た。もちろん石田晴香さんの生誕だから…と言いたいところだが、さすがに今回はそういうわけではない。いろいろ漏れ伝わって来た噂から、先日のセレクションで選に漏れた8期生のラストステージになるということらしかったので、見届けておきたいと思ったのだ。

 長いことパフォーマンス的に難のあった8期生も、最近では何人かが、かなり良くなって来ていたように見えていた。そういうタイミングで劇場から去らせるのは、あまりにも惜しいと思う。あえて名前を挙げておくけれど、冨手麻妙さんなどは、ずいぶん時間がかかったにせよ、最近やっと、かなり良い表情で歌い踊れるようになって来ていた。また浅居円さんは(私個人としてはあまり好きなタイプではなかったけれど)、あれだけGロッソや劇場のステージに立ち続けて、研究生らしからぬ安定した(やや低位安定で、そこからの伸びがなかなか見えづらかったにせよ)パフォーマンスができていた。この2人に限らず、他の人達も、きっと何かのキッカケがあれば大きく飛躍できるはずの人だったと思う。

 彼女たちがかわいそうとかいった意味でなく、この件で私が大変残念に思っていることがある。それは、今回のことが、ステージに上げても人は育たないと宣言したようなものだという点だ。いや、一般論で言うのは正しくないかも知れない。「今のAKB48劇場とその観客は」もはや彼女たちを育てる力を失った、ということなのだと思う。私は直接聞いていないけれど、今回のセレクションに先立って行われたファンと運営側との質疑応答では、研究生に大しての内部審査においては、行動や生活面も重視している、という話があったそうだ。それは確かに大切なことだと思う。だが、そもそも年端もいかぬ子どもたちを集めている大人の側が、オーディションに合格させてから何箇月も経ち、AKB48の研究生としてレッスンもさせ、ステージにも立たせた後になって、今さらのようにそれを言うのは、つまるところ教育の失敗を自ら白状したに等しいのではないだろうか。

 もちろん「いかにステージ上に立つ人であろうとも、一般的な常識人であるべきだ」というのは正論だ。しかし、本当の意味で「常識人」だったら、学校もろくに行けず、あらゆる私生活をほとんど犠牲にしてAKB48に身を投じる、といった選択をするだろうか?ましてや、正式メンバーでもあればともかく、研究生という不安定なポジションで、いつあるか分からない出番を待っているような状態で、他の何もかも捨てて打ち込むような心境になれるだろうか。そんな一点突破の選択は誰がどう見ても無謀でしかなく、そんな選択をする人は非常識も良いところじゃないのか、という気がする。その非常識を奨励しておきながら、一方で大人の思うように動かない子どもに「非常識」の言葉を浴びせるのは、そもそも無理があり過ぎるように思う。

 また、ステージ上に立つ人が、本当に何から何まで「一般的な常識人」であって良いのだろうか。あまりにも謙虚で、常に他人を立て、自分は後ろに回ろうとするようであったとしたら、その人は輝きを放てるだろうか。ステージ上では過信に近いほどの自信、自惚れに肉薄するほどの自己肯定があってこそ、その人の魅力はより強く打ち出されるのではないか。そして、少なくとも表現者が育って行く過程においては、時に過信や自惚れさえも必要であったりするのではないかと思うのだ。一般人として、普通の感覚で生きているだけでは、いつまでも殻を破ることはできない。一時的に過信や自惚れに陥ってしまうほど、日常を突破する経験を通じてこそ、輝きを外に放つことができるようになる。

 表現者を育てるということは、そうしたことを理解した上で、時に過信や自惚れに陥ることがあっても大きな目で見守りつつ、しかし過度の増長や逸脱はしっかりと叱ってやり、時間をかけて大輪の花を咲かせられるように導いて行くことだと思うのだ。壁の花のような常識人や、大人の言うことを何でもはいはいと良く聞くだけの「良い子」では、芸能界で大きく咲き誇れる子にはなっていかない。今やっと人気の出て来たAKB48の中核となっているメンバーたちを見ても、必ずしも優等生タイプではない、一癖も二癖もある子が残っている。少なくとも古参ファンは、朝からの握手会を当日になってすっぽかした子がいたことを憶えているし、ステージ上で露骨にやる気のない表情と発言を繰り返していた子がいたことも忘れていない。それでも辛抱強く彼女たちの成長を待ち続けて、ようやく今この時に至っているのではないか。

 1期生、2期生の頃には、そもそもAKB48プロジェクト自体の先行きが不透明で、それにも関わらず彼女たちの私生活をすべて犠牲にして身を投じさせるという「非常識」が必要だった。そんな非常識につきあってくれる分、大人たちの側も、彼女たちの少々のワガママや、大人の思うようにならない部分を受け入れざるを得なかったのだと思う。だがそうやって大人の非常識と子どもの常識のなさとをすり合わせて、長い時間をかけて来たことによって、ちゃんとプロジェクトは軌道に乗り、彼女たちにきちんと成功の階段を登らせることができ、そして彼女たちももはや子どもではなくなり、きちんと大人の常識で仕事が出来るようになって来たのではないだろうか。だからこそ私たちはメンバー、劇場、ファンが一体となったAKB48プロジェクトに誇りを持てるのだと思うのだ。

 AKB48の魅力は、そういった成長の物語の共有にある。その育成の土壌こそがAKB48劇場であり、私たちは長い時間をかけて秋葉原の劇場に「土着の」物語を築いてきたのだ。今、確かにAKB48は軌道に乗り、そこに新たに入って来る子たちに、暗闇の中で正体の見えない(泥船かも知れない)船に乗れという非常識は強いない。だが、だからと言って、次から次へと人を入れ、辛抱強く待つこともしないで、ちょっと常識に欠ける程度のことを責めて放り出すようなことをして、それは本当に「AKB48らしい」やり方なのだろうか。

 以前にも何度か書いたことがあるのだけれど、よそで咲いている花を切り花のように花瓶に放り込むだけでは、花はごく短い時間のうちに枯れて行くだけだ。次々に野の花を集めて取り替えていられるうちはそれでも良いかも知れない。だが、数さえ集めれば全体のボリュームは維持できるだろうが、野の花のまま育てられないとしたら、「近くに寄ってみると小さく咲いた花ばかり」ということになりかねない。そして、そうした構図が明らかになるにつれて、大きな花になる素質、つまり見込みや実力、やる気、誠実さといったものがある人ほど、そのような花瓶に入りたいとは思わなくなる。見る側も、どれかの花を気に入った途端に、育てることもなく取り替えられてしまうのでは、もう次に活けられる花を見たいとは思わなくなる。

 過ぎたことは仕方がない。だがせめて、今度の9期生、そしてその後も続くであろう10期生以降の研究生たちには、どうか最初からきちんとAKB48の一員としての心構えを説き、厳しくも長い目で指導して行って欲しいと思う。

 ところで思ったのだが、通常公演をまるまる1ステージ、同期生だけ(人数が足りない部分は応援ありとしても)で演じ切ることがないうちは、顔写真を廊下に掲示したり、公式ページに掲載したりするのは、やめにしてはどうだろう。もちろん、テレビや雑誌で発表するのは論外だ。オーディションに合格したというだけで、最初歩の研修もしないまま対外的に公表してしまったら、それこそ「AKB48がゴール」と思っている子に無用の達成感を与え、油断させるだけだと思う。ましてや、「スペシャル公演」として半分程度の曲数しかできない状態で劇場デビューさせ、パフォーマンスの良し悪しに関係なくガッツキ目的のファンにチヤホヤされるように仕向け、それでもういっぱしの「AKB48の一員」みたいなつもりにさせているのは、私たち大人の側ではないのだろうか。